「名玉編」、その4(最終回)
このシリーズでは、ミラーレス・マニアックス記事で紹介した
レンズ(延べ約330本)を、描写表現力、マニアック度、
コスパ、エンジョイ度、必要度の5つの評価項目で採点し、
順位ランキングをつけて再度紹介している。
評価項目は、いずれも5点満点で評価する。
今回シリーズ最終回では、それら5項目の平均点が 4.5点以上の
トップクラスのレンズを紹介する。
4.5点のレンズは計5本あった、それらをベスト5として、適宜
順位付けしてみよう(いずれもほぼ同等の性能・評価点なので、
順位は、あくまで便宜上である)
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さて、まずは第5位から。
第5位:フォクトレンダー アポランター 90mm/f3.5 SL
・描写表現力:★★★★★
・マニアック:★★★★★
・コスパ :★★★☆(購入価格:47,000円)
・エンジョイ:★★★★
・必要度 :★★★★★
・評価平均値:4.5
(★=1点、☆=0.5点)

第33回記事で紹介した、2000年代のMF中望遠レンズ。
開放f3.5と、一見地味なスペックであるが、特徴としては、
最短撮影距離が短い(50cm)、諸収差が極めて少ない、
という点である。
発売直後にカメラ誌に掲載された収差等に関するテスト結果を
見た感じでは画面周辺に収差が僅かに発生する程度であったが、
μ4/3機のDMC-G6に装着する限りでは画面周辺の収差は
発生せず、ほぼ無収差レンズとなっている事であろう。
ただまあ、画角2倍で、180mm相当となっているので、
通常被写体を撮るには少々不利ではある。
しかし、その場合でも、最短の短さを利用した準望遠マクロ的な
撮影方法が可能であり、画角の狭さはあまり問題ではなくなる。

本レンズは発売時から、「Close Focus」(つまり、近寄れる)
という名称がついており、撮影倍率は1/3.5程度、今回はそれを
μ4/3機で使っているので、フルサイズ換算約2/3倍マクロになる。
ただし、デジタルズームやデジタルテレコンを併用しているので、
撮影倍率は必要な分だけ高める事が出来き、何倍であるとかは
殆ど意味が無い。
また、開放f3.5という若干の暗さによる、大きなボケ量が得難い
点も近接撮影で十分にカバーできる。全ての点で弱点の少ない
レンズだ。

弱点は、これはレンズ自体の問題では無いが、CANON FDマウント
で購入してしまった事であろう、現代、アダプターで使う上では、
FD系レンズはプリセット操作が発生するので、やや煩雑だ。
(CLOSE状態から触らなければ問題無いが、意図せず動いて
しまう事もある)
まあでも、購入当時は、キヤノンMFのシステムを組む上で、
優秀な中望遠レンズが見つからなかったので、その穴を
本レンズで埋める為の要素もあったのでやむを得ない、
ちなみに、今にして思えば名玉編1で、19位に入った
FD100mm/f2.8があった(本レンズより後で購入した)
まあでも、勿論本レンズの方が総合性能に優れているので、
特に後悔はしていないが・・

本レンズは発売直後に新品で購入し、47000円とちょっと高価で
あったので、「コスパ」が3.5点とあまり高くない。
2000年代後半では価格もこなれ、3万円程度の新品価格で
販売されていた事もあり、もしそれを購入していたのであれば、
コスパ評価点は、もう0.5点程上がったかも知れない。
(そうなると、本レンズが第1位となる)
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第4位:ミノルタ AF50mm/f2.8 Macro

・描写表現力:★★★★★
・マニアック:★★★
・コスパ :★★★★★(購入価格:15,000円)
・エンジョイ:★★★★☆
・必要度 :★★★★★
・評価平均値:4.5

