ひさびさの名機対決シリーズ。 (注:超々長文記事である・汗)
一連のこの記事はかなりマニアックな内容なので、一部の読者層には大変評判が良いので
あるが、一般のほとんどの読者の方の御意見は「チンプンカンプン」なのである・(汗)
今までデジタルの製品を一切載せてこなかったのは、1つは回転が速い、
すなわち製品寿命が短いデジタルカメラは名機となりうるのか? という観点であり、
もうひとつは、やはりいつも言うように、デジタルカメラ(一眼)は、まだ操作系
という概念が確立しておらず、あくまで「道具」としては、まだまだ使いにくい
点が多々あるという判断があったからである。
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しかし、ドッグイヤーと言われるデジタルの世界~すなわち、ドッグイヤーとは
犬は1年で人間で言えば7才分、歳を取るという意味であり、デジタルの世界は
これまでのアナログの世界に対して7倍速い速度で進化しているという比喩である。
私は以前からデジタルの世界に身を埋めて生きてきている人間であるから、
もう今更その7倍の速度感に驚くこともなく、ごく普通の進化の速さであるという
感覚にどっぷり漬かっている。 しかし、従来の銀塩カメラの世界からデジタル
カメラの世界に乗り換えた人達にとっては、正直この速さはめまぐるしいものが
あるのであろう、乗り遅れまいとしてもがいても、ついていくことは容易ではなく、
開き直ってデジタルなんか興味が無いと言って、銀塩、それも、クラシカルなMF機、
レンジファインダー、中判、トイカメラ、ピンホールなどに走る人も後をたたない。
別にそれが悪いと言っているわけではなく、あくまで趣味の世界であるから全然
問題ないのであるが、やはりそれでも昨今の状況を見るとデジタルの世界を完全に無視
しては写真をやっていくのが辛いことは確かであるとも思う。
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~さて、そんなわけで、名機対決でも発売1年を超えたカメラに焦点をあてる、
1年と言っても、ドッグイヤーだから銀塩の7年に相当するという考え方である。
例によって、このシリーズの対決においては、単純なスペック比較などのデータは
一切書かない。そんなものは、ネットで検索すればすぐ出てくるのである。
また、持って無いで借りたくらいでのレベルの比較もしない、あくまで実ユーザー
としての体験と価値観に基づく実践的な比較である。
【対戦機種名】
☆ニコン D70(2004/3) (写真左:AiAF50/1.4装着)
☆コニカミノルタ α-7Digital(2004/11) (写真右:AF50/1.4装着)

【背景】
デジタル一眼の世界ではニコンとキヤノンが先陣を切って商品開発競争を始めたとは言え、
すでに商品サイクル的にも第二世代に突入し、デジタル一眼は高価なプロ用機器である
という意識は薄れ、ファースト一眼レフにデジタルを購入する事も当たり前になってきた。
そして、キヤノン EOS KISS Digital は2003年に、10万円を切る価格でこのエントリー
市場も先行し、このままキヤノンの独走状態になるのでは? と思われた頃である。
当然各社も KISS Digi の独走にまったをかけるべく、エントリー機を中心に
全メーカーが市場に参入しようとしていた。
ニコンは、D100をさらにエントリーレベルに引き下げるべく、KISS Digi の弱点で
ある ①起動時間の遅さ ②連写性能の低さ をターゲットとした製品開発を
行った結果 D70が市場に投入された。
またコニカとの統合で開発テンポが乱れ、他社から一歩出遅れていたコニカミノルタ
も、ボディ内手ブレ補正という画期的な機能を持つ中級機 α-7D を投入し、
いっきに巻き返しを計った。
しかし、この時期は同時に、20Dや *istDs やE-300も投入され市場は華やかになったが
α-7Dの登場は、思ったよりも若干目立たないものになったようであった・・
D70はトータルとしての完成度の高さを目指し、ニコンらしい欠点の少ない(優等生
的な)性能で、コストパフォーマンスのよさをアピールした。
対してα-7Dは、手ブレ補正を売りに、長らくαのデジタルを待ち望んでいた銀塩の
αユーザーのデジタルへの移行を主眼としていた。
D70は当時実売10万円強。αは20万円弱、さて、これで勝負になるのであろうか・・・?
