安価な中古ミラーレス機にマニアックなレンズを装着して、
コスパの良いアダプター遊びを楽しむシリーズ記事、第60回目。
キリの良い今回は、焦点距離35mm近辺のレンズ特集としよう。
まずは、このシステムから。

カメラは、SONY NEX-7
レンズは、MINOLTA AF35mm/f1.4G
1990年代のAFレンズである。Gという名称はミノルタ時代から
(SONYも同様)高性能版という事を示している。
非常に高価なレンズである、1990年代の定価は確か15万円程、
2000年代前半の(コニカ)ミノルタのカメラ事業撤退から
少しの間生産中止になっていたが、その後、2000年代後半に
SONYから外観デザインを変えた形で再度発売されたが
(注:中身は同じだと思われる)この時点では各レンズの定価は
軒並みアップ、なんと19万円前後にまで上がり、極めてコスパの
悪いレンズとなってしまった。

描写力は基本的に悪く無い。ただし設計はそれなりに古く、
(本レンズには1980年代後半に初期型が存在している)
感動的という写りでも無い。
ミノルタα時代、3本のf1.4レンズが存在した、50/1.4
85/1.4、そして本レンズである。
銀塩AF時代、これらの大口径レンズはAF精度に悩まされた、
絞り開放で撮ると被写界深度が浅すぎて、ピンボケがかなりの
頻度で発生する。
銀塩時代末期に私はMINOLTA α-9を用いて、この問題に
対処していた。α-9は定価25万円もしたミノルタで最も高価な
AF一眼レフで、非常に堅牢な作りで感触性能も高いが、
AF測距点は僅かに3点(他機種より、かなり少ない)であった。
が、中央の測距点は非常に強力であり、相当な高精度で、
上記の大口径f1.4レンズの歩留まりを改善する効果が得られた。
また、α-9のスクリーンをM2型全面マットに換装すると、
AF一眼レフ中、最強のMFでのピントの合わせ易さとなり、
MFにおいても大口径レンズのピント問題の解消に役立った。
だが85mmはそれでも合いづらく、通常のAF85/1.4もそう
だったし、第34回、第48回記事で紹介した限定版の
AF85mm/f1.4G D Limitedは、さらにピントの歩留まりが
悪かった。
そして、AF50/1.4は、ちょっと描写が好きでは無かったので、
ミノルタα大口径三兄弟の中では「AF35/1.4Gが一番マシかな」
とも思っていた。
ただし、値段の点を抜きにして、という条件である。
値段を考えると非常にコスパが悪いレンズだが、しかたない、
沢山撮ってなんとか元を取るしか無い。

銀塩AF時代は勿論、デジタル時代になっても、本レンズは
α-7Digitalに装着して非常に良く使った。
なにせ、α-7Dは初のボディ内手ブレ補正搭載機種だ。
当時の他社手ブレ補正レンズは最大口径でf2.8、つまりf1.4で
手ブレ補正が効くのは、α-7Dとの組み合わせでしか出来なかった。
で、α大口径三兄弟の中でも最広角、つまり最も手ブレしにくい
AF35/1.4との組み合わせは、暗所にとても強く、まさしく当時
私が呼んでいたような「夜間戦闘機」であったのだ。
APS-C機のα-7Dでは換算画角が52mm相当と、ほぼ銀塩の
標準レンズと同じ画角となるのもポイントであった。
この画角は人物撮影では、特に子供の撮影(七五三など)に
適していた。良く「ポートレート画角は85mm」と言われていたが、
それは成人での話であり、子供の撮影で85mmの間合いでは
遠すぎる、もっと近接しないと、子供は親近感を持ってくれなかった
のだ。
で、良く他の記事でも説明しているが、2000年代前半の
初期デジタル一眼時代、APS-C機で画角が変わってしまう事に
多くのカメラマンが違和感を持ち、APS-C機で50mm換算となる
銀塩用35mm級レンズが飛ぶように売れ、中古市場からほとんど
姿を消してしまった。
今から考えると、何故そんな奇妙な事態になってしまったのか
ちょっと疑問ではある。画角が銀塩の標準と同じになるとは言え、
その中身は35mmレンズのままであるから、f1.4版はともかく、
一般的なf2~f2.8級の小口径35mmレンズの場合、銀塩時代の
標準と比べ、ボケ表現力はかなり低下する。
(第一に焦点距離が短い、第二にセンサーサイズが小さい)
よって、それであれば、画角の変化を我慢して50mmレンズを
そのままAPS-C機で使った方が良いかと思ったのだ。
少なくとも私はそうであった、35mmレンズをつけて「どうしても
標準画角で撮りたい」と思った事は無い。
で、2000年代前半の35mm中古不足だが、本レンズは
その筆頭格であった、なにせ「f1.4だから高級品だ」と、
多くの初級マニアはそう思ったであろう。
本レンズは一瞬で中古市場から消え、おまけに、その少し後に
(コニカ)ミノルタはカメラ事業から撤退してしまい、
本レンズは、業者買占めに合い、市場から完全に姿を消した。
αを受け継いだSONYは、しばらく本レンズの再生産を行って
いなかった為、さらに本AF35/1.4はレアとなってしまった。

