マニアックなレンズを安価な中古ミラーレス機に組み合わせて
楽しむというシリーズ、第67回目。
まず、このシステムから。

カメラは、LUMIX DMC-GX7
レンズは、MINOLTA HI SPEED APO AF200mm/f2.8
1990年代のα用AF単焦点望遠レンズである。
ここで言う HI SPEED(ハイスピード)とは「速いシャッター
速度が得られる」つまり「大口径である」という意味だ。
銀塩時代の一部のマニアでは、レンズ側にデカデカと
「ハイスピードAF」と書いてあるので、「AFが速い」と勘違い
していた人も居る。(注:そう思わせる確信犯かも知れない)
勿論それは間違いで、単に「大口径」という意味でしかない。
ちなみに、ここでAFとはミノルタαレンズの型番だ
(全てのミノルタαレンズにAFと書いてある)
間接的な表現で、わかりにくい写真用語だが、レンズの性能を
表す場合に「SPEED」という言葉がたまに使われる時もあり、
近年では、中一光学製f0.95超大口径レンズが、
SPEEDMASTERシリーズとなっている例がある。

まあでも、f2.8で大口径である、と言いきるのもちょっと不思議
な話だ、広角~中望遠の単焦点レンズでは、f2.8は最小口径に
近い状態であり、f1.2~f2級がごく普通に昔から存在している。
また、当時の200mmではf2.8が最大口径か?と言えば、
キヤノン、オリンパス、カールツァイス等で180~200mmで
f2級のレンズも存在していた。
なお、ズームレンズでは、近年になるまで最大口径はf2.8で
あったが、最近ではf2やf1.8通しのズームもある。
そのようにレンズの焦点距離やズームか単焦点か、で大口径
と呼ぶ基準は様々であるが、本ブログでは、標準レンズでは
f1.4以下を大口径とし、その他の焦点距離ではf2以下を
大口径と呼ぶように、だいたい決めている。
よって、200mmでもf2.8級は、ちょっと大口径とは呼びにくい。
それと、レンズについているAPOの名前は、以前の記事でも説明
したが「色収差を補正する仕組みを入れている」という意味だ。
本来は「アポクロマート」と呼ばれて、レンズの前玉を貼り合わせ
タイプのものにしていたのだが、これは100年以上も前の技術で
あり、その後、異常低分散レンズ等の様々な技術革新があって、
何が「アポ」なのか、定義が曖昧になってしまった模様だ。

本レンズを使うたびに思い出すのは、1990年代のミノルタの
レンズカタログに、高性能レンズのみMTF特性の図が載って
いた事だ。
MTFとは、光学伝達関数の事であり、解像度とコントラストの
特性を図示したものだ。
で、ミノルタのレンズ群の中の高性能を表す「G」タイプでは、
必ずMTF曲線が載っていて、Gタイプではないが、本レンズ
AF200/2.8もそれが載っていた。
ところがそのMTFを良く見ると、高性能なGタイプよりも、
本AF200/2.8の方が優れていたのだ。
「え~?じゃあ、Gって何?」と当時は思ったのであるが、
まあ実際のところ、MTF特性図を見るには色々と注意点が
ある模様で、例えばそこで計測している空間周波数(解像度)が
かなり低めのものであり、高性能レンズであれば、それくらい
解像して当然、というレベルである事。そして、計測条件が
不明なので、メーカー間のそれらを単純に比べて良いものか
どうか?という点。そして、ボケ質とか、そういう重要な性能
については、このMTF特性からはまったくわからない事、等
がある。
ただ、本レンズを入手して撮影してみると確かに良く写る事は
わかった。しかし何か面白味の無いレンズであるので、
本レンズは、もっぱら舞台やライブ等の撮影において長年使用
する事となり、趣味の撮影では全く持ち出す事はなかった。

