人気シリーズの「バーシリーズ」であるが、実話を元に書いているので、なかなか
そうやたらに美女を連れてバーに行く機会が訪れるわけでもない・・・(苦笑)
なので、このブログでは唯一の100%架空のシリーズ「なりきりシリーズ」を立ち上げた
のであったのだが、霜月了やEMAさんの性格やセリフを設定したりするのも、これも
かなりの想像力を必要として非常に疲れる・・・ (汗)
結局、ノンフィクションでもフィクションでも疲れるということか・・(苦笑)
で、今回は、ひさびさにバーに行く機会があったので、シリーズ再開!
登場するのは、なんとあの同窓会シリーズでお馴染みのR子さん。
そして、場所は、いつもの大阪を離れ、東京は銀座である。
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・・・仕事で東京に出張に行くことになった。
東京といえば、あのR子さんがいるのである。
R子さんをご存知でいない読者の為に、まずは簡単なあらすじのおさらい。
<同窓会シリーズあらすじ>
昨年夏、関東で行われた中学校の同窓会。 私は幹事の友人に「同窓会を撮ってくれ」と
頼まれる。 勿論断るはずもない・・ 期待と若干の緊張を交えて当日の会場に・・
幹事チームの一人に、初恋のMちゃんがいた。 Mちゃんは、昔とかわらぬ可愛さで
再会を喜んでくれた。 Mちゃんは未だ独身。
しかし浴衣姿のMちゃんに試し撮りの1枚をした時、私は愕然とする。
愛機 NIKON D2Hの露出計が壊れ、自動露出が効かない・・ 私は冷や汗をかきながら
その後4次会までの10時間におよぶ撮影をすべてマニュアルのカンの露出に頼って
撮影を続けた・・ (後にD2HとD70がリコール修理になったことを知る)
そして会場に和服姿で現れたのは、学年1の美女R子。 私は中学時代はR子の放つ
オーラにたじろぎ、隣の席に座っていた時も殆ど口をきくこともできないでいたのであった(汗)
美女R子は会場の同窓生の注目を一身に集める・・ R子も未だ独身と聞く。
同窓会の写真は壊れたカメラでもかろうじて無事撮れていたが、MちゃんとR子の写真が
やたらに多いと、皆からのブーイングを受けた・・(苦笑)
数ヶ月後の秋。思いもせず、R子からメールを受け取る。
京都に出張に来るので関西地区の同窓生と会えないか? ということである。
結局その日集まったのは生徒会副会長であったK子と私だけ。 K子とR子は親友である。
主婦K子は、ミニ同窓会の途中、なにやら変な気をつかって私とR子を二人だけにして
用事があると帰宅。 R子と私は奈良に向かい、思いもよらない初デートが実現する。
さらに数ヶ月後の冬。私はR子との奈良デートの写真をグループ写真展に出展。
非常に個人的な写真を発表したことで評価は惨憺たるものであったが、それは私としては
どうしても「表現」したいことであった。 他の誰にも伝わらなくてもR子にだけは・・
R子から届いたお祝いのお花を、ずっと展示期間中写真の下に飾っておいた。
そして、また数ヶ月後の春、ギターを弾く私にR子からリクエストが・・・
ある難曲を弾いて欲しいとのこと。 R子から追ってその教則DVDが届き、
私はいつの日かR子の前でその曲を弾くための必死の練習をはじめた・・・
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結局。R子とは、たった1度、数時間だけ奈良でデートをしただけの関係である。
初恋の女(ひと)では無いが、中学時代のあこがれの人であり、その気持ちは時を隔てても
甘いせつない思いとして残っていたところに、デートや音楽リクエスト事件でその気持ちは
再燃した。
今回、東京出張の話しが出たとき、R子にメールを打っておいた。
『まだ日程も詳細も決まってないけど、もしいくつかの偶然が重なって、会えたらいいね・・』
『・・はい、また連絡ください』
東京出張の詳細の日程が決まると、他にも東京や関東地方にちらばる同窓生の親友達を
ほっておいて(汗)、R子に真っ先にメールした。
『△△日、夕方、銀座のあたりで仕事が終るよ、もし出てこれるなら食事でもいかが?』
『・・・はい、大丈夫ですよ、今回は急だったので他の人達に声もかけれなかったけど・・』
(それは、別にいいのである。 ゾロゾロ出てこられたらデートにならないのである・・苦笑)
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当日、待ち合わせは銀座ソニービル。
『匠くんはカメラが好きだし、今度ソニーから出るカメラが展示してあるから、もし時間が
余ったらそこでゆっくり見ておいてね、ソニービルの場所は・・・の風に行ったらわかるよ、
もしわからなかったら誰かに聞いてね・・』
・・・まあ、私も東京生まれだし、いちおう幸いに足も目も耳も健常だから、ソニービルで
迷うことも無い(苦笑) でも、R子の魅力は、その永遠の美貌もさることながら、
内面からくる、細かい気遣いと芯の強さ、そう今時珍しいともいえる日本的な女性の魅力を
かもしだしているのである。
ギターの練習も写真も、R子は私がやる気を持たせるように陰ながらサポートしてくれる、
遠くにいて殆ど会えないのにこの影響力・・ 近くにいたらいったいどんな事になるの
であろうか・・・
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よく私が、若い人達に恋愛のアドバイスをする時によく言う言葉、
「単に自分だけの好き嫌いの感情で動くのは良くないよ、それは、言ってみれば「恋」だよ、
でも、お互いが一緒にいることで、お互いを成長させる事ができれば、それは「恋」から
「愛」に変わるんだ。 そうなればとても強い関係ができるよ・・」
・・・私が、単に中学校時代の学年1の美女が未だに独身でいるから、という理由で
その娘とつきあえば、同窓生達の注目を一身にあびて満足する・・・
などと言った自分勝手な理由で「恋」をするなら、それは、本当に薄っぺらいものになる
であろう。 口説いて口説いて、万が一R子の気をこちらに惹かせたとしても、そんな関係が
長く続くことはありえない・・・
私はR子が、私が最近感じている通りの、「自分にとって有意義な成長をもたらせて
くれるような女性であるかどうか?」 それを今回確かめてみたく思っていた。
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当日、私は待ち合わせ時間の25分も前につき、緊張を隠しきれずうろうろとソニービルの
中を回っていた・・ そして待ち合わせの時間通りにR子がソニービルにあわられる。
R子「・・・匠くん、お久しぶり・・」
・・・そうだね、8ヶ月ぶりくらいかな・・今日は無理言ったのに来てくれてありがとうね。
「まだ夕食にはちょっと早いですね、お茶でもどうです?」
・・・うん、私も銀座はほんと久しぶりだ・・ じゃあ、ちょっと昔ながらの雰囲気に
ひたるのに、F屋でパフェでもどうかな?
「あれ?匠くん、甘いのもいけるの?」
・・・あはは、甘いのでも辛いので、なんでも大丈夫!(笑)

