2016年9月25日(日)に滋賀県大津市の瀬田漕艇場(琵琶湖漕艇場)
にて行われた、「第11回びわ湖ドラゴンボート1000m選手権大会」
の模様より、前編。
本大会は2006年より始まった国内のドラゴンボート最長距離の大会
である、この長距離のレースを実現する為、大会会場はボート競技の
メッカである「瀬田漕艇場」(琵琶湖漕艇場)となっている。
また、本大会は近年は比較的小規模となっていて、「グランドシニア」
大会を同日に併設開催している。そちらは1000m大会の後に
行われるが、また別途観戦記事で紹介しよう。
大会前の監督会議の模様。ここではレースの注意点やレーン抽選
等が行われる。
本大会だが、例年、比較的天候には恵まれている。
初期の頃の大会では、開始直前に雷雨となったが大会開始直後
に見事に止んだ事があった、また、1時間程の雨となった年も
数回あったと記憶しているが、終日雨となった事は無い。
まあ、開催時期も、たいてい9月末~10月初旬頃であるので、
季節柄、台風でも来ない限りは天候に恵まれるのであろう。
昨年だったか?同日開催の他地区の大会が台風で中止になって
しまったのだが、本大会は雨にもならず、無事開催された。
さて、本日の天候は曇り時々晴れという感じだ。
前回記事の「大阪府民体育大会」編では、9月上旬でもまだ暑く
「9月末(の本大会)でないと涼しくならない」と書いたのだが、
本日の最高気温は28℃と依然暑い(隣の京都府では、31℃も
あったとの事だ)
余談だが、私はホームベーカリーでパンを焼く趣味(というか、
朝食用だ)があるのだが、夏場に気温が高いと生地が上手く
発酵せず、美味しく出来上がらない。
なので、最高気温が25℃位迄下がった季節から、パン焼きを始める
事にしている。
この数日前は、台風の影響で、そのくらいの気温だったので試しに
焼いてみたら上手く焼けたのだが、大会当日の前後、また少し暑くなり、
大会翌日くらいに試すと、また発酵が上手くいかなかった。
写真では、膨らみが少し足りない。
もう3年も焼き続けているので、上手く焼ければ完全に自分の好みの
味になるように調合しているのだが、いつでも完璧に出来上がるとは
限らない。
まあ、気温が高くても、冷水を用いてかつ少なめにする、イーストの量を
少し減らすなど、色々工夫をすれば若干はマシになるのだが、低温時と
同じ品質(味)にはならない。街のパン屋さん等は年間を通じて同じ
ような味を出せているのだろうが、なかなか大変だろうなと思う・・
さて、「1000m大会」の開会式。
優勝カップを持っているのは、昨年のオープンの部の優勝チーム
「IHI相生」の選手だ。
これより、優勝カップを変換し、トロフィーと交換する。
「IHI相生」は、本大会は昨年まで2連覇、その際のチーム名は
「チームSH」と名乗っていたが、今年は本来のチーム名「IHI相生」
となっている。ちなみに「SH」とは、「スーパーヒーター」との事だ。
「IHI相生」は近年、長距離戦に強いチームに成長してきている、
今年で3連覇がかかっているが、今回の記事は「混合の部」を中心に
観戦記事を書いていくので、彼等の活躍は、次回後編で述べよう。
「Rスポーツマンクラブ」による選手宣誓。
「R]もオープンの部への参戦なので、こちらの活躍も後編にて。
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さて、通常本大会では、1000m直線のレースを2艘または3艘建て
にて行う。しかし、今日はちょっとコースに問題点がある。
水流が極めて速いのだ。この為、レーン毎のコンディションに差異
があったり、艇同士が接触するリスク、ブレーキがかかりにくい等、
色々な問題点が予想される。
この対応の為、急遽、1艇づつのタイムトライアルレースに変更する
事になった。それぞれのレースにはモーターボートの審判兼救助艇が
随走し、安全を期す。
水流が速い理由だが、ちょっと長くなるが説明しておこう。
先ほどのパン焼きの話で、「数日前は涼しかった」と書いたが、
これは「台風16号」の影響であった、
で、その台風は既に去っていったのだが、大量の雨をもたらした。
琵琶湖には大小180本もの川が注ぎ込むが、流れ出る川は,たった
1本の瀬田川だけである。
その瀬田川は宇治川を経て、最終的には淀川となって大阪湾にまで
流れているのだが、その瀬田川には南郷洗堰(瀬田川洗堰)があり、
さらに下流には「天ヶ瀬ダム」がある。
この2つの堰とダムの水門を開閉調節して、瀬田川から淀川に至る
までの水量を管理(治水)しているのだが、大雨が降った為、今日は、
この2つの堰は両方ともほぼ全開となっている。
そうなると、ドラゴンボートの大会にどんな影響が出るのか?