こうして、本レンズは希少価値から、本来の性能以上の過大な
評価を受ける事になってしまったと思う。
ちなみに、ミノルタにはAF35/2という低価格版もあったが
そちらも、次善の代替レンズとして買占めに合い、本レンズ同様
中古市場から消えてしまった(f2版はSONYより再生産されな
かったので、現在は幻のレンズとなっている)
で、2000年代後半になって本レンズがポツポツと中古市場に
出てきた際は、定価と同等かそれ以上の10数万円という高値
が付けられていた。納得の行かない話であるが、それだけ
お金を出しても欲しいと言う人が居るのであればしかたがない。
しかし、その高値相場もすぐ終了した、SONYブランドでの
本レンズの再生産が開始されたからであった。
だが、SONYはミノルタ時代のαレンズを再生産する際、全て
定価を20%以上上乗せした。元々15万円と高すぎた本レンズは、
18万9000円だか19万8000円だったか?ともかく有り得ない
価格となってしまったのだ。
こうしてコスパが極めて悪いレンズの出来上がりだ・・
ちなみに、35mmのf1.4級は、大口径で高価なレンズであるから、
よって高性能で描写力も凄い、という訳では全く無い。
実は、銀塩時代に他にも35mm/f1.4のレンズを数本買ってあった、
だが、それらは全て現在は保有していない。描写が気に入らなかった
上、非常にコスパが悪く、使うに耐えられない(性能的にも心情的にも)
レンズであったのだ。
まだ本レンズは、35/1.4級の中ではマシな方であったと思う、
だから結局、このレンズだけ残したという訳だ。
最短撮影距離は30cmと標準的。晴天の為、55mmΦのND8(減光)
フィルターを装着し、絞りをほぼフルレンジで使用可としている。
付属フードがあった筈だが、逆光耐性を見るために装着していない、
だが、逆光耐性は悪くなく、フード無しでも問題にはならなかった。
まあ普通に良く写るレンズである。しかし、それ以上でもそれ以下
でも無い、値段を考えると無駄な買い物になる恐れが高いレンズ
でもある。
値段と性能は比例しないものだ、というのは本シリーズで
いつも書いてあるのだが、高価なモノを購入し、高価だったから、
という理由で幻想を持つ「プラセボ(プラシーボ)効果」も
心理的要因として大きいと思う今日この頃だ。