基本的に描写力の面では、弱点の殆ど無いレンズである。
最短撮影距離は1.5mと200mmレンズにしてはかなり優秀で、
ボケ質の破綻も、様々な条件においても、ほとんど出ない。
そしてMTF特性が示すように解像度もコントラストも高目であり、
申し分無い。
まあ、当時から70(80)-200mm/f2.8の、いわゆる「大口径
望遠ズーム」(注:前述のように、大口径とは呼びにくいが)は
各社ともに存在していたので、それと焦点距離が被る「ニーニッパ」
は、単焦点としての存在意義として、かなりの高性能である事が
要求されたのであろう。
思えば、CANON FD200/2.8(第42回記事)や、
200mmでは無いが、
NIKON ED180/2.8(第46回記事)、
京セラCONTAX ゾナー180/2.8(第49回記事)、
SIGMA AF180/2.8Macro(第27回記事)と、
「ニーニッパ」級は、MF時代からも、いずれも優れたレンズばかり
であった。
まあ、これらを使っていたので、私の「f2.8ズーム嫌い」が助長
されたのかもしれない、いずれのニーニッパも大きく重いとは言え、
f2.8望遠ズームよりは小型軽量だし、おまけにどれも欠点が殆ど
無いほどに良く写る。
(望遠ズームの広角端も、優秀な85mm単焦点がいくらでもある)
本レンズAF200/2.8の弱点であるが、まず大きく重い事、
とは言え、前述のようにf2.8望遠ズームほどでは無いので、
f2.8の代償としてはこんなものであろう。
それから、本レンズのMF機構は、レンズ中央部のカバーを
開けて、そこにあるピントリングを廻す機構となっている事。
まあ、1990年頃のミノルタは、AFあるいは自動化のコンセプトを
強く打ち出し、その行き過ぎを指摘されたくらいであったので、
本レンズにおいても「基本はAFで使いなさい」という事で
ピントリングが蓋を閉じて収納される仕組みになったのだろう。
だが、この操作性はあまりよろしく無いのだ。
レンズの重心に近い位置にピントリングがあるので、その点、
指掛かりは良いのであるが、ちょっと奥まった位置にあるピント
リングは、やや廻し難いという状態だ。
そして、もう1つの弱点は、高価な事だ。

本レンズの購入価格だが、1990年代後半に44000円であった。
これは実は相場よりかなり安めであり、当時の中古相場でも
6万円程度はしていたと思う。(良く覚えていないが定価は
十数万円だったと思う)その後、ズーム全盛期となり、
そしてミノルタは、コニカと合併後、SONYにカメラ事業を譲渡し、
結局、本レンズは生産終了となった訳である。
現代はレア感からか、8万円前後の相場で取引されているケース
もある模様だが、これはさすがに高すぎる。レンズの性能や
用途から考えれば、5万円台迄というのが妥当な相場だと思う。
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さて、次のシステム。

カメラは、LUMIX DMC-G1
レンズは、PENTAX FA28-70mm/f4ALであるが、見ての
通り、前後逆に装着している。
これは「リバース(システム)」と呼ばれる手法であり、
レンズを前後逆付けすることで高倍率のマクロ撮影を実現
するものである。
第39回記事で本レンズを紹介した際、最後に「もう1つ別の
使い方がある」と書いたのが、これである。
銀塩時代、レンズを前後逆につけてマクロとする手法は、
一部のマニアやベテランカメラマンの間で行われていた。
何故これでマクロになるのかは、ちょっと説明が難しいのだが
簡単に言えば、35mm銀塩一眼レフのフランジバックは、通常
45mm前後であり、それより焦点距離が短い広角レンズの場合は、
そのまま設計するとフィルム(やセンサー)に焦点が届かない為、
後群で焦点位置の長さを伸ばした「レトロフォーカス」型にする。
このレトロフォーカス型は「逆望遠」とも呼ばれる設計構造であり
したがって、逆望遠を逆につければ望遠となり、すなわち被写体
が大きく写るマクロレンズとなる訳だ。
では、どれくらい大きく写るのか?

