2019年9月29日(日)に大阪府高石市・大阪府立漕艇
センターにて行われた、ドラゴンボート大阪府民スポーツ
大会および舵取りコンテストの模様より。
本大会は、昨年まで大阪府体育協会の公認イベント
として「大阪府民体育大会」と呼ばれていたのだが、
同協会の改名により、今年からは「大阪府民スポーツ
大会」という名称となった。
なお、2020年の「東京オリンピック」にちなみ、
来年の10月の休日「体育の日」は「無し」となり、
7月24日のオリンピック開会式が「スポーツの日」
となって祝日となると聞く。
(2021年以降は、従来どおり10月第二月曜日が
「スポーツの日」となるそうだ)
まあ、元々「体育の日」は、1964年の前回の東京
オリンピック開会式の日にちなむものだから、
関係性はわかるが、ちょっとややこしい。
ドラゴン関連では、「ツナカップ」の開催日の設定
(例年、10月の「体育の日」を含む3連休の日曜日)に
ちょっと影響がありそうだ。
さらには、近い将来、「国民体育大会」(国体)も
国民スポーツ大会、に名称変更を検討していると聞く。
まあつまり、全て「体育」→「スポーツ」に名称
変更していくという流れになっていくのであろう。
・・で、その名(大阪府民スポーツ大会)の基に、
様々な府民によるスポーツイベントが各地で行われるが、
本大会は、その「ドラゴンボートの部」である。
さて、本大会会場は「浜寺水路」とも呼ばれていて、
「大阪府立漕艇センター」が存在する。この場所の
水路幅は約200m、水路全長(ボート航行範囲)は
2.7kmにもなり、最長2000mの各種ボート競技の
公式会場として知られる。
この会場(大阪府立漕艇センター)では、
「ドラゴンボート堺泉北港(高石)大会」が毎年
行われている他、「大阪府ドラゴンボート協会」
(ODBA)の練習拠点、および、ドラゴン女子強豪
チーム「Team 河童」の練習拠点でもある。
昨年は、「最強台風」と呼ばれた9月の台風21号で
本会場にも様々な被害が出たのだが、1年が経過した
現在においては、もう台風の爪痕は殆ど見られず、
旧来とおりの様相に復旧している。
天気の良い日曜日なので、ドラゴンボート以外でも、
様々な組織やチームの各種のボートが、同じ会場で
練習を行っている。
大会当日の天候は晴れ、前日あたりまでは、曇りや
雨の予報もあったのだが、幸いにして天気予報が
外れてくれた。
今年の各ドラゴン大会では、このように良い方向へ
天候が転ぶケースが多く、台風直撃が予想された
前週(9月22日)の「スモール選手権」ですらも、
一時的・短時間だけの集中豪雨になっただけで
大半のレースには影響が無かった次第だ。
本大会の日の天候は良いが、異常に暑い。
9月も末だと言うのに、最高気温は30℃を超える
くらいまで上がり、半袖シャツ着用は勿論の事、
日焼けもするし、水分補給も欠かせない。
旧来は9月末ともなると、ボート大会も寒くて
長袖着用、という時代もあったのだが、これも
また温暖化の影響だろうか・・?