第38回記事で紹介した、1980年代のAF標準マクロレンズ。
これは初期型なので、一見古いレンズであるが、その後、
ミノルタ時代のN型、D型、そして、さらにソニーに、αが
引き継がれた後も、SONY AマウントでのSAL50M28型と、
いずれも中身は同じレンズ構成であり、30年もの長きに渡る
ロングセラーとなっている、まあ、言い方を変えれば、
初期型から既に完成の域に達していたとも言える名玉である。
「描写表現力」は最高点の5点であるが、まあ、本レンズに
限らずAF時代の各社標準マクロは、とても良く写るものが多い、、
名玉編1で第16位のPENTAX FA50/2.8、そしてランキングには
惜しくも届かなかったが、SIGMA AF50/2.8(第25回記事)
等がある。だが、それらより本レンズの方が安価である。

ミノルタAF標準マクロには、本レンズの他、f3.5版がある
(第68回記事)が、本レンズと中古相場がほぼ同等か、
むしろ高目なので、本レンズを選択するのが良いであろう。
ミノルタ/SONY Aマウントにおける必携レンズだ。
「必要度」は5点と最高点をつけている。
弱点は、普通によく見かけるレンズであり、かつ初期型は、
MF操作性に劣り「マニアック度」が低くなってしまっている点だ。
NEWあるいはD、SONY型とMF操作性は順次向上しているが、
その分相場も高くなっている、光学系はどれも共通なので
初期型でも十分である。
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もう1つ、このレンズには、宙玉(そらたま)(第61回、第69回
記事)のマスターレンズとしての役目も与えている。

これが宙玉撮影システム、これで写すとこんな感じだ。

円周魚眼風、上下逆転の写りだ。宙玉の周囲にも映像が写りこむ
のが面白い、興味がある場合は過去の当該記事を参考にして
頂きたい。
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本レンズのAF50/2.8Macroの、中古購入価格15000円は、
やや高目だった、私が最初に購入した1990年代にはまだ相場が
高かったのが理由である。
本レンズは極めて優秀なので、その後2000年代以降に、
友人知人の分として、都合7~8回購入した事があるが、
いずれも購入価格は1万円前後と安価であった。
現在においても、初期型やN型であれば1万円程度で中古購入
が可能である。
評価における「コスパ」は、それらの状況も考慮して
5点満点の最高点だ。
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第3位:ペンタックス DA★55mm/f1.4 SDM

・描写表現力:★★★★★
・マニアック:★★★★☆
・コスパ :★★★★(購入価格:42,000円)
・エンジョイ:★★★★☆
・必要度 :★★★★☆
・評価平均値:4.5

第37回、第49回記事で紹介した、2000年代末のAF大口径中望遠
レンズ。
出自や描写の傾向等は、それらの記事に詳しいので割愛する。
まあ、極めて「描写表現力」が高いレンズではあるが、
焦点距離的には普通の標準レンズであるから、何故そんなに
値段が高いの?という疑問点があって、なかなか正当には
評価されにくいレンズでもあろう。
SDM(超音波モーター)の作動音が可聴周波数域でうるさい他は、
ほとんど問題点が無いレンズで、総合的には極めて優秀である。
なお、フルサイズ機K-1発売の影響からか?2016年以降の
PENTAX DAレンズ(APS-C機専用)の中古相場は下落傾向にあり、
本レンズも4万円を切る値段にまで落ちてきている。
仮に3万5千円程にまで落ちれば、コスパ評価点は、さらに
0,5点程乗せしても良いかも知れない。(そうなれば1位となる)

