組写真に挑戦したいけど、感覚的なテーマを作り上げるのは難しくて、お手上げ・・
となっている初級者の方は多いかと思う、なので、前回は、ある物体(進入禁止の看板)を
テーマとして、様々な場所(・・と言っても、前回は同じ町で撮ったのであるが・・)で
撮影して、それで写真を組む事を説明した。
今回は、もう少しだけ高度にする。 「対(ペア)になっているもの」のシリーズである。
(そして、最後に非常に重要なポイントがあるので、長い記事では無いから、必ず最後まで
読んでもらいたいと思う)
「ペアを撮る」、実は、このテーマは、初級~中級者の方が組写真に挑戦するときに、
必ずと言っていいほど選ぶテーマである。
ある意味、「同一の物体」を撮るよりも、被写体を少しだけ高度な視線で探さなければ
ならないが、とは言うものの、その段階では、より高度な「感情や感覚を表現する組写真」
までのレベルに至るのはなかなか難しいからであるからだとも思う。
ではまず、作例より・・ 解説や撮影データは不要であろうから、いっきに5枚。

まあ、こういう被写体以外に、よく初級~中級者が選ぶ被写体としては、カップルがある。
シニアの方は「アベック」と呼ぶかもしれないが、まあどっちでも同じである、
人類があるところに必ず男女のペアは存在するのである。
とは言うものの、私のところには、一向にそれが存在していないのは、いったい何故なのか?
だから、私は、カップルを被写体にして撮ることはしない。
『やっぱ、うらやましいんだろう?』
・・・ふん、だからどうした? 撮りたくないんだから、それでいいじゃないか・・・(苦笑)
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もしかすると、ペア撮り、というのは、そうした潜在的な欲求の表面化したものなのかも
しれない、まあ、某心理学者の理論で言わせれば、きっとどんな事でも性的欲求に
結び付けられて分析されてしまうのだから、そんな要素もあるのかもしれない。
けれど、まあ、実際には、ペア撮りは、被写体を探すという行為がとても面白いと思う。
特に初級者に取ってみれば、今まで「何を撮ればいいんだろう?」と迷ったりしていたのが、
「ペアに見えるものを探す」という、写真を撮るための明確な目的が見えてくるのだから
面白いのだろうと思う。
前回の「進入禁止の看板」や、あるいは「猫」や「犬」という被写体を捉える感覚が
直接的な宝探し、のような感覚に近いとすれば、「ペア(に見えるもの)を探す」という事は、
まがりなりにも、想像力を発揮しながら行う、知的なゲームに感じるからだと思う。
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そして、実は、ここが写真の作画意図というものを理解する第一歩となる。
「そこにある被写体が、自らの意識によって、自らが表現したいものに見える」
・・・たとえば、今日あげた5枚の作例は、入門に近い初級者では絶対と言っていいほど
シャッターを切らない被写体である。
だって、そこには撮る理由が何も無いからである。
ところが、そこに「ペアに見えるものを探す」という(作画)意図が存在すれば、
はじめて、それらが被写体として見えてくる、そして、今まで何ひとつ被写体として感じられ
なかったごく普通の町の中に、そこには被写体の候補が無限に存在するように思えてくる
のである。
『なるほど! わかりました、写真の創造性という事は、そういう意味なのですね!』
・・・そう、やっとわかってくれたかな?
『確かに、私は今まで、被写体を見る、ということすら何もわかってなかった・・』
・・・だってしかたないよ、そんなの教えてくれるところ、どこにも無いし、
自分で写真撮っているだけでは、まずそんな考えを持つことすら難しいよ。
『今まで、いい機材を使って、腕を磨けば、いい写真が撮れると思ってた・・』
・・・そんなの知らんがな・・(汗) まあ、気が付いただけいいじゃん。
まだこれから時間はいくらでもあるし、いくらでも写真は撮れるよ。
それに、表現したい事があるから、そこで知識や機材や技術が必要になるんだろう?
そういう順番で考えるのが本筋だよ。
『面白いです! ペアはわかりました、匠さん、他になんかテーマないんですか?』
・・・よしわかった! じゃあ、次のテーマは「倦怠期」だ。
『ぐっ・・ いきなりの超難問。 いったい倦怠期に見えるものって、あるんですか?』
・・・いやあ(汗) 私にもわからない、だいたい、そんな状況に身を置いたことすら無いし、
だからこそ、色々な人生経験が、写真には必要だ、って事だよね・・・(苦笑)