【撮影基本性能】
基本性能の比較であるが、銀塩の名機対決と違い比較する対象が少々異なってくる、
銀塩であれば、最高シャッター速度、シンクロ速度とフラッシュ周り、そして
AF性能およびMFのバランス、ファインダーの性能、質感、トータルの操作系あたりが
ポイントになる。 ちなみに実際に銀塩カメラのカタログスペックで謳われているような、
連写速度とか測距点の数などはまったく無視していもいい性能であった。
ところが、デジタルの場合には話しが根本的に変わってくる。
私がどちらのカメラも約10ヶ月使用した段階でそれぞれの撮影枚数は、
D70が4000枚、α-7Dが8000枚にもおよぶ。
これは銀塩では考えられない数字であり、しかも10数台のデジカメを頻度の差こそあれ
順番に使っての各機種の撮影枚数であるから、1年を通してのデジカメ全体での撮影枚数は
数万枚にも及ぶ事は間違い無いであろう。
銀塩だと、多くても年間1万枚そこそこであったことから比べると、確実に数倍はデジタルの
方が多く写している、つまり、沢山撮って、沢山捨てているのである。
だから、デジタルの基本性能基準は、匠流で言えば銀塩のそれとはまったく異なり
以下のような項目が重要になる、
①連写速度
②連続撮影枚数
③削除の操作系(操作性)および液晶モニターの見易さ
④露出補正の操作系(操作性)および露出の安定度
⑤ISO変更のやりやすさ
⑥AFの精度と高速追従性
⑦電池の持ち、電源互換性
⑧操作系全般
⑨ファームウエアアップデートやメンテナンス性全般
⑩特殊機能(手ブレ補正など)
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銀塩の時にあれだけ重要視されたスクリーンの性能(ピントの山、倍率、視野率)は
ほとんど意味が無いものになった、何故ならば、デジタル一眼は、フルサイズでもない限り、
その銀塩換算焦点距離倍率の逆数がそのままファインダーの視野の大きさの比率となって
きて、どんなにがんばっても見にくい事は事実であり、銀塩のカメラとは比較にならない。
比較的優秀だと言われる PENTAX *istDs シリーズやα-7D でも、馬鹿馬鹿しくて銀塩と
比較する気にもならないほどのレベルであり、ファインダーの比較をしても無意味に近い。
つまり、ほぼすべてが失格なのである。
また、ボディの質感比較も同様に無意味である、プラスチックのオモチャでは、
およそ撮影をするための「道具」としての質感のかけらもなく、私が以前から言って
いるように、「消耗品」すなわち「ゴミの素(元)」としての扱いでしかない。
30年前の名機は防湿庫の中に丁寧に保管されて、使う時も「道具としての威厳」を保って
愛用できるが、携帯電話と同様に2年で古くなるデジタル一眼に威厳も愛着も存在せず、
当初は各カメラの液晶部に丁寧に保護シールを貼っていたのが、すぐにそれもやめること
になった、別にキズが多少入ったところで、どうせゴミになるならどうでもいいのである。
これは携帯電話とまったく同じ感覚であることに気がつき、なにか侘しさを感じるのである。
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さて、では、D70とα-7Dの性能比較を個別の項目毎に検討してみよう。
【連写性能】
連写速度に関しては、D70もα-7Dも、デジタルの世界で実用的な速度には達していない。
私が「れんしゃ男」であるというのも理由の1つではあるが、経験上ポートレートや動体撮影
での連写速度は最低でも秒5コマ、できれば秒8コマは必須であると思われるからである。
それに満たなければ、秒2.5コマだろうが、秒3.5コマだろうが何コマだろうが一緒である。
静止被写体ですら、手ぶれ回避の確率を高める意味で連写が必要なデジタルの世界では、
ともかく、あらゆる一瞬を切り取るだけの高速連写性能が欲しい。
気になる点は、ニコンは、そのプロモーションDVDなどで効果音として入れられている
連写速度は実際の性能に比べ速すぎる(怒) 私はD70やD50のプロモDVDを見ながら
実機と比較してみたが、誇大なDVD内の効果音の連写速度には正直言って騙された
感覚がある。
それとて、元音響のプロである私だから音の時間間隔は正確に判断できる経験を持つ上
での事であるのだが、誰も効果音ごときでわかるわけ無いだろう、と適当にあるいは水増し