AF精度・AF操作系に、その構造や仕様上の制約から致命的とも
言える欠陥を持つK-01であるが、本レンズとの組み合わせでは
まずまず使える。
K-01を救済した、という要素も本レンズの評価要素としては
高いかも知れない。
例えば「必要度」の項目は、他のFA-Limited(43mm.77mm)に
挟まれ、FA50/1.4も所有している状況においては、あまり高く
なりえないとも言えるが、それらはK-01で快適に使用可能では
なく、そういう意味で本レンズの「必要度」は個人的には
高く評価している。
ちなみに、先日、若い写真ファン(あまり機材マニアではない)
の方で、FA-Limitedを3本とDA★55/1.4を所有している人に
(珍しく)知り合った。
当初、そのマニアックなラインナップに「へえ~」と感心した
のであるが、良く良く話を聞いてみると、彼の周囲のカメラ
ファンが、皆「大三元」(大口径ズームレンズ)指向であった
ので、それに反発する意味もあって「単焦点派」となった
模様だった。
各Limitedや、DA55/1.4に関する造詣も、あまり深くない模様
であり、まあ、アート系の若いカメラマンに良くある
「他人と同じ機材じゃ嫌だ」という考え方な様子だ。
ちょっとがっかりしたのだが、まあ写真経験が数年とかいう
若いカメラマンであれば、マニア道を極めている筈もなく、
そういう考えであってもしかたがない、という印象であった。
余談だが、2000年代の「トイカメラ・トイレンズ」ブームも
アート系指向の若い男女ビギナーカメラマン(当時は銀塩だ)
が、シニアやベテラン層がお金に物を言わせた(?)高価な
高性能レンズで綺麗に写した写真に対する反発、といった
意味も、そのブームの要因の1つとなった事実がある。
「写真は表現だ」と彼等彼女達は考えていた模様であるが、
高性能レンズを使った上で、トイレンズや安価なレンズの
長所や欠点をちゃんと意識して(理解した上で)使うので
あれば、それは良い事でもあるが、正当派の高性能レンズを
知らずして(無視して)「変化球」のトイレンズ系に傾倒して
しまうのも、ちょっと違うのではなかろうか?と常々思っていた。
結局、それでは単に高価格な機材に対する妬みや僻みでしかない。
高くでそう簡単には入手できなくても、例えば安い中古を丹念に
探すとか、友人知人から安く譲ってもらうとか、そういう工夫を
するべきであり、そうした手間あるいは別の手段を考える事も
なく、あるいは高性能レンズの描写力に純粋な好奇心を持つ訳
でもなく(ここは重要だ、良く写るものに興味を持たない
写真ファンは有り得ない)トイレンズ等に安易に走ってしまう
のは、やはりちょっと問題ありであろう。
ちなみに、高性能レンズを絶対に知っておくべきだと思って、
それを若いカメラマンに推奨する事もあるが、その際
「安直派」には、必ず決まった回答が存在する。それは
「今使っているレンズをまだちゃんと使いこなしていなから」
という答えである。勿論、それは典型的な「言い訳」であろう。
じゃあ、何年すれば使いこなせるようになるのか?
仮に意識して使いこなす為の努力をしたとしても、今持っている
レンズのパフォーマンスが、どれ位あって、どんな長所短所が
あるのか?という点は、高性能レンズを含む、少なくとも30本
以上の複数のレンズを使ってみない限りは無理だと思う。
(第21回記事、トリプルスリーの法則)
DA★55/1.4は、そういう意味ではマニア向けのレンズである、
ごく普通の標準レンズのスペックながら、「マニアック度」を
高く評価しているのは、そういう意味もある。

勿論、「アンチ大三元」という理由で買うようなレンズでは無い、
じっくり撮るのであれば、PENTAX K-5/K-3系のデジタル一眼で
使うのも良いとは思うが、まあ、ミラーレス機のシリーズ記事
なので、K-01での使用もまた面白い。
K-01の優れたエフェクト操作系等を多用して「エンジョイ度」
を高めようとするのもまた、凝った使い方である。
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第2位:フォクトレンダー NOKTON 42.5mm/f0.95

・描写表現力:★★★★★
・マニアック:★★★★★
・コスパ :★★☆(購入価格:90,000円)
・エンジョイ:★★★★★
・必要度 :★★★★★
・評価平均値:4.5

