EMA「匠さん、京都に行くんだって? 連れていってよ」
(注:まいどおなじみ、EMAは仮想キャラクターの女性、感覚派)
匠「・・ああ、いいけど。 でも、宮本武蔵のゆかりの地だよ、そんなのEMAには
興味が無いだろう?」
EMA「う~ん、でも、京都は行きたいわ・・」
匠「わかった、まあ、好きについて来なさい。」
というわけで、駅からブラブラと「宮本武蔵の決闘の地」を目指して歩く。
ただ、それが「目的地」というわけではないから、途中、目についたものは、ともかく撮る。
EMA「匠さん、これはどうやって撮っているの?」
匠「いや・・フツーに・・ 逆光というか透過光で、コンパクトで若干マイナス補正
して撮っているだけだよ」
EMA「ふ~ん・・ なんでマイナス補正をするの?」
匠「光を強調したいからだよ。 全体が暗くなれば光が目立つんだ・・
で、だんだん町が宮本武蔵になってきたぞ・・看板、竹細工、みやげ物屋さん・・」
EMA「あ、匠さん、そこの、あれ撮ってよ、ほら、あれ・・ カギラー・・」
匠「え? あ、これか・・」カシャ。
匠「むう、いったい何を撮らせるんだ!(怒) 今日は武蔵にゆかりあるものを
撮ろうとしているのに、これは全然関係ないじゃないか!」
EMA「関係ないかなあ? ほら、宮本武蔵って武士でしょう? なんか、鎖鎌みたい
な武器を振り回してなかった?」
匠「ぐへ・・(汗) 武蔵は鎖鎌は使ってないと思うよ・・ 何かの間違いだ・・
それより、ほら、ついたぞ、この神社だ」
EMA「へえ、ここで武蔵が生まれたんだ、あ、あれ銅像? かわいい~」
匠「ここは武蔵が生まれたのではなくて、決闘の地・・ 昔は映画にもなったらしい、
どれどれ・・お、中村錦之介が主演しているな、高倉健も出ているのか・・」
匠「それに、銅像は別にかわいくない。 むしろ、格好いい、と言うべきだろう?
お、あそこに絵馬があるぞ」
EMA「え? ワタシがいるの?」
匠「あはは・・ EMAじゃなくて、絵馬だよ。 この絵馬は映画のワンシーンを
絵にしたものだな。 しかし映画ってのは動画なのに、ポスターとか作るときは
静止画になる。 ある一瞬のシーンを選ぶってのは、ある意味大変だろうなあ・・」
EMA「匠さん、武蔵ってこれだけ?」
匠「う~ん、まあ、こんなもんかもしれないけど、せっかく来たのだから、色々と
撮っていこうじゃないか。 おっと珍しいものがあったぞ」 カシャ。
EMA「キャ~ セミの抜け殻・・ 気持ち悪い・・」
匠「抜け殻じゃなくて、死骸だよ。 セミは、地上に出るとごく短い時間しか
生きていられないらしい、でもその短い間に繁殖活動をしたり忙しいんだよ、
そのために一所懸命に鳴いて、次の世代に命を繋いでいく。」
EMA「ふ~ん、それって、宮本武蔵のこと?」
匠「いや・・ そうでも無い・・(苦笑) 意味の無いウンチク・・(汗)」
EMA「若い女の子に、ウンチク話しをしていたら嫌われるわよ・・」
匠「ぐう・・(汗) はい、そうします・・ じゃ、写真を撮るよ・・」 カシャ。
EMA「う~ん、これはどこかで見たことがあるわ。 ・・え~と・・ あ、思い出した、
以前の
コスモスの撮り方と同じじゃないの? 確か日光シンクロナイズド・・」
匠「勝手に用語を作るなよ(苦笑) 日中シンクロだよ」
EMA「要は単にフラッシュを焚くだけ? それがなんで日中シンクロ?」
匠「私に聞かれても知らないよ・・ 確かに意味が分かりにくい用語の代表格だよ、
質問があるなら、こうした用語を作った人に言ってもらいたいね」
EMA「だから写真用語って嫌いなのよ・・ 全然意味がピンと来ないんだもん」
匠「まあわらかないでもない・・ (だって、EMA用語はチョコラーとかカギラーとか
一発で意味を含めて覚えられるものばかりだからな・・笑)
でも、普通の写真用語は、とりあえず覚えるしか無いよね。
で、用語を覚えるのではなくて、原理を覚えるようにしないとダメだぞ。
じゃあ、大口径に切り替えて、引き続き撮ってみよう」 カシャ。
EMA「大口径ってなんだっけ?」
匠「まだ覚えられないのか? 開放F値が小さい、つまり明るいレンズだよ、背景もボケる」
EMA「だから、F値が小さいレンズがなぜ大口径なのよ~? けど、まあいいか・・
・・あ、あれあれ、匠さん、あれを、こっちから広角で撮ってよ・・」
匠「どれどれ? ん? こちらからか?」 カシャ。
EMA「あ、これでバッチリよ」
匠「こっちから撮って何が言いたいんだ?」
EMA「ほら、宮本武蔵って、獅子退治をした人じゃなかったっけ?
狛犬を獅子に見立てて、成敗してやるぞ~って・・・」
匠「むう・・(汗) 頼むから、勝手に桃太郎みたいな話を作らないでくれ・・(苦笑)」