R子「あ! また写真撮ってる! いつも勝手にブログに載せるんだからぁ・・」
・・・あはは、こないだも怒られちゃったね。 でも悪口は書いてないからいいでしょ?
「だって、みんな隠し撮りだもん、ほら、奈良に行ったときも、あんな写真もこんな
写真も、どれも、いったいいつ撮ったんだろうって・・」
・・・へへ、これ(GR Didital)だからね。
「そのカメラ知ってますよ、良く写る優秀なカメラなんでしょう?」
・・・R子さんはカメラのことも良く知ってるよね。 前回の京都・奈良で使ったのは
このGRと、あとは、滅多に使わない「スーパー美女レンズ」だったんだ。
「その話も、後でブログで読みました。 凄いレンズだったんですね! 私なんかのために
恐縮です・・」
・・・ふふふ。むしろ私がスーパー美女レンズを使うきっかけをもらって嬉しいよ(笑)
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・・・そうそう、ところで、みんな最近どう?
「う~ん、Jちゃんとはよく遊ぶし、Mちゃんも会うよ。 最近は別の中学校だったのに
匠くんの友達のK君なんかもよく合流しているね。 そうそうU君もこないだの飲み会に
来たよ。 U君とK君と知り合いだったのね? ちょっとびっくり・・」
・・・あはは、私の家に2人がよく遊びに来てたからね・・ そこで知り合ったんだ。
「匠くんは、中学の時は大人しい子だと思っていたけど・・」
・・・うん。 たいがい目立つ子って、スポーツができるとか、勉強ができるとか、
生徒会長をやってリーダーシップがあるとか、そんな人達だったけど、
私は、言ってみれば、陰の番長みたいな存在だったからな・・(笑)
「そうなんだってねえ・・ 私も去年の同窓会の時と、それ以降皆で集まるようになる
までその事を知らなかったのよ。 なんか、みんな匠くんの家に遊びに行ってたとか・・」
・・・あのころは本当に忙しかった、ウチにくれば遊び道具は何でもあったし、不良の子から
優等生まで、他の学校の子まで、みんな集まってきてたよ。 24時間営業だったから寝る
ヒマもなかった・・
「ふふふ・・・ で、今でもずっと陰の番長やっているんだ・・」
・・・そんな事は無いけどね。 でも、まあ、ずっと楽しくやっているよ。
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R子との話はその後の食事の席までも尽きること無く続いた。
お互いの近況は勿論のこと、同窓生達の近況も・・
ただ、R子が心配していたのは、私が今回R子だけに、一種の抜け駆けとして会う機会を
作ったこと。 「皆も匠くんには会いたがっていたでしょうに・・」と言うわけである。
・・・私は、まず場所が場所だったこと。 銀座は皆の故郷からは1時間ちょっとの距離が
ある。 私がそこまで行くならともかく、複数の人を無理やり呼び出すわけにはいかない。
そして、出張の詳細が決まるのが、直前だったこともポイントであった。
・・・でも、もちろん本音のところを言えば、旧友達ももちろんとても大事だし、とても
会いたかったのであるが、今はR子しか見えていなかったのである。
今や、私にとってR子はそんな存在になりつつあった・・
私達は、また河岸(かし)を変え、銀座のバーに行くことになった・・