本レンズの購入価格だが、1990年代に75000円、
これは当時の定価の半額であった。
ちなみに、同時期に本レンズを購入した知人が居て、その際は
65000円だった模様だ、そのあたりが本レンズの相場だろうが、
しかし性能からすると、それでも高すぎる。
まあ、4万円前後というのが妥当なところであろう。
例えば、現在4万円を出すならば、優秀なPENTAX DA★55/1.4
(第37回、第49回記事)の中古が購入できる、焦点距離こそ
違うものの、それと本レンズの描写力を比較すれば、DA55に
分があるのではなかろうか?
そして、前述したが、本レンズには初期型があった、
ピントリングが狭いタイプで少々操作性は悪いが、まあ使えない
という訳では無い、その初期型であれば、1990年代に4万円台の
中古相場で販売されていたと思う。
もし4万円で入手できれば、本レンズは「そこそこ良い」という
評価になるであろう。結局、重要なのはコスパなのだ、
絶対的評価基準と購入価格の比が、レンズ購入のポイントであり、
最も注意すべきは、その点だと思う。
----
さて、次のシステムだが、今回は35mmレンズ特集なので、
これまでに印象に残った35mmレンズの中では・・?
再登場となるが、これにしてみよう。

カメラは、LUMIX DMC-GX7
レンズは、KONIKCA HEXANON AR 35mm/f2.8である、
第8回記事の際、予想を上回る描写力で印象に残った。
銀塩時代から使っていたレンズではあるが、コニカのレンズを
使う機会そのものがあまり多くなかったから、ここまで優秀だと
意識してなかったのかも知れない。
本レンズを選ぶ事には迷いもあった。というのも、35mmレンズ
は激戦区であり、他にも優秀なレンズが沢山あったからだ。
いちいちそれを紹介しているとキリが無いので割愛するが、
まあ過去紹介の35mmレンズは優秀なものばかりだ。
で、今回の選択の理由の1つは「レア度」もあるかも知れない。
マニアの感覚からすると、レア度も立派な性能の1つであり、
つまり、これまで誰も注目していない(持ってもいない)
レンズで高性能なものを見つければ、それは自身の目利きであり
それがマニアとしての必須条件の1つにもなりうるからである。
他の候補としては、ロシア製MIR-24あたりとだいぶ悩んだが、
MIR-24は、既に第14回、第55回記事の2度登場しているので、
今回は遠慮してもらった。

f2.8級なので、多大なボケ表現は期待できない、やはり
f1.4級か、あるいは寄れるレンズであれば、その特徴を活かして
ボケ表現を重視するべきであろうが、小口径レンズであれば
無理してボケ表現を得ようとする必要は無い。
そして、中遠距離被写体で絞り込んで撮る場合、解像力や諸収差が
改善される(MTFの向上)効果があるので、大口径レンズとの正当な
比較評価はしずらくなるであろう。
が、それでも問題ない、元々レンズの評価ポイントなんで極めて
多く、全てを比較できない。さらに言えば、すべての性能が
パーフェクトであるレンズなど存在しない。だから、結局、
あくまで感覚的な部分で、そのレンズの仕様上の特徴を発揮した
際に、そのレンズの価格が適正か否か?、すなわちコスパが良好か
どうか?という点に、最終的には落ち着くのであろうと思う。

ボケ量は、もう少し欲しい、というのが本音のところ、
ここでは数m先の門と、そこからさらに奥に見える風景を
対比したいのであれば、もうすこしだけ背景はボケて欲しい、
だが、f2.8ではこれが限界だ、これが大口径レンズとの
仕様上の差から来る表現力の差異であるのだが、だが、
それは,そういう不利な土俵で戦おうとする方が良く無い。
つまり、レンズのスペック上、やってはならない撮り方をして、
性能が悪いとは言ってはならないという事だ。
で、本レンズは、前出の第8回記事でも書いたのだが、
オールド(1970年代)レンズらしからぬ、高い描写性能を
持つレンズである、最短撮影距離は30cm弱で、そこまで
寄れば背景ボケも自在になる、ただし、ボケ質破綻は発生
しやすいので、適正な手法で回避しなければならない。
また、今回は前回登場時よりも天候が良く、この条件下では
フレアやゴーストといった逆光耐性の問題が目立つように
なってきた。(オールドレンズなのでしかたが無い)
このあたりの撮影環境の差というのも、なかなかの曲者であり、
天候によって評価がまるで変わってしまうレンズも少なくない。
大雑把に言えば、古くて、逆光耐性が悪く、コントラストも低い
レンズの場合は、曇天や雨天などの方が良い写りを見せて
くれる場合も多い。

