本「選手権」シリーズでの最終リーグは、焦点距離等の
カテゴリーに拘らない、「無差別級」のレンズ王者の
決定戦となる。
ただし本ブログでは、過去にも様々なレンズランキング
系の企画を実施しており、それらの過去ランキングで
高い順位に入賞したレンズ、および上位となったが
現在ではレアもの(希少品)で入手が困難なレンズの
合計14本(第1回記事で記載)は、「殿堂入り」と
して、今回のランキングには参戦を見送る事とする。
この条件で「最強決勝リーグ」にノミネート(選出)
されたレンズ群は、比較的近代(2000年代以降)の
高描写表現力レンズが大半となった。
ある意味「新人戦」と言えるかも知れない様相だ。
オールドレンズや特殊レンズ等の選出は、皆無では
無いが、極めて少ない。
その他、実写掲載には様々な細かいルールがあるが
本シリーズ第1回記事に記載してある。また、概ね
どの記事においても同一のルールとしている。
本B決勝戦(2)には、8本のレンズがノミネート
されている。6本がオーソドックスなAF高性能
レンズであり、1本のMF特殊レンズと、1本の
オールド(ズーム)レンズを含む。
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ではまず、最初のノミネートレンズ。

レンズは、TAMRON SP AF 90mm/f2.8 Di MACRO 1:1
USD(Model F004)(中古購入価格 25,000円)
カメラは、SONY α99(フルサイズ機)
2012年に発売されたAF中望遠等倍マクロレンズ。
いわずと知れた「90マクロ」である。
初級マニア層等には「タムキュー」と呼ばれる場合
もあるが、本ブログでは、その俗称は非推奨だ。
何故ならば、1979年の初出からのSP90mm系列は
MF版、AF版、F2.5(ハーフマクロ)版、F2.8(等倍)
版が混在し、少なくとも4種類の異なる光学系がある。
したがって、各々の「90マクロ」によりけりで
描写傾向や、長所短所、適正な被写体、適正な撮影
技法等も全て異なる為、それらを十把ひとからげ的に、
「タムキュー」と呼ぶ事は出来ない。
(注:同様に「90マクロ」とも呼べないが・・汗
ただし、本ブログではModel名等を併記し、機種を
特定させる措置を、必ず行っている)
各「90マクロ」のオーナーであれば「MF F2.5版」
「172E型」や「F004型」、あるいは「2016年型」等と、
その仕様や機種を特定できる呼び名で呼ぶ事であろう。
「タムキュー」で済ましている状況は、下手をすれば
それらを1本も所有もしておらず、「タムキュー、
欲しいなぁ」とか、そういう風に、漠然と呼んでいる
だけのケースが大半だと思われる。

さて、本F004型だが、旧型(Model 272E)に対し、
いくつもの変更(改良)点があるが、必ずしも全てが
歓迎できる変更では無い。特にまずい点は、この時代
に、レンズの高付加価値化の為(すなわち、レンズが
売れないので、値上げをしたい為)超音波モーターや
内蔵手ブレ補正を搭載した事である。
これにより価格(定価)が、32%も上昇(値上げ)
そしてレンズ重量も35%以上も増加してしまっている。
おまけに、超音波モーター搭載による、無限回転式
ピントリングの採用により、近接(マクロ)撮影時の
MF操作性は大幅に低下、AFも近接域では高精度とは
言えない為、要は「マクロレンズなのに、近接撮影が
とてもやり難くなってしまった」という「改悪」がある。
そしてF004型が必ずしも旧272E型よりも、全てに
おいて優れた仕様では無い事は、TAMRON側でも良く
わかっていたのであろう。
その証拠に、F004発売後でも、272E型(2004年)は、
継続販売され、さらにF004の後継のF017(2016年)
が発売になった後で、F004はディスコン(生産完了)
となったのに、もっと古い272Eは、引き続き販売が
継続される事となった。
まあつまり、新型が全ての面で旧型より優れるの
ならば、旧型は、さっさと生産完了・発売終了すれば
良い訳なのだが、そうできなかったのは、メーカー側
としても、F004やF017に近接撮影時での多大な弱点が
ある事は認識していたのだと思われる。
それでも、レンズ市場縮退の危機的状況においては、
ビギナー消費者層等に向けて「超音波モーターが
入りました、手ブレ補正が入りました」と、ビギナー
の不安要素(=ピンボケするかも、手ブレするかも)
を取り除くような美辞麗句を並べ立て、そうした
「フル武装」レンズを高価に売るしか方法が無い。
だが、それが「子供だましだ」と気づくような
中上級ユーザー層も、昔から40年以上もの歴史がある
「TAMRON 90マクロ」のファン層の中には、とても多い
事であろうから、全てが「超音波モーター入り」
とかの90マクロしか販売していなかったら・・
「こんな仕様で近接撮影が出来るか!」と、非難ごうごう
雨あられとなってしまう(汗)
だから、旧型(272E型)も、そうした「わかっている
ユーザー層」に向けて、併売せざるを得なかった訳だ。
(注:その272E型も、2019年には国内向けは生産終了
となってしまっている)
これ以上詳しい説明は不要であろうが、Model毎の
細かい差異にどうしても拘る、と言うのであれば、
全4種の90マクロの光学系や仕様の比較研究は
レンズマニアックス第79回「新旧TAMRON 90 Macro」
編記事で、5本の当該レンズを紹介しているので
参照されたし。
まあ、マニア層や実用派中上級層であれば、少し古い
時代の172E型、あるいは272E型あたりを所有して
おけば、それで十分かつ満足いく性能かと思われる。
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さて、次はアポダイゼーションレンズである。