してDVDを作るような姿勢は一般ユーザーを舐めているような気がして不愉快である。
連続撮影枚数もD70ではメモリーの続く限り無限と言われているが、実際にはバッファフル
から書き込みが平行処理されている段階では、速度が均一にならず連写速度のバラツキが
生じて気持ち悪い。 もちろん指定どおり8Mbpsあるいは10Mbps以上のカードを入れて
600万画素の最大解像度をわざわざ150万画素に落して書き込み容量を減らした状態
でもそうである。 連写が途絶えなくても速度が均一ではなければストレスが溜まる。
この点、上位機種の D2Hは、秒8コマのまま所定枚数(40枚、D2Hsでは50枚となるが
実際には画素数や圧縮率を落すともっといける)まで均一速度でサクサクと撮影が
できるので、実用度ははるかに高い、結局デジカメの値段差、性能差というのは
こういう部分でも上位機種と差別化されているのかもしれない。 ともかくD70が
あまり出動しないのは、色々欠点を言われることもあるD2Hとは作りや実用性の
点で雲泥の差があるからであって、D2Hを持ち出してしまうともうD70を使う気が
しなくなるからなのである。
α-7Dの方はカタログスペック的な連続撮影枚数は少ないが、データ量を同じく
150万画素に押さえた状態では、意外に持ち(というか通常の撮影で止まることは無い)
しかもある程度均一な速度で切れるので、実用的にはむしろこちらの方が良いと思う、
しかし、それとて、連写速度はやはり遅いので物足りない状態である。
結果:両機種とも話にならないレベルであるが、あえて言うならα-7Dが実用的
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【削除の操作系(操作性)および液晶モニターの見易さ】
写す事の次は、消すことの性能である。
沢山撮って、沢山消す、これがデジタル時代の新しい写真常識である。
撮影後にすぐ消せる操作性と、連写後にすぐ消せる操作性、そして撮影後しばらく
してから見ながらに消せる操作性の3種類がある。
まず、いずれにおいてもニコンがかなり使いやすい。 これは単純な事であるが、
ニコンは、削除(ゴミバコ)ボタンの2度押しで簡単に撮影データを消去できるのである。
銀塩時代にどんな操作もロックがついていて大変にイライラした経験を持つニコンユーザー
としては、この操作系は恐ろしく軽い(安易)なものに見えるだろう。
確認メニューが無い状態で一度消したデータは戻ってこないから怖く感じるかもしれない。
けど、実際のところ削除確認メニューが出たって、いちいちそんなところで止まって
判断しているわけではない、失敗カットはすぐわかる、消せる時に簡単に消せる方が
嬉しいのである。
αは、この点、カスタムファンクションで「削除時の先の選択を『はい』に設定」
にしておくと、ボタン操作を1つだけ省略できるが、残念ながらニコンに劣る点としては、
ニコンは削除ボタンだけで操作できるから、例えば左手をボタンの部分におきっぱなしにして、
十字カーソルで次々に写真を選ぶ操作ができるのであるが、
αは、削除ボタンの後の確認を、はい、に対してエンターボタン(十字カーソル中央ボタン)
で選択しなければならないため、2つのボタンに指をかけておく、あるいは交互に
押さなければならない為、操作系が著しく劣ることになる。
よって、削除の操作系に関してだけ言えばニコンの圧勝なのであるが、
関連してD70とα-7Dの大きな差異は、液晶モニターのサイズにある。
D70は1.8型、α-7Dは2.5型である。 これは何を意味するかと言うと、
構図や露出などの明らかなミスで削除する場合は、両者の差が出ないが、
ピントやブレや被写界深度のミスで削除する場合は、大きな液晶の方がはるかに画像を
確認しやすいと言う点である。 だからα-7Dの方がそもそもその画像を削除するかどうか
の判断がD70よりしやすいのである。
これはD70sになって2.0型の液晶に改良されたが、やはり2.5型は大きくて見やすい。
実はニコンD2シリーズも同様に2.5型であるので、削除の操作系はこれらのカメラが
一番なのであるが、今度は別の問題としてカメラ自身の重量が重く、削除動作を
両手でやる際に、D70よりもはるかに重い重量が手や指にかかるので、自在にボタンを
ピアノのようにあやつるという操作がやりにくい。