これは最も控えめな倍率にした場合。
銀塩時代に、この手のリバースシステムで言われていたのは、
「50mm標準レンズ逆付けで1倍(等倍)、28mm広角で2倍」
という目安である。
つまり、逆付けなので、広角レンズの方がより被写体を大きく
写せる訳だ。
当時、この原理を知って、私が思ったのは、
「じゃあ、28mm~75mmくらいのズームレンズを使えば、
撮影倍率を、2倍~1倍~1/2倍程度の範囲で自在に変更
できる便利なズームマクロになるのではないか?」
という事であった。
その際、できればズームレンズでの開放f値も一定の方が望ましい。
そして、レンズを逆付けするには「リバースリング」と呼ばれる
アクセサリーが必要だ、これは、マウントアダプターに似ているが
その片側は、普通の一眼用マウント(ニコンやペンタックス等)で
裏面が、49mm,52mm,55mmΦ等の、レンズ前部のフィルター
部にねじ込めるようになっているものだ。
なお、現在でもこのアクセサリーは販売されていて、概ね2000円
位迄で購入できると思う。
で、私は、PENTAX用のリバースリング(49mm,52mm)を購入し、
これに合うレンズは?ということで、FA28-70mm/f4が最適
という選択となった、2倍~1/2倍のズームマクロが可能で、
フィルター径も52mmΦで、ぴったりであった。
(注:フィルター径さえ合えば他社レンズでも可)
当初、AF一眼のMZ-3に付けて試してみたのだが、どうぜAFは
無効になるので、MFのPENTAX一眼(LX等)の方が良いかとも
思った。
なお、本レンズには、絞り環があるので、当然f値も変えられ、
被写界深度もコントロールできる。
これらの機能の基本原理は、現代のミラーレス機にアダプターで
装着した際にも全く同じだ。
ズームを広角側一杯にすると、銀塩時代に約2倍であった高倍率
の接写が出来る。

これがほぼ最大の倍率、被写体がなんだかわからないくらいに
大きく写せる。
デジタル、ミラーレス時代においてもリバースシステムは有効で
あるし、それに、やはり本レンズFA28-70mm/f4が、
リバースには最適なレンズである事も変わらない。
しかも本レンズの中古購入価格は、およそ4000円であった、
安価であるので、こうした特殊な使い方をしても気にならないで
あろう。
そして、こうした撮影をするとレンズの最短撮影距離のスペック
は関係なくなり、常に非常に被写体に近接して撮影する事になる。
もしこの時、レンズの後玉が露出していると、それが被写体に
接触するなどしてキズをつけてしまうリスクもある。
レンズは、前玉は多少傷が入っても大丈夫だが、後玉の傷は
致命的なのだ。
しかし嬉しい事に、本FA28-70/4の後部は、レンズ後玉を
カバーする、まるでフードのような形状であるし、突起物も有り、
それがストッパーとなるので、この用途に対しても非常に安全で
あり、ますますリバースに最適のレンズと言える。

