引き続き花火撮影である。 花火の様々な撮影技法については
第一回目を参照されたし。
今回は通常撮影編である。
そうそう、前回の記事では詳しく説明していなかったが、カメラの自動機能が花火には
効果が無い事をここでもう少し解説しておく。
★AF(オートフォーカス)
オートフォーカスは、被写体のコントラストの差、たとえば模様・柄などを
基準にピント合わせをする機構である(注:一眼レフ等のパッシブ式の場合)
花火でシャッターを切るタイミングは、基本的には、花火が開く寸前である、
その時点では、真っ暗かせいぜい打ち上げの光の筋が出ている程度である、
AFは模様の無い被写体には合わず、したがって効果は無い。(MFにする)
★AE(=自動露出、P、A、Sモード等)
カメラが露出を計るのはシャッターを半押しした時である。
花火がまだ開いていないタイミングでAEで露出を計ると、暗い状況であるから
超スローシャッターとなる。その直後に花火が開いていても、その明るさは
カメラは知りえない、すでにシャッターを押した後では、もう手遅れである。
だから、AEは効かない(M=マニュアル露出モード とする)
(注:ダイレクト測光のPENTAX LX等では適正露出になるとシャッターが閉じる)
さて、普通の花火の撮り方での作例を上げる、

①↑ 縦位置フレーミング
三脚を立てて撮影すると、カメラはどうしても横位置が主体になるが、雲台をうまく工夫
して使えば縦位置での撮影も可能である。
縦位置フレーミングは、上方に重なる花火の表現には有効である。
ただし、縦位置での撮影は雲台へのカメラの取り付けが甘いと脱落、回転、転倒などの
事故が起こりやすいので、十分注意する必要がある。
基本的に数千円程度の安価な三脚では縦位置撮影は危険だと思った方が良い。

②↑ 時間差合成(=断続撮影/多重露光)
バルブ撮影を行っている最中、花火が上がって1サイクル終わったら、黒い紙などで一度
レンズの前を覆う、次にまた同じような位置に花火が上がったとき、また黒い紙をはずし
もう一度露光する。
バルブの際シャッターボタンを指で押しつづけているのはしんどいし、ブレの原因にも
なるので、レリーズ、またはリモコン(この場合はバルブではなくタイム露光にする)
を用いるが良いだろう。

③↑ 高輝度撮影
最後のフィナーレなどで、非常に明るい花火が次々に上がる際は、バルブでは
露出オーバーになるので。
通常のMモードで バルブ+f11 などの設定から、瞬時にP(プログラム露出)モード
に変更して写す。
この時、Aモードにしてしまうと、絞り値のf11の設定がそのまま残ってしまうので、
花火の光量によってはやや絞りすぎとの不安がある、だからPモードでカメラに
まかせると良い。
また、再度PからMに戻した時は、バルブ+f11の設定は(カメラによるが)記憶されて
いる事が多いので高輝度と通常花火の設定を切り替えながら快適に撮影する事ができる。
ちなみにこの写真は、横にいるおっちゃんがいきなり立ち上がって見てたのが写ったので、
おもしろいからおっちゃんだけ少し明るくレタッチした。

④↑ コンパクト撮影
デジタルコンパクト(or 銀塩コンパクト)でも花火撮影は可能である。
超小型の三脚を立て、ISOを100として、フラッシュは発光禁止とする。
長秒時撮影のモードがある場合は、それに切り替え、無い場合最悪は夜景モードとする。
長秒時撮影では、スローシャッターの速度が1秒きざみなどで切り替えられるので
花火の光量に応じ、1秒~4秒くらいの範囲で調整しておく。
この写真では、3秒強にしてしまったので露出オーバーとなった、シャッターを閉じる
タイミングが自由にならないのでちょっと難しいが、まあ、上手くいくときもあって
なかなか楽しい。
空が明るく写り、土手の草木やカップルがシルエットで写りこんだので雰囲気が出た。
次回は特殊撮影(その2)である。