さて、毎度おなじみの、ミラーレス機に様々なマニアックな
レンズを装着して楽しむというシリーズ。
なお、このシリーズでは、ただデタラメにボディとレンズを
アダプターで組み合わせている訳ではなく、ほぼ全ての
ケースで、ボティとレンズの各々の欠点を相殺するような
形での組み合わせ方を推奨している。
今回はまずこのシステムから。

毎度おなじみのDMC-G1、安価で、かつアダプター使用時の
操作系に優れている。(例えば絞り優先モードで、本来の
AFレンズ装着時には絞りを制御するダイヤルが、アダプター
使用時には自動的に露出補正に切り替わるなどだ)
レンズは、CONTAX Nシステム Planar 85mm/f1.4である。
この「Nマウント」というものは、最近では、本シリーズの
第9回で紹介している。過去には、もう10年近く前に、一度
詳しく書いたと思う。
で、Nマウントや京セラ・コンタックスの悲運についての詳細は
重複するので今回は割愛する。
さて、レンズである(以下NP85/1.4)が、非常に大柄なレンズ
である、アダプターはKIKPON製の絞り羽根が内蔵されている
Nマウントレンズ用の特殊なアダプターだ。
NP85/1.4は、銀塩時代の京セラCONTAXの銘レンズである
Planar 85mm/f1.4のリファイン版だ、AF化されていて、レンズ
構成も若干変わっている、例の「プラナーボケ」と呼ばれていた
ボケ質の破綻も、若干でにくくなっている模様だ。

NP85/1.4は、Nシステムでは、絞りは元々電気式であり
カメラからの電子的指示で制御される、よってアダプターを用いた
場合は、通常は機械的に絞りを動かす事が出来ないので、
今回は絞り羽根内蔵タイプのものを使っている。
(ちなみに電子アダプターも一時期発売されていた模様だ)
レンズは極めて大きく、マイクロフォーサーズ機の中では
大柄な方であるG1との組み合わせにおいてもバランスが悪い。
これ以上大きなマイクロフォーサーズ機は多分無いので、
例えばGHシリーズに、バッテリーグリップを装着して大型化
したようなボディで無いと釣り合いが取れないであろう。
ただ、そうなると、せっかくのミラーレスの小型軽量という
メリットが失われるので、考え物ではある。

レンズが大柄である事で1つ問題点がある、フィルター径もまた
82mmΦと極めて大きい事だ、望遠レンズを除いて、ここまで
大きい物はあまり無いであろう。高価なレンズなので保護フィルター
は、つけておいた方が安全だがフィルターも高価だ。
まあ、そこまでは良いのだが、このレンズの開放f値は、
勿論f1.4だ、G1はベース感度がISO100とミラーレス機の
中では低い方だが、この感度では、f1.4の絞り値は日中は
殆ど使用する事ができない。
以前の記事で何度か書いたが、ISO100で日中f1.4を使うには
シャッター速度1/16000秒が必要になる、G1の最高シャッター
速度は1/4000秒なので、2段(4倍)足りない。
だから、NP65/1.4を日中(昼間)絞りを自在に駆使しようと
したら、ND4(減光1/4)フィルターが必須になる、だが、
そのフィルター径は82mmΦだ、これもかなり高価になる。
保護フィルターをやめて最初からND4にする方法もあるが、
すると今度は、暗い状況では、ND4を外さないとならず、
高価なレンズがむき出しの状態では、ちょっとリスクがある。
という事で、結局ND4は無しだ、したがって被写体も、直射
日光は避け、ちょっと暗い場所にあるものを探す事になる。