(注:イメージ映像(笑) ・・と言っても、これは友人のU君とEさん)
銀座6丁目にある。 バー「BGM」 ショットバータイプの本格バーである。

「匠くん、こんなとても暗い中でもフラッシュなしで写真が撮れるの? 凄いねえ・・」
・・・うん、ISO感度を最大まで上げていて、F1.4の明るいレンズをつかっているんだ。
照明の感じで色味がちょっとオレンジ掛かるけど、これはあえてそのままにしている、
雰囲気でるでしょう? ブレないために、バーのカウンターに肘をついているんだ。
それでも限界ギリギリだよね、超スローシャッターだから、3枚に1枚はブレてしまう。
マスター『はい、いらっしゃい、何にしましょう?』
・・・R子さん、どんな感じ? たとえばフルーツ系とか、柑橘系、あるいはナッツ系とか・・
R子「じゃあ、私、ライチで・・」
・・・炭酸は?
R子「なしで・・」
・・・マスター。 彼女にライチ系薄めで炭酸抜きでショートで仕上げてください。
私は、キューバ・リバー(キューバン・リブレ)をお願いします。
マスター「はい、わかりました。 ところで写真凄い綺麗に撮れてますねえ・・」
・・・あはは、ブログやっているんですけど、またこちらのお店の写真載せてもいいですか?
「はいはい、是非是非。 私、岡田言います」
・・・ん? 関西系ですか? 実は私は、今日、大阪から来たんですよ・・
岡田マスター「なんや、そうでっか。 私、尼崎ですねん・・」
・・・あはは、私は東大阪。 めったに銀座なんか来れんけど、また寄らせてもらいます~
R子「匠くん・・・ 関西弁・・(汗) 貴方、東京生まれでしょう?(苦笑)」

岡田マスター「はい、お待ち・・」
・・・ほお、綺麗なカクテルですね・・
R子「わあ、青いカクテル・・ 綺麗ですねえ・・」

岡田マスター「これは△△です・・(名前忘れた・・汗) 思い出・・という意味です」
・・・「思い出!」 ・・ふふふ・・ マスター、やりますねえ・・
・・・実は私達同級生で、久しぶりに会ったところなんです。
岡田マスター「へえ、そうだったんですか?」
・・・もう長い時間が経ちました・・ 昔の思い出に乾杯ですね・・

