安価な中古ミラーレス機とマニアックなレンズで、
コスパの良いアダプター遊びを楽しむシリーズ第65回目。
今回は、まず、このシステムから。

カメラは、SONY NEX-7
レンズは、ミノルタ MC ROKKOR PF 58mm/f1.4
1970年前後のMF標準レンズ、PFという名前は、5群6枚を示す。
この頃のミノルタMC標準レンズは種類が多い、
焦点距離も50mmだけではなく、55mm、58mmと色々だ。
58mmは本レンズf1.4の他MC PG58mm/f1.2も存在していた
(第46回記事で紹介、ただし絞り故障で開放のみの撮影)
ちなみに、この当時の技術ではf1.4以上の大口径標準レンズを
50mmの焦点距離で作るのは難しく、各社とも55mm,57mm,
58mmといった感じに焦点距離を伸ばす事が多かった。
そして、本レンズは単層コーティングと思われる。
さて、50年近く前のかなり古いレンズであるが、写りはいかに。

意外に良く写る。
まあ、実のところ兄貴分の MC(PG)58/1.2は銀塩時代より、
マニアの間でも評判が高かったレンズだ。
弟分の MC PF58/1.4が良く写っても不思議ではない。
f1.4の大口径レンズであるから、今回はND4減光フィルターを
装着している、今日の天気は晴天・曇天・雨天が入れ替わりに
やってくる不安定な状況だ、NEX-7の最低ISO感度100で、
晴天の順光だとND4を装着していれば、開放f1.4を使う場合、
最大1/4000秒のシャッター速度でぎりぎりの状態だ。
つまり 晴天時にISO100で絞りf1.4の場合、1/16000秒の
シャッター速度が必要になる。過去、一般的な一眼レフで
1/16000秒を搭載していたのは、ニコン D1(デジタル)
のみであったと思う。次いで、ミノルタα-9xiおよびα-9は、
1/12000秒で、フィルム一眼ではこれらが最速であった。
現代では1/8000秒を超える高速のシャッターを搭載している
デジタル一眼は無いが、FUJI X-T1のように電子シャッター
で1/32000秒を実現している機種もある。
さて、ということで、1/16000秒は現代では実現不可なので
晴天時にf1.4大口径レンズの絞り値をフルレンジで使用した
ければ ND4またはND8フィルターの装着が必須となる。
ちなみに、電子シャッターを使うと、動いている被写体が
撮れない(歪む)、TV,PC等の画面を撮影すると縞が入る、
といった問題点がある。ただし電子シャッターは完全に無音
なので、冠婚葬祭や静かな舞台撮影などでは役に立つ。

こちらは、ツバメを見つけたのでデジタルズームを使用。
倍率を4倍以上に上げたので、輪郭線が固くなってしまった。
毎回毎回「デジタルズーム使用時には画質が落ちる」と書いて
いるのに、何故そこまで倍率を高めてしまうのか?と言えば、
実は、デジタルズーム使用時に、EVFで見ている時は画質は
わからないのだ、というか、むしろかなり汚く見える、
撮影してみて初めて画質がわかるのだが、それもEVFの再生
モードでは画質判断は困難だ。なので、ついつい倍率を
上げすぎてしまうのだ、まあでも標準レンズ1本で
400mm相当とかの超望遠画角が得られるのは便利で楽しい
というのは間違いない。
さて、ミノルタの標準レンズは、MD系よりMC系が良いという
話もいつも書いている、まあ正確に言えば、小型化された
New MD 50mm/f1.4と、その設計を引き継いだ
α用AF50mm/f1.4のみが問題なのであって、他の標準
レンズは、どれも比較的良く写る。
ただし、本レンズについては問題点が1つある。
最短撮影距離が60cmと、標準レンズにしては少々長めな事だ。
近接できないので大きな背景ボケ量を稼ぐ事ができない。
当然であるが、デジタルズームをかけても、画面を拡大して
いるだけでレンズの焦点距離が変化している訳では無いので
ボケ量(被写界深度)は変化しない。
ただ、その点は逆に言えば、銀塩またはデジタル一眼では、
単焦点レンズで、構図の微調整と被写界深度の微調整を両立
させるのが難しかったのだ。
これはつまり、単焦点レンズで構図を変える際、撮影距離を
変化させるしかなく、それをすると被写界深度が変化するからだ。
絞り値を変えれば対応可能だが、開放でそれ以上開けられない
場合もあるだろうし、逆の場合は、ただ絞れば良いというもの
でもなく、場合により、ボケ質が破綻してしまうかも知れない。
だから、できるだけ絞り値は設定した値から変化させたくない。
そんな時、単焦点レンズで被写界深度を変えずに構図を変えたい
場合は、トリミングかデジタルズームを使えば、それが可能に
なるという訳だ。
ただし、勿論、画面を広くする方向にはならない。
映っていない画面を写す訳にはいかないからだ、
(これについては、将来、デジタル・レデューサーといった、
縮小光学系と画像処理系が混在したようなシステムが出来て
くれば可能性はある)

