2016年6月19日(日) 大阪府高石市「大阪府漕艇センター」にて行われた
「第6回堺泉北港スモールドラゴンボート大会」の模様より、前編。
本大会は、昔から行われていた模様だが、正式なドラゴンボート大会
となったのが2011年、以降、毎年行われ、今年が6回目となっている。
私が観戦撮影を始めたのは、第2回の2012年からであり、本大会は
それから毎回天候に恵まれていたのであるが、今年はあいにくの雨天だ。
朝8時の開会式の時点でもすでに雨が降っていたが、天気予報によると、
なんでも今回の雨は、地域によってはかなりの豪雨になるとの事で
竜巻などの可能性もあり、警戒が必要とのことだ。
まあでも、今のところ、大会を中止するほどの酷い状況にはなっていない、
なんとかこの調子で今日1日、最後まで大会が出来れば良いのだが・・
なお、本大会では、主に地元のビギナーチームが参加する「市内の部」と
ドラゴン専業チームが中心の「混合の部」「オープンの部」の、
実力別カテゴリー制となっている。
午前中はほとんどが「市内の部」のレースであり、市内の部の表彰式は
昼頃に行われ、そこで市内の部は終了、午後からは専業チームのレース
となる。
その為、午前中はドラゴン専業チームの選手達は、ほとんど来ていない。
雨天、ということで、まっさきに、「雨男の参戦」を疑ったのであるが、
どうやら怪しい選手(笑)の姿は見かけなかった。
まあ、梅雨時なのでしかたがない、雨男は無関係であったのであろう。
ちなみに、この日から数日間、九州や東北などの各地で、集中豪雨、
土砂崩れ、竜巻などの被害が出ている。この大雨は、近年の異常気象の
一環かも知れないが、九州・熊本などでは、震災の傷もいえないうちの
さらなる追い討ちの天災なので本当に大変だろうと思う。
こちらは、「入魂式」
すなわち、ドラゴンボート前部の龍の首の目の部分に筆で「朱」を
入れる儀式だ。
この伝統も、大阪地区以外の大会では、あまり見なくなってしまった、
まあ、安全を祈願する意味もあるので、これはあった方が良い儀式
だと思う。偶然かも知れないが、過去、この儀式を行った大会で
途中中止や事故が起こった事は無いと記憶している。
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さて、今回の大会は昨年までの本大会と大きく異なる点がある。
昨年までの本大会は、ドラゴン専業チームのカテゴリーに関しては
「20人漕ぎ、500m」という、近年では他にあまり他に類を見なく
なってしまった中距離戦であった。
本年は全カテゴリーにおいて、
「スモール艇による10人漕ぎ、200mのスプリント戦」と大きく変化した。
中距離戦の是非については、賛否両論ある、
海外などの大会では中長距離戦もかなりあるが、国内の大会は
どんどんスプリント化(200~250mの短距離)しているため、
「海外でも戦えるチームを育てるためには、中長距離戦が是非必要だ」
というのが、肯定派の意見、これは一理ある。
対して、「中長距離は疲れる、しんどいのであまり出たくない」
と言う選手も一部には居る。
まあでも、人間のライフスタイルや趣味や生活にかかわる全てが安直化
していくのが近年の傾向である、それがたとえスポーツの世界であっても
あまり自虐的に体を痛めつけたり、しんどい事をするのを好まない風潮も
世間一般的に、あるのかも知れない・・
ところで、近年はスモール艇による大会がかなり一般的になりつつあるが、
まだスモール専用艇は数が多くなく、20人漕ぎのレギュラー艇を用いて
(飛び飛びに乗って)10人漕ぎとするケースも多々ある。
その場合は公式記録としては残し難い要因もあるので、公式的要素の強い