レンズは、FUJIFILM FUJINON XF 56mm/f1.2 R APD
(中古購入価格 112,000円)
カメラは、FUJIFILM X-T10(APS-C機)
2014年発売。アポダイゼーション光学エレメント
搭載型としては、初の「AF仕様」レンズである。
本レンズは、過去記事で何度も紹介済みである。
長所も短所も幾度と無く述べているので、今回は詳細
は割愛するが、簡単に言えば、長所は高い描写表現力
であり、短所はレンズよりもシステムの母艦側にあり
Xマウント機では、AFでもMFでも、本レンズの性能を
活かしきる事が出来ない点だ。
また、他社アポダイゼーションレンズの中には、
一般レンズ等は全く寄せ付けない「超高描写表現力」
を持つものも何本か含まれているので、本レンズも
「APD」として評価するならば、それらに対して一歩
及ばない。まあでも、APD/STFでは無い通常レンズと
比べた状態では、やはり本レンズに分がある事だろう。

他の課題としては、高価過ぎる事である。
定価は206,000円+税であり、そう簡単に買える
価格帯では無い。
FUJIFILM Xシステムでは、本レンズ以外でも全体に
高価すぎる。原因は単純に、販売数が少なく量産効果が
出ないからだろう。Xマウント用に高価な純正レンズを
やむなく買って、性能が他社同等品と同様か、それ以下
で、それでも、入手価格が2倍も3倍も高価ならば、
本当にがっかりしてしまう。
まあ、Xシステムを運用する上で、最小限のレンズ群は
所有しているが、現状では、これ以上Xシステムを
拡張する気には、個人的には、あまりなれない。
Xシステムは、あくまで「歴史的価値」が極めて高い、
本「XF56/1.2APDを使う」という、ただそれだけの
理由で所有する事になった次第であるからだ。
(注:「欲しいレンズがあるから、マウントを増やす」
は、マニアや上級層としては必然的な考え方である。
ビギナー層等では、最初に(新鋭)カメラ本体に目が
行ってしまい、レンズ購入(ユーザー側ラインナップ)
の事を考えないから、後で様々な問題点が出る訳だ。
まあ「レンズの事を知らない」事が原因であろうが・・)
(参考:2021年より、コシナ・フォクトレンダーが
FUJI Xマウント専用レンズの販売を開始している。
こちらが今後充実してくれば、純正レンズのコスパの
課題は、だいぶ低減されるかもしれないのだが、
MF性能が低いX機で、MFレンズが有効活用できるかは
ちょっと疑問が残る)
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さて、3本目のレンズ。

レンズは、SONY Sonnar T*135mm/f1.8ZA
(SAL135F18Z)(中古購入価格 89,000円)
カメラは、SONY α77Ⅱ (APS-C機)
2006年に発売されたAF大口径望遠レンズ。
何故本レンズがツァイス銘で、SONYから、このタイミング
で発売されたのか?は、毎回の本レンズの紹介記事で
詳しく書いている。それに、その話は、あまり消費者的
には好ましい話ではなく、「あくまでメーカー側の都合
から生まれてきたレンズである」という内容が主となる。
出自が気に入らない為、個人的には長期間無視していた
レンズではあるが、発売後10年の2016年頃になって、
中古相場が下落したため(発売時定価は20万円+税と
高額だ)暗所でのイベント(ライブ、ステージ等)の
撮影用にこれを購入。

悪い描写力のレンズでは無い事が判明したが、AFの遅さ
(超音波モーター無し)での実用性はあまり高くは無く、
その後は、もっぱら本レンズの高い近接性能(最短撮影
距離72cm、最大撮影倍率1/4倍は、単焦点135mm級の
中では、トップ(クラス)の性能である)を活かした
「自然観察撮影用途」に転換した事で、無類の汎用性・
実用性を得る事ができるようになった。
(参考:「レンズマニアックス第66回 望遠マクロvs
近接135mm」編記事)
現在ではライブステージ用途には、同スペックで超音波
モーター搭載の、SIGMA 135mm/F1.8 DG HSM | ART
(次回記事に参戦予定)で、本レンズを代替している。
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では、次のレンズ。

