大阪の ZEPP(ゼップ)ホールで行われた、ゴスペルコンサートの撮影の続編。
(前編は、
こちら)

この新しい巨大なコンサートホールの特徴の1つは、照明設備の充実である。
照明をきっちり音楽あるいは、舞台などのシーンと同期するには、それなりの
技術や経験が必要なのであろう・・・ (音響)ミキサーであれば、まあ、実際に
制御するのは音量や、その他各種調整であるのだが、いったい照明というのは
どういう感覚でそれをコントロールしているのであろうか? 経験が無い私には
良くわからない世界である。
アニメやドラマの世界のように、なんらかの事故や事件があって、いきなり
自分が何かの機械を動かしたりしなくてはならないハメになったとしても、
音響ミキサーなら多少は出来るかもしれないが、照明はちょっと無理だ、
「映像」の世界ともまた違う、きっと独特なノウハウがあるのに違い無い・・

さて、ゴスペルバンドが次々と出てくる。
本番直前のリハーサルの撮影なので、撮影アングルの自由度は高い。
お客さんが入っている状況では無理なような、ステージ上に手を伸ばして広角
コンパクトでのローアングル撮影なども可能だ。
各プレーヤーのアップは、換算150mm相当の大口径望遠だ。

具体的には、ミノルタAF100/2.0レンズを使用。 すっかりライブ撮影では定番の
レンズとなっているが、これはつまり、f2級の大口径はやはり暗所の撮影では
必須のスペックであるし、f2.8では物足りない。(つまり、f2であれば、f2.8
のレンズの倍のシャッター速度を稼ぐことができる)
現実的に入手できるf2級レンズの最大望遠と言えば、100mm/f2.0 か135mm/f2.0の
いずれかである。 より望遠の 180/2 とか、200/2(200/1.8)などの大口径望遠も
世の中にはいちおう存在はしているが、これらはレアで高価で大きく重く、あまり
現実的には使えるものでは無いであろう。
135/2や100/2であれば、安価でしかも大きさ、重さも振り回すのに問題は無い。
まあ、85/1.4でも良いのであるが、開放では深度が浅すぎてピントの歩留まりが
悪くなる恐れもある。

それにしてもやはりこのホールは照明が効果的だ。
でも、その為にか、あいかわらずの、オレンジの香りのするスモークがずっと
炊かれているので、少々息苦しくなってくる。
まあ、香りや音は写真には写らないから良いとするか・・(笑)

でも、実は、音は写真にも写る。
最近のデジタルカメラでは、1つは、動画モードでは音声同時記録はできるし、
静止画モードでも、音声を同時あるいはアフレコできるカメラも多い。
(=アフターレコーディング=後から記録すること、つまり、撮影時の音声メモと
して音を後から追加で入れる)
あるいはその昔の、インスタントカメラや、銀塩カメラに置いても磁気カード
あるいは磁気テープを用いたりして(つまり、テープレコーダーと同様の仕組みで)
写真に音を追加できる仕組みのカメラもいくつか存在している。
まあ、後者のそれらのカメラは、簡単な音声メッセージを写真に添えて送る用途、
たとえば「ハッピーバースディ」とか「アイラブユー」などのグリーティング(挨拶)
目的であったのであろう。
ただ、今にして思うと、映像のデータ量と音声のデータ量を比較すると、
ずっと音声の方が少ないわけであるから、今時のデジタルカメラで、
1枚の写真映像に30分や1時間の音声を追加記録するようなフォーマットが
あってもおかしくは無いであろう。 まあ、用途は非常に限られるかも知れないが
こうしたライブの撮影の場合など、1枚の写真に1曲が載って記録されていたら
それはそれで楽しいかもしれない。(音声記録中に写真が撮れないのは困るが・・笑)

でもまあ、写真はビデオとは違って、ある瞬間を記録し、その前後は見る人に
想像の余地を残しておくようなものであるから、まるまる全部が記録されてしまう
のもまた面白みが無いのであろう。
よく、動くもの・・・たとえば鳥とか電車とか、そうしたものの連続写真を撮る
人もいると思うが、それはすでに写真ではなくて、ビデオの領域だと思う。
写真であれば、その前後の時間が想像できるように、あくまで1枚で表現するのが
良いのだと思う。
音もそうだし、時間もそうだし、写真とはなんでもかんでも、状況を説明的に記録
するのばかりが目的では無く、見えないものから想像することも、想像してもらうことも、
また写真というものの役割なのではなかろうか・・
今回もゴスペルの話から、色々と転々と脱線してしまったが、
まあ、それでも、ゴスペルという世界にもちょっと興味が出てきたので、
機会があればまた撮りに行きたいと思っている・・