NP85/1.4を何故ミラーレス機で使うかといえば、勿論現在
では他に使う術が無いからだ。Nマウントのカメラは現在
発売されていない、一応銀塩一眼のN1は所有しているが
今更フィルムで使う気にはならない。
7~8年ほど前、NマウントをEOS用マウントに改造する
サービスが海外で行わていた。しかし、それは高価でかつ
レンズを送付し、時間もかかるという事なので保留していた。
今から考えると、その後のミラーレス機の登場で、まあ
なんとかNマウントが使えるようになったので、その改造を
施さずに良かったと思う。
被写界深度は、85mm/f1.4だから勿論極めて浅い、しかも
どうしても開放気味の撮影が多いし、さらに近距離撮影とも
なると被写界深度は mm単位となるであろう。
このため、ミラーレス機であってもピントの山を判断できる
ボディでないと無理だ、具体的には、優秀なEVFと、それに
加えて優れた拡大操作系を必要とする。
優れた拡大操作系、というのは、まあ、多くのミラーレス機は
拡大の機能を持っているとは思うが、それが使いやすくないと
ダメだという事だ。
DMC-G1および Gシリーズ各機の場合は、MFレンズを装着した
際にAF設定の十字キーのボタンが自動的に拡大ボタンに切り替わり、
かつ、その十字キーのポジションに指を置いたまま、拡大範囲を
速やかに移動できる。拡大モードからの解除もシャッターボタンに
指をかければすぐ解除できるので、構図の最終確認はそこで行う
ことが出来るという優秀な操作系だ。
これが、他の機種などでは、拡大ボタンが別の場所にあり、
拡大ボタンを押した後、十字キーやダイヤルなどへ指を動かす
必要があったり、拡大の解除に再度拡大ボタンを押さなければ
ならなかったりする場合がある。
やってみるとわかるが、後者の操作系においては、EVFを
覗いている状態からいったん目を離さないと、ボタンの位置が
わからなかったりするのだ、これはカメラを構えている状態から
それを一旦解く事は、考えていた構図や合わせようとしていた
ピントがすべて御破算(ごわさん)になってしまうという、
有り得ない操作系だ。
優秀な操作系を持つGシリーズにおいても,、後期のG5やG6等
では、数が増えたアサイナブル(=任意設定可能)なFnボタンが、
物理的なボタンではなく、背面モニター上のタッチパネル操作の
中に押し込まれてしまっている。
これでは、先ほどの例と同じで、Fnボタンを押すために
EVFから目を離し、撮影の構えを解いてタッチパネルの操作を
しなければならない、これは論外の操作系なので、タッチパネル
上のFnキーには事実上何もアサインすることができない。
というか、タッチパネルに操作系を頼るカメラが、そもそも
良くないというう事になるのだが・・
と言う事から、Gシリーズでも最初期のG1の方が後期の
G5やG6、G7よりも操作系の概念に優れている、という風に
いつも書いているのは、このあたりの要素もあるからだ。
結局、使えない機能は不要なのだ・・