という点であるが、本大会会場の瀬田漕艇場は、瀬田川のほぼ
起点に位置している、
したがって、南郷洗堰が全開となれば、琵琶湖の湖水は
唯一のはけ口である瀬田川に大量に流れ込み、そうなると、
だいたい秒速1m程度の水流(追い潮)が発生する。
この事態は数年前の本大会でもあったのだが、具体的にどういう
結果になったかといえば、通常、1000m戦のタイムは強豪チーム
の場合で4分30秒程度であるのだが、洗堰が全開の際には、
なんと3分50秒と、40秒もタイムが縮まったのであった!
その際、ブレーキが効き難いなど、若干の危険もあった為、
今回の大会では単独走行ルールに変更された訳だ。
(このあたりの柔軟な対応は、さすがに大会慣れしている
滋賀県協会によるものだ、まあ全般的にドラゴン大会はどこの
地域の協会も運営は手慣れたものであり、他の一般のスポーツ大会
とは一線を画している)
で、この様子だと、今日も40秒までは行かないまでも20~30秒
程度は普段の大会よりもレースタイムが短縮されるかも知れない。
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さて、さらに余談が長くなるが、せっかくなので、もう少し詳しく
水量について説明しておこう。
まず、「南郷洗堰」の放流量であるが、通常の全開時に、
毎秒600立法メートル(600トン)である。
この数字は、毎秒である。
つまり、1秒間に600トン(!)もの水が流れるのだ。
で、緊急の際にはバイパス水路を用いて、最大毎秒800トン
まで放流量を上げる事ができる。
下流の「天ヶ瀬ダム」は、毎日10分毎に、流入量と放流量を
計測し、これをHP上で公開している。
当日、9月25日のデータを見てみよう(1時間間隔に間引いた)
2016/09/25 天ヶ瀬ダム
時刻 流入量 放流量
10:00, 607, 604
11:00, 606, 605
12:00, 609, 606
13:00, 607, 606
14:00, 593, 605
15:00, 462, 507
16:00, 277, 316
17:00, 251, 236
水量の単位は、各々秒あたりのトン数である。
ここで天ヶ瀬ダムの流入量は、ほぼイコール上流の南郷洗堰の
放流量だ。
このデータによると、午後2時までは、ほぼ全開の秒600トンが
入ってきているが、そこから少しづつ落ちてきて、午後4時には
平常レベルの秒200トン台まで落ちている。
ただし、南郷洗堰と、天ヶ瀬ダムは、16kmも離れている。
よって、この間を水が流れるには、流速が例えば時速4kmと
すれば4時間かかる事となる。
これはすなわち、午後0時頃に、南郷洗堰を閉めて、それが遅れて
天ヶ瀬ダムに午後4時頃に影響していたのだと思う。
(注:南郷洗堰の放流量を直接調べればより簡単だが、過去データが
HPでは参照できない模様なので、天ヶ瀬ダムのデータを参考にした)
結局、レースへの影響は、午前中は非常に強い追い潮(加えて追い風)
午後には、弱い追い潮+追い風、という感じであったと思われる。
さて、本大会1000mの混合の部、
まず上写真は「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」だ。
通称「琵琶ドラ」、”滋賀の雄”の老舗ドラゴンボートチームであり、
滋賀県はもとより他地区の大会でも、優勝・入賞経験は数え切れない。
本年度も既に、「日本選手権」(混合の部)で5位、
「びわこペーロン」で女子の部優勝、「関空大会」で、コラボチーム
「あめちゃん」として混合の部優勝、の実績を上げている。
昨年の本1000m大会では、オープンの部で3位であったが、今年は
混合の部に参戦、優勝候補である。
「琵琶ドラ」は、近年若手メンバーの育成にも力を入れている模様だ、
今回も、前月の「びわこペーロン」や同月の「大阪府民体育大会」に
引き続き、若手メンバーが数名出場している。
しかし、とは言うものの、琵琶ドラの漕手メンバー数は、通常より
3人少ない17名となっていて、その点では若干の不利もある。
近年のドラゴン大会では、10人漕ぎが主流になりつつある、
ライフスタイルの多様化により、休日に20人以上のメンバーを
集める事は、どこのチームでも難しくなってきているのも理由の1つだ。
