霜月「あ~、こないだの、オレの組写真は匠のオッサンにケチョンケチョンに
言われてしまった。 いったいどうしたらいいものか・・?」
(注:霜月了、仮想キャラ、29歳男性、技巧派だが表現の悩みを抱える)
匠「う~ん、霜月の場合、わかりにくいテーマをもってきて、しかも、
テーマを直接解釈しただけの直球で来るから良くないんだよ。
霜月は「ストレートフォト」とか言っているけど、それは撮り方の話であって、
心情的には色々あり得るわけだろう? あまりまともすぎる解釈はつまらないぞ」
霜月「むう・・ まあそうだが、具体的にはどういう事なんだよ」
匠「わかった・・じゃあ、私もごく簡単なテーマで組を作ってみよう。
じゃあ、今回のテーマは「フェンス」だ・・」
霜月「フェンスか? そりゃあ、EMAの「フェンサー」で撮るのか?」
匠「そういうわけでもないよ、じゃ、ほとんど霜月の言うストレートで撮ってみるよ
じゃあ、いっきに並べてみるぞ。 8枚組だ・・」

↑1)

↑2)

↑3)

↑4)

↑5)

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↑7)

↑8)
霜月「むう・・ 何か順番を工夫しているように思えるが・・・」
匠「そうなんだ。 この場合、核になるのが、2、4、6枚目の「大阪市管理地」
という看板だ、これはまあ、なんだか「社会(問題)的」なイメージを
持たせる要素があるけど、それに違うイメージの写真を挟んでいくことで、
リズム感を出すとともに、その間の写真での表現を強調しているんだ。」
霜月「なんとなくわかるが、難しいな・・ オレにはできそうも無い・・」
匠「まあ、難しく言えば、フェンスという素材(モチーフ)を全部の写真に
使っているが、全体を通してのテーマは、実は「フェンス」ではなくて、
一種の社会問題的な見方だ・・ 間に挟まった、矢印、花、ネコの視線、
広い運動場、そういうものがどう見えてくるか? 何を言いたいのか?
という事に繋がっている。 社会問題に関係しているとも言えるし、無関係を
装っているとも思えてくる、見る人の見方でいろいろ解釈できるという事だ。」
霜月「むう・・ やはりオレには無理そうな世界だ。 ところで最後の1枚は
どういう意味なんだ・・?」
匠「余韻を残すというやつだ。 ちなみに、組写真の場合は全体の流れやリズムが
大事だから、あまりインパクトの強い写真、たとえば技法を凝らしたり、
決定的瞬間を捉えたり、そういうのを入れると下手するとリズムが台無しだぞ、
つまり、1枚で印象が強い写真は、組にせずに単写真にするということだ。
組の場合は、流れるように、全体でさらっと見せる。
最後の一枚もあまりインパクトの強い写真ではなく、さらりと終らせるという意味だ。
たとえばここで真っ赤な夕焼けの写真なんか持ってきたら、流れが無茶苦茶に
になってしまうのはわかるな?」
霜月「なるほどな・・ で、オレにもできそうか?」
匠「知らんよ・・ とりあえず色々撮って、並べて考えてみると良い。
こういう場合は、デジタルよりもプリント写真の方が便利だよな、
プリントを並べたり入れ替えたりして色々試行錯誤ができる。
デジタルだと、PC上の表示面積では、沢山の写真を並べたり、並べ替えたり
するのが面倒あるいは困難だ・・
あと、8枚とか10枚とか欲張らずに、まずは3~4枚で組んで見ると良いぞ。」
霜月「ううむ・・・ またコソ錬(=こっそり練習)でもするか・・」