集中連載中の動物園シリーズの中級編、ソフト面の表現技法についての解説。
今回は「擬人化技法」について。
擬人化とは、読んで字のごとく、人に見立てるということであるが、
動物の写真を撮るとき、その動物の表情に人間のような喜怒哀楽が見てとれるような時、
これを「後付けの作画意図」として作画表現に用いるということである。
もちろん、動物の表情は、撮影者がコントロールできないわけであり、
この手の撮影においては、連写あるいは、ともかく多数の写真ストックが必要となる。
じゃあ、今日は、単作品ではなくて、いわゆる「ストーリー写真」の作例をあげる。
タイトル「101回目の失恋の巻」
↓「お~! Sさん、なんかすごく綺麗で、セレブな雰囲気ですねえ・・・」

↓「どれどれ、ワオ~! キレイなオネイサンだな~・・・ ワオ~」

↓「移り変わるヒトの心・・ どうせまた、フラれるにきまっている・・」

↓「ねえねえ・・ Sさん・・ 今夜食事でもどう?」 「ダメ! 先約があるのよ!」

↓「う~ フラれた~・・ 考える~」

↓「もう、やる気無し無し~・・ ゴロン・・・」

「擬人化技法」では、もちろん、動物自身が実際にそうした喜怒哀楽の感情を持っている
わけではない。
しかし、何故かそう見えてしまう・・・
これは人間が、人間同士のコミュニケーションの上で、相手の表情を見て感情を読み取る
という感覚の応用である。
たとえば恋人や夫婦・・ 比較的男性は女性の表情を読む技術は苦手なのであるが、逆に
女性は男性のちょっとした表情や仕草から、様々な情報を読み取るテクニックを持っている。
だから、男性は女性に対しウソをつくことはできない・・・(汗)
けどまあ、男性においても、接客業や刑事などの職業においては、そうした相手の表情を
読む術に長けている人もいるから、もしかすると、先天的なものではなくて、訓練でなんとか
なるのかもしれない・・
ともかく、動物の写真を撮ってきた後で、「これは、こんな風に見える」という写真があれば
それを単写真あるいは、組写真、ストーリー写真などに応用してみると面白いと思う。
今回の作例は特に技術は必要としない、「どう見えるか」という部分と、ストーリーに
仕立てるための想像力があれば、誰にでもできると思う。