この昆虫の体長は、およそ1mm程度だと思う、肉眼で見ても
ほとんど、どんな昆虫だかわからないが、高倍率撮影では、
それもわかってくる。
では、ミラーレス(μ4/3)機で、倍率がどれくらいになるのか?
という点が気になるかも知れない。
けど、いくつかの記事で書いたように、35mm判フィルムの場合
での等倍(1倍)とは「36mmx24mmの撮影範囲が、
36mmx24mmのフィルムに等しい大きさで写る」という意味
であって、センサーサイズが異なるデジタル機では、その倍率を
どう定義するべきか曖昧だ。
この時の考え方は2種類あって、例えば、17.3mmx13mmの
μ4/3センサーにおいて、同一の大きさの17.3mmx13mmの
範囲が写れば、それを等倍と呼ぶのか、あるいは、あえて
フルサイズに換算して2倍と呼ぶのか?
そのあたりが不明という事だ。
まあ良い、では本レンズで撮影倍率を検証してみる。
撮影範囲の測定は簡単で、物差し(定規・スケール)を撮影
すれば良い、が、縦横だと面倒なので、横のみを測ってみよう。
FA28-70/4を逆付けで、
ズームを70mm側(低倍率)で撮影した場合
→撮影範囲(横)=32mm
これはμ4/3の約2倍の長さ(広さ)なので、センサーサイズ換算
で1/2倍、フルサイズ換算で約1倍の撮影倍率となる。
同じレンズで、28mm側(高倍率)で撮影した場合
→撮影範囲(横)=8.5mm
これはμ4/3の約半分の長さ(広さ)なので、センサーサイズ換算
で2倍、フルサイズ換算で約4倍の撮影倍率となる。
ということで、かなりの高倍率マクロとして使用できる事が
わかってもらえたと思う。
なお、デジタルズーム、デジタルテレコン等を併用すれば
さらに高倍率となり、フルサイズ換算8~32倍程度にもなる、
こうなると、もはやカメラと言うより、顕微鏡だ。
弱点だが、高倍率では、ピント合わせが考えられない程難しくなる
事だ。手ブレが頻発する(ちなみに、仮にカメラ側に手ブレ補正が
入っていてもまず効かない、焦点距離が不明であるし、そもそも、
前後方向の手ブレを止める手ブレ補正機能なんて存在しないのだ)
で、手ブレが無くても今度は被写体ブレだ、ほんのちょっとした
風や昆虫の動く揺れでも、もうピントは合わない。
ちなみに被写界深度は極薄、おそらく数mm程度しか無いであろう。
総合的には非常に難しい撮影にはなるが、レンズが4000円、
リバースリングが2000円となれば、安価に高倍率撮影が出来る
システムとしては魅力的だと思う。
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さて、次のシステム

カメラは、SONY NEX-7
レンズは、SONY DT50mm/f1.8 である。
2009年発売の、いわゆる「エントリー単焦点」である。
マウントはα(A)であるが、勿論アダプターでミラーレス機に
装着可能だ。
定価は22000円と安価であるが、写りはいかに?

いつも書いているように各社の「エントリー単焦点」は、
どれも比較的良く写る、もしこれらの性能がイマイチであれば、
この手のレンズを買ったビギナーユーザーが、2度と(より高価な)
交換レンズを購入してくれなくなってしまうからだ。
ちなみに、SONY のエントリー単焦点は、4種類発売されていて
DT30mm/f2.8Macro(未所有)、DT35mm/f1.8(第60回記事)
DT50mm/f1.8(本レンズ)、SAM85mm/f2.8(未所有)だ、
本レンズの性能いかんでは、これらはコンプリートしても
良いかな?とも思っている。
本レンズの最大の特徴は、その最短撮影距離の短さだ、
銀塩時代から、50mm標準レンズの最短は45cmと、ほぼ
決まっていて、それより短い物はマクロレンズしかなかった。
ところが、本レンズの最短は34cmとかなり短く、1/5倍マクロ
となる模様だ。
短所は・・そう、レンズの作りが安っぽい所くらいか?
全体にプラモデルのような感じだし(まあ、軽量化には
良いのであろう)AFスイッチをMFに切り替えると、ピント
リングもスカスカになる(AF駆動が関係無いアダプターでの
ミラーレス機装着時は、むしろAFモードのままで使った方が
適度な重さがあって良いくらいだ)
ピントリングの幅も狭く、まるで1990年代のミノルタαレンズ
のようだ(Newタイプと呼ばれていた。その系統のレンズは
「MF操作性が悪い」という理由で、マニア受けはしなかった。
(本レンズは、もしかすると旧ミノルタ系列の会社で作られて
いるのかもしれない・・?)
まあでも、構造や製造過程を簡略化して安価にしているので
あれば、そのあたりは、やむを得ないであろう。

さて、第63回記事でミノルタα50mm/f1.4を紹介したと同時に
そのレンズの描写が好きでは無い、という説明もした。
それにはレンズの出自の上で、色々と複雑な経緯と理由があった
のだが、現在のSONY 50mm/f1.4(SAL50F14、ツァイスで
無い方)もレンズ構成に変化が無い、とも書いた。
(ツァイズ版の50mm/f1.4が存在するが、3倍も高価になって
15万円以上と、標準レンズとしては考えれない価格帯だ。
過去本シリーズでは、何十本もの標準レンズを紹介してきたが、
最安値は1000円からで、そのように激安ながらも、非常に写りの
良いレンズも、かなり多数ある)
で、本レンズは、その旧来のミノルタαからの50mm/f1.4系列
のレンズとは異なる設計の模様で、そうであれば、私としては
むしろ助かる、安価な新レンズで代替することが出来るので
あれば、何も文句は無い。
そして、どうやらそうなりそうで、ミノルタ時代からの
αシステムの50mm標準のエアーポケットは、本レンズで解消
できそうだ。