第0回、第14回、第41回記事で紹介した、
2010年代のMF超大口径中望遠レンズ。
μ4/3機専用なので、85mm相当の画角となり、一応中望遠
レンズと定義している。
このクラス(ベスト5)での「描写表現力」の評価点は、
いずれも5点満点であるが、その内容はレンズ毎に微妙に異なる。
例えば、第5位のアポランター90/3.5などは、無収差レンズの
代表格だ、MTF特性などを真面目に計ったら、非の打ち所が無い
事であろう、その「描写力」は極めて高評価だ、けど、だから
良いレンズだと断言する事はできないし、その事が写真を撮る
上での「表現力」に直接的に繋がるかどうかは疑問である。
当該レンズの「描写表現力」は、一応は5点満点であるものの、
レンズを色々と考えて使いこなす、その奥の深さである
「エンジョイ度」は4点と、他の上位レンズよりは低く評価
せざるを得なくなってしまっている。
そして、本レンズは絞り開放近くの超大口径領域では、被写体の
ハイライト部にハロ(光の滲み)が発生し、これが解像力を
低下させてしまっている。
ただし、それは、数値的な性能としての「描写力」に関わる話
であり、「表現力」として考えると、f0.95の超大口径中望遠の
「ボケ表現」は圧倒的で、他の一般的レンズの追随を許さない。
これは本レンズや一部の海外製f0.95レンズが持つ、極めて
貴重な性能要素であると思う。
ちなみに、ハロは必要に応じて回避可能である、
簡単には絞りを少し絞れば良いし、それだとボケ量が減る、と
言うのであれば、被写体の光線状況を選び、低コントラスト下
のフラット光や、被写体の色相や輝度によっては、ハロは殆ど
目立たなくなる。

ボケ質の破綻も発生しやすいが、中間絞り(f2.4程度)に
セットしてから被写体状況に応じて絞り込む方向で回避する他、
f1.2やf0.95で「大ボケ」させて回避する事も勿論可能であり、
それが超大口径レンズのメリットであり、使いこなしの面白さ
(エンジョイ度)にも繋がる。
解像度も、そりゃあまあ解像度チャートを撮ったり、あるいは
空間周波数の高い細かい被写体を撮った場合は不利ではあるが、
そんな風にレンズが苦手とする被写体をわざわざ選ぶ事は意味
が無い。あくまでレンズの特徴を長所も短所も理解した上で
長所を生かしたり、あるいは欠点をも逆用して撮る事が、
マニアックな趣味撮影における目指すべき所ではなかろうか?
レンズのレビュー記事や、レンズをレビューする側が、ごく
一般的な解像度や歪曲収差などを基準に評価する事が、
そもそもの問題点なのであろう。
レンズの性能や特性は多種多様であり、ユーザーニーズも多様だ。
現代においては、解像力の高いレンズが良いレンズであるとは、
何とも言い切れない時代になってきている。
そんな状況の中、本ミラーレス・マニアックス名玉編でも、
レンズの評価項目は描写力というシンプルな要素のみには拘らず、
多角的な側面からレンズの価値を判断している訳だ。

本レンズの唯一の弱点は、その価格の高さだ。
中古が殆ど出回っておらず、新品で購入せざるを得ないのが
「コスパ」の評価点が低い1つの要因もである。
誰にでも勧める事ができるレンズでは決して無い、むしろ
クセ玉、あるいは、難しいレンズの代表格だ、
けど、それ故に、使いこなしの面白さは、他の上位レンズと
比較しても本レンズが最高位であろう。
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さて、次は栄光の第1位
第1位:ペンタックス FA 77mm/f1.8 Limited

・描写表現力:★★★★★
・マニアック:★★★★☆
・コスパ :★★★(購入価格:74,000円)
・エンジョイ:★★★★★
・必要度 :★★★★★
・評価平均値:4.5