MC 58/1.4 レンズの話に戻ると、まあ最短撮影距離が長いのが
弱点であり、それをカバーするため、例えば中距離で背景ボケを
狙った撮影をする場合もある。
ただし、このくらいの距離で、なおかつ背景ボケを狙うとすれば
f1.4の本レンズでもちょっと厳しい、ノクトン42.5/f0.95
(第14回、第41回)のような超大口径レンズが必要となるであろう。
そうでなければ、エフェクトを併用するか、だ。
NEX-7に搭載されている、ミニチュア効果、つまり画面内の
特定の部分のみシャープに写し、他の部分はボカすという効果と
被写界深度の浅さを併用してみよう。

さて、最後に本レンズの取得価格だが、2010年頃に中古で
1000円と、極めて安価だった。
この頃は「ジヤンク大放出時代」であり、本レンズも勿論ジャンク
ではあるが、外観が多少痛んでいるのと、製造が古いレンズだ、
と言うだけで、レンズ自体は全く問題無かった。
この値段であれば何も文句は無い、結果的にずいぶんとコスパの
良いレンズになった。
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さて、次のシステム。

カメラは、PENTAX Q7
レンズは、05 TOY LENS TELEPHOTO 18mm/f8 である。
既に第41回記事で紹介しているが再度、
本レンズは、2010年代発売の、PENTAX Qシリーズ専用の
純正MFトイレンズだ。
Q7は、本来焦点距離を4.6倍するので、82.8mm相当の
画角になりそうだが、何故か94mm相当との事。
この理由は、恐らくだが以下だ。
Qシステムは当初 1/2.3型センサーで開発されたが、
Q7から、1/1.7型にセンサーサイズが変更されている。
この為、1/2.3型センサー用に開発された純正レンズでは
イメージサークルが足りない、01や02の高性能レンズは
恐らく十分なイメージサークルがあるが、05のようなトイレンズ
は小さいのだと思われる、その際、Q7の内部画像処理では、
一度トリミング画角で撮影した後、フル画素相当に変換して
いるとの事だ、なので、本来の4.6倍ではなく約5.2倍と
なっている、そしてこれは QやQ10の5.5倍という数字とも
異なり、微妙なトリミングサイズで画像処理を行っている
ものと推測できる。

描写力は、第41回記事でも述べたように、ノーマルな写真用
レンズと、トイレンズの中間位の写りとなる。
個人的な希望としては、トイレンズである以上、もっと
酷い写りにしてもらいたい、何故ならば良く写るレンズは
他にいくらでもあるが、トイレンズというのは、あまり
多くの種類が無いのだ。
そして、Q7で使う以上、優秀なそのエフェクト機能を併用する
のも良いであろう、エフェクトが前提であれば、まあ、これくらい
の中途半端な描写力で丁度良いのかも知れないが・・

