新シリーズの「島シリーズ」のネコ編その1。
以前の「
沖縄のネコ」のシリーズでも述べたが、離島のネコは実におっとりと
していると思う。

その1つの理由は、閉鎖された空間という環境だからなのだろうと思う。
飼い猫とノラ猫の区別なく、人間からエサを貰って生活している場合が多い。
また、離島の多くは漁業を営み、魚類が豊富にあるというのもメリットなのであろう。

ネコのパーソナルスペースの話を以前した。
パーソナルスペースというのは、本来は人間において、他人が近づいて来た際に
本能的・心理的に警戒をしたり不快感を持ったりする限界までの距離(空間)の事である。
これは人間の場合、勿論、赤の他人の場合と、恋人などの親密な関係である場合は、
このパーソナルスペースの距離(空間)は変わってくる。
ポートレートを撮る場合、あまり親しく無い人の場合は、パーソナルスペースを
侵さない中望遠レンズ(銀塩換算80mm前後)で撮るというのもセオリーである。
で、ネコの場合だが、これはもう単純に警戒距離だと思ってもらったら良い。
普通、街中のノラネコで警戒心が強い場合は、望遠域(銀塩換算200mm前後)の
あたりから、もうそれ以上近寄れなくなってしまう。

そのあたりの距離で、ノラネコは人間の方を見て警戒をはじめる。
「目線」はもらえているのだが、それ以上近寄ろうとすると、ダッシュで逃げるわけである。
その場合の解決策は2通りある。
A)あまりネコをアップで撮ろうとせず、周囲の状況も取り込んだ構図とする。
B)警戒心の少ないネコを狙って撮る。
なお、エサにより「餌付けをする」という手段があるが、これは行わない方が良いであろう。
何故ならば、そのネコはそのネコなりの生活環境あるいは生態系があるのだから、
いきなり全然関係無い人が、気まぐれでエサをやって後は知らん顔、というわけにも
いかないだろうし、あるいはその土地では、ノラネコが増えて社会問題になって困っている
状況かもしれない。
だから、たかが写真を撮るという目的で自分勝手にエサを上げるというのはまずいと思う。

でも、都会のノラネコと違い、離島のネコは、そんな様々な「対策」など取る必要は無い。
場合により、いくらでも近寄れるし、下手をすると、あちらの方から寄ってきて「猫なで声」を
出すこともある。
つまり、まあ、エサをねだっているわけだが、前述の理由から、それはやらない方が良い。
エサを貰えないとわかれば、2~3分で、ネコは去っていくだろう。

ネコを撮る機材であるが、こうした警戒心の無いネコだった何でも良い。
近寄ってくれば、むしろ望遠よりも広角の方が役に立つであろう。
また、いちいちファインダーを覗かなくても撮れるコンパクトで、モニターを見ながら、
あるいは低い位置からノーファインダーという手段もある(=ネコの目線)
連写ができないことと、シャッタータイムラグが大きい事を我慢すれば、
普通のズームコンパクトでも離島のネコ撮りは十分である。

都会で街中スナップをする場合、基本的には広角系のレンズを用いる人が多いと思うが、
そこで都会のノラネコを見つけた場合、近寄れないから広角系レンズではお手上げである。
(換算)300mmくらいまでの高倍率ズームでも持っていないかぎり、
街中でネコを見つけても簡単に撮れないということだ。
でもまあ、離島であれば、広角ないし標準系のレンズ、あるいは標準ズームなどがあれば、
風景、スナップからノラネコ撮りまでこなすということになる。

ちなみに、これは50mm単焦点レンズ(=換算75mm)
まあ、周囲の状況を取り込む撮りかたであれば、この焦点距離で十分だという事である。
島シリーズ、離島のネコ編、もう1回くらい書く予定・・