大会(例:スモール選手権)では勿論専用艇を使うのであるが、地方大会
などでは、そのあたりの艇の運用は比較的フレキシブルだ。
で、今回は、京都・宇治で使用しているスモール艇4艘を、ここ高石まで
運搬してきた模様だ、宇治の艇には源平合戦にちなんだ武将の名前が
書かれているが、スポンサー名などは一切書かれていなく、シンプルだ。
(つまり、宇治大会の実行委員会が自腹で買った艇という意味だ)
まあ勿論、せっかく買った艇を宇治大会でしか使用しないのでは勿体無い
ので、このように他地区の大会で活用するのは良い事だと思う。
ただ、4艘しか無いので、レース数が多い本大会(31レース)では
運用がやや難しい。
4艘建てレースであるから、クルーは毎回の完全入れ替え制となる、
レースは13分間隔と少々慌しいが、このあたりの運営は、非常に手慣れた
日本協会(JDBA)、大阪協会(ODBA)、地元高石市のスタッフ
によるものなので、荒天などにならない限りは、ほぼオンタイムで進行する
事であろう。
今回「前編」では、主に「市内の部」について記載して行こう。
前回のドラゴンボート記事「宇治大会」においては、「市内の部」に
いくつかの常連強豪チームが育ってきていて、しかもライバル関係と
なっていて、見ごたえがあって面白い、と書いたのであるが、
本「堺泉北大会」においても、同様にいくつかの常連強豪チームが
参戦している。
なので、本大会においても、そういう視点で、常連強豪チームの動向や、
それらのライバル関係なども意識していくと、かなり興味深く観戦できる
事になる。
具体的に過去数年間の市内の部の上位入賞チームをあげてみる事にしよう。
2013年(第3回大会)
1位 チーム武部(児玉タービン)
2位 麒麟(注:現「ドリーマーズ」)
3位 高石北村之民
2014年(第4回大会)
1位 実践空手 直司会館
2位 七区北親会
3位 TMC
2015年(第5回大会)
1位 ドリーマーズ
2位 珍獣漕げ漕げ団
3位 エコジョーズ(鮫)
ちなみに、第4回以前までは市内のチームは10チーム以下の少ない
数で争われていたのだが、今年第6回大会では、市内の部は26チーム
まで増えている。
今年も参加している常連チームと言うと、
「ドリーマーズ」「珍獣漕げ漕げ団」「第七区北親会」
「チームJP」(郵便局チームで、地区毎に複数エントリーしている)
などがある、
優勝候補と目されるのは、「ドリーマーズ」である。本大会常連にして
過去の「麒麟」時代から、優勝・入賞経験もあり、他地区の大会にも
積極的に参加している、昨年の大阪ATC大会では、チャレンジの部で
優勝しているし、確か京都久美浜大会に参加(未確認)や、大阪関空
KIX大会にも参加(但し豪雨で中止)していたと思う。
だが、昨年も優勝を争った「珍獣漕げ漕げ団」が今年も参加している、
同チームは、大阪の自衛隊のメンバーが中心で体力自慢だ。
「ドリーマーズ」も確かフィットネスクラブのチームで同様に体力には
自信はあるだろうが、平均年齢が少し高かったと思う。
「珍獣漕げ漕げ団」の若さと体力か?あるいは他地区の大会にも参戦し
優勝・入賞経験も豊富なベテラン「ドリーマーズ」か、そのあたりの
対決が見所になるであろう。
なお、「ドリーマーズ」というと、数名が虎のマスクをかぶっている事が
トレードマークであるのだが・・・
今回、虎のマスクで参戦したのは、「ドリーマーズ」ではなく、
「泉州おおトラの会」という新鋭チームだ。
「ドリーマーズ」は、チーム内の、その「マスクマン」が今回欠席なのと、
キャラかぶりを嫌ってか?素顔での(笑)参戦だ。
でも、マスクって漕ぎにくくないのだろうか?