第40回記事で紹介した、1990年代末のAF中望遠レンズ。
銀塩時代のレンズであるから、勿論フルサイズ対応だ。
銀塩、初期デジタル、中期デジタル、ミラーレス時代と、
長きにわたり、愛用してきた高性能レンズであり、ここぞと
いう時に非常に役に立ってくれたレンズである、
その安定した描写力(撮影条件による様々な破綻が起こり難い)の
信頼性は抜群であり、勿論「必要度」は満点の5点となっている。
「ナナナナを買わずして、何のレンズを買うんだ?」とは、
私が周囲のカメラ好きの人(マニア以外でも)に良く言って
きた話である。
まあ、とは言え、値段が高いので、そう薦めても簡単に買って
しまう人はさほど多くは無い、まだ数人くらいという感じで
あろうか。

値段の件だが、「コスパ」の評価点は3点と低い。
私は発売直後の新品購入で、74000円と価格が高かった事が
「コスパ」の評価点を下げてしまった。
2000年代には、5万円程まで中古価格は下がったのだが、
PENTAX がHOYA,RICOHとオーナー企業が変わるたびに、
新品定価も少しづつ上がり、それに連動して中古相場も
上昇してしまった為でもある。
現在の相場を見ても、コスパ評価を、これ以上上乗せするのは
難しい。
ただ、量販店の新品キャンペーン等で7万円弱で販売される事も
あるので、それであれば、現在の新品定価からすればお買い得
感はある。

ズーム全盛期に77mmという中途半端焦点距離で、かつf1.8と
中途半端な開放f値であるという理由から、一般的な感覚の
カメラマンが本レンズに注目する事は無いであろう、まあ、
だからこそ「マニアック度」は高い。
けど、一度使ってみたら、あるいは厳しい撮影環境下で使って
みた際に本レンズの凄さは実感できると思う。
その凄さ、が何であるか、数値上のスペックに現れ難い点は
説明が難しい要素でもあると思う。
解像度XX本/mmとか、MTF曲線みたいなものを見せないと
納得しないユーザー層が殆どであるからだ。
けどまあ、わかりやすく言えば、本レンズは、ボケ遷移が
優れている事と、ボケ質破綻が起こりにくく逆光耐性も高い事、
それと光学ファインダーやEVFで見ただけでもわかる、
他のレンズとは明らかに異なる雰囲気、だ。
その雰囲気も言葉では表現しずらい。
本レンズの発売時のカタログのキャッチコピーとして「空気感」
という言葉があったが、それではさらに抽象的であろう。
あえて言うならば、ファインダーで見ている映像の、コントラスト、色、
解像度などがあいまって、とても深みがある「綺麗」というか
「好む人が多いであろう」映像が見られる。
その雰囲気は、PETANXの他のいくつかの限られた一眼用レンズ、
たとえば、FA85/1.4,DA55/1.4,FA50/2.8でも現れる、
あるいは他社製レンズだと、ミノルタAF200/2.8にも存在し、
近年では、カールツァイスのTouit 32mm/f1.8がそれであった。
そうしたレンズは、まだいくつかあったと思うが、機材条件を
揃えないとちょっとわかり難いかもしれない。
たとえば銀塩一眼レフのLXの優れた光学ファインダーで見るのが
最もわかりやすいが、まずLXは入手しずらい。
デジタル機では少々わかりにくい、デジタル一眼レフでは
MF銀塩時代ほど優秀な光学ファインダーやスクリーンの機種は
皆無であるし、EVF機では、限られた機種、例えばSONY NEX-7や、
PANASONIC DMC-GX7などの高精細(236万~276万ドット)
EVFで、かろうじてそれがわかる位だろうか。