そして、ニコンユーザーが何故か良くやる、縦位置の自動回転メニュー設定。
(これはメニューの比較的浅い位置にあるため、ついつい設定してしまう)
実はこれは絶対にやってはいけない設定である。 何故ならば、縦横比2:3の
デジタル一眼のアスペクトを有効に生かそうとしたら液晶は縦位置撮影でも必ず
横位置で液晶画面にフルに表示しなくてはならない。さもないと自動回転にしたら、
左右が黒く切れた画像にしかならず、ただでさえ小さい1.8型や2.0型の液晶では
詳細を確認する事ができず、削除するかどうかの判断が苦しくなるからである。
そして、削除する際のコマ送りの十字カーソルでの操作は、ニコンは縦方向、
コニカミノルタは横方向である。 これは、感覚的には横方向が好ましい、
何故ならば、時間軸にともなう前後の画像は左右のX軸方向にあることが、
フィルムのスリーブの経験でもデジタルビデオ編集ソフトなどにおいても感覚的に
正しい方向であるからである。
ニコンは左右にカーソルを送ると、ヒストグラムやら白とびやら撮影情報の切り替え
メニューになる。 これは絶対におかしいので速やかに改善してもらいたい部分である。
ちなみに、任意の画像2枚を簡単に比較して削除できたりする機能
(オリンパス E-500のライトボックス機能をさらに発展させたもの)や
任意の画像にチェックを入れていって一括削除できる機能
(α-Sweet Dのサムネイル・チェック一括機能をさらに発展させたもの)が
出来てこない限りは、削除の操作系でこれで良いという事にはならない。
結果:D70もα-7Dも未完成。 ただしα-7Dが削除ボタン2度押しに変更できれば
まあまあとりあえずは実用的。 しかし比較削除、一括削除がしっかりできる
操作系ができないかぎりは、合格点はあげられない。
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【露出補正の操作系(操作性)および露出の安定度】
D70は他のニコンの新型機同様、例によって簡易露出補正をONにしないと、
背面ダイヤルで露出補正ができない。
事実上は背面ダイヤルで露出補正が出来ないカメラは使い物にはならなく、
おまけに、その場合に、独立して存在する露出補正ボタンは完全に意味の無いものに
なってしまう。さらに言うならば、D70では、上面液晶部に露出補正値が表示されない。
だから必ずファインダー内で確認しなければならないので、極端なローアングルや
ハイアングル、あるいは一眼ノーファインダー撮影では露出補正値が確認できない。
この仕様は非常に矛盾していて、お話にならない。
α-7Dは上面液晶が無く、その代わりに背面液晶に露出補正値を含めた多くの撮影
データがしかも2.5型の画面いっぱいに大きく表示される。
これは、特殊なアングルでの撮影においても、なんとかファインダーを覗くよりも
確認がしやすいのが特徴である。
おまけにα-7Dは、例の銀塩時代からの特徴である、左肩部にある1/2、1/3段切り替え
機能つき補正ダイヤルがあり、ここに機能を割り振ることもできる。
ただし、1/3段単位の露出補正を多用するデジタルにおいては、左肩部のダイヤルと
いうのは、いちいち手を持ち替えてさわることができないムダな領域であるので、
実質的にこのダイヤルは、1/2段、1/3段をカスタムメニューを呼び出さずに変える
役割にしか使えない。 おまけに、リバーサルフィルムだったら1/2段と1/3段の
切り替えは、撮影スタイルや好みによってわかれるところであったのが、
デジタルではどんな場合でも1/3段単位の露出補正を行うのが経験上あきらかである。
よって、せっかくの銀塩での素晴らしいこの露出補正ダイヤルも、デジタルでは
まったく意味の無い「かざり」のダイヤルになってしまっている。
また、ラティチュードの狭いデジタルにおいては、銀塩のα-9000あるいは、
オリンパス OM-3Ti/4Ti やデジタルでの E-500に採用されているハイライト・
シャドウコントロールがあれば、白飛びや黒つぶれを緩和できる機能なのだが、
残念ながらどちらの機種にも搭載されていない。
α-7Dの革新的な「露出ゾーン切り替え機能」は、残念ながら設計上のバグともいえる
設定ミスでまったく使えず、当然、一般にもほとんど評価されていない状態である。
露出の安定性については、D70がα-7Dより有利である。α-7Dは使用するレンズに