N Planar 85/1.4 の話に戻るが、Y/CマウントのP85/1.4
に比べボケ質が破綻しにくいとは言え、このような被写体状況
では背景の絵柄となっているビルの部分のボケが汚くなりやすい。
ボケ質破綻を回避するには、絞り値の変更等が必須だ、
(ボケ質破綻の例と、その回避については、本シリーズの
前回第12回記事でも詳しく述べている)
絞りの操作の件だが、内蔵絞りアダプターは使いにくく、かつ、
あまり小絞りまで絞り込むことは物理的にできない(そこまで
絞り羽根が小さくならない)
そしてレンズの後玉からの光束が遮られる感じなので、光学特性
も本来の設計仕様の状態からは若干変わってしまうかも知れない。
まあ、ただ、それらの点については、基本的には、あまり絞って
使わなければ良いという事なのだが、絞りをボケ質破綻回避の
目的に使う場合は、内蔵絞りアダプターの操作性(注:操作系
の話ではない、単に動かしやすいか否か、と言った問題だ)は
良くない、けれども、アダプターの絞り羽根でも、そこそこ
ボケ質破綻回避には使える模様ではある。
また、この機構により、Y/C版の課題であった、絞り値による
焦点移動の問題点が回避できるのも特筆すべきポイントである。
それと、今回、マイクロフォーサーズ機使用で、NP85/1.4は
170mm換算という画角になってしまうので、一見望遠すぎて
使いにくそうと思うかも知れないが、良く記事に書いてある
ように、この手の大口径レンズの場合は、平面的な画角という
観点よりも、被写体と背景の関係という立体的な視点での
感覚となるので、あまり画角は意識しなくても良いと思う。
ちなみに、最短撮影距離は目盛り上は83cmだが、それを少し
超えてピントリングは回る、約80cmくらいという事であろうか?
この最短撮影距離のスペックは重要で、マイクロフォーサーズ機
となると、マクロレンズ的な用途に使うことも出来る訳だ。
このレンズの発売時(2002年)の価格は、確か20万円弱で
あったと思う、私は少しだけ待ってから(不人気であった
Nシステムの)新品在庫処分で、11万円台で新品購入した。
発売してから10年強程のレンズなので、現在でも中古の入手
は可能ではある。しかし玉数は少なく、あってもかなり高価だし、
現在のカメラ環境での使い勝手の悪さから考えると、あまり
オススメできる類のレンズでは無いであろう。
銀塩時代には、一部のカメラファンからは「神格化」されていた
CONTAXではあるが、現代の価値感覚では、使用条件の悪い
このレンズに大枚を出す意味は少ない。
まあ、どうして欲しい、というのであれば止めることは無いが、
良く写るレンズである事は間違い無いし・・

さて、次のシステム
カメラが、G1と同じくアダプター母艦に適した NEX-7だ。
レンズは「ニコンおもしろレンズ工房 ぐぐっとマクロ」
このレンズは、今で言うところの「トイレンズ」である。
ただし「トイ」と言うほど写りは玩具ではなく結構まともに写る。
魚眼風広角レンズ、マクロ兼ソフトレンズ、超望遠レンズの
3本セットで1990年代に発売されたものだ。
(外観の異なる再生産版もある)
新品定価は、3本セットで確か2万円弱くらいであったと思う。
で、今回はその3本の中から、マクロを使っている訳だ。

このマクロレンズの仕様は、120mm/f4.5 である。
ただし、このレンズには絞りは付いていない、なので
被写界深度の調整はできない。最短撮影距離は64cmと
さほど寄れず、撮影倍率も1/3倍にとどまり、マクロと
呼ぶにはちょっと苦しい。

マクロレンズは、通常、1/2倍あるいは等倍のものを指す。
銀塩時代以降、近年に至るまで、安価なズームレンズや
安価な単焦点レンズで、1/3倍~1/4倍の撮影倍率の物でも
マクロと書いてあるレンズが(メーカーによっては)存在した。
だが、まあ、やはりマクロと呼ぶからには1/2倍は必須であろう。
ただし、これらはすべて銀塩時代の話であり、もともと何倍と
いう呼び方も、35mm判フィルムにおいて、被写体をフィルム
(36mmx24mmサイズである)上に同じ大きさで写すことが
できるものを「等倍」と呼んでいた、という経緯があった。
NEX-7においては、撮像素子はAPS-Cサイズであるので、
35mm判フィルムに対し、対角線長は約1.5分の1、すなわち
比率的には1.5倍大きく写す事ができるので、このマクロ
レンズを使った場合には、約1/2倍マクロ相当になる。

しかし、トイレンズと呼ぶのが失礼なくらいの、なかなかの
写りである、AFや絞り機構などを思い切って省略した
「ローコストレンズ」だと言われていた事もうなずける。
そして、ニコンは、通常、近接撮影用レンズは「マイクロ」
と呼んでいるのだが、何故かこのレンズの場合だけは
「マクロ」と言うのが正式な名称だ。
さて、なかなか良く写るマクロレンズであるが、驚くのは
まだ早い、ここから、まさしく「あっと驚く」仕掛けがある。