近畿圏の大会においては、本年度の例をあげれば、20人漕ぎしか無い
大会は、前月8月の「KIX(関空)大会」と、本1000m大会のみである。
もっとも、1000m戦は長距離なので、10人漕ぎではしんどいだろうから、
20人漕ぎとなるのもやむを得ない。
さて、この速い水流と、17人のメンバーで「琵琶ドラ」はどれくらいの
タイムを出してくるのであろうか? そこが注目点だ。
ちなみに、昨年の「琵琶ドラ」のタイムは、およそ4分50秒前後で
あったと思う。
「琵琶ドラ」は、1回戦、4分36秒、これは昨年よりも15秒程
速い事となる、やはり水流の影響が出ているのであろう。
ただ、この条件は、他のチームもほぼ同じだ、瀬田川洗堰は、今日は
12時頃に閉めると聞いている、2回戦がそのくらいの時刻になるか
どうか微妙なところだが、これについても、タイムへの影響は各チーム
ほぼ同等だ。
そして「琵琶ドラ」は昨年は「オープンの部」で男子選手が中心で
あった、今回は「混合の部」さらに、漕手も17名と少ない、そのあたり
の理由で、優勝候補とは言え、他チームへの優位性は絶対という訳
でもなく、もしかすると接戦になるかも知れない。
こちらは、「Team BANANA」
以前の記事で、「長距離戦が得意なチームだ」と書いた事がある、
3年程前に、チームで艇を買い、その後少し好調な時期があったが
ここ1~2年は入賞に余り恵まれていない、しかし、本大会は別格で
あり、昨年も準優勝だし、それ以前にも入賞が多数ある。
やはり長距離戦が得意なチームとなってきているのであろう、
近年は専業チームの中でも、種目の得手不得手がちょっとだけ出て
きているように思え、なかなか興味深い。
この傾向はドラゴンに留まらずにペーロン大会にまで広げて考えると
さらに顕著となり、ターンの上手下手とかもチーム毎ではっきりして
いて、さらに観戦が面白くなってくる。
さて、「Team BANANA」の1回戦は、4分43秒と、「琵琶ドラ」に
7秒差と迫る状況た。
一般的な短距離戦であると、7秒差は2挺身強にもなり、逆転不可能
なレベルなのだが、1000mの長距離戦では7秒というのは僅差である。
たとえ10秒差があっても安心できず、ちょっとした調子の良し悪しで
簡単にひっくり返ってしまうタイム差でもある。
今の予定だと、瀬田川洗堰が閉まるので、2回戦では水流が若干変わる
と思うが、それを味方とできるかどうか?そのあたりが「Team BANANA」
の2回戦での見所であろう。
こちらは、「team 風」である。
最近、新人若手選手達が加わり「女子力アップ」だ。
「風」も長距離戦が得意なチームである、本大会でも、本家の「風」の他、
コラボチーム「みっくちゅじゅーちゅ」においても、入賞実績が多数ある。
でも、実際のところ「風」が本大会で好調な理由は、もう1つある。
それは、風は、ODBA(大阪府ドラゴンボート協会)の主力メンバー
(役員)であり、大阪近郊で行われる各大会では、大会運営に注力して
いる状況がある。したがって、チームの戦績よりも、大会が事故も無く、
無事終わってくれる事が、彼等彼女達にとっては、優先事項なのだ。
よって、大会運営に直接携わる必要が無い滋賀県の大会では、「風」は
気楽に大会に臨む事ができ、かつ、運営の負担や、派遣舵、派遣ドラマー
などの負担も殆ど無い。
上写真の下に写っている大量の食パンにも注目だ、これは後で
昼食のサンドイッチを作るそうだ、このように大会を楽しむ余裕が
ある事もまた、本大会での好成績に繋がっているのかも知れない。
ちなみに、今日は「風」のメンバーのみならず、「打艇龍舟倶楽部」や
「いっとこ」のメンバーも含み、ほとんどコラボチームとなっている。
「風」の応援団。
1回戦のタイムは4分58秒と、やや平凡なタイムとなったが、
まだわからない、まあ、成績はともかくとして、是非、今日の琵琶湖を
楽しんでみてください。(この会場は風光明媚な場所だ)
ちなみに、「風」は大量のお菓子や果物等も持ち込んでいて、
ちょっとしたピクニック気分もある模様だ、私も少しおすそわけを
いただいた(ありがとうございました)
やはり大会運営負担の無い本大会をかなり楽しんでいる模様だ、
ちなみに、「風」は、コラボチームとして静岡県清水の「ツナカップ」
にも今年はエントリーすると聞いている。
ご存知「ツナカップ」は、国内大会で唯一、地元より県外参加チーム