本レンズの購入価格は、1990年代に1万円であった、
ARレンズの現在の相場からすると、これは高いようにも思う。
まあでも、コスパとしてみれば決して悪くは無い。
けど、上には上が居て、例えば前述のMIR-24は、35mm/f2
の大口径で、最短撮影距離は24cmと超優秀、ボケ質も良く、
中古購入価格は、8000円とコスパも極めて良かった。
さて、35mmレンズ特集と言いながらも「最強35mm選手権」に
しようかとも思い始めた。
(余談だが、2016年7月17日に、大阪・天満橋にて「ドラゴンボート
日本選手権大会」が開催される)
どの35mmレンズが最強なのか?勿論コスパを重視してである、
・・・すると、もしかしてこのあたりが強そうかな?
と選んだのが、次のシステム。

カメラは、SONY NEX-7 、冒頭の AF35/1.4と重複登場だが、
それには訳がある、同じαマウントでの仕様が似通ったレンズを
今回紹介したかったので、あえて同じボディを選択している。
レンズは、SONY DT 35mm/f1.8 (SAL35F18)
DTはデジタル・タイプの略、つまりAPS-C専用レンズである
発売時期は比較的最近の2010年代であろうか?

いわゆるエントリーレンズ、つまり「お試し版」レンズであるが、
過去記事でも「お試し版はどれも必ず良く写る、何故ならば
もし、それが低い性能であれば、ユーザーががっかりして
二度と交換レンズを買わなくなるからだ」と何度か書いているが
本レンズについても、そのルールが通用するのだろうか?

なお、同じカメラで揃えたからと言って、まったく同じ被写体を
撮る等の無味乾燥な事はしない。私はテストマニアでは無いし、
レンズが異なれば、撮り方も当然変わる訳だ、同一被写体を
同一条件で撮らなければならない意味はなく、むしろレンズの特徴
や仕様に応じて、被写体も大きく変えるのが正しい手法だと思う。
例えば、AF35/1.4ならば大口径である事を活かしてボケ表現を、
狙う、ただ最短撮影距離は30cmと普通だが。
対して、DT35mm/f1.8は、僅か半段(1.5倍程度)暗いレンズ
ではあるが、最短撮影距離が23cmと、驚異的に寄れる仕様で、
これは、ロシア製MIR-24(最短24cm)をも上回る。
もし同一被写体を同一撮影距離で絞りを開放で撮ったとしたら、
開放f値の明るいAF35/1.4の方がボケ量が大きい
(被写界深度が浅い)となるが、本レンズはAF35/1.4より
7cmも余計に寄って撮影できる。
その際、どちらがボケ量が大きいのか?
デジタルでは許容錯乱円の定義が曖昧だが、これを
0.03mmと仮定して、両者の被写界深度を計算すると、
APS-C機で35mm/f1.4で撮影距離30cmの時
→被写界深度約6.2mm
ACS-C機で35mm/f1.8で撮影距離23cmの時
→被写界深度約4.7mm
・・と、つまり、なんと小口径のf1.8版の方が、被写界深度が
浅い(ボケ量が大きい)という事になるのだ。