よっては、たまに大きく外すことがあり、不安定である。
フラッシュの調光も、α-7Dは不安定になる場合がある。
ただし、それも銀塩時代のニコンにくらべたらやはりD70といえども不安定であり、
おまけに、D2HとD70は以前の同窓会記事でも実際に起こったが露出計が故障する
可能性があるというクレーム回収対象の問題を抱えていて、私は結局D2HもD70も
修理に出すという羽目になってしまったのである。
結果:どちらもお話にならない。
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【ISO変更のやりやすさ】
ISOはデジタルでは1枚1枚変えて撮影する必要があるほど重要な機能である、
何故か? それは、一般に言われるような高感度でのノイズの問題などでは無い。
実は所定の絞り値とシャッター速度をMIXした露出設定に後でISOを追従
させるという非常にデジタルらしい凝った操作をする撮影技法があるからである。
今は操作系そのものがつかいにくいから、常時その操作を行うわけでは無いが、
具体的には、今まででの写真撮影の常識であったら、バックをボカそうとして
絞りを開けたら、当然のごとくシャッター速度は高速になるのである、
まあ、D70は1/8000秒シャッターがあるから高速の限界はすぐにこないが、
α-7Dの場合は、あまり高感度に設定すると、1/4000秒でひっかかる恐れが多い、
だから絞りを開ける時は同時に低感度に設定したいのである。
逆に、絞りをある程度絞っていくと、シャッター速度は1/15秒~1/250秒の領域に達する。
この領域は「動感領域」と呼んでもいいほど、シャター速度の差により得られる動感表現が
変わってくる。
だから、絞りにより設定された深度を表現したいと同時に、シャッター速度による動感も
意識しなければならないような被写体の場合には、当然ISO感度をそれに合うように
こまめに調整する必要があるのである。
すなわちこの撮影技法こそがデジタル時代の最も新しく、かつ将来性が十分に期待される
技法である。
実はニコンD70には、マニュアル露出モードで、設定した絞りとシャッター速度に
自動的にISOを追従させるモードがある。 これを発見した時は「まさにこれだ」と
喜んだのであるが、実際にはこれは使い物にはならなかった・・・ 何故ならば、
まずD70は何故か最低ISO感度が200なのである。 動感表現に有効なISO可変範囲
を意識すると、f1.4~f2.0級の大口径レンズを使う際は、ISOは50またはできれば
ISO25まで下げたいところなのである。そうでないと低速シャッターが得られにくい。
さらに言うならば自動変更されたISOの値はファインダー内に具体的な数値として
表示されなかった。 これは致命的である。 何故ならば、AUTOとしてしか表示
されない状態では、ISOがいつのまにか高感度になっていても気がつかないからで
ある。 無理やり絞りを絞って、かつある程度の高速シャッターを狙ったら、
当然ISOは、1600(αなら下手をすると3200)まで行ってしまっているかもしれない。
そんな状況ではノイズが怖い、だから、ISOがあがりすぎないようにまた絞りと
シャッター速度の組み合わせを変えなくてはならないのだが、それが確認できなければ
この機能自体が使い物にならない。 D2Hでは少なくともAUTOでもISO表示が出るように
なっているのであるが、同様にISOが200からしか使えず、おまけにD2Hの弱点である
高感度ノイズを避けるためにはISOは800までしか使えないために、結局こちらでも
この素晴らしい機能を使うことはできなかったのである。
結果:どちらもお話にならないレベルであるが、ニコンの新機能は将来的な可能性十分。
【AFの精度と高速追従性その他】
AFの精度に関しての評価は、静止被写体と動体の場合で異なる。
銀塩のαの場合、α-7のほうがα-9よりも全体に高速であり、測距点も7の9点に
対して9はわずかに3点。 しかし、実は9の中央のクロスセンサーは超高性能であって
ズバリ、ピタリと止まる性能は快感でもあった。 9はスクリーンがAF機中最高の
性能であったので、MFで使う喜びもあったのであるが、まあ、いずれにしても
もはやそれは過去の話・・ デジタルではどうなっているのであろうか?