ちょっと、「おおトラの会」チームの様子を見てみよう。
う~ん、漕ぎにくいのか?、ビギナーチーム故なのか、ともかく
あまり早そうな雰囲気はなさそうだ(汗)
今回の大会では、軽量なチャンピオン(スモール)艇であるので、
若干不安定ながら、速度はかなり出る。
ビギナーチームであっても、うまく艇をあつかえば、200m戦なので、
恐らく1分は軽く切ってくるであろう。市内の部は、通常の
予選→敗者復活→準決勝→決勝 というレースフローとなっているが、
準決勝進出ラインは1分6秒迄、決勝進出(入賞)ラインは1分以下、
と予想している。
ただし、それもコースコンデイションの影響も関連があるだろう、
本日最も気になるのは、大雨や、それにともなう風や潮流の変化だ。
特に雨は曲者であり、雨に慣れたドラゴン専業チームならまだしも
ビギナーチームであれば、雨によるコンディションの低下は、
コース等の物理的な作用のみならず、肉体的・心理的作用、つまり、
体温低下等による運動能力の低下や、モチベーションの低下などを
招いてしまうかも知れない。
まあしかし、条件はいずれのチームも同様だ、本会場は、ほぼイーブン
(フラット)なコースコンディションである事が特徴であり、レーン毎の
有利不利は殆ど無い。
もし雨などで条件が悪くなれば、レース慣れしている「ドリーマーズ」
が若干有利になってくるようにも思えていた。
さて、予選から敗者復活戦を通じて、26チームから準決勝進出は
12チームに絞られる、準決勝に残ったのチームは以下のとおり。
「きゃらの郷Aチーム」「堺中央南」「ドリーマーズ」「珍獣漕げ漕げ団」
「第4区奉賛会」「日生建設龍舟部」「和歌山タチウォーズ」
「株式会社ライフパートナー」「チームJP堺」
「帰ってきたタツノオトシゴーズ」「山崎タービン」「竹本自家発」
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「堺中央南」というのは、「JP」(郵便局)系チームだ。
また、「タツノオトシゴーズ」は数年前の本大会に出場していて
そこそこ良いタイムを出していたと記憶している。
そして、常連の「第七区北親会」は、予選でミスがあってタイムを
落としたようで、敗者復活で1分6秒と巻き返したものの、ほんの
わずかに届かず、準決勝進出を逃してしまった。
ところで、「市内の部」と言いながらも、高石市内のチームのみならず
近隣各地からの参加もだいぶ増えてきている模様だ。
お隣の堺市のチームは多数あり、「JP」系チームや、「ドリーマーズ」
もそうである、「和歌山タチウォーズ」のように和歌山からの参戦もあるし、
「大阪魂 小麦色」というチームも、確か以前の関空大会に来ていた時に
聞いたら”阪南市のチームです”、と言っていたような記憶もある。
まあでも、このように近隣の地域からも参加して下さるようになって、
26チームという過去最大のチーム数になったのであろうと思う、
その点については、非常に良い事だと思うのだが、カテゴリー名の
「市内の部」というのは、ちょっと違和感が出てきた、たとえば
「チャレンジの部」とかに変えた方が良いかも知れない。
こちらは、「珍獣漕げ漕げ団」
予選のタイムは1分1秒(1位抜けで準決勝進出)
ちなみに、準決勝では、59秒72と、「ドリーマーズ」に並んで1分を
切るタイムを叩きだしている、この2チーム以外に1分を切るチームは
無いので、やはり両雄の一騎打ちが決勝戦では予想される。
ところで、こちらの「珍獣漕げ漕げ団」の舵取り(舵手)は、チームの
自前となっている。
今回「市内の部」は、26チームの参加中、自前の舵取りは、4チーム
しかない(4チームもあると言うべきかな?)
よって、ほとんどのレースでは、4艘建てのうち、少なくとも3チームに
「派遣舵」を必要とする。
「派遣舵」とは、主にビギナーチームなどで、技量の必要とされる
「舵取り」を、ドラゴン協会のスタッフが代行する制度である。
派遣数が多いので、「舵取り委員会」は大忙しとなっている。
写真は、「舵取り委員会」の詰所、8人かそれ以上の数の舵取りが
出来るスタッフが居て、レース毎に交代している。
今回、本大会では初めて「チャンピオン艇」を用いることになる、
このスモール艇は、軽量で重心がやや高い。だが高速で、ベテランの
チームが乗ると、20人漕ぎとほぼ同等のタイムを出す事が可能だ、
たとえば今回の200m戦では、50秒台のタイムが期待できる。
しかし、市内の部のビギナーが乗った場合、問題点はタイムが遅い事では
なく、パドルのストロークが揃わないと、艇が暴れて不安定になる事だ。
この為、舵取りのスタッフ達は、各レースが終わると、「はあ・・・」と