Q7は、MFでのピント合わせが難しいカメラである。
その理由は4つ、まず、ピーキングの性能(精度)が低い事、
次いで背面モニターの解像度が低い事(勿論EVFは無い)
再生時の解像度が低下(バグ?)それとMF時の拡大操作系が
無い事だ。(純正AFレンズをMFで使う場合は、MF時に自動拡大
は可能だが、純正MFレンズや、マウントアダプター使用時は
拡大できない)
で、ピント合わせの負担が少ないトイレンズであれば
そのあたりの問題は解消、と言いたいところであるが、
Qシステム純正の、03:魚眼(第2回,第10回)
04:広角(第31回,第55回)、05:望遠(第41回,本記事)の
いずれを使っても、ピント合わせは容易では無い。
いずれのレンズのMFも有限回転式なので、最短や無限遠に
合わせておけば済みそうなものなのだが、何故かMFで無限遠
にしても遠景にピントが合う場合とピンボケになる場合がある。
センサーサイズが大きくなった為、被写界深度が取れていない
事をまず疑ったのだが、それもあるかも知れないし、場合に
より前述のようにイメージサークルの件で内部的な画像処理
をやっているとの事なので、その処理部分に問題がある可能性も
捨てきれない。さもなければこんなにピントが合わないはずも無い、
最短撮影距離だが27cmと、まあトイレンズにしては
寄れる方だが、18mmレンズなので、できれば18cmまで寄れて
欲しいところ。
センサーが1/1.7型と小さいし、焦点距離も18mmと短く、
開放f値も f8と大きいので、被写界深度は深い。
第41回記事では「ほとんど背景はボケ無い」と書いたのだが、
それでも最短撮影距離付近では僅かに背景はボケる。

本レンズの必要性だが、Qシステムを使う上では、いずれかの
トイレンズはあっても良いと思う。どれも安価なレンズなので、
私は全4種類を購入してしまったのだが、まあ1つか2つあれば
十分だと思う、まずは03:魚眼、あたりが良いかも知れない。
本05の購入価格だが、2016年に中古で3000円程であった。
トイレンズの相場は、まあそんなものなので、適正価格であろう。
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さて、次のシステム。

カメラは、FUJIFILM X-E1
レンズは、NIKON AiAF28mm/f2.8
1980年代後半のAF広角レンズ、
ニコン F4等と同時代のレンズだ。
今回 X-E1に装着している理由は、何度か説明している通り
X-E1は、AF/MF性能に問題有りのカメラであり、主に広角系
レンズなどを装着して、どのあたりのレンズまでならば
X-E1の貧弱なMF性能でも耐えられるか?という限界テストだ。

広角レンズと言えども、近接ではやはりピントがわからない
問題点は何度も書いているので割愛するが、まあX-E1の
性能では、こうした撮影は困難だ。
レンズだが、最短撮影距離は30cm
しかし、これは大いに疑問のスペックだ、
何故ならば、このレンズの直前の1980年代前半に発売されて
いたMFレンズのAiニッコール 28mm/f2.8Sは、最短撮影距離
が20cmであったからだ、何故優秀なその光学系を引き継がず、
AF版では、改悪されてしまったのであろうか?
ちょっと調べてみると、以下のようであった。
1977年 Ai 28mm/f2.8 最短30cm 7群7枚(第33回記事)
1981年 Ai 28mm/f2.8S 最短20cm 8群8枚 フローティング機構
1986年 AiAF28mm/f2.8S 最短30cm 5群5枚(本レンズ)
1994年 AiAF28mm/f2.8D 最短25cm 6群6枚
恐ろしい事に、モデルチェンジのたびに、レンズ構成も
最短撮影距離も大きく変化している。
こうして見ると、私が持っているのは最短の長いものばかりだ(汗)
で、AF化された本レンズが発売された際、それ以前の最短20cm
のMF版は一度生産中止になっていたのが、ユーザーからの要望
だろうか? すぐに再生産された模様である。
まあ、最短の差もそうだし、レンズ構成も大幅に単純化されて
いるので、スペックダウンは多くのユーザーが不満に思ったので
あろう。だが、想像だが、恐らくはフローティングの8枚構成は、
当時の最初期のAFレンズ設計技術ではAF化が困難であったの
だろう。
まあ、ちなみに、当時のF4(AF一眼)では、MFレンズもごく普通に
使用できたし、おまけにF4ではMFレンズですら、露出精度の高い
「分割測光」が利用できた。
この時代のF4は万能AF/MF母艦だったのだ。
F4は、私も長く愛用したカメラで、今でも所有しているが。
現代、数千円とかいう中古価格で販売されいるのを見るとちょっと
可哀想になる。