この後、関西圏では、10月上旬まで真夏日(最高気温
30℃以上)が続く状況だった。
まあ、絶好のドラゴンボート日和、とは言えるのだが、
写真の撮影上は大問題が・・
そう、この会場は、天気が良いと、午前中の間は
超逆光となり、ボートが真っ黒に写る状態なのだ。
この問題点は、本会場に限らず、多くの会場でも同様
ではあるのだが、本大会では競技はほとんど午前中
で終了してしまう事で、その間、逆光にならない撮影
アングルや撮影ポジションが、ほぼ皆無なので深刻だ。
ドラゴン競技の撮影をする上で、逆光の課題は、
なかなか簡単には防げない。あえて手法があると
すれば、遠距離においてもボート上の漕手が丸々写る
くらいの超望遠レンズ(換算800mm級以上)を使う事
なのだが、そういう機材は重量級であり、実用的な撮影
機材とは言えないので、今日は持ち込んでいない。
むしろ、小型軽量一眼レフと、一般的な高倍率ズーム
(フルサイズ換算で約28mm~約400mm)しか
持ち込んでいない状態であり、軽量でハンドリング性は
良いが、逆に、写真を撮るのは相当に困難な状況だ。
で、本大会においては「ドラゴンボートレース」と
「舵取りコンテスト」の2種目がある。
本会場での、ドラゴンボートレースは3回目(3年目)
となる(注:それ以前、ODBAの拠点が、大阪・北港に
あった頃から、ずっと継続されて実施している)
「舵取りコンテスト」(上図)については、新競技で
あり、今回が初の試みとなる。
発案者は、(元)舵取り委員のK氏(下写真)
K氏は、この度、舵手を引退するとの事から、若手の
舵取りを育成する為に、本競技を発案したとの事。
(さらに数名のベテラン舵手と共同考案か?詳細不明)
なかなか興味深い競技である、ルールや競技の模様に
ついては後述しよう。
----
さて、本大会の参加チームであるが、ドラゴンボート
レースの部は6チームである。
チーム選手や関係者を含め、約70名の参加者数なので
まあ、小規模ローカル大会としては大きめの方だ。
例年、漕手数が10名に満たないチームや単独参加の場合、
その場で混成チームを編成する場合もあるのだが、今年
に関しては、各々のチームはほぼ定員を満たしていて、
臨時編成の混成チームは「チーム未来+チーム風」
の1つだけである。
他の参戦チームとしては、「Rスポーツマンクラブ」
「吹田龍舟倶楽部」「打艇龍舟倶楽部」が、各々
大阪地区のベテラン専業チーム。
ここに女子専業チームとして「Team 河童」が参戦。
さらには、兵庫県(芦屋市)より「Team BANANA」が
エントリーしている。
なお、本大会は「大阪府民スポーツ大会」であるが、
大阪府民限定という訳ではなく県外からの参戦も可であり、
かつては京都府の「すいすい丸」や、滋賀県の「琵琶湖
ドラゴンボートクラブ」もエントリーした事がある。
本大会での近年3年間の優勝チームを挙げておこう。
2016年:Rスポーツマンクラブ
2017年:チーム未来・近畿車輛電龍(混成)
2018年:チーム未来・近畿車輛電龍(混成、2連覇)
・・となっているが、今年は「近畿車輛電龍」は
欠場である。
大会レギュレーションは、200m戦の2回戦制である。
つまり、今回参加の6チームは、2チームづつのマッチ
レースを1回戦で3レース行い、2回戦では組み合わせを
変えて、さらに3レース、個々のチーム毎の合計タイム
が速い順に順位を決定する。
なお、今回は「舵取りコンテスト」がある為、ドラゴン
レースでの決勝戦(決勝リーグ)は時間的都合で無しだ。
上写真は、1回戦第一レース、
1レーンが「Team 河童」、2レーンが「Rスポーツマン
クラブ」である。
前述のように、超逆光状態で真っ黒な写真だが、まあ
これはやむを得ない。
アングルを工夫すれば斜光で撮れない訳でも無いが、
その場合、「レースの模様」は撮れず、単に「ボート
が写っている」というだけの写真になってしまう。
初級アマチュアカメラマン等がドラゴン大会に写真を
撮りに来るケースは良く見かけるが、大半のカメラマン
は、「単にボートが写っているだけ」の写真を撮る
ばかりであり、「レース」という観点で、かつ、どんな
シチューエション(状況)を撮るか、という概念を
残念ながら誰も持っていない。
だから、「少なくとも、事前に勉強してから撮影に
来るべきだ」と毎回のように書いてはいるが、依然
そんな事をする(出来る)人はゼロ%である。
写真を撮る以上、意味のある写真を撮らなくてはならず、
例えば、ビギナーのカメラマンが、ボート大会での
参戦ビギナーのチームでの、バドルが揃っておらず、
かつ、レースの意味的にも不明な写真を撮って・・
「よし、ピントも合ったし、水しぶきも上がっていて、
これはなかなか良い写真だ!」
などと言っているようでは、どうしようも無い。
(稀に、様々な大会で写真コンテスト等を開催すると、
大半がそうした写真ばかりの応募で、極めて残念だ)
これはまず、撮影対象の競技の内容について何も理解して
いない事が最大の問題点であり、加えて三脚でアングルを
固定して撮っているから、レースの展開も何も見えない
状態になってしまう・・ そうではなくて、各レースには
それぞれ注目すべきシチュエーションがあるから、それを
撮る必要がある訳だ。
余談だが、他の競技において稀に大きな大会等がある
場合、その特定のスポーツ競技(バレーボールやら
ラグビーやら)に世間の注目が集まるケースがある。
だけど、それらのスポーツを応援に来る観客は、
ちゃんと(少なくとも)競技のルールがわかっていて、
かつ、何処の国やチームが、どれくらいの戦績であるか?