ため息をつき、ちょっと疲れたような様子であった。
舵でなんとか艇の暴れを微調整しようとしていたのであろう、あるいは
ビギナーチームだと、クルーの左右のパワーバランスや重量バランスが
均一で無い事も日常茶飯事なので、その点でも、舵はなかなか大変な
ように思える。
匠「とりあえず昼頃に市内の部が終わったら、ゆっくりできそうですね」
舵「そういう訳にもいかないです、今度は自分のチームのレースが
ありますからね、漕手が足りないので、漕がなくちゃ・・」
匠「はあ、それは大変お疲れ様です・・」
さて、準決勝も終わり、決勝に残ったチームは以下の4つ。
「和歌山タチウオーズ」「珍獣漕げ漕げ団」「竹本自家発」「ドリーマーズ」
和歌山のチームはなかなか頑張っていたように思える、
タイムは1分3~4秒台と、トップクラスからは数秒の遅れであるが、
まあ「市内の部」として考えると立派なタイムだ。
これだとドラゴン専業チームの下位クラスのタイムに匹敵する位となる。
専業チームの選手達もちょっと気になった模様で、
選「あの和歌山のチームは何者?」
という話が飛び交っていた、今回、私は残念ながら彼等と話す機会は
なかったのだが、聞いておけばよかったように思う。
まあ、和歌山はかつてドラゴン大会も行われていたし、勿論、海を擁する
県であるからボート競技なども盛んである、昨年は「わかやま国体」も
行われ、ボート競技もあった、そういう意味では、ドラゴンボートの素養の
あるチームが居てもおかしくないとは思う。
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で、「珍獣漕げ漕げ団」は、準決勝でディフェンディングチャンピオンの
「ドリーマーズ」と隣同士のレーンで戦っている、この準決勝は
なかなかの接戦であり、両者、僅差に見えた。
桟橋に帰ってきた「珍獣漕げ漕げ団」が私に聞く
珍「どっちが先でしたか?」
匠「ドリーマーズがわずかに早かったと思います」
珍「う~ん、次(決勝)があるなら、今度は負けません」
匠「このタイム(1分を切っている)なら、絶対決勝に残れますよ、
次は頑張ってくださいね」
まあ、タイム順で決勝進出は確実とは言え、ライバルとの直接対決で
負けるのはかなり悔しいのであろう、それがアスリートの心情だ。
で、こちらが「ドリーマーズ」
匠「いよいよ決勝ですね、連覇めざして頑張ってください」
ド「はい、頑張ります」
「ドリーマーズ」の活躍は各大会でウオッチしているので、私としては
見慣れたものであるが、彼等からしたら、私が色々と「ドリーマーズ」
の各地の戦績などを知っているのに、ちょっと驚いた模様であり、
ド「詳しいですね~」とも言われていた。
さて、準決勝から決勝の時間が短いので、エキシビジョンレースの
「フレンドシップ」(各選手の自由参加のレース)を1つ挟む。
まあ、ドラゴン大会では、暗黙のルールとして、同一チームが漕ぐ
レース間隔は、最低30分は開けるようにしているのだ。
決勝のスタートは、12時半を廻った頃、
予定時刻が12時24分だったので、ほぼオンタイムだ。
ビギナーチームばかりの市内の部、そしておまけに悪天候という状況
では、これはなかなかスムースな運営だ。
午後からはドラゴン専業チームばかりのレースになるので、彼等は
慣れているから、クルーの総入れ替えも、スタートで艇を揃えるのも、
上手くやるであろう、まあ、予定時刻の午後4時前には、全てのレースが
終了すると思われる。
悪天候だし、観客も少ないので早めに終わっておくのが良いであろう、
集中豪雨やら竜巻やらが発生したらそれはそれで大変だし・・
なお、対岸の浜寺公園側では、本日は「高石シーサイドフェスティバル」
が行われているのだが、残念ながら悪天候で客足はあまり多く無い模様だ、
夜に花火が上げる予定にもなっているが、それも天候次第であろう、
高石市のスタッフに聞くと「午後5時の天候を見て花火を上げるかどうか
判断する」と言う、まあでも、せっかく準備してあるので、できれば
雨が上がって、お客さんも来て、無事花火も上げられれば良いのだが・・
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さあ、決勝のスタートだ。
予想通り、「珍獣漕げ漕げ団」と「ドリーマーズ」の一騎打ち、
両者1分を切るだろうペースで、なかなか速い。
しかし、「和歌山タチウオーズ」、「竹本自家発」も、さほど遅れては
いない、予想では序盤で1艇身以上(3秒程度)遅れてしまう、と思って
いたのだが、なかなか頑張っている模様だ。
だが、中盤以降、「ドリーマーズ」がペースを上げてくる、後続の
チームとは1~2艇身差となっていた。