だから、こうした超高性能レンズの映像を見た時の雰囲気
(空気感)は、一般的なレンズの評価感覚では、わかりにくく、
かつ抽象的な表現となりやすいので、結局、一般には、
目に見えるスペックでしかレンズの評価をしないのであろう。
まあ沢山のレンズを使ってきたベテランや上級マニアが
ファインダーとかを見て言う所の「良く写りそうなレンズだね」
という発言が、最もその事に感覚的には近いと思う。
本レンズは「絶対に買い」のレンズであるが、皆がこぞって
本レンズを買ってしまうと、また中古相場が上がってしまう
かも知れない。
もし故障した際、絶対に買い換えなくてはならないレンズなので、
むしろ誰も買わず、相場が下がってしまった方が私は助かる・・
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さて、これで、20位~1位までのランキングが出揃った。
これら上位のレンズが名玉(名レンズ)である事に異論は
無いと思うが、ここで紹介した物は、あくまで私が個人的に
所有している範疇での話であり、私が持っていないレンズで、
ランキング上位に入ってくるものは当然あるかも知れない。
例えば、一般的カメラマンが想像するような「大三元レンズ」
(広角、標準、望遠の各2.8通しズーム)は、私は現在は所有
していない(全て処分した)のだが、仮に所有していても、
この5つの評価項目では上位には入ってくることはできない。
少なくとも「コスパ」が悪く、加えて、「描写表現力」の中の
「表現力」が不足であり、さらには、「マニアック度」
「エンジョイ度」が低評価になる事が確実だからだ、
絶対に撮らなければならない撮影シーンにおける、それらの
「必要度」は高いかも知れないが、趣味撮影には不要の
レンズ群ではある。
また、2010年代以降の各社最新鋭超高性能単焦点レンズ群は
未所有だが、まず上位には入れない、「コスパ」が悪いと
見なされる事が確実だからだ。
それと、レンジファインダー機用のレンズ(例、ライカM/L、
コニカM、ミノルタM、フォクトレンダーM/L/S/C、ニコンS、
コンタックスC、ロシア製 M/L/S/C、コンタックスG)などは、
私個人としては、あまり多くは所有していないが、持っている
ものは、例え高描写力ではあっても、本ランキングには、
かすりもしなかった。
「コスパ」が悪い事と、最短撮影距離の長さにより描写力中の
「表現力」と「エンジョイ度」が低評価点となってしまい、
さらには結果的に「必要度」も低く評価されてしまった事が
その理由だ。
また、トイレンズやCCTV系特殊レンズ、魚眼やソフト、
シフトレンズ等も、そもそもの「描写力表現力」の中の
「描写力」と「必要度」が高くならず、これらもランキングには
絶対に入らない。
なお、本編終了後に補足編で紹介したSONY DT30mm/f2.8Macro 、
同SAM85mm/f2.8、CANON EF50mm/f1.8(Ⅰ)は、いずれも
いい線をいっていたが、僅かにランキングには届かず。
あとは、ランキングに入る可能性のある未所有のAFレンズでは、
NIKON DX35mm/f1.8G ,CANON EF100mm/f2,
PENTAX DA70mm/f2.4 あたりが想定される。
ミラーレス機用レンズであれば、オリンパス12mm/f2,
同75mm/f1.8や、新鋭超広角として、サムヤン、LAOWA、KOWA
あたりが気になるのだが、残念ながら、いずれもまだ価格が
こなれておらず、「コスパ」における高評価点は期待できない。
また、純正ミラーレスAFレンズでは、「マニアック度」や
「エンジョイ度」も低くなってしまう。
あるいは、MF単焦点レンズで、思いも寄らない描写力の高いもの
が、捨値同然のジャンク価格で販売されているかもしれない。
そういうレンズであれば、「コスパ」や「マニアック度」も
高くなり、高評価が期待できる。
ただ、MF単焦点も、もう入手しやすいものは、ほぼ買い尽くして
いる感じであるから、後はレアものばかりになり、その結果、
価格が高ければ「コスパ」も当然悪くなり、高評価は難しい
ところもあるかも知れない。
他に考えられるとしたら、MF望遠ズームであろう、
本シリーズ記事でも、数本のMF標準ズームが、ジャンク同然の
低価格ながら、意外な高性能を見せ、ランキングに、あと一歩の
ところにまで迫っていた。
(それらは「必要度」の評価点が低かったのが課題ではあった)
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さて、ミラーレス・マニアックス記事は、これにて終了、
いずれまた新しいマニアックなシリーズの開始を検討中である。