有名な琵琶湖の観光客船「ミシガン」に乗る機会に恵まれた。
琵琶湖の南端、(京阪)浜大津にある大津港で「ミシガン」および姉妹船の
「ビアンカ」の姿は良く見かけていたのだが、今までは乗る機会が無かった。
実は、この観光客船の運営会社である「琵琶湖汽船」さんが、
琵琶湖ドラゴンボート大会の
スポンサーとなっていて、今回、優待券をいただいた・・というわけだ。
さて、豪華客船「ミシガン」の90分のクルージングである、
船体は見た感じは非常に大きく感じるのだが、全長約60m、排水量は900トン強と、
たとえばQEⅡやタイタニックといった超大型客船と比べれば、やはりだいぶ小さい。
それでも旅客数は800名弱と比較的多い。ただ休日の朝一番のクルーズだったので
恐らく客数は最大数の半分の400名程度か? 予約無しでスムーズに乗れる事となった。
観光客船ということで、そのエンターティンメント性は高く設定されている、
外国人のクルーによる、バンド生演奏で出迎えられる。
この手の乗り物だと、記念写真撮影のスタッフがいて、乗り込む観客の写真を撮って、
乗船中あるいは下船後にその写真を販売するという事がある。
ミシガンでは4人の主に女性のカメラマンが、デジタル一眼+標準ズーム+
中型フラッシュの装備で、一斉に乗り込もうという多数の乗客を忙しく撮っていた。
数年前まではこの手の記念撮影はポラロイド系のインスタントフィルムであったの
だが現在は、もうどこもデジタル化されているのであろう。
船内でも販売し、下船後も販売しているから、もしかするとインターネットで
通信をしているのかとも思ったが、多分そこまではやっておらず、船内は船内で
船外は船外でプリンターをフル稼動させているのだろう。
ただ、この場合難しいのは、皆が船に向かって乗り込むところを正面から撮るという事は、
背景に「ミシガン」を入れることはできない。 ミシガンをバックに撮るように改善すれば
もっと売り上げが上がると思うのだが・・
そして、私は、というと、首から一眼レフとコンパクト2台を掛けているという
重装備(苦笑)おまけに、ところかまわずパシャパシャと撮っているので、記念撮影の
カメラマンも「こいつはやりにくい」と思ったのか、パスして別の乗客を撮っていた様子だ(笑)
まあ、一眼と言っても、PENTAX *istDs に FA50/1.4 という非常に小型軽量な装備だ、
何故このカメラを持って来たかというと、今日は撮影メインと言うより、クルージング
という滅多に無い(汗)非日常を楽しみたかったわけで、単に小型軽量な装備で来た
かっただけ。 FA50/1.4と FA43/1.9Limited は迷ったが、最近あまり使ってなかった
FA50/1.4をチョイスした。
旅行等で撮った事の無いシチュエーションだと、画角の上で不安になってズームレンズ
をセレクトしてしまう、という話は良く聞くが、画角が自由になればどんな被写体も撮れるか?
というとそうでもなく、じゃあ、広い風景も撮りたいから標準ズームに加えて、広角ズームも
必要だ、あるいは望遠もいるかもしれない、はたまた小物や花を撮るからマクロもいるかも、
と、だんだん過剰装備になってしまうという事になってしまう・・
むしろそんな場合は、使い慣れた焦点距離の単焦点を1本持っていくのがいちばん
楽なのではなかろうか? 大口径またはマクロ、それ1本の画角だけだとしても
大口径で被写界深度が非由になったり、マクロで撮影距離の制限が無くなる方が
色々つぶしが効くようにも思える。
画角が決まっていれば、その画角で撮れる被写体を狙えば良いというわけだし、
広い景色だから広角が必須だ、と短絡的に考える必要も無いであろう。
まあ、それでもサブ機として広角コンパクトを持っていっているので、
実質的には画角は1つだけではなく、複数選べるのであるが・・・
かなり前の記事で、単焦点を2本持っていくならどんな画角(焦点距離)の
組み合わせが使いやすいだろうか? という事を書いた。
また好みの単焦点の焦点距離系列は人によって大きく2種類の系統が存在するの
ではないかという
仮説「画角論」を立てたこともある。
結局、今日の組み合わせは、銀塩換算28mmと75mmのコンビネーション、
このあたりの組み合わせは個人的には使いやすい画角セレクトとなっている。
さて、ミシガン出航・・
いつも琵琶湖に来てミシガンを見るたび「ゆっくり動いているなあ・・」という
イメージを持っていた。 琵琶湖競艇場でドラゴンボートの試合を撮っている時も
むしろドラゴンボートの方が、背景にゆったりと進むミシガンより速い気もして
いたのであるが、実際に乗ってみるとミシガンも結構速い・・
データによると最高速度は16km/h ほどであった。
これはドラゴンボートの速度とほぼ同等、遠くに見えているからゆっくりに
感じるだけという事か・・
天気もよく、10月というのに直射日光は強く、暑くて日焼けしそうなくらいだ。
今年の夏は猛暑だったので、実は早めに優待券は貰っていたのだが、この季節まで
温存していたわけだ。 そのかいもあって、船上の風は爽やかでちょうど良い、
デッキで座ってのんびりしていると、なんとも優雅な気分だ。
ここでちょこまかと船内を歩き回って写真を撮りまくるのも、野暮というものだろう
こういう場合はのんびりするに限る・・ という事で、時間の経つのもなんだか
遅くなった雰囲気。
ミシガンのクルージング、
後編に続く・・