さて、上記のようにニコンの28mm/f2.8が、モデルチェンジ
によってスペックが大きく変化しているのは、今回調べて
初めて分かった。
が、そうであれば、本レンズの紹介理由が少なくなってしまう、
MFならば最短20cm版、AFならばD型を買った方が良さそう
だからだ。ならば、本レンズの描写力を色々書いたところで、
余り意味が無いかもしれない、なにせ私自身も買い換えようか?
と思ってしまった位であるし・・
ちなみ上は、X-E1のMF性能の悪さにちょっとイライラが募り、
昔の28mm広角撮影技法、つまり、f8~f11程度に絞って、
ピント位置を2.5~3m程度に手動設定、後はパンフォーカスで
そのまま撮るだけ、という完全目測撮影をやってみた。
ついでに、X-E1の優秀なフィルムシミュレーション機能で
モノクロ(プロネガ)モードを選択してみた。
まあ、操作系は悪いが、絵作りは良いカメラなのだ。

ボケ質はあまり良く無いが、まあ広角レンズであるので
設計上でも、背景ボケなどを想定していないのであろう。
それにニコンだ、解像度重視でボケ質は固くイマイチというのが
銀塩時代を通してのニコンレンズの特徴だ(欠点でもある)
だが、これも何度も書いてきた通り、ニコンのレンズは、報道や
学術用途を中心に使われてきたのだ、だから被写体をくっきり
写す事が最優先の設計コンセプトであったのだろうと思われる。
本レンズの購入価格だが、2000年代に中古で12000円程
であった、まあ、あまり高くは無かったと思う。
性能も、さほど酷いレンズでは無ので、コスパもさして悪く無い。
、
実は1990年代にはニコンAF機用にはSIGMA AF28mm/f1.8
(後年の最短が短いタイプでは無い初期型)というレンズを使って
いたが、このレンズは欲しい人が居て譲渡してしまったので、
本レンズを代わりに購入した次第だった。
まだデジタル以前の時代、ニコン銀塩AF一眼に28mm広角は
どうしても必要であったので、あまり仕様を見ず、安かったので
とりあえず買ったのだが、今にしてみれば失敗であろう。
最短の短い MF版S型、またはAF版D型を買っておけば
良かったと思う。
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さて、次のシステム。

カメラは、LUMIX DMC-GX7
レンズは、TAMRON SP AF200-500mm/f5-6.3 LD(A08)
全長が長いレンズである、しかし実際は500mmレンズとしては
さほど長くは無く、鏡筒が細いので相対的に長く見えている。
中古購入時にフードが付属していなかったので、銀塩時代の
CONTAX製の金属フードを装着、ちょっと短いが、まあ全長が
短くないと使いにくので、この組み合わせは気に入っている。
本レンズの購入理由だが、ドラゴンボート競技撮影用である、
ドラゴンでは、換算600mm以上の画角のレンズが必須だ。
本レンズをAPS-C機につけて750mm相当で使う訳だ。
とは言え、これまでドラゴン撮影で長年使っていた TAMRON
AF200-400mm/f5.6 LD (75D)は、2本所有していて健在だ。
さらに予備として、同じレンズを買い足せば良いのだが、さすがに
古いレンズなので、もう中古市場に出回らなくなってしまった。
代替品を長く探していたが、結論として本レンズ AF200-500を
選択するに至った訳だ。
近年では、150-600というレンズが人気であるが、まだ高価な上、
重量が重過ぎるのだ。ドラゴンで丸一日手持ちで使うには
重量は軽ければ軽い程良い。
本レンズA08の重量は、約1290g、三脚座を外せるので
さらにもう少し軽くなる。
従来使っていた75Dの重量は1210gで三脚座は外せないので
むしろ本レンズの方が、より望遠な上、かつ軽くなる。
ちなみに、TAMRON 150-600(A011)は三脚座込みで
1910gと重い。
さらにちなみに、最後まで本レンズと迷ったSIGMA 150-500は、
1780gと、本レンズより500gも重い。
さて、本レンズであるが、ドラゴン以外で使うのは初めてだ、
500mmレンズなので、何を撮る(何が撮れる)のか迷ってしまう、
今回はちょっと手抜きして、動物園で撮影してみよう。