とか、そういう事を知っているのだろうか?
なんだか、何も知らずに「ニッポン、チャチャチャ」
と応援して、自分達だけが盛り上がっているだけの観客が
大半なように思え、非常に残念である。
----
さて、上のレースで「R」は、58秒という好タイムを
叩きだしている。200m戦のローカル大会で、この
タイムは立派であり、この後のレースを含め本日の
最速タイムとなっていた。この段階では、まだ第一
レースではあるが「R」が優勝争いに絡む可能性が高い
と見ていた。「R」が勝てば、本大会3年ぶりの優勝、
および、今期、各大会で「R」の優勝は無かったので
本大会では、どうしても勝ちたい状況であろう。
対する「河童」の注目点は、今回は公式戦では無い
ので「女子チーム」である事に拘る必要が無い。
そこで、ビギナーの知人等を乗せて臨時編成チームと
している、このチームがどこまで漕げるのか?と、
普段は見る事の無い、男子漕手とか親子漕手を含む
「河童」のレースの模様が希少な訳だ。
上は、「河童」の今回の参加選手の集合写真だ。
さて、下写真は、今回唯一、県外からの参戦の
「Team BANANA」である。
「BANANA」は、今期、数多くの大会に参戦していて、
アクティビティ(=活動の度合)が高い。
そういう時期には、メンバーのモチベーションも
高くなる訳であり、戦績も良くなるケースもある。
事実、9月1日に行われたKIX(関空)大会では
「BANANA」は、混合の部で準優勝している。
中堅専業チームとしては、メジャー級大会での
準優勝は、なかなか立派な戦績だ。
上写真は、決勝審判席。
ここでは、レース終了時のタイム計測や、反則が
あったかどうかなどを審議する。
昨年の記事でも書いたが、参加選手数が少ない大会
な為、専任の審判員を起用する訳では無く、選手が
兼任であるので、レースによってはこの役目は
交替する事となる。
なお、ODBA(大阪府協会)の役員選手達の多くは、
大会運営に非常に長けている。
まあ、少ない(役員)選手でも数十回、多い人は
100回を軽く超える大会運営経験があるのも理由だ。
なので、大阪はもとより、場合により他府県の大会に
おいても、大会運営を任されるケースもある。
(この日も、何人かは、同日開催の他府県大会の
役員として派遣されていた模様だ)
結果、ドラゴンの各大会は極めて運営がスムースだ。
他のスポーツ競技やイベントなどの場合、運営が
モタモタして、どんどんスケジュールが遅れるとか、
あるいは想定外のトラブル等での対応が無茶苦茶に
なってしまう事が良くあるが、ドラゴン競技での
大会運営は、贔屓目無しに一級品(一流)である。
これは、他の競技の選手等が、ドラゴン大会に参戦や
観戦をした場合、必ずと言って良いほど
「運営がスムースだ!」と賞賛する事も根拠である。
なお、中央の審判選手が持っている赤い筒のような
ものは「エアホーン」と言い、手押しで空気を圧縮し、
ボタンを押すと「ポワーン」と大きな音がする。
これをもって、ゴールした事をボート側に知らせる
訳だ。電源が一切不要なので、極めて重宝している。
価格も安価で、一昨年だったかの購入時は千数百円、
現在では通販の安売りで千円を切る事もあるそうだ。
こういう小さな工夫・アイデアや改善意識が段々と
積み重なって、大会の運営の熟練度が、どんどんと
増している次第である。
上写真は、1回戦第三レース、
1レーン「吹田龍舟倶楽部」
2レーン「チーム未来・チーム風」(混成)
である。これで1回戦は終了、以降は、対戦チーム
を変えてさらに3つのレースが行われる。
タイムであるが、「R」の58秒の他は、各チーム
とも、1分02秒~06秒となっていて団子状態。
優勝が「R」となる可能性が高いが、2位以下は、
