究極のコストパフォーマンスの、ポータブル・オーディオ・システム
を構築しようと、安価で、かつ音の良いイヤホン、プレーヤー、
ポタアン(ポータブル・アンプ)を探し続ける、というのは、
この「イヤホン・マニアックス」シリーズ記事のコンセプトだ。
購入したイヤホンは、50本を数えるほどになったが、もはや保有
している正確な数は、よくわからない、壊れて廃棄したものもあるし、
「これイイよ」と、友人に譲渡したものもあり、あるいは、ディスコン
(生産中止)になる前に「念のため」と購入した同一機種の予備も
沢山ある。
実際のところ難しい点は、イヤホン等を集めていて、性能(音質)的に
気に入った機種が出てきたるとする。しかし、その機種は、一般的には、
いつまでも生産され続ける訳ではなく、いずれ入手不能になってしまう。
後継の機種が出ても、まったく音質傾向が変わってしまった事もあり、
本当に気に入ったならば、買えるうちに予備を購入しておくしか無い訳だ。
で、予備が購入できない(例えば、すでに入手不能になってしまった)
場合などは、今、保有しているそれ1本が壊れたら終わりだ。
なにせ価格が安い(概ね5000円以下)のイヤホンしか買わないように
しているので、手間賃をかけてまで修理をする気にもなれず、
したがって、そういう「貴重な」イヤホンは、外出時などは、だんだん
使わなく(使えなく)なってしまい、厳重に保管しておいて、たまに
家で聞くくらいとなる。
なので、外に持ち出すイヤホンやシステムというのは、比較的
惜しくない(代替品の入手が容易、安価、あるいは壊れたり
紛失しても悔やまない)物に限定されてきてしまう。
・・さて、ということで、機種紹介だが、まずは、現在、最も頻繁に
使っているシステムだ。
イヤホン:JVC HA-FR46 音質:A コスパ:A
評価は、D,C,B,A,S (Sが一番良い)の5段階、+は中間だ。
(尤も、玩具製品でもなければDやCランクは皆無で、
本格的な音響製品での最低ランクは、評価B 程度になる)
まあ、基本的に、高コストパフォーマンスを購入目的としているので、
値段は安ければ安いほど、音質は良ければ良いほど、コスパは良くなる。
つまり、音は良いけど、値段も高い、という製品は基本的に無視だ、
ブランド志向とか、カタログ性能とか、そういう考え方に対する
アンチテーゼの意味も、このシリーズ記事のコンセプトにはある。
イヤホンFR46のコスパ Aランクは、まずまずだが最高というわけではない、
購入価格の 2350円は、ちょっと性能からして高めで、減点対象だ。
同じJVC製であれば、より安価で高音質なFX-101(1300円台)がある。
FR46の音質傾向は、柔らかめ。「音楽」を聞くには、その音質傾向が
マイナス面として気になる場合がある。
「楽器音」よりは、むしろ「音声」や効果音の入った動画向けであろう。
そういう意味で、本イヤホンは、音楽のみならず動画やラジオ、音声ファイル
なども再生可能なマルチプレーヤーのCOWON X9 に、ほぼ常時接続して
使用している。まあ、使い潰しても惜しく無い、という類のイヤホンだ。
同じ COWON 製プレーヤーと、JVC製のイヤホンで音楽を中心にするので
あれば、下記のような組み合わせも良いであろう。
プレーヤー:COWON M2 音質:A+ コスパ:A+
イヤホン:JVC HA-FX33X 音質:A+ コスパ:B+
まず、プレーヤーは、COWON 最新の M2 だ。
従来機種 D20から、少し画面サイズが大きくなり、動画などが見やすく
なっている。音質は、COWON であれば、どれを購入しても、まあ及第点。
COWONは、とかく、使いにくいとが言われているが、それは、説明書の
不備が最大の原因であろう。
印刷された取扱説明書には、ほとんど何も書かれておらず、本体内部に
入っているPDFの説明書も、細かいところまでは書かれていない。
実際に使っていって、機能を理解していかなくてはならないのだ。
おまけに、COWON の最大の特徴である Jet Effect は、高度な音響的
知識と鋭敏な耳を持たない限り、自由には使いこなせないものだ。
私は、元音響エンジニアという経歴があるので、なんとか使いこなせるが
一般の人にはまず難しいと思う。なので、使い手を選ぶシステムなわけだ。
わかりにくい操作系は音響知識とは無関係に大きな問題だ。
私の場合は、COWON 製品は、過去 iAudio 10, iAudio 9+ ,
X9(2台)E3,M2と、都合6台を使ってきているので、まあ、なんとか
ややこしい操作系にも慣れてきている、しかし、完全に全ての機能を
使えるようになったかというと、そうではなく、未だに、やりたい事を、
どう操作したら実現できるのかわからない部分が、いくつか残っている。
さて、イヤホン HA-FX33X だが、前機種の HA-FX3X とはまるで
音質傾向が異なっている。
FX3Xは、硬質なドンシャリ系で、あまり好きになれなかったのだが、