本レンズの中古購入価格は、本年2016年に9800円であった、
安っぽい作りはさて置いても、コスパは申し分ない。
値段が高いものが良いモノであるとは限らない、と何度も
書いてきているが、まさにそれは真実であると思う。
「これで十分では無いか」と、つくづく思う、最短撮影距離が
短いという強い長所もあるので、常用にも十分耐えうる。
まだ購入後日が浅いレンズなので、もうしばらく一眼等でも
使ってみて何も問題がなければ(多分無いと思う)、他の未所有
のSONYのエントリー単焦点レンズも押さえておくとしようか。
ちなみに、過去記事で紹介した各社のAFエントリー単焦点だが、
定価3万円程度迄を目安とすると、だいたい以下がある。
SIGMA 19/2.8DN(第22回)、SIGMA 30/2.8DN(第10回)
SIGMA A60/2.8DN(第0回、第30回)
PANASONIC G14/2.5(第66回)
OLYMPUS M45/1.8(第58回)
SONY E16/2.8(第51回)、E30/3.5Macro(未紹介)
PENTAX DA35/2.4AL(第47回)
SONY DT35/1.4(第60回)、DT50/1.8(本記事)
NIKON AiAF50/1.8(第39回)
これらは、いずれも安価で良く写るレンズだ。
うち、PENTAX DA、SONY DT、NIKON AiAFは一眼レフ用
(一部APS機専用)で、他はミラーレス機用だ。
また、MFレンズ、トイレンズやボディキャップレンズは一覧から
除いている。
なお、キヤノンのEF-STM(ステッピングモーター)レンズは、
EOSデジタル一眼に装着しないとMFが全く動かない為
これはミラーレス機では使えないレンズなので購入していない。
(そういう他社製品との互換性を排除する仕様は好きで無い)
またニコンも50/1.8の他に何本か新しいエントリーレンズを発売
しているが、それらは中古相場が高い。ニコンであるからという
理由だけで(→ネームバリューでビギナーが買うから)相場が
高くなってしまうのは、全く納得がいかない話なので、現在は
それらは購入していない。
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さて、次は今回ラストのシステム。

カメラは、望遠アダプター母艦の LUMIX DMC-G5
レンズは、MINOLTA MC TELE ROKKOR 135mm/f2.8
1970年頃の MF単焦点レンズである。
その後に続く MD,New MDにも同スペックのレンズが存在するが
本レンズとはレンズ構成が異なる(MCが4群4枚、MD以降が
5群5枚) 50年近くも前のオールドレンズだ、写りはいかに?

G5の大きな特徴である無劣化のデジタルズーム(最大2倍)と
デジタルテレコン(最大4倍、ただし画質劣化あり)と、その優れた
操作系を活用している。ちなみに、これらの拡大系機能が最も
使いやすいミラーレス機は、DMC-G5/G6の2機種と、NEX-7
である。
NEX/αでは他にも同様なデジタル拡大操作系を持つ機種も
あるが、Gシリーズでは上記2機種の後継機では、この機能に
関わる操作系が悪化している。
本レンズの特徴であるが、まず最短撮影距離は1.5mと
135mmレンズにしてはちょっと長め、ただ、これはデジタル拡大
機能と合わせると、ある程度緩和され、さしたる問題では無い。
ボケ質の破綻は、こうしたオールド望遠レンズでは確実に発生
するが、まあ回避の方法はある、問題はその頻度・程度であり、
本レンズの場合は、さほど酷くは無い。
逆光耐性はあまり高くない、普段、本シリーズ記事においては
各紹介レンズについてはフードは出来るだけ装着せず逆光耐性も
チェックするようにしているのだが、本レンズには、昔の望遠レンズ
に良くある組み込み型のフードが内蔵されているので、それを使用
している。よって、フレアなどの問題は若干緩和されている。