の方が多い「おもてなし大会」である。その「選手満足度」は他の大会の
追従を許さず、少チーム制・抽選制度でもある為、なかなか参加する事
すら出来ない超人気大会だ(昨年末の本ブログ特集記事「ベスト大会」
編でも1位となっている)
「風」も、当然県外チームであるから、そこでの運営負担は無い、
風「ツナカップに行けるのが今から、とっても楽しみ!」と言っていた。
「混合の部」の2回戦、上写真は「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」
時刻は午後0時を少し廻ったところ、瀬田川洗堰はそろそろ閉まって
きていると思われ、目に見えて水流が遅くなってきている。
この結果として、タイムを落としたチームも多いのだが、オープンの部
では逆にタイムを上げてきたチームもいくつかあるので、不思議なものだ。
「琵琶ドラ」は、タイムを3秒落とし、4分39秒、しかし、これでも
昨年のタイムより速いので、依然、水流(追い潮)の効果はあるの
だろうと思われる。
「琵琶ドラ」に追いつける可能性があるのは、今のところ上写真の
「Team BANANA」のみである。
追い潮の条件は悪化していると思われるが「琵琶ドラ」がタイムを
3秒落としているので、1回戦7秒差の「BANANA」が10秒程タイムを
伸ばせば、「琵琶ドラ」に追いつける事となる。
・・・しかし、「BANANA」も「琵琶ドラ」同様に、2回戦では3秒程タイム
を落としてしまい、差は全く縮まらず、万事休すだ。
残る可能性は、「team 風」のみか・・
2回戦、「風」はなかなか好調の模様だ、チームメイトの応援も熱が入る。
・・とは言え、スタートしているのは、1000mも先だ、
「あ、なんかパドルが動いているなあ」と遠目に見えて、それから
3分ほどして、やっと近くまで来る。
以前の本大会では、ゴール近くにもなると、見るからに漕手の人達は
疲れている表情も見てとれたのだが、本大会実施より10年を超えると
この距離を漕いできても、強豪チームであると、まだ余力が残っている
ようにも見える。例えば、オープンの部で連覇中の「IHI相生」などは、
900mを超えてラストスパートする余裕もあるくらいだ。
さて、「風」の艇が近づいてきた。表情はどうか?
ふうむ、まだ余力はありそうだな、タイムも良いのではなかろうか?
ちなみに、今日の私のメインレンズは、TAMRONの200-500mm
である。
これをAPS-C一眼レフに装着、換算焦点距離は、300-750mm
相当になる。
本大会では、長距離レースとは言え最至近でのボートまでの
距離は意外に短い。
その状態では、300mm相当で、ボート左側の数名(5~6名)が写り、
750mm相当では、2名程度が写る。
今日は「風」の応援選手(後輩とのこと)が、EOS一眼レフにSIGMA製
50~500mmの望遠レンズを装着して撮影をしていた。
彼と少し話をしていたのだが、そのレンズは、今日の大会ではなかなか
画角的に使いやすかったかも知れない。なお、カメラとレンズで約3kgと
多少重たいのが難点だろうが、特定のチームだけを撮るのであれば
常時レンズを持っていなくても済むので、それでも良い訳だ。
当方は、今日も1日カメラを持ち歩くので機材は軽量化優先である、
メイン望遠カメラの重量はレンズ込みで2kg以下と、かなり軽量だ。
また、いざとなれば、デジタル方式のテレコンバーターを内蔵していて、
最大1500mm相当の超々望遠画角とする事もできる。
風のカメラマンも「最近の一眼レフは機能が凄いですねえ」と言っていた。
さらにちなみにの余談だが、「池の里」のT監督曰く、
池「琵琶湖の大会で、左側の漕手が写るのは本大会のみです」
と言っていた。
なるほど! ペーロンでのターン戦はさておき、ドラゴン系大会では
確かにレース中に関しては、そうであったと思う。
琵琶湖では普段撮れない左側の漕手を沢山撮っておくとしようか・・・
さて、余談はともかく、「風」のタイムは、なんと1回戦から11秒も
短縮した4分47秒であった、水流が遅くなっているこの状態で、
タイムを大幅に上げてきたのはたいしたものだ。
だがまあ、残念ながら「琵琶ドラ」や「BANANA」には、これでも届かない
結果3位というところであろう・・・