これだと、ほぼマクロレンズだ、しかし、エントリーレンズに
ここまでの高いスペックを与えてしまって良いのであろうか?
エントリー(お試し)であれば、次に、より高性能な交換レンズ
を買ってもらう、という使命(目的)がある。だが、寄れて
ボケ表現もできて、ボケ質も良く、全体的にそこそこ良く写る、
そして価格も安価である。・・これ以上何を望むのだろうか?
まあ、そりゃあ、レンズ鏡筒もプラスチック製でペコペコに
安っぽいし、AF/MF切り替えは一応ついてはいるものの、
MFに切り替えると、他の高級レンズのように、ねっとりとした
トルク感が味わえるわけでもなく、単にAF駆動のクラッチが
外れて、スカスカに廻るだけだ。およそ高級感のカケラも無い。
だが、それはそれだ。レンズの描写力そのものは全くと言って
良いほど不満は無いし、安物であるが故に、例えば、厳しい
撮影環境(豪雨、酷暑、潮風、砂埃とか)の中でも、壊れても
惜しくなく、問題なく使えるでは無いか。
ビギナーユーザーがこの「エントリーレンズ」で楽しさを知り
(味をしめ)、ツァイスブランドやGのついた高価なレンズを
買ってくれるのを(メーカーは)期待するという事であろうが、
しかし、冒頭のAF35mm/f1.4はGタイプで20万円近くも
するけど、恐らく本レンズの方が総合的には良く写ると思う。
高額レンズを買ったビギナーが「くそ、騙された」と
思わなければ良いのだが・・まあ、でも、高いものを買ったら
それが良いものだと思い込んでしまうのも、ビギナーであれば
やむを得ないかも知れない。結局のところ、何も知らずとも、
本人が満足すれば、それで良いという所であろうか・・

本レンズの中古購入価格は、2010年代に1万2000円程であった
現在2016年では、さらに少し相場が落ちて、1万円以下で買える
場合もあると思う。
多分、このDT35mm/f1.8が、今の所の最強35mmレンズだ、
他社エントリー35mmレンズを見ても、ここまで強力なスペックを
誇るものは無い。
だが、今回は念の為、もう1本だけ候補レンズを見てから、
最終判断とする事にしようか。
という事で、次が今回のラスト。

カメラは、PENTAX K-01
レンズは、FA 31mm/f1.8 Limited である。
AF/MFの精度と操作系に致命的とも言える課題を抱えるK-01
ではあるが、まあ、本レンズとの組み合わせを一応基本としている、
本レンズも問題児であるので「毒を持って毒を制す」発想なのだ。
K-01では、超音波モーター(SDM)搭載レンズであれば
まあAF速度・精度もぎりぎり許せる範囲にはなる、なので
一時期はK-01のメインレンズはDA★55/1.4SDMにしようと
思っていたのだが、それだと本レンズが休眠してしまうリスクもあり、
高価なレンズであるから使わないと勿体無い訳だ。
ちなみに、本レンズは第11回記事で紹介しているので再登場だ。
出自等については当該記事を参照して頂きたい。
で、一口に言ってしまうと、コスパが悪いレンズの筆頭クラス
である。定価は現在オープンとなって良くわからないが、確か
14万円くらいしていたと思う。

コスパが悪いと言っても、写りは悪くない。
多く撮影状況でボケ質の破綻は殆ど無いし、ボケ質も悪く無い。
逆光には極めて強く、直接太陽を画角に入れてもゴーストは
殆ど出ない。まあ、かなり良く出来たレンズではある。
しかし、兄貴分のFA43/1.9やFA77/1.8にあった「感動的な写り」
というものは本レンズには無く、また、DA55/1.4のような
「圧倒的なコスパの良さ」を感じる事も当然無い。
定価や中古相場が高い、という事が最大の問題点なのだ。
定価が高いのは、やむを得ない事情もある、
冒頭のSONY AF35/1.4の場合もそうだが、元々ミノルタ時代の
レンズが、コニカミノルタ、SONYと、オーナー企業が変わるたびに
定価が値上げされたのだ。
PENTAXも同様、一般にはあまり知られていないかもしれないが
PENTAXは、ここ10年ほどの間に、HOYA、そして RICOHと
次々にオーナー企業が変わってしまっている。
ただ、こちらは定価の値上げは少しづつであり、あまり目立たない、
本レンズ発売時(2000年頃)であっても、確か11万円台の定価で
あったので、現在まで2~3万円程度しか値上げしていない。