続く第2回戦のタイム次第で順位が決まるであろう。
----
第2回戦を終え、最終順位は以下となった。
1位:Rスポーツマンクラブ
2位:チーム未来・チーム風
3位:吹田龍舟倶楽部
4位:Team BANANA
5位:Team 河童
6位:打艇龍舟倶楽部
「R」は、本大会3年ぶりの優勝、加えて今期は
初優勝である。
上写真は、表彰式での「R」の模様。
本大会は、小規模大会ながら、賞品の量は非常に多く、
(主にお菓子や飲料である)「チーム全員で来て
下さい!」となっていた(さも無いと、持ちきれない)
なお、順位により差別化はされてはいるが、6位まで
ちゃんと賞品は出る。
さて、ドラゴンボートレースの後は、おまちかねの
「舵取りコンテスト」である。
上写真は、このレースに備え、ドラゴン艇の龍頭と
龍尾を取り外している状態、これで少しだけ艇が
軽くなるし、艇をどこかにぶつけても壊れる心配も
無くなるし、なにより、競技終了後の「かたずけ」が
簡略化される。
艇の見た目を重視しないが、合理的なやりかたであり、
まあ小さい事ではあるが、こういう事もまた、前述の
「大会運営のスムースさ」に貢献しているのだろう。
さて、「舵取りコンテスト」であるが・・
簡単に言えば、ドラゴン艇を用いた「スラローム競技」
であり、50m間隔で5つのブイを、赤、黄、赤、黄、赤
の順で設置してある。
舵手は、漕手の乗った艇を上手く操船し、赤色ブイを
右に見て、黄色ブイを左に見て、スラーローム航行し
タイム順で成績(順位)を決める。(上写真)
ブイに接触しても構わないが、逆廻りやスルー(通過)
は不可である。それが起こった場合、バックして再度
正しくブイを廻り直す必要がある。
また、勿論、他のボートや岸壁等に接触したら失格、
それから、およそ15m以上もブイから離れてしまった
「コースアウト」の場合も、審判艇上の審判舵手が
判断し、適宜、停船または失格とする。
それと、制限時間は3分間だ、この時間までにゴール
出来ない場合は失格(記録無し)となる。
で、この競技は個人戦である、舵手(未経験者も可)
の個人の順位を決める為、チーム戦績とは無関係だ。
(上写真は、総合2位となった「熊野水軍」の舵手
M氏である。漕手は「R」のメンバー8名を起用)
ルール上の最大の特徴だが、漕手の人数、および太鼓手
の有無は、舵手が自由に選択して召集する事が出来る、
という点だ。
恐らくだが、漕手が少ない場合は、速度が出ないが
舵はやりやすい。逆に漕手が多いと、速いが、その分
操船は困難になっていくのだろう。
また、太鼓手が居なければ、艇は軽くはなるが、
漕手がレートを揃える事が困難になり、漕ぎがバラけて
速度が遅くなってしまう危険性がある。
それから重心の問題もある。恐らく漕手等を後ろ重心に
配置した場合、若干舵の効きは良くなるかも知れないが
普段のレースの場合と異なるので、逆にアンバランス
となったり、オーバーステア(舵の切りすぎ)が起こる
可能性もある。
まあ要は、「頭を使わないと勝てない」という絶妙な
ルールとなっているのであろう。
そういえば本競技の発案者のK氏は、なかなか頭が良い
選手(人物)であり、私も一目置いているのだ。
余談だが、近年のカーレースの漫画「MFゴースト」
(注:過去の人気漫画「頭文字D」の続編)において、
劇中のレース「MFG」において、レギュレーション
(決め事、ルール)は、たった1つしか無く、それは
「グリップ・ウェイトレシオの均一化」というもので、
つまり、重たい車ほど幅広のタイヤを使う事が許され、
軽い車では狭いタイヤしか使えない、というルールだ。
これが絶妙な設定である、というのが、その漫画での
コンセプトの1つであるのだが・・