レンズは、OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm/f1.8
(中古購入価格 59,000円)(以下、ED75/1.8)
カメラは、OLYMPUS OM-D E-M1 (μ4/3機)
2012年に発売されたAF中望遠(望遠画角)レンズ。
高描写力であり、フィールドにおける自然撮影には
適したレンズであるのだが、大きな課題があり、
それは「AFが厳しい被写体でも、MFが使い難い」
という重欠点である。
最大の課題は、無限回転式ピントリング(距離指標なし)
の仕様なので、高度なMF技法が使えない事だ。
これでは、ピントリングを最大(無限遠や最短)に
廻しながら、飛ぶ鳥や近接の飛ぶ昆虫等を追い難い。
おまけにμ4/3機(4/3機も同様)では、カメラの電源
を投入して、カメラが起動してからで無いと、AFや
絞り操作はもとより、MFも一切動かない。
よって、カメラの遅い起動を待ち、そこからAFやMFや
絞りをコントロールし始めたのでは、不意に現れる
被写体等に対応できない(=撮影機会を損失する)
AF速度については、像面位相差AF搭載のOLYMPUS機
(注:E-M1/Ⅱ/X/Ⅲ、E-M5Ⅲ等、限られる)
で無いと、かなり厳しい。AF精度も不足する為、
像面位相差AF非搭載の機体(例:E-M5Ⅱ、PEN-F等)
では、例えば遠距離を高速で飛ぶ鳥等にはピントが
合わない。(注:Panasonicの空間認識AFでは未検証
だが、同システムはPanasonic製のレンズでないと
レンズ内データが無いので有効に動作しない模様だ)
AFがあてにならないので、MFで使用せざるを得ないが、
前述のようにMF仕様が貧弱なので、どうしようも無い。
鳥を追おうとピントリングを廻しても、そこが無限遠
である保証はまるで無い訳だ。

「MFが使用できない」のであれば、μ4/3機本体の
AF性能の進化を待って回避するしか無い。
しかし、2010年代のカメラ市場縮小の影響により
OLYMPUS高級機(像面位相差搭載)は、モデルチェンジ
の度に、大きく値上げされた。具体的には税込みで、
2013年:OM-D E-M1 :約14.5万円
2016年:OM-D E-M1Ⅱ:約24万円
2019年:OM-D E-M1X:約36万円
2020年:OM-D E-M1Ⅲ:約22万円
2022年:OM SYSTEM OM-1:約27万円(発売予定)
・・となっていた。(注:各々、オープン価格なので、
発売時実勢価格は、店舗等により若干の差異がある)
しかし、値上げに伴うスペックアップは、AFに
関しては、測距点の増加等であり、精度や速度に
ついては、果たして顕著な技術革新が行われている
のであろうか? 個人的には上記の旗艦機群は、
E-M1およびE-M1 MarkⅡしか所有していないので
以降の機種で、どう進化したのかは、良くわからない
が、どうも抜本的な改善があったとは思いにくい。
(注:「AI被写体認識機能」等は、そもそも評価の
対象とはしていない。もっと根源的な改善が必要だ。
しかし、根幹技術の研究開発には時間とお金がかかる。
近代での主力消費者層であるビギナー層に向けては
根幹技術の改善よりも「目を引く」キャッチ技術の
搭載が望ましい、という企画方針であろう・・
ただ、どうにも、そういう措置全般が、中上級層の
カメラ離れを加速する要因にもなっていると思う)
カメラ市場縮退による、2010年代後半での各社の
カメラの値上げは本当に酷い様相で、他社では
Ⅱ型機で価格が2倍近くまで跳ね上がってしまった
ケースもあった。そうしない場合であっても、
新規のフルサイズ・ミラーレス機等を別途発売し、
そこで旧来機の2~3倍、下手をすれば6倍程度
まで値上げされた高額な新鋭機を売る戦略とした。
さすがに、そこまで高価だと既存のユーザー層は、
「酷い値上げ戦略だ!」と、不快感を強く感じて
新製品を買い控えする。
だから、2010年代後半の時代で新鋭機を買うのは、
機材の価値・コスト感覚を持っていない、全くの
ビギナー(or入門)層ばかりになっていた。
まあ、こういう状況であるから、モノを買うビギナー
消費者層は、単なるカタログ(数値)スペックでしか
モノの良し悪しを判断できない。
だから単純に、カメラの測距点が多かったり、連写が
速かったり、手ブレ補正の性能(段数)が良かったり
AI機能が入っていると言われれば、そういうカメラが
良い(高性能な)カメラだ、と勘違いをしてしまう。
では、何故、そういう表面的な数値スペックばかりに
ビギナー層が惹かれるか?は、単純な理由があり、
要は、自身が(高度な)撮影技能を全く持っていない
事は、ビギナー層は良くわかっている訳で、だから、
AFや手ブレや連写の性能が低い機体では、「ちゃんと
写真が撮れずに、周囲に馬鹿にされてしまう」という
強い強迫観念を抱えてしまっているからであろう。
結局、そういう風にして2010年代後半では、さらに
カメラ市場の縮退が加速してしまっていた。
だから、2019年あるいは2020年(コロナ禍)の
あたりでは、もう各社とも、不条理なまでの値上げ
戦略(≒高付加価値戦略)を辞め、販売価格を高水準
で維持したまま、目に見えないコストダウン戦略に
転換したのだと思われる。
ただ、もはや手遅れだ、OLYMPUSも2020年6月には
カメラ事業から撤退(分社化と譲渡)を表明。
つまり、何をやっても、市場縮退の影響は避けられ
ないという判断であろう。
(なお、OLYMPUS銘は、2021年からOM SYSTEM銘に
替わっているが、OLYMPUS時代の旧製品については
OLYMPUS製、としか書きようが無い。
加えて発売予定のOM-1も、まだOLYMPUS銘のままだ。
むしろ個人的には「OM SYSTEM」銘のカメラが欲しい)
話は戻って、この時代(2010年代)において、
カタログスペックしかビギナー層が見ていない事が
やはり最大の課題であった事だろう。
中上級層であれば、「AF測距点数なんぞ、むやみに
増やさんで良いから、確実にAFが合う1点が欲しい」
と熱望するだろう。
その解決法が、実用的には、もっともリーズナブル
(=理にかなっていて、無駄が無い)な状態だからだ。

