ライブ撮影シリーズ、2回目の「プレーヤーの魂:
楽器を理解して撮る」の後編。
一見、スローシンクロのような感じであるが、これはフラッシュは無し。
ギタープレーヤーの演奏で、左手は、大きく動く瞬間と、止まっている時間があるが、
スローシャッター(この場合は、1/8秒)の中で、その2つの状態があれば、両方が
写る事になる。
勿論被写体ブレが出るが、ポイントは手の動きなので、それが撮れれば良い。

高く持ち上げるバリトンサックスは、このプレーヤー、落合さんの特徴的な
パフォーマンス。 彼女の事を知っていれば、自分(私自身)がサックスプレーヤー
では無いとしても「そろそろやるな・・」という風には思える。
人気漫画/ドラマの「のだめカンタービレ」においても、Sオケの「特殊パフォーマンス」
をやるタイミングは、コンマスの峰君と、指揮の千秋君の目配せで決まっていた。
まあ、というわけで・・(笑) タイミングを計るのはあまり苦にはならない撮影である。

「え? 何が珍しいんだ?」 ってかな・・?
このコードフォームですよ、つまり弦の押さえ方。
なかなかこういうコードは弾かないよね・・
なんだか難しい弾き方をしているので、真剣に見入ってしまった・・
ちなみに、私もギターはかなり弾く方なのだが・・これ押さえられないかも・・(苦笑)

ギタピスのサックスの落合さん登場シーンで、ファンクラブ(?)のタニヤン氏との
2ショット。タニヤン氏は仕事帰りでスーツでの参戦(笑)であるが、途中から
ジャケットを脱ぎ捨てての踊りまくっていた姿が印象的。
タニヤン氏とはこうしたライブ会場だけでの知り合いであるが、それでも彼は
このブログのライブ記事に何度かコメントを寄せてくれたこともあるし、
音楽を通じての人のつながりというのを感じる。
音楽を楽しむという共通の目的で集ってくる人々・・それはあくまで個人個人という
範囲にとどまらず、その会場自体がある種の目的意識で統一化されるのであろう。

山口さんの熱演・・
しかし・・ 思うに、楽器はただ弾けるだけは意味が無いのであろう。
ともかくまともに弾けて当たり前、そしてその弾けるという高いハードルをクリア
した段階で、ごく一部の人のみが、表現というレベルに到達することができる。
それに比べて写真はずっとシンプルだと思う・・ 誰しもが表現というレベルを比較的
身近な次元において手にしようとすれば、手にする事は無理な事ではない。

ギター大林さんのパフォーマンス。
何度もライブを撮っていると、プレーヤーの名前はもとより、それぞれの個性や
演奏の特徴や表現なども見えてくる。
そうなってくれば、ライブの写真を撮る上でも、重要なターニングポイントを
1段クリアしたという事になってくるのであろう。
まったく知らない分野とか世界を撮るのは難しいのだろうと思う、
ある種のスポーツ、たとえば野球とかサッカーとかが好きで、自分でプレイするか
どうかはさておき、その分野に十分な知識があるのであれば、そうした撮影も可能な
限りトライしてみるのが良いであろう。 それはもしかすると、貴方(貴女)にしか
撮れない写真が撮れる可能性が非常に高いわけだから。

毎度お馴染みの「飴ちゃん」事、K嬢である。
以前、K嬢の写真を沢山撮ったので、CDに焼いてプレゼントしたことがあった、
K嬢もまた、ライブ会場だけでの交遊であるが、それでも毎回のように彼女が
元気に踊っている姿を見れば、私としても、なんだか嬉しくなるのである。
音楽も勿論の事、写真を通じても色々な交友関係が広がっていくのは楽しいものである、
1人だけで写真を撮っていたら、きっと永久に気が付かない世界なのかもしれない・・

以前にも紹介した、ギタピスの「首ふりパフォーマンス」
これが出ると、会場もなかなか盛り上がる。
写真に音が入らないのは残念であるが・・ まあ、実際には、音声を同時記録できる
デジタルあるいはインスタントカメラは多く存在するのであるが、どうもマルチメディア
とは言え写真と音声のマッチングは文化的、心理的にも違和感があるのかもしれない。
写真はあくまでも静止画であって静止画の中から無限の創造力を見る人に与える
スタティック(静的)なアートなのだろう思う。
「写真はいずれビデオに変わるよ」などという意見を言う人もたまに見るが、
それはそれで全然別の世界・・・ じゃあ、新聞が無くなって全部TVだけになるのか?
という単純な比喩と同様に、写真は写真という確固たる世界があるのだから
その中での1枚の写真あるいは絵画という中に込められた表現についてもう一度良く
考え直してみれば良いであろう。
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というわけで、今回もまた、楽器演奏者の表現について、という視点からの
撮影のポイントであった。
何度も言っている事だが、要は、ライブのステージや演劇というパフォーマンス
においては、演者と観衆の一体感が全てであり、撮影者も自分自身その中に
身を投じていくのが良いと思う。
ステージをまるで別世界を見るように、ガラスに隔たれた世界から写真を撮るようでは
面白く無いであろう? という事である。
つまり、音楽の写真を撮るなら楽しんでやれば・・ という事である。
写真は「真を写す」ものでは決してないが、音楽は「音を楽しむ」事である事は
間違いない。