「珍獣漕げ漕げ団」、必死の追い上げだが、半艇身ほど遅れをとっている。
ゴール直後、結局、奥(4レーン)の「ドリーマーズ」が、本大会を制し
連覇という事となった、タイムは56秒97となかなかのもの。
このタイムであれば、ドラゴン専業チームによる「混合の部」に
出場したとしても、上位入賞(または優勝)できそうなくらいである、
まあ、男性ばかりのチームなので、正式には「オープンの部」にしか
出場できないだろうし、そこには、超強豪の「bp軍団」や、
(今回は不参加だが)「磯風漕友会」が居るので、さしもの「ドリーマーズ」
でも彼等のタイムには届かないのだが・・・
後で、2位に甘んじた「珍獣漕げ漕げ団」の人が、本部近くに張り出された
結果のタイムを見て言っていた。
珍「う~ん、1秒12かあ・・・」
これは勿論、「ドリーマーズ」とのタイム差の事である、
まあ、悔しいでしょうが、その悔しさが来年への糧になる事であろう。
実は昨年の決勝も、上位2チームは同じ順位であり、
「ドリーマーズ」と「珍獣漕げ漕げ団」の差は約2秒あったのだ。
今年は少し差が詰まってきているという事だ。
これは来年の本大会がとても楽しみとなってきた。
できれば、宇治大会のように、常連強豪チームが4つくらいあって、
それらが切磋琢磨しながら、優勝を争うようになってくれば面白いと思う。
こちらは、「珍獣漕げ漕げ団」の表彰式後の模様。
この準優勝は彼等にとっては納得がいかない結果であろう、
近づいて行って余計な事は言うまい・・ 来年は是非頑張ってください。
優勝は「ドリーマーズ」、以前の「麒麟」の時代を含めると、
これで3回目だったか?もう1回くらいあったか・・?
昨年のATC大会での「チャレンジの部」でも優勝しているし、
確か、久美浜大会でも上位に入っていたはずだ(未確認)
そろそろ「専業チーム」として活動するのも良いかも知れない、
今度どこかの大会で会ったら、そう伝えておくとしよう。
ちなみに、3位は、ほぼ同着に見えたが、コンマ04秒の僅差で、
入賞は「竹本自家発」となった。
さて、これにて「市内の部」は無事終了、
これから午後の部は、ドラゴン専業チームによる「混合の部」と
「オープンの部」だ、それらの合計チーム数は、24と、市内の部と
ほぼ同等、ただ、午後からは2回戦合計タイム制のレースフローと
なるので、1本たりとも気の抜けないレースが続く事となる。
こちらは、ここ「大阪府漕艇センター」をホームコースとする、
女子強豪の「チーム河童」だ、今回は「オープンの部」に2チームを
ダブルエントリーさせている。
匠「あれ? 今回はオープンですか?」
河「ええ、女子ばかりなので、オープンしか出られないのですよ」
匠「あれれ?確か2~3年前の大会の時、前の大会担当者に話をして、
”河童は男女混合でも良いのでは?”という提案が通ったように
覚えていたのですけどね、昨年は混合に混じって女子の部として
漕いだのでは? オープンではさすがに厳しいでしょう?」
(まあ、今年は、レギュレーションが変化して、A登録制度の大会では
なくなっているのも理由だと思う)
河「なんか、ややこしいですね
なんだったら、今度から「市内の部」に出ようかとも思っています」
匠「あはは・・ それで勝つのはインチキだ(笑)」
とは言ったものの・・現在では「市内の部」も1分を切るハイレベルな
カテゴリーとなっている、今回のタイムでは、河童は市内の部に出たと
しても3位にしかなれない。
ずっと昔の和歌山大会では、河童は男子ばかりのオープンの部で3位に
入賞しているし、一昨年の猪名川大会でも、1対1マッチレースにおいて、
河童は組み合わせが半端となって、市内の部の残りチームと一緒に漕いだ
のだが、市内の部のチームは「ああ、女子のチームね、よかった」と
安心していたのが、いざレースが始まると、河童が猛ダッシュでぶっちぎり、
20秒近くも大差をつけただろうか?それまでずっと市内の部ばかりの
レースだったので、各チーム、のんびり、えっちらおっちらと漕いでいたの
を見続けていたのに、いきなり本格派の専業チームが出てきた事で、観客や
池田市スタッフも、口をポカンと開けて、その速さに、あっけにとられて
いたのが、とても印象的であった。
・・まあでも、最近は専業チームはもとより、市内の部であってもレベルが
上がってきているという感じだ、さしもの強豪「河童」とは言え、
女子チームである事のハンデはあるとは思う。
さて、専業チームの話を色々と書き出すとまた際限なく長くなってしまう。
前編の「市内の部」は、この辺までとしておき、次いで「中篇」では
ドラゴン専業チームによる「混合の部」について観戦記事を書くとしよう・・