R子「美味しい・・・」
・・・うん、よかった。
・・・R子ちゃん、今日は本当にわざわざありがとうね。
久しぶりに会えて本当に楽しかったよ。
「うん、楽しいね」
・・・例の曲、ギターの練習はしているよ。 また今度来る時があったら弾くよ。
「私、難しい曲をリクエストしちゃって・・」
・・・ううん。 R子ちゃんは、そうやって、男性にやる気を起こせる魅力を持っている
んだよ。 それは素晴らしい長所だよ。
「でもね・・ 私、愛を捨てた女なんですよ・・」
・・・何言っているんだよ・・・
・・・そうだ、そういえば、今日は左手の薬指の指輪は無いね・・
「あはは、ブログの記事でも話題になりましたよね・・ 」
・・・うん。(そう、R子は前回会ったときに指輪をしていて、その解釈で私をはじめ
読者の皆さんからも様々なコメントの解釈があったのだった・・ さてその真意は・・汗)
「あれは、私、自分で買ったんですよ」
・・・(ほっ・・) あ、そうだったの?
・・・でもな、みんなR子ちゃんのルックスの話ばかりするけど、私が思うに、R子ちゃん
の最大の魅力は、その女性的な気配りだと思うんだよね。
「ありがとう・・ 誉めてもらっても何も出ないけどね・・(笑)」
・・・だから、私はR子ちゃんは、一緒にいる男性を伸ばすことができると思うンだ。
それには容姿とか関係ないよ・・ あと10年くらいしたらパートナーになってくれたら
嬉しいよなあ・・
「え? あと10年したら、私、△△歳だよ・・ なんかイヤだなあ・・」
・・・ナニ? 私とじゃ、イヤなんかいな?(爆)
「フフフ・・オバチャンになっちゃってるよ・・・」
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冗談とも本音ともつかない、ギリギリのトーク・・・
・・・ただ、別に、大人の恋愛に、そんな駆け引きが必要だとは思っていない。
だって、いくら歳を重ねても、私は、R子ちゃんの前では、中学生の時の気持ちに
そのままタイムスリップしてしまうのだから・・
R子と長い年月を隔てて再会し、かつ、こんな風に話が出来る関係になったことが
嬉しいのである。
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ところで、つい先日、「写ルンです」が、風前の灯である銀塩市場をなんとか支えている
という新聞記事を見かけた。
さもありなん、銀塩市場は縮小の一途であり、銀塩擁護派が何を叫んでも、世の中の
趨勢は変えようが無い・・ 銀塩フィルムの使用は私も最近ではかなり少なくなってきている、
銀塩カメラをこよなく愛する私ですらそんな状況・・ 一昨年は1対1、昨年は10対1
今年は、100対1の割合でしか銀塩を使っていない・・(汗)
一般の写真愛好家であれば、銀塩の存在意義そのものも特に興味が無い事かもしれない。
で、本題はそこではなく、その新聞記事にあった、ある新聞記者のコラム。
記者は、20年前に、誕生したばかりの「写ルンです」を持って修学旅行に出かけた・・
こっそり初恋の女性を撮った。 でも、緊張のあまりその写真はブレてしまった・・
今の「写ルンです」だったら、当時のものよりずっと高感度だし、きっとブレることは
なかったであろう・・ ところで、あの娘は今どうしているだろう・・?
そんな内容であった。
きっと、一昨年だったら、私もまったく同じ感覚を持っていた事であろう。
あの子はどうしたのだろう、お嫁に行って幸せにしているのかなあ? ・・と。
でも、昨年の同窓会で初恋のMちゃんと再会し、今でもたまに連絡をとりあっている、
そして、マドンナであったR子とも、こうして何度か会うことができるという、
考えてみれば、ある意味大変恵まれた状況に身を置いている。
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R子から話を聞いた・・ 最近、同窓生のM君とKさんが、バツイチ同士で再婚したと言う。
へえ・・ 確かあの2人は、小学校からの同級生で当時、仲がよかったように覚えて
いるよ・・ 何十年ぶりかに初恋が実ったんだね・・ それは美談だねえ・・・
私も、もしかしたら、その感動的で衝撃的な美談を上回る、R子との劇的な結末・・を
夢想して、ちょっと照れくさくなった・・・ 同級生の皆はさぞ驚くであろう・・
でも、考えても見れば、まだ、2人のデートはこれが僅かに2回目、そんな話に到達する
わけもない。 たんなる茶のみ友達・・ いや、今時で言えば「メル友」に過ぎない。
私は東京の実家に寄らなければならず、R子も明日は仕事があるので遅くまでひきとめる
わけにも行かない・・ バーを辞して帰路に付くことを決めた。

地下鉄に乗り、名残惜しい別れの時をまだ二人で話しつづける。
R子「私、今度京都に行くとき、芸妓さんに変身しようかな?」
・・・え? 舞妓さんじゃなく、芸妓さん?(笑)
「えへへ、まあ、そっちの方がいいかな?って。 で、匠くん、また写真撮ってね」
・・・もちろんだよ、何があっても必ず行くよ・・
私鉄のターミナルのI駅でR子と別れる。 前回と同様にR子と握手をする・・・
前回奈良デートで見送る時、R子は私が手を握ると、ピクっとちょっと緊張した様子だった、
私は数十年前に、フォークダンスでR子の手を握った感触をまざまざと再現していた。
今回は、R子の手は、ピクリとは震えなかった・・
蒸し暑い初夏の夜更け・・ 私は、ちょっと自分の手のひらの汗が気になった・・
私は、R子との距離が、ほんの少し縮まったように思えて嬉しかった・・
鼻歌まじりで、遅くなって心配しているであろう実家の母親の元に向かって電車に乗った・・
「え?同窓会シリーズかって? 何を言ってるんだよ? 人生にシリーズなんて無いよ・・
明日どうなるか、そんなの誰にもわからない・・ いつもその日が真剣勝負だよ・・」