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さあ、本来の2~3艘建てレースが水流の関係で単独走行となったが、
ランニングスタート方式(並んでヨーイドン、ではなく、順次スタート
ラインを通過した時点からタイム計測開始)であるので、そこそこ上手く
廻っている、予定のレーススケジュールからも、さほど遅れてはいない。
オンタイムであったので、12時を少し廻ったところで昼食休憩となった。
こちらが、スタッフ用弁当だ。
琵琶湖の各大会のスタッフ弁当は、どこもそこそこボリュームがあり、
日本選手権の天神カレーのように何杯もおかわりしなくても済む(笑)
なお、季節がさほど暑くなければ、体力もあまり消費しないし、
おまけに、今日の大会では、色々なチームから、お菓子や食べ物の
おすそわけ、を貰っているので、その点でも助かっている。
それから、今日はちゃんと座って弁当を食べられるので楽だ、、
本大会でも1度、他の大会でも何度か、雨が降っていて、テントの下で
「弁当の立ち食い」という状況も過去あったのだ。
それに、昼食休憩の時間を取れる大会も、実はさほど多くは無い。
中大規模大会ともなると、朝から晩までひっきりなしにレースを
連続して行わないと終わらないのだ、そして極端にでは無いが、
若干のスケジュール遅延が発生する事もあるので、ますます昼食
休憩の時間を取る事はできない。
選手達(チーム)は、まあ、開き時間があるので好きなタイミングで
食事を取れるが、スタッフはそういう訳にも行かないので、役割に
よっては午後2時ごろの昼食になる場合もある。
休憩時間には、レースの結果が張り出されている場所に選手達が
集まってきて、合計のタイムを計算したりしている。
そう、今日の1000m戦は、2回戦合計タイム制であるのだ、
まあ、長距離戦であるので、そう何度も漕ぐのは大変だ。
以前、初期の頃の本大会では、予選→決勝のレースフローの時もあった
と記憶している。
そうなると、予選で2度、決勝で1度、合計3本の1000m戦を漕がなくては
ならないので選手達はけっこう大変だ。
おまけに、フレンドシップ戦まであって、都合4回の1000m、そして勿論
スタート地点まで行って帰ってくるので、合計8000mを漕いだ若手選手も
何人か居たようだった。(お疲れ様でした!)
さて、時系列はちょっと飛ぶが、ここで、グランドシニア戦の後で
行われた表彰式の模様(混合の部)を紹介しておこう。
「第11回びわ湖ドラゴンボート1000m選手権大会」
「混合の部」の優勝は、「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」であった。
タイムは2回戦合計で 9分16秒。
例年のオープンの部の優勝タイムが9分ちょうど位なので、ちょっと
そこまでは及ばないが、混合の部で、かつ17名の漕手であった事を
考えると、追い潮であったとは言え、このタイムはなかなかのものだ。
準優勝は「Team BANANA」 合計タイム 9分30秒。
前述の通り、長距離戦が得意なチームとなってきている。
来年は是非優勝を目指して頑張ってください。
3位は「team 風」(+混成) 合計タイム 9分46秒
結果はともかくとして、本日、最も大会を楽しんでいたチームで
あったように思える。
まあ、ドラゴンボートにおいては「競技指向」という方向性も勿論あるし、
楽しみながら大会に参加するのも、勿論ありだ。
この翌月(10月)に琵琶湖で行われる「スモール選手権大会」では、
今年から「普及の部」というのが始まると聞く。
まあ、それは一種の「実力別カテゴリー分け」であろう。
ここ数年での、「ドラゴン専業チーム」と、「ビギナーチーム」との
実力の大きな差異が、このように「実力別カテゴリー分け」が
推進される大きな要因となっている。
勿論、この傾向は歓迎すべきであり、恐らくは数年後では、どこの
大会においても、こうしたカテゴリー分けが一般的になってくると
予想される。
気軽にドラゴンの世界に入門し、慣れてきたら、競技指向となるもよし
あるいは、究極の団体競技であるドラゴンをチームメンバーと楽しむ
のも良し、まあ、そんな感じではなかろうか・・・
さて、前編はこのあたりまでで、次回後編では、より競技指向の強い
「オープンの部」の結果について紹介していくとしよう。