では、本レンズED75/1.8の話に戻るが、
描写力がとても高いレンズにつき、様々な撮影シーン
で使用したいのは、やまやまなのだが・・
MFの弱点を回避する方法は無いので、カメラ本体側
のAF技術の進歩を待つしかない。
それと、元々、このレンズの企画コンセプトは、
「4/3時代に名玉と謳われた、ZUIKO DIGITAL ED
150mm/F2(未所有)の特性を、μ4/3で再現する」
であったと思われる。 焦点距離こそ、半分に短く
なったが、2倍デジタルテレコン使用で、ほぼ同等の
感覚(=300mm画角の高描写力大口径レンズ)で
扱えると思われる。
ただ、そのコンセプトは、消費者(ユーザー)層には
全く伝わっていない。最大の原因は、本ED75/1.8の
OLYMPUSの製品紹介Webサイトに「ポートレートレンズ」
という記載がある事であろう。
何故、150mm換算以上でしか使えない望遠レンズを
「ポートレートレンズ」と呼ぶのであろうか?
多分、本レンズの実焦点距離75mmを見て、広告宣伝、
広報、Web等の担当者(つまり、写真を撮らない人達)が、
「人物撮影用レンズだ」という”大誤解”を持ったと
しか思えない。
すぐに訂正されてしかるべきであったが、本記事執筆
時点まで、Webは8年間以上も訂正される事はなかった。
で、本レンズは高額で用途不明、おまけにカメラ市場
縮退により、所有者も少なく、中上級層やマニア層に
よるユーザーレビュー情報も皆無に近い。
Web上では市場・流通側が運営する「販売の為の記事」
が大半であるが、その際、借り物で短期間しか評価しない
し、かつ「売る為の記事」であるから弱点は書かない。
なので、オリンパスのサイトの文言をそのまま引用し
「ポートレート用レンズだ!」と言い張るレビューが
殆どという状況だ。
引用元に誤解があるものを、そのまま何の疑問も持たずに
「二次情報」として使い廻しをして、しかも自分で
買ってもいないレンズを2~3日、ちょろっと評価して
かつ「売る為」の記事を書くのだから、そんな情報は
まるで信用に値しない。
だが、それを見て又、購入してもいないビギナー層が
「究極のポートレートレンズだ!」とかの「三次引用」
を行ってしまう訳だ(汗)
つまらない「伝言ゲーム」である、ネットの普及により
情報量は増えたが、99%以上が、役にたたない情報か
あるいは販売・利益等を得る目的の「情報操作」や
「フェィク」(偽、欺瞞、デマ、流言)情報ばかりだ。
消費者・ユーザー層がビギナーばかりとなってしまった
現代のカメラ市場(界)では、こうした「無意味な情報
の洪水」から、消費者層が逃れる事は、相当に困難なの
かもしれない。あくまで消費者自身が、正当な価値感覚
を持つしか無い状態であろう。(注:これは、カメラや
レンズ以外の、あらゆる市場分野でも同様の話だ)
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さて、次は「ユニット型」システムである。

ユニットは、RICOH GR LENS A12 50mm/f2.5 MACRO
(APS-C型)(中古購入価格 20,000円相当)
カメラは、RICOH GXR (中古購入価格 10,000円相当)
2009年に発売された、(希少)なユニット交換型
システム(GXR)と、高描写力1/2倍AFマクロユニット。
GXRシステムでの焦点距離表記は、フルサイズ換算な為、
A12 50mm/F2.5ユニットの実焦点距離は33mmである。
本システムは買いなおし品であり、旧来使っていた
同じシステムが、2018年頃に電気的に故障してしまい、
修理対応期間が終了していたがA12 50mm/F2.5ユニット
の描写力は捨てがたかったので、中古品を買いなおす事
とした。しかし、A12 50mm/F2.5ユニット単独では
中古が見当たらず、やむなくGXRボデイとのセットを
購入、現在ではGXRが2台あるが、それぞれ別のユニット
を装着して使っている。
GXRは、最初期のミラーレス機と同時代の発売であり
当時のAF技術は「コントラストAF」のみであった為、
このA12 50mm/F2.5 Macroのような精密ピント合わせ
型のレンズ(ユニット)では、全くと言って良い程に
ピントが合わない。おまけに、MFに切り替えようにも
背面モニターの解像度は低く、ピーキングは一応搭載
しているものの貧弱な性能(アルゴリズム)で使い物
にならず、おまけにMF操作系・操作性は劣悪であり、
オプションの外付けEVFは、何と背面モニターと
解像度が一緒、という始末であった。
すなわち、AFでもMFでも、何をしてもピントが合わず
これはもうカメラとしては使い物にならない「重欠点」
を抱えるシステムとなってしまうであろう。
ただ・・ A12 50mm/F2.5 Macroユニットにおいては
殆ど合わないAFが、稀に(偶然に)合った場合には、
「なんでこんな貧弱な、コンパクト機もどきの機体
(GXR)から、こんな凄いマクロの画(え)が出て
くるのだ?!」と、思わず驚愕してしまうような
高描写力が得られるのだ。