そのMFGのレギュレーションを決めたのは、リョウ・
タカハシ氏(注:頭文字Dの高橋涼介と同一人物か)
であるとの事だが、「これは非常に頭の良い人物が
考えたレギュレーションだ」と劇中で言われている。
なんだか今回の「舵取りコンテスト」の漕手指名制
を聞いたら、上記「MFゴースト」の話を思い出した。
上写真は、「Team BANANA」であるが、このチーム
からは3人もの舵手がエントリーしている。
なるほど、もしかすると、今回「Team BANANA」が
わざわざ県外参戦してきたのは、この「舵取りコンテスト」
に興味があったからではなかろうか?? だとすると
なかなか、この競技は注目を浴びているという事に
なるのだろう。新競技設立の意義はあったかも知れない。
なお、この競技への参加者には「舵取りの認定証」が
配られ、参加賞も出る。
私は、「人気があるみたいだから、参加料を取って
そこから賞品を出したらどうだろうか?」という
提案もしたのだが、もしそうしてしまうと、「新規の
舵取り要員の育成」という目的にはそぐわなくなって
しまうかも知れないので、微妙なところだ。
上写真は「打艇龍舟倶楽部」の舵手のT氏。
この場合、太鼓手は乗らず、漕手はフルメンバー。
ピッチを合わせる事が出来るならば、この手法は、
最も効率的かも知れず、同様なフォーメーション
としたチームも多かった。
上写真は、黄色のブイを左に見て通過する瞬間。
なお、こちらの「打艇」の場合、漕手全員が、
声に出して数を数えながらストローク、レートが切り
替わる際には「はい」などの”合いの手”の掛け声を
かけて鼓手の不在をカバーしていた。
ただ、この手法は、漕手側にも相当のスキルが
必要となるので、そうなると舵手の技量だけでは
勝敗は決まらなくなってくる。
・・やはり、なかなか奥が深い、興味深い競技だ。
上写真は、「Team BANANA」の2人目の舵手Y氏。
ここは太鼓手付きのフルメンバーだ。
上写真は、「Team 風」のJさん。
彼女は漕手であり、実戦では舵を取っている所を
見た事が無い、恐らくは舵は初挑戦であろう。
漕手の数も6名をチョイスして速度を抑えた戦術か?
・・でも、見事に(無難に)こなしている。
まあ、こういう効果(オレも、ワタシも、舵をやって
みたい)もまた、このコンテストの意義なのだろう。
上手くゴールできたら、審判艇(右の艇、ちなみに
「Team 河童」の練習用の艇だ)より、OKを示す
白旗が上げられる。
もし反則(ブイを廻らない等)があった場合は、
赤旗が上がり、場合によっては失格(記録なし)
となる。
なお、舵手は、途中で中腰となったりするので、
J「艇を降りたら、足がガクガクに疲れていた」
との事だ。
さらにちなみに、Jさんは、あまり写真に撮られる
のが好きでは無いので、過去の本ブログや協会
アルバム等に載っている事はまず無い・・
匠「美人なのに、(写真が無いのは)勿体無い」と
何度か彼女には言ってはいるのだが、まあ苦手な物は
しかたが無いだろう。
だが、今回はレース記録写真として撮らざるを得ない、
匠「今回の写真は、どうしますか?」と聞くと
J「・・まあ、しかたないですね」との事。
まあ、横顔や後姿に限定しておこう。
さて、挑戦者9名の試技(?)を終えて、これで
「舵取りコンテスト」も無事終了。
私は事前に「誰か転覆するのでは?」とも悪い予想
をしていたのだが、幸いにしてアクシデントは無し。
だが、逆に観客の立場である選手達もアクシデント
を期待していた節も見られる。 なので
選「もっと難しいコースにした方が良いのでは?」
という意見も数多くあった。
しかし、あまりに難しくしてしまうと、「舵手の
募集と育成」という本来の目的と合わなくなる恐れ