ちなみに、K-01ではこういう撮りかたは無謀だ、
アングルが変わらない固定のモニターでの縦位置ローアングル
撮影は、AF精度の悪いK-01では、ピントが合う保証が無い。
最短撮影距離は30cmと標準的な性能である。
ただし、近接撮影は、ますますK-01のAFピント精度が怪しくなる、
平面被写体ならばまだしも、立体被写体ではどこにピントが
合うかわからない(背景に抜けてしまう事が大半だ)
なのでまあ、近接では撮らない方がベターだ。
で、今回はFA31での撮り方はどうでも良かった(汗)
FA31/1.8には、高性能な35mm(級)レンズの代表格として、
今回の、35mm選手権(?)での、リファレンスとしての役割が
あると言う事だ。
勿論コスパを考えればお話にもならない、MINOLTA AF35/1.4G
も、PENTAX FA31/1.8Limited も、コスパの評価をつけると
したら最低点であろう、しかし描写力はどちらも悪くは無いのだ。
比較参照用の目的には最適であろう。
あと近年のレンズで、カ-ル・ツァイスのTouit32mm/f1.8
SIGMA A35mm/f1.4,TAMRON SP35mm/f1.8あたりが
気になるレンズだ。だが残念ながらまだ中古相場が落ち着いて
いないので、いずれも未購入だ(購入予定品リストには載せてある)
このあたりの中程度相場(中古で5~6万円)の新鋭35mm級
レンズが果たしてどんな写りを見せるのか?
AF35/1.4やFA31/1.8は、性能に比べて高価すぎてノミネートの
対象にはならない、コスパを考えれば、5万円前後までが上限
の購入価格になると思う。

さて、少し飽きてきたので、K-01の隠れた長所である
「エフェクト」で遊ぶようになってしまった。
何故飽きるか?といえば、それすなわちコスパが悪いからでも
ある、心理的にも、撮っていて、あまり楽しさを感じないのだ、
前述の、よりコスパが悪かったMF時代の何本かの35mm/f1.4
を全て手離してしまったのは、そういう要素もあったのだ。
価格が非常に安価なレンズで、写りが良いとなれば、
「え~、この値段でこんなに良いのかよ? もっと撮って
確かめてみよう」と言う気になり、撮っていてどんどんと
そのレンズに興味が出て来る訳だ。
で、その逆であると「値段が高い割りに、こんなものか・・」と
気持ちがメゲて来る次第だ。
本レンズの購入価格だが、2000年ごろの発売直後に新品値引き
で9万円であった。その後、定価が少しづつ上がってしまったので
現在2016年における中古相場も高値安定であり、8~10万円
程度だと思う。
普通に良く写るレンズではあるが、コスパが極めて悪いので
購入しようとする場合は、その点注意(覚悟)が必要であろう。
私だったら、その予算があれば、中古4~5万円の高コスパ
レンズを2本買うと思う。
最後に、さらにK-01で変わったエフェクトをかけてみよう。

・・ということで、今回の 35mm特集(35mm選手権)だが、
圧勝は、SONY DT 35mm/f1.8だと思う。
エントリーレンズながら、描写力は他の高価格レンズと同等、
そして最短撮影距離は、殆どの35mmレンズの仕様を
はるかに上回る23cmである。
NEX-7との組み合わせで使えば優秀なピーキング機能と、
優秀なMF操作系において、むしろデジタル一眼でAFで使う
よりも快適かも知れない。
ちなみに、SONY製デジタル一眼(α)で、AFでDT35/1.8を
使う場合、最短撮影距離を越えて近接してしまった場合、
AFは往復して迷うのではなく、合わないまま停止する。
その点は優れた仕様だ、AFが行ったり来たりはストレスになる。
ただ、最短を超えるかどうかの見極めはAF駆動(半押し)前には
難しい、それであればMF操作系の方が使い勝手は良いと思う。
例えば、NEX-7であれば、DT35/1.8を最短位置にピント設定
したままで体を前後させ、ピーキング表示を見れば事足りる。
エントリーレンズ、あなどりがたし、と再度認識した
今回の DT35/1.8であった。
次点は今回は無しとしておこう、MF時代のオールドの35mmは
良いレンズが多いのではあるが、各々弱点もあるし、入手性も
良く無いのでノミネートはしずらい。
後は、2010年代の新鋭35mm高性能レンズが気になる、
いずれ、このあたりを入手して比較してみる事としよう。
次回記事に続く・・