動物園であれば被写体には困らない(笑)
まあ、でも「被写体の勝ち」パターンなので、撮影者の意図は
入れにくい、そういう意味で「手抜き」なのだ。
、
で、GX7はμ4/3機だ、装着した時点で本レンズは
400~1000mm相当の超望遠ズームとなる。
動物園であれば、本レンズ自体の200~500mm相当位が
使いやすく、1000mmではさすがに長すぎる。
そして、様々な本レンズ及びカメラの問題点が発生している。
まずはレンズだが、本レンズは、ピントリングとズームリング
が独立回転式だ。
第62回記事の、TOKINA80-400mmの時も説明したが、
この方式の望遠ズームはMF操作に向いていない。
つまり、ズーミング操作とピント操作が同時に出来ないばかりか、
それぞれの操作において、重たいレンズを、微妙に持ち替え
なくてはならないのだ。これでは殆どMF不可となる。
旧型のAF200-400/5.6 (75D)であれば、レンズ先頭部に
ピントリングがあり、直進式ズームなので、多少重量バランス
は悪いものの、合理的なMF操作が可能だ。
また、絞り操作の問題がある、本レンズA08は、α(A)マウント
版なので、アダプターで機械的に絞りレバーを動かして絞り値を
変更するタイプである、アダプターは勿論カメラの根元にあり、
これを操作する際、長いレンズなので重量バランスが著しく
悪くなる、結局のところ、絞りは殆ど操作する事は出来ず、
ほぼ開放オンリーの撮影となる。まあでも、望遠レンズの場合は、
こうした使い方も良くある話だ。よって、被写界深度調整や
シャッター速度表現などで特別に絞り込む必要がある時以外は
絞り開放で撮る事となる。
で、動物園の被写体は動き回る動物も多い、しかし、この
面倒なMF操作性では動き物は事実上不可だ、今回は必然的に
あまり動かない被写体ばかりとなってしまった。

まあMFの使いにくさはさておき、描写力は高いレンズだ、
SPの名は伊達では無い。(注:TAMRONは昔から高性能レンズ
に SPという名称を冠している)
ただ、旧型の75DもSPでは無いものの非常に良く写るレンズで
あったので、本レンズA08の描写力は、さほど感動的という
訳では無い、後述するが、なにせ値段が高くなってしまったのだ。
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次にカメラの問題だが、DMC-GX7には手ブレ補正機能が内蔵
されている、換算でテレ端1000mmのレンズともなると、
手ブレ補正が入っていた方が助かる場合も多く、特に動物園
では、ほとんどの動物は檻の中で暗いので、シャッター速度
が低下しやすい。
だが、実は手ブレ補正は使用できない。
何故ならば、通常のα用マウントアダプターでは電子接点が無く、
ズーミングも含めた焦点距離情報をボディに伝達する事ができない、
よって、GX7の手ブレ補正を使おうとすると、ズームリングを少し
操作するたびに、(深いところにある)焦点距離手動設定メニュー
を呼びだして、または一旦カメラの電源を切って再度ONにして)、
焦点距離を入力しなおさなければならない、これはやってられない
操作系なので、手ブレ補正は実質的に使えない。
なお、焦点距離を間違って、あるいは(面倒なので)わざと変えて
入力すると、手ブレ補正はほとんど効かなくなる、まあそれは
そうだろう、レンズの焦点距離に応じて、センサーのブレ補正の
角度を決めているからである。
ちなみに、光学ズームではなく、デジタルズームを使った場合
も同様に手ブレ補正は効かなくなる。
じゃあ、例えば、テレ端の500mmに設定しておいて、ズームを
最大に伸ばした場合のみ、手ブレ補正が効くようにしたらどうか?
まあその方法なら使える可能性はある、けど、例えば450mmに
したら効かなくなるし、そこまでして手ブレ補正を使いたいか?
という話にもなるだろう。
幸い、GX7の最高ISO感度は25600もある、銀塩時代のフィルム
感度ISO400あたりでは、動物園の温室や夜行性動物舎等の
一部の環境では望遠では手ブレ必至となったが、高感度を使えば
問題なく撮れる場合も多い。