この描写力が得られるのであれば、合わないAF問題も
もう不問としよう。今日もまた、ジーコジーコと遅くて
合わないAFに、ぶつぶつと文句を言いながらも、
「やった、ピントが合った!」と、まるで宝くじでも
当たったかのような感動が得たくて、このGXRシステム
を持ち出す次第であった。
もうとっくに製品寿命が尽きてしまったシステムである。
(発売後十数年を経過して、仕様老朽化寿命が来て
しまっている事、および後継機無し)
さらに言えば、電気的故障リスクも、かなりヤバい。
従前の使用機は完全に壊れてしまったが、買いなおし品
のユニットも、たまに(いや多くの頻度で)、ちょっと
動作が怪しくなってきている。
恐らくは電気部品の耐久性の低さであろう、キャパシタ
(コンデンサー)の電荷抜けが起こるのかも知れない。
他者への、今からのGXRシステム購入は絶対に推奨
しない。古いシステムだし、性能が低いし、電気系も
弱いし、壊れたら修理も効かないし、おまけにピントが
全く合わない。
これを無理して使い続ける方が「変人」ではあろうが、
まあでも、「滅多に当たらない宝くじ」には、それなり
に、マニアックな楽しみ方もある訳だ(笑)
そうでもなければ、この「最強・最強選手権」の
B決勝戦に選出される筈も無い状況である。
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では、6本目はMFのぐるぐるボケレンズである。

レンズは、Lomography New Petzval 55mm/f1.7 MKⅡ
(新品購入価格 41,000円)
カメラは、SONY α7(フルサイズ機)
2019年に発売されたMF標準「ぐるぐるボケ」レンズ。
本レンズは、他の「ぐるぐるボケ」レンズ(数機種
存在している)に比べて、「ぐるぐるボケ」の制御
(コントローラビリティ)が高い事が特徴である。

その理由としては、まずBC環(ボケ・コントロール
の略)と呼ばれる、特殊な操作子を持つ事だ。
このBC環を廻すと、2群4枚の本来のペッツヴァール
構成レンズの後群の2枚が分離し、3群4枚となる。
BC環で「後群分離距離」を調整する事で、像面湾曲と
非点収差が増減する。分離距離が長くなる程に
これらの収差は増大し、「ぐるぐるボケ」の発生確率
が高くなる。
何故、発生「確率」と書いたかは、ぐるぐるボケは
この1つの要素だけで発生するものでは無いからだ。
まずは、フルサイズ機等で画角を広める事で、
像面湾曲と非点収差は(画角の2乗に比例し)
増大する。
次いで、通常の絞り(開口絞り)を開ける事でも
像面湾曲と非点収差は口径比に比例して増加する。
さらに、通常の撮影技法として、被写界深度を浅くする。
この為には、センサーサイズ、レンズ焦点距離、
レンズF値、撮影距離、背景距離等の設定に留意する。
加えて、浅くなった被写界深度における、背景のボケ質
を制御する。一般的には「ボケ質破綻回避技法」を
用いるが、ぐるぐるボケ発生の為には、その全く逆を
行うと良い、という仮説を立てている。
まあ、背景の図柄(パターン)を選ぶ、というのが、
最もシンプルな方法であろう。
さらに、照明(光源)の当たり方にも留意する。
一般に点光源の背景円形ボケ等では、ぐるぐるボケが
顕著に目立つ。なお、場合により、トリプレット構成
(3群3枚)レンズで撮ったような「シャボン玉ボケ」
(バブルボケ)が出る場合もある。
それから、「ウォーターハウス絞り」も搭載されている。
あれこれ、聞いた事の無い用語や概念が多数出てきて
おり、まず一般層では理解不能であろう。詳しい説明
をしても、理解できないものは出来ないから、現物の
レンズを手にしない限り、意味不明だと思う。
また、これらのコントロールは、非常に高難易度である。
「上級層だから出来る」という訳でも無いであろう。
こうした「ぐるぐるボケ」レンズで、大量の撮影経験を
持たない限りは、まず、お手上げだと思う。
一般のユーザー層では、あくまで偶然でしか、この
ぐるぐるボケを制御できないと思う。
これらの難易度の高さから、あまり一般的に推奨できる
レンズでは無いのだが、テクニカル的エンジョイ度は、
トップクラスの高い評価を持つ特殊レンズである。
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さて、7本目はオールドMF望遠ズームだ。