本シリーズの、ミノルタMC/MDレンズの記事で良く書いている
「MDよりも古いMCの方が良く写る場合がある」という事だが、
これは無理に小型化を行った
MC(MD)50/1.4→New MD50/1.4のケースが典型例であって、
すべてのMC/(New)MDにおいて古い方が良い訳では無い模様だ。
本レンズ135/2.8の場合は、古いMCよりも、新しいMDの方が
レンズ構成的にも無理が無いように思う。
ちなみに、MD135/2.8も、銀塩時代に短期間だけ使っていたが
絞り込むと解像度が良くなるゾナー的な写りで結構気に入っていた。
そのMDレンズは、欲しいと言う知人に譲渡してしまったのだが、
後年、その描写が忘れ難く、古いMC版を見つけて「同じじゃあ
ないかな?」と思って購入した次第だ(異なるレンズだったが・汗)
まあでも、MC版も古いわりには悪くない。
課題であるが、135mm望遠をμ4/3機に装着すると、その時点で
270mm相当と、かなりの望遠になってしまう、そのため被写体を
探すのに苦労する。
換算300mm以上の画角ともなると、動物園やスポーツ撮影等の
限定された望遠必須の撮影環境である場合を除き、一般撮影では、
野鳥、ノラネコなど、どうしても限られた被写体になってしまう。
それならフルサイズ機や、せめてAPS-C機に装着すれば良いでは
ないか?と思うかも知れないが、それらには、それらに適した
画角の、例えば広角レンズを装着するのが良い訳であり、
望遠の特徴を強調できるμ4/3機には、やはり望遠レンズを
装着するのが望ましい。
そして、被写体の選択の難しさも、結局、何に注目するか?
という点であり、レンズの焦点距離がどうだから、撮れるとか、
撮れないとか、そういう事でも無いとも思う。

動き物の望遠MF撮影は、かなり難易度が高い撮影となる、
DMC-G5には、ピーキング機能が無いのでなおさらであるが、
でも、ピーキング機能があるから、MFでのピント合わせが
速やかにできるか?というと、そういう訳でもなく、
ピーキングは、あくまでピントの合致度をわかりやすくする
為の目安でしか無い訳だ。
MFでの望遠撮影は、ピント合わせには、やはりかなりの慣れが
必要だ。慣れというよりも、習熟というレベルになるとは思う。
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本レンズの中古購入価格だが、1990年代後半に13000円、
勿論今から思うと高価すぎたが、当時のMF望遠の相場としては、
全体的にそのあたりだった。
現在においては、この手の各社MFの135/2.8の中古相場は、
程度により1000円~7000円程度であろう、1万円を超える
事はまず無いと思うし、1000円だから全然NGか?というと
そういう話でもなく、不人気なMF望遠レンズであるから、
中古店側で、早く売ってしまいたい、と思えば、それなりに
安価な価格が付く場合もあるという事だ。
だから、数千円とかで安価に売られている望遠レンズを見たら、
レンズの状態だけチェックし、OKであれば、外観の傷や古さ
はあまり気にせず買ってしまっても良いと思う。MF時代の
広角レンズ、ズームレンズ、大口径レンズ、超望遠レンズには、
機種の性能差で、当たり外れがあると思うので、中古買いは
少々難しいところがあるが、標準レンズ、中望遠~望遠レンズ、
マクロレンズの中古の場合は、あまり性能の当たり外れは
無いと思うので、好きなのを買えば良いと思う。
本レンズは個人的には気に入っている方である、
ただし適正価格は現在の中古市場においては、最大でも
5000円程度までだと思う。
もし3000円以下程度で MC/MD135/2.8を見かけたら、
迷わず買ってしまっても問題は無いだろうと思う。
次回シリーズ記事に続く。