なお、AUTO ISO機能は使用できない、何故ならばGX7の場合
AUTO ISOが、より高い感度に切り替わるシャッター速度は、
1/30~1/60秒であり、そこまでシャッター速度が落ちると
1000mm換算とかのレンズでは手ブレ必至だからだ。
またAUTO ISOの感度上限もあるので、結局のところ、多少
面倒でも、ISOは毎回手動設定する必要がある。
幸いGX7では専用のISOボタンがあるが、こういう
目的においては、できればISO調整専用ダイヤルが欲しい所だ。
(常時、独立して、かつ直接ISO感度が変えられるカメラは
NEX-7,NIKON Df,GXR,X-T1など数えるほどしか無い)
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さて、レンズもカメラも多くの問題があり、これであれば
動物園撮影に、このシステムを選択したのは間違いだった
かもしれない。被写体の撮りやすさを優先するならば、
DMC-G5あるいは、NEX-7に200~300mm級のレンズを
つけて不足分はデジタルズームで補うのがよかったであろう。
けど、本記事は被写体優先ではなく、レンズの紹介優先だ。
本レンズの特徴だが、まず、500mmズームにしては
小型軽量である事、ただし長いので、カメラバッグには入らず、
超望遠用ケースは必須だ。
最短撮影距離は2.5mと、まあ寄れる方(前モデル 75Dも同様)
ボケ質破綻は出にくい。
解像感は前モデルよりも上で、望遠端や絞り開放でも問題ない。
前モデルの場合は、f5.6通しというメリットはあったが、
絞り開放はシャープネス的に苦しく、常にf7.1~f8程度に軽く
絞り込む必要があった。

前モデル75Dと比較しての最大の問題は、その価格である。
75Dは安価で良く写る超望遠なので、中古で見つけたら必ず
購入していた、私が使わないまでも、誰か欲しい人が必ず
居たからだ、そんなわけで7~8本の同型レンズを買い、ついに
大阪周辺では中古が無くなってしまったのだ。
それらの75Dの中古購入価格は概ね2万円台、最も近年に
友人が購入した時(2014年頃)では18000円台であったと聞く。
前モデル75Dの発売時期は、1996~2003年であった、
定価は約7万円、まあ定価も安かったので中古相場も低目で
あったのだろう。
本レンズA08は、2004~2014年の販売だ。定価は13万円+税。
本レンズの中古あるいは新古品は豊富で相場は5万円前後である。
2015年での私の購入価格も約5万円であった、
ほぼ未使用品だが、フードが欠品していた、恐らく展示品であろう。
現在では最新型の150-600mmとなり定価は少し上がって14万円、
しかし重量が5割増し以上となってしまい、実用範囲を超えている。
モデルチェンジはしかたがないが、小型軽量で安価という長所
が無くなってしまうのは嬉しく無い、200-400あたりを新設計
してもらいたいところだが、まあ、望遠レンズを欲しがるユーザー
層は、少しでも望遠端の焦点距離が長い方が良いというニーズが
あるので、中途半端な焦点距離の製品を出しても売れないという
問題があるのだろうと思う。
テレ端500mm~600mm級の超望遠ズームは流行と見えて、
他社からも色々出ているが、重量を考えると本レンズしか
選択肢は無い。勿論三脚使用は最初から想定していない、
望遠でも必ず手持ちで無いと被写体の自由度が著しく失われるのだ。
しかしコスパはあまり良く無い、前モデル75Dの価格と比較すると、
本レンズの適正相場は、3万円台前半までであろう。
さて、今回はこのあたりまでで、次回記事に続く。