レンズは、CANON (New) FD 70-210mm/f4.0
(中古購入価格 2,000円)(以下、NFD70-210/4)
カメラは、PANASONIC LUMIX DMC-G6(μ4/3機)
1979年に発売された開放F値固定式MF望遠ズーム。
この古い時代の普及望遠ズームにしては、恐ろしく
描写力が高い。

この描写力には驚いたので、その後、時間をかけて、
この時代のCANON製New FD系望遠ズームを何本も
購入した。比較検討(レンズ・マニアックス第88回
「CANON New FD開放F値固定望遠ズーム」編を予定)
をしてみると、意外な事に(・・いや、当然なのかも
知れないが)他の姉妹望遠ズームは、たいした性能
(描写力)ではなかった。
まあ、本NFD70-210/4だけが、たまたま設計等が
優れていた(ハマった)のであろう。
・・で、この優れた描写力を持つ本望遠ズームには、
さらに、いくつかの強力な特徴(長所)がある。
まずは、「ワンハンドズーム」だ、という事である。
「ワンハンドズーム」とは、「ズームリング」と「ピント
リング」が共用の構造をしていて、そのリングを前後に
動かすと ズーミング(焦点距離変更)を行え、これを
回転させると MFによる合焦(ピント)操作を行える。
(注1:ズーミングでレンズ全長は変化しない構造だ)
(注2:「ワンハンドズーム」と「直進ズーム」は、
同じ構造では無い。両者は、操作性的には全くの別物と
解釈するか、又は「直進ズームにはワンハンドズーム
方式を含む」と言う事もできるかも知れない)
(注3:この時代のズームレンズは、レンズ内部の
部分的な「群」が、それぞれ、ピントや焦点距離等の
固有の制御目的に使われていた設計の為、こうした
構造を作りやすい。だが、後年の高性能ズームでは、
レンズ内部の各群が連携して収差等を補正する構造
設計になっている為、こうしたワンハンドズーム
構成は、古い時代の技術として、絶滅してしまった。
だから、基本的にはワンハンドズームは画質が悪い、
という制約事項となるが、稀に、描写力的に及第点
となるワンハンドズームも少数だが存在し、それは
現代においても活用できる、貴重なレンズとなる)
すなわち、片手のみで、簡便にズームミングとピントの
操作が「同時」に両立できる。
この操作性は抜群であり、現代的なAFズームレンズでは
その大半が、ズームリングとピントリングが独立回転式で
ある為、ここまで快適かつ高速な操作は出来ない。
(操作の為の持ち替えが発生したり、重心位置が変わる
事で、重量バランスホールドの為の持ち替えも発生する)
これにより「速写性」に多大なメリットが生じる。
すなわち、コンマ1秒でも早く撮れ、希少な撮影機会を
逃し難くなる。
さらに、開放F値固定型である、これは一般的な開放F値
変動型ズームに対して、以下の長所を持っている。
*ズーミング操作で、シャッター速度が(ほとんど)
変動しない。
*被写界深度がズーミングと連動して変化していく為、
作画がやりやすい。
*手ブレ限界シャッター速度が、ズーミング焦点距離
と連動して比例していく為、限界点を意識しやすい。
おまけに本レンズは最短撮影距離が、ズーム全域で
1.2mと、同等スペックのレンズの中では短い方であり
さらに70mm広角端では、マクロモードに移行でき、
撮影距離を1m弱にまで短縮する事ができる。
さて、レンズ本体だけでも優秀なのだが、さらに
これに加えて、母艦をPANASONIC DMC-G6とすると・・
DMC-G6には大きな特徴があり、それはこの機体の
「ファンクションレバー」に「デジタルズーム」機能
をアサインする事ができる次第だ。
これは、(記録画素数にもよるが)最大2倍までの
画質無劣化のデジタルズーム機能を、何の予備動作も
無く(つまり、いつでも、任意に、即時に)掛ける
事ができる。
この機能により、本NFD70-210/4の装着時には、
何の余計な設定操作も不要な状態で140-840mm/F4の
超望遠ズームとして使え、フィールド(屋外)での
中近距離の動植物から遠距離被写体(野鳥等)まで
無類の焦点距離範囲/被写体適合性を持つ。
さらに言えば、ボケ質破綻回避の為に「光学ズーム
でボケ質を固定し、デジタルズームで構図を整える」
やら「被写界深度を維持したまま構図を変える」とか、
「レンズ側での収差の発生しやすい光学的条件を、
デジタルズームで回避できる」といった高度な技法が、
やりたい放題に出来てしまう。
それと、前述のように、ワンハンドズーム構造では、
焦点域やピント距離の変化に対し、レンズ内部の
各群の移動だけでは、諸収差が補正しきれないのだが、
それが画面周辺で発生する(≒周辺収差)であれば
μ4/3機への装着で、そうした周辺収差はカットできる。
つまり、画質的な不満点は起こり難い用法となる。
加えて、ワンハンドズームなので、勿論MF操作が
速やかに行え、速写性は抜群だ。僅かな撮影機会しか
得られない、飛ぶ鳥、飛ぶ昆虫等にも、速やかに
対応可能であり、かつ開放F値固定ズームであるから
構図の変化があっても所定のシャッター速度をキープ
しやすく、被写体ブレも手ブレもし難い。
これこそ「最強の自然観察用システム」ではなかろうか?
たまに本システムを趣味撮影に持ち出すと、その圧倒的な
使用利便性を毎回のように感じ、「これではもう、他の
システムなど使っていられないや」とまで思うように
なってくる。
ちなみに、同様のファンクションレバーを持つPANA機
は、DMC-G6の他にはDMC-G5(2012)があるだけで、
G5はピーキング機能を持たないから、この特徴を
出す為には、「DMC-G6+NFD70-210/4」の組み合わせ
しかあり得ず、他に無い唯一無二の高操作性システムが、
ここに実現する事となる。
(注:後年のDC-G9等に搭載されている「Fnレバー」は
名称が同一であっても、効能が全く異なる別物である)