デジタルで、連写と組み合わせたAF-Cにおいては、ともかくどこかでピントを捉えて
いればいいという非常にラフな考え方になる。 しかしD70もα-7D も連写が得意では
ないのでどちらも大差無いのである。
AFとMFの切り替えは、D70の場合、シームレスに行うためには、AF-Sレンズを使用
しなければならない、高価な新型であるのでなかなか買えず、ニコンユーザーの最大の
メリット、つまり「過去のレンズ資産の有効活用」という部分が、古いAFレンズでは
うまくいかない。 AFとMFの切り替えは、大変面倒場所にある使いにくいスイッチを
捻る必要がある。
αの場合は、何度も記載しているDMF機能の有効活用がある。 αやDimage Aシリーズ
等を使っていてこの機能を使わない手は無い。 どんなAFレンズをつけても、合焦後に
すぐさまMFに移行することができる、大変便利な機能である。
しかし、α-7Dは、特に旧レンズではAFが遅く、なんともイライラする場合もある、
もうすこしファインダーがよければ完全にMFで使うのであるが、デジタルではそこまでにも
至らないから、AFとDMFに頼ることになり、もう一声というところであろう。
測距点に関してだが、D70は中央の5点、α-7Dは過不足の無い9点。
銀塩のEOS 3 や 1V は、測距点の数は多いが、中央に集中していてあまり意味が無い。
ニコンも銀塩では長らくの5点測距がF6から11点測距になったおであるが、やはり中央に
集中していると思っていると、D2シリーズでは、APS-C サイズの撮像素子とあいまって、
この11点が視野内にうまく広がり、かなり使いやすくなってきた。 とは言うものの
いちいちこの11点を選んでフォーカシングはしない。 D2Hの操作はトロイ(遅い)のである、
だから、グループダイナミックで、適当にこのへんと決めておいて、後は高速連写という
スタイルになるのである、高速連写ではもうMFなど通用する次元ではないので、
カメラのCPUの計算速度に撮影をゆだねるのである。
D70ではそこまでシビアではないが、中速連写時でも、5点はちょっと不満に思う、
静止被写体だったら、まあそれでもいいが、実際にはAFロックを多用することになるから、
結局中央一点に固定する使い方になる。 いきなりの連写チャンスは、シングルAFでAF
ロックをかけてからの連写になるだろう、被写体が動いたらお手上げだが、まあ、それでも
使いやすさ優先だからしかたがない。
α-7Dでは、9点も、これも中央にロックする場合が多い。 DMF機能があるから、結局
AFの測距点のセレクトはあまり必要ないのである。
ちなみに、α-7系は、銀塩のVC-7 、デジタルのVC-7D という縦位置グリップを装着した
場合、縦位置ではこの9点のセレクターに指が届かず、使えない事を述べておく。
結論:両者使えないレベルではないが、イマイチ・・
(超長文記事である(汗)、このまま↓の記事につづく、読みきれない人は分けて読んでね)