もある、なかなか難しいバランスだとは思うが、
競技発案者のK氏いわく
K「まずは安全優先です」との事。
まあ、それはそうだ、初めて行う競技で、転覆や
沈没が多発して、万が一、誰かが怪我でもしたら、
二度と競技が出来なくなってしまう。
事実、今年は他地区のゴムボートレースで死亡事故も
起きてしまっているのだ。
このあたりの難易度が良いバランスなのかも知れない。
ちなみに、静岡県協会も、以前、「ターン戦の実施」
を検討していた事があり、その際、「ドラゴン艇で
180度ターンが可能かどうか?」を何度も試してみた
そうである。
その際、「高速でターンすると、ドラゴン艇の舵では
持たない」(負荷がかかりすぎて破損してしまう)
という結論が得られた模様で、ターン戦の実施は
見送られる事となった。
まあ、相生ペーロン、高島ペーロン等での専用艇の
ターン戦での艇の構造や舵の構造は、ドラゴン艇とは
ずいぶんと異なる、という状況である。
さて、全ての競技が終わると、各チームの選手達が
総出で、撤収(かたずけ)作業に入る。
これについては、誰かが指示を出す、という訳では
無く、全員が自発的に動いている。
こういう点もまた、「運営のスムースさ」という
事に直結する長所であろう、誰も何も言わずとも、
選手達は各々自分の役目がわかっている。
上写真は「舵取りコンテスト」の初代チャンピオン
となった「Team BANANA」のK氏。
なお、一応タイムで順位はつけるのだが、優勝
しても今回は特別な賞品等は準備されていない。
まあ、今後の様子を見て、舵手の育成を主体と
するか、競技志向を強めるかは、考えていけば
良いと思う。
ちなみに、K氏の優勝タイムは、太鼓手無しで、
スラロームしても、直線でのドラゴンのレースの
チームタイムよりも、やや早かった。
選「これだと、太鼓手、いらないじゃん」
といった話も選手達から出ていたが・・(汗)
まあ、理由はいくつかあり、鼓手と龍頭龍尾が無く、
軽量化できていた事、それと、この時間帯での潮流や
風によるコース・コンディションの変化があると思う。
それに太鼓手が居ない状態では漕手のピッチを揃える
のは難しい、やはりレースに太鼓手は必要であろう。
「舵取りコンテスト」は、様々な実証実験にもなった
なかなか興味深い競技だ、是非今後も続けていただきたい
と思う。
今年は、静岡県でも「ドラゴンボートパワーバトル」
(一種の綱引き)という新競技が生まれたし(未観戦)
もしかすると、ドラゴンも新時代に突入か? という
予感をさせてくれる状況だ。
さて「大阪府民スポーツ大会」(ドラゴンの部)は
これにて無事終了。
閉会式&表彰式の後は、本大会で恒例の全員による
集合写真である。
今年は人数が多いので、漕艇センター建物の階段に
集まってもらった。事前に予想したとおり、丁度よく
ここにぴったりと全員がハマる(笑)
【告知】
昨年も実施された「すいすい丸ドラゴンボート体験会」
が、今年2019年も、11月24日(日)に京都・宇治川
(宇治大会の開催場所)にて実施される(以下、ポスター)
昨年は、60名以上の体験乗船者により、大盛況で
あったイベントだ。
まあ、昨年は比較的温暖な気候であったが、
す「今年は、気温がやや心配です(寒いか?)」
とは、すいすい丸の担当者談。
まあでも、少し遅いこの時期でのイベント開催は、
ちょうどこの頃、宇治では紅葉が見ごろを迎える
という理由もあるのかも知れない。
ちなみに、以下写真は、数年前に、この時期の宇治
で撮影した紅葉の様子だ。
今年も盛況である事を期待するイベントである。
----
では、本記事はこのあたりまでで、いよいよ
今シーズンのドラゴン関連も残り少なくなってきた、
次回ドラゴン系記事に続く・・