おまけに値段も安い、DMC-G6は、ずっと中古相場が
2万円前後で推移しているし、NFD70-210/4は
古くてジャンク品扱いだから、500円~2500円
程度の中古相場である。
合計わずか2万円程度で「史上最強の高操作性の
自然観察用システム」が実現できてしまう。
これを使わずに、他に何を使えというのであろうか?
ただまあ、上記の特徴をちゃんと使うには、少なくとも
中級者層以上のスキル(知識、技能、経験)が必要だ。
ビギナー層では絶対に無理、と、予め釘を刺しておく。
そして、この特徴を得るには、カメラもレンズも「1点
張り」である、カメラやレンズ単独では得られない特徴
であるし、どちらかを他の機材に変えても無効だ。
まあつまり、これは「究極の弱点相殺型システム」
である、とも言える訳だ。
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では、今回のラストは望遠マクロレンズである。

レンズは、SIGMA APO MACRO 150mm/f2.8 EX DG
OS HSM(中古購入価格 58,000円)(以下、APO150/2.8)
カメラは、NIKON D500(APS-C機)
2011年に発売されたフルサイズ対応AF等倍望遠マクロ。
手ブレ補正(OS)内蔵の、後期型モデルである。
さて、前記「DMC-G6+NFD70-210/4」を「史上最強の
高操作性自然観察システム」だと称したが、自然観察
撮影の環境によっては、微妙な弱点を持っている。
それは「撮影距離が約1m以内の近接撮影を多用する」
場合においては、前記NFDシステムでは、そもそも
撮影が出来なくなってしまう訳だ。
そうした撮影環境(条件)は、例えば、自然観察会、
植物園、季節の花、自然豊かな場所の散歩、など、
色々とあり得る。で、そんなケース(近接撮影中心)
において、持ち出す適切なシステムが
本「NIKON D500+APO150/2.8」となる。