FX33Xは、転じて、かなりソフトかつ低音部の傾向は、かなりふくよか
なイメージだ。全体的には悪くないのだが、音源(ソース)を非常に選ぶ。
すなわち、曲によっては低音が出すぎてバランスを壊すように感じるのだ。
こんな場合は、COWON のJet Effect が効果を発揮する。
プリセットされたセッティングは、効果がはっきりかかりすぎ(初心者向け)
のものがほとんどなので、自分で設定ができる User エリア4種を活用、
ここに、適切と思われる最大4つの設定をしておき、音源(ソース)の種類と、
今使用しているイヤホンとの特性を考慮して、User設定を選んで使うのだ。
あまり頻繁に設定を変えるのも面倒なので、だいたい「アルバム毎」で
設定を変えるようにしている、つまり、アルバムの録音状態(ミキシング・
エンジニアが望む音作りの傾向も重要なファクターだ)によって、設定を
変えれば、まあ、なんとか好みに合わせられるということになる。
イヤホン:YAMAHA EPH-32 音質:B コスパ:B
こちらのイヤホンの音質は、かなり線が細い感じだ、
イヤーピースを大型のものに換装して(注:こうすると低域が増える)
欠点を相殺しようとしているが、ちょっと限界がある模様。
有名音響メーカーの製品だからと言って、音質が良く、コストパフォーマンス
も良いか?というと、現代の世の中ではその公式は成り立たないことが多い。
低価格で高品質のイヤホンを超大量に生産できる巨大海外メーカーなどが
存在している、たとえば、国内メーカーであっても、そういう工場に
OEM生産を依頼すれば良いのであろうが、変に、自社開発(生産)に
拘ると、どうしてもコストが(非常に)はねあがってしまう。
また、ラインナップの構成上、より高価な製品には、より高音質の
設計をしないとユーザーが納得しない為(あるいは、メーカーでは
そう考えてしまうため・・ 実際には、そういう事では無いのだが)
ラインアップの下位の機種は、どうしてもコストパフォーマンスが悪い
製品ができてしまうわけだ(独自開発でコスト高、かつ音質もイマイチ)
そういう傾向が、国内各メーカー(音響、家電、等)にあるため、
今や、高い製品=音質が良い、有名メーカー製=音質(品質)が良い の
昔から消費者が思っている公式が、まったく成り立たなくなってしまった。
まあ、そういった世情なので、この「イヤホン・マニアック」シリーズを
書いている次第だ、つまり、無名メーカーであっても、安い製品であっても
良いもの、すなわち音質や品質に優れ、同時にコスパが優れている
ものは、いくらでもあるという事なのだ。
・・とは言うものの、限界(価格の下限)は存在する。
プレーヤーは、UPB-CM330 中国無名メーカー製と思われる、
価格は税込みで1200円くらい、PCパーツ店などで販売されていた
(いくつかまとめて仕入れて売り切れたら終わりという感じ?)
さすがに、ここまで安価であると、まあ、聞ける音質ではない、
イヤホンを、高コストパフォーマンスの代表の JVC HA-FX101にして
みても、ちょっと音楽鑑賞には厳しい、音質的には再生帯域のバランスが
悪いし、SN比が悪い(ノイズが多い)、操作系も、まあ、この機種はLCDが
ついているので若干ましだが、操作中にCPUが過負荷になって音が
途切れたり、あるいは、この下位機種(UPB-CM107 800円くらい)では、
表示機構もなく、送る、戻すのボタン2つだけで大量の曲を選曲しなければ
ならない有様だ。
まあ、だけど、「玩具」と思われる価格帯であっても、たまに良いものも
あるので、とりあえず買ってみたりする事が多い。
本格的な音楽鑑賞には向かなくても、電車内の騒音避けなどには有効活用
できるわけだし・・(ちなみに、関西の電車内は、オバチャンや女子中高生、
子供を含む家族などの会話が、極めてうるさい事が一般的だ)
そして、最初から「玩具」と思って買えば、後悔する事は無いのだが、
それが思わぬ「掘り出し物」であった場合は、逆に非常に痛快な気分になる。
その例が、以下だ、
このシリーズ記事では、ほぼ毎回紹介している iriver Lyumo M11
(現在は生産中止、購入時価格 3000円くらい)だ。
スティック型(キャップを外すとUSB端子が直接出てくる)の
玩具のような外観であるが、音質は驚くほど良い。
ここでは、高音質な Lyumoに、加えて高音質のイヤホンを装着している。
イヤホン:Audio Technica ATH-CKR5 音質:A+ コスパ:A
まあ、このイヤホンは音質は良いがやや高価(5000円前後)なので、
価格をもう1ランク落として、JVC HA-FX11Xあたり(3000円前後
音質A+~S)の方が、トータルのコストパフォーマンス的には満足度が
高いであろう。
スティック型のプレーヤーは、使用後の充電やデータの入れ替えが
ケーブル無しで出来るので便利である。そういうことから、最近もう1台
スティック型プレーヤーを入手したのだが・・・
プレーヤー:SONY NW-E016 音質:A コスパ:