これは、レンズをバラした(分解した)ところである。
これらはネジ込みになっていて、素手で廻して簡単に
分解できる。
ここで中央の小さい部品は「後群」と呼ばれるもの、
(注:一部塗装がはげている)
この時点で左側の鏡筒には、何もレンズが入っておらず
ただの素通しの筒だ、右側の前玉は、さらに分解する事が
でき、前玉を前後さかさまに取り付ける。
「後群」は余りだ、使用しない。この時、銀塩時代は、
フィルムのケース(パトローネ)に、この後群をしまえる
サイズの設計になっていた模様だが、今時フォルムは持ち
歩かない、無くさないようにどこかに仕舞っておくとしよう。

さて、組み換えが完了した、1分以内に出来ると思うので
やや面倒だが屋外で組み替える事も不可能では無い。
で、これまでは 120mm/f4.5 のマクロレンズであったものが
あら不思議、こんな写りに変貌する。

この時点で、このレンズの仕様と名前は、
90mm/f4.8ソフトフォーカスレンズ「ふわっとソフト」になった。
これは「変形メカ」である、今どきで言えば「トランスフォーム」
した事になる。
実は、変形には、もう1パターンある模様で「さらにぐぐっと
マクロ」という組み方をすると、先ほど不満と書いた撮影倍率が
約1/1.4倍、つまりAPS-C機で約等倍のマクロとして使えるまで
撮影倍率を上げることができる。
今回はそのパターンでの撮影はしていない、確かそれに組み替える
と、無限遠が撮影できなくなるとか、画質が極めて悪くなるとかの
何かデメリットがあった筈である。
まあ、というか、しばらく使っていなかったので、3パターン目の
組み換え方を忘れてしまったのだが(汗)昔それをやった時に、
これは使えないなあ・・と思ったので記憶から消去されてしまった
のかも知れない(笑)
それと、かなり季節外れの写真だが(汗)これは、このシリーズ
記事を始めるにあたり、昨年(2015年)秋から冬にかけ、様々な
レンズをとっかえひっかえして撮り溜めをした事からによる、
まあ、だからこそこのシリーズをハイペースで進めているという
訳もあるのだが・・

ソフトフォーカスレンズは、通常は絞りでソフト量を調整する。
しかし、このレンズには絞りは無いので、ソフト量の調整が
できない。
ソフト量は、以前の第5回記事で紹介した キヨハラVK-70R
ほど盛大ではないが、まあ、使いやすい量ではある。
後群レンズをはずしたことで、ほぼ単玉レンズに近くなり、
同記事で説明した「ベス単」のような収差を出すのであろう。

それにしても、マクロでもソフトでもそうだが、やはり絞り値
を可変できないのは、ちょっと使い勝手的には良くない。
被写界深度やソフト量を変更できないので、基本的にはあまり
凝った(というか、任意のと言うべきか?)撮り方はできない、
まあでも、こればかりはそう言うレンズだから、と割り切って
使うしか無いであろう。
「ニコンおもしろレンズ工房」は、3本組のレンズであり、
他は、魚眼風広角と、超望遠があると書いたが、中でも
このマクロ・ソフト兼用レンズが、まあ、個人的には最も
「おもしろい」と思う。
魚眼は、センサーサーズの小さいデジタルでは、ちっとも
魚眼風の写りにならない。(まあ、でも、このシリーズ記事
では、それもまた面白い、とは述べているが)
超望遠は・・ まあ、これも、銀塩時代であれば、400mmという
焦点距離は、なかなか実現しにくい(高価な望遠機材の購入とか)
状況であったが、デジタル時代では、たとえばデジタルテレコンや
デジタルズームも実用的ではあるし、マイクロフォーサーズ機
では、そもそも換算焦点距離が2倍なのだ、だから超望遠撮影も
容易に実現可能だし、このシリーズ記事でも、最大6400mm
相当の超々望遠撮影の例を以前の記事で載せている。
そうした状況も背景にあって、このソフト・マクロ兼用レンズが
最もオーソドックスかつ使い道もあるのだと思う。
本レンズ(セット)の中古は極めて少ない、殆ど入手不能だと
思うが、仮にあったとしても下手をすると発売時の新品価格
(約2万円)を超えたプレミアムがついているかも知れない。
ただ、レンズの価値的には、出しても3本で2万円迄た、
それを超えてまで購入するべきレンズでは無いと思う。
そして、また機会があれば、このセットの中の魚眼や超望遠
のレンズについても紹介していこうと思う。
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さて、次は、今回のラストのシステムだ。