こちらのシステムは、まず母艦側D500が高性能だ。
高速・高精度なAF、秒10コマの高速連写。最高感度は
ISO約160万で、いくらでもシャッター速度を高められ、
暗所とかブレ易い被写体に無類の対応性がある。
勿論、AUTO ISOは最大感度まで追従するし、かつ
AUTO ISOの低速限界手動設定も出来るから、これで
所定の必要シャッター速度を常にキープする事が可能だ。
(=被写体ブレ、手ブレの両者に有効。これは一般的
な手ブレ補正機能では、被写体ブレには対応できない
事に対し、実用性を格段に高める事ができる機能だ。
具体的には、昆虫(蝶、トンボ)や鳥類等の飛翔中の
「羽ばたき」の表現意図(止める、ブラす)等での
コントローラビリティが高まる)
レンズ側では、38cmの最短撮影距離で等倍マクロと
なり、前述のDMC-G6+NFD70-210/4システムでは
到達ができない近接域にも対応可能である。
おまけに、手ブレ補正機能(OS)も内蔵されている。
(注:この手ブレ補正機能は駆動時に動作調整を行う
為、一瞬だが構図ズレを起こす、この為、わずかだが
速写性に劣る。明所での撮影等で手ブレの問題が無ければ、
OS(手ブレ補正)は、OFFにしておく事も選択肢だ)
そして、描写力も極めて高い。
SIGMAのMACROは、著名なTAMRONのMACROに対して
知名度が低いが、EXシリーズ(概ね2000年代)は
描写力が非常に高く、MF操作性も良い為、その多くを
収集して愛用している。
(レンズマニアックス第87回、「SIGMA EX MACRO」編
予定記事を参照の事)
EXシリーズマクロ全般の弱点はAF性能(速度・精度)で
あるが、本APO150/2.8は、EXシリーズの最終期の製品
である為、HSMの搭載等で、これまでのEXマクロの弱点を
良く改善している。(注:以降の時代はSIGMAでの
高付加価値化戦略により、一眼レフ用のART LINEには
MACROが1本存在するのみ→しかしMF操作性が最悪の
レンズだ)
さて、長所ばかりを書いているが、これだけを見れば、
これもまた「最強の自然観察撮影システム」に思えて
来る事だろう。まあ、事実、被写体状況に応じては
(例えば、近接被写体(トンボやカエル等)の多い
自然観察撮影会等では)本システムが出動するケース
も多い。
ただ、こちらのシステムには、2つの大きな弱点がある。
まず1つ、カメラは約800g、レンズは約1.15kgで
合計で付属品込み約2kgの「重量級システム」となる。
夏場の炎天下等での長時間(半日以上)の撮影では、
その重量により、体力・集中力が消耗してしまう。
まあつまり、長時間の手持ち撮影には適さない訳だ。
「そんなもの、三脚を使えばよいだろう?」とは
言うなかれ、本ブログでは開設時から一環して
三脚使用は禁止(非推奨)である。
そもそも、自然観察撮影とは、静止している花だけを
撮る訳では無く、あちらこちらに不意に現れる様々な
被写体(昆虫、小動物、鳥、その他)に速やか、かつ
あらゆる撮影アングルに対応しなければならないのだ。
三脚を使ってその場から動かず「撮影機会を全て失う」
などの勿体無い事は、絶対にしたく無い。
それと、勿論、場所によっては三脚は使用禁止だ。
(例:一部の植物園や、多くの寺社、撮影スポット等)
何故、三脚が使用禁止となったか?は、「三脚族」
と呼んでいる輩の、マナーやモラルの低下により、
世間の一般層からの反発が強くなったからである。
彼らは周囲への迷惑を顧みない事が最大の課題だ。
もう1つの重大な弱点は、このシステムが高価すぎる
点である。発売時の定価レベルで言えば、約40万円と
おいそれと買える金額では無い。
まあ中古で買えば、現在においては、ずいぶんと安価
(15万円程度)で揃うだろうが、私の購入時点では、
中古でも20万円を軽く超える、システム入手価格で
あった。(追記:D500の生産終了により、入手困難
および相場高騰傾向が課題となっている)
高価な事は、大きな問題点である。
自然観察撮影では、雨や雪や雷雨にも見舞われるだろうし
砂埃や泥がカメラやレンズにつく場合もある。
花の花粉、蜘蛛の巣、ゴミ、その他、あらゆるものが
機材に付着する可能性があるし、
セミの小便や鳥の糞などが降って来る事も良くある。
さらには、あちらこちらに機材をぶつけたりする事も
日常茶飯事だ。最悪は、足場が悪くて転倒したり、
機材を落下させて壊してしまう事もあるかも知れない。
(注:物持ちが良く、滅多に機材を壊す事が無い私だが、
それでも自然観察撮影では、不注意の落下でカメラを
壊してしまった事も1度ある)
前述の「DMC-G6+NFD70-210/4」は、システム金額
が約2万円と安価である。だが本システムを壊したら
どんなに小さい故障でも、2万円以上の修理代は
かかるだろうから、前記システムが丸々再購入できる。
まあだからこそ、「安価な事を長所と見なせる」事が
「史上最強の高操作性自然観察システム」となる所以だ。
本システムのように高額すぎると、もうこれは、慎重に、
あるいは「甘やかして」使うしか無い状態だ。
なお、「超音波モーター搭載によるMF操作性の悪化」
の課題については、本APO150/2.8では、有限距離指標
の存在と、ピントリングの停止感触が若干ある事で、
「大きな課題にはなっていない」という認識である。
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最後に、今回の「最強・最強レンズ」編での、
「B優勝(2)」を選出しておこうと思ったのだが、
記事後半に書いたように、レンズとカメラの相乗効果
でシステム力がアップするケースを、どう扱うか?
で、迷ってしまった。
ここは独断で、2つのシステムを優勝に挙げておく。
*B決勝(2回戦)優勝レンズ、その1
SIGMA APO MACRO 150mm/f2.8 EX DG OS HSM
寸評および追加作例:
高描写力の望遠マクロレンズ。OS、HSMでフル
武装しており、性能的には大きな不満は無い。
ただまあ、大きく重く高価な三重苦の弱点を持つ。
*B決勝(2回戦)優勝システム、その2
CANON (New) FD70-210mm/f4.0
寸評および追加作例:
40年以上も前のオールド望遠レンズながら、
DMC-G6との「究極の弱点相殺型システム」の構築に
より、無類のフレキシビリティを誇る、唯一無二の
高操作性システムとなる。描写力も悪く無い。
非常に安価にシステム構築できる事も大きな利点だ。

なお、「Petzval 55mm/f1.7 MKⅡ」も有力な優勝
候補ではあったが、前シリーズ「最強トイレンズ・
特殊レンズ選手権」で、既に優勝している為、
今回は「B優勝」への選出は意図的に見送った。
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では、次回の本シリーズ記事は、
「最強・最強レンズ選手権/決勝」
となる予定、これが選手権シリーズ最終回となる。