カメラは「孤高のKマウントミラーレス」PENTAX K-01だ。
レンズが、ARGUS CINTAR 28mm/f2.8 (M42マウント)だ。
ARGUSは米国製で、写真レンズとしてはマイナーブランドだ、
どうやら、シネマ(映画)用機材のメーカーだとも言われて
いたが詳しいことは良くわからない。
というか、ARGUS とか VIVITARとかは、本来は写真用機材は
ほとんと作っていないブランド(メーカー)だと思われる。
なので、これらのブランドの写真用レンズは、恐らくは日本製
であろう、すると、コシナ社とかが怪しい(笑)が、まあ、
逆に、コシナであれば、今時で言えばフォクトレンダーや
ツアイス(カール・ツァイス)のレンズを生産する、技術力が
超一流の企業であるから逆に安心なのだが、まあ、1970年代
~1980年代のコシナは、自社のブランド力が無かったから、
ほとんどの製品がOEM(他社に依頼されて、他社ブランドの
製品を設計・製造する)であったのだ。
たまにコシナの自社ブランドでもレンズを発売したが、無名
ブランドでは高くては売れないから、定価4万円、実質販売価格
が1万3千円、とかいった異常なまでの値引き攻勢の戦略を
しないと自社ブランドレンズは売れなかった。けど、そういう
レンズを何本か購入すると、意外に良く写るのに驚いたものだ。
そして、その値段で売らざるを得ないから、あまりに高性能な
レンズを作ると赤字になってしまう訳だ。けど、そこで、もし
予算の制限がない状態であれば、良いレンズが作れるという
技術力のベースは、そこで培われてきていたのだと思う。
コシナ社は、せっかくの技術力が活かせないその状態をずっと
不遇に思っていた事であろう、その結果が、1999年の、
フォクトレンダーブランドの買収からの大躍進な訳だ。

このArgus Cintar 28mm/f2.8 レンズを K-01に付けて
いる理由であるが、本シリーズで何度も書いているように、
K-01は、ピント合わせに重大な欠点を持つカメラである。
このため、なんとかK-01の弱点を相殺しようとするならば
必然的にピント合わせに負担の無いレンズを選ぶ必要がある。
それは、広角系AFレンズ、広角系MFレンズ、トイレンズ
魚眼レンズ、のいずれかである事は確かだ。
なので、これらの仕様を持つレンズを色々と組み合わせて
みているのだが、それにしても、MFの28mmというのは、
K-01の構造上(仕様、とはあえて言わない。仕様とは、普通は
作り手が(自由に)設定した内容であるが、K-01では、それを
決めたくても、色々と自由にならない点があるからだ)
・・の構造上MF 28mmは、使えるかどうか?という限界テスト
に近い要素があった訳だ。

ただ、使えるかどうか?というのは、その操作系、操作性
などに加えて、面白いかどうか?という点もある。
そもそもK-01は、同じPENTAX の小型ミラーレス機
Q7とともに、私の中では「エフェクト母艦」であるのだ。
真面目な撮影というよりは「楽しく撮影できるか否か?」
というのが重要な判断要素になる。
なので、レンズの画質や性能がどうのこうの、という点に
ついては、殆どノータッチ(無関心)な状況だ。
Argus Cintar 28mm/f2.8は、M42マウントのレンズだ、
他マウント版もあったかも知れないが、そもそも流通量も
多くないし、情報も殆ど無いので良くわからない。
まあ、そのあたりの出自はさておき、M42のレンズであるから
例の「マウントアダプターK」を使って装着している。
PENTAX がHOYAに買収された時点で、このアダプターは
それまで30年間定価1000円で売っていたのが、いっきに
定価4000円近くまで跳ね上がった、と以前書いたのだが、
私は、その1000円(実売800円)の時代に、3枚かそれ以上の
同アダプターを購入してあったので、値上げは幸い問題は無い。
で、同アダプターは、M42レンズの後ろにある絞り連動ピンを
押すことができない、よって、以前の記事で、ZENITAR社製の
魚眼レンズを使った際、絞りが動かず開放でしか撮れなかった
という話を書いたが、それはたまたま、そうなる事を忘れていた
だけで、今回は先に AUGUS CINTARに 絞りのA/M切り替えが
ついているかどうかチェックしている、それがついていれば
マウントアダプターKでもちゃんと絞り操作が出来る訳だ。
(ちなみに、注意していないと、使用中に A/M切り替え
スイッチが動いてしまう場合がある、その場合、絞りが開放に
なったままなのだが、これは、なかなか気がつきにくい事なので
要注意だ)

エフェクト母艦としての機能を使いまくっている。
まあ、そういう使い方をする場合は、そこそこ楽しい。
けど、やっぱり K-01では、本レンズではピント合わせが無理だ、
ピーキング機能も殆ど効果が無く、ピント判定不能だ。
AFの広角レンズを使うしか無いのだろうか?と思うのだが、
あいにくPENTAX K(Kaf)のAF広角レンズを殆ど持っていない。
それはPENTAXには、魅力的なAF広角が少なかったからだ。
PENTAXから、魅力的なAF広角レンズが出たのは、やっと最近に
なってからで、DA Limitedの15mmや21mmがそれである。
これらを早く入手すれば、K-01のメインレンズになりうる
のであるが、まあ、私としては、その目的で購入するには
やや割高だと思い、いまの相場では納得が行かないのだ。

それと、意外にこの Argus Cintar 28mm/f2.8は、被写界深度
が浅く感じる、まあ、とは言え、これに限らず28/2.8は、
銀塩時代の感覚に比べると被写界深度が浅く感じる。
その理由は、思うに、銀塩時代の28mm広角レンズの基本的な
使い方は「絞ってパンフォーカス気味とし、中距離のスナップ
または遠距離の風景撮影などに用いる」という常識がまかり
通っていたためであり、私も無意識的にそういう撮り方ばかり
していたのだろうと思う。
しかし、デジタル時代になり、撮影コストがゼロに近い状態に
なると、広角レンズの使い方はがらりと変わった。
まぐれ当たり的なノーファインダー撮影をいくらやっても平気
だし、さらには撮影結果がすぐ分かることなどから、試行錯誤
的な撮影も自由にできるようになった、その試行錯誤の一例が
近接撮影において、広角の特徴であるパースペクティブの強調
やアングルによるパースの変化、背景の写る範囲の変化等が
自由にトライできるようになってきて、逆に広角のそうした特徴が
魅力的に思えるようになってきたのだ。
そうやって広角での近接撮影が増えてくると、同時に、もし
(銀塩時代の常識のように)広角を絞って使わなければ、
広角レンズの被写界深度が、銀塩時代の感覚で想像する
よりも、ずっと浅い(=背景がボケる)事に気がつくであろう。
そういう撮り方をするならば、最短撮影距離は重要だ、
このレンズの最短は40cm弱と、あまり寄れない。
あと10cmでも5cmでも寄れれば、もっと使い勝手は良くなる。
オールドレンズなのでしかたないと、思うかもしれないが、
同時代のニコンAi28/2.8は、なんと20cmまで寄れるのだ。
このレンズの購入価格は、1990年代に4000円ほどであったが
まあ、もし今見かけたとしても、凡庸な性能であるので、
あまりオススメできるものでは無い。
まだまだ、K-01メインレンズの道は遠いということか・・
さて、今回ももう文字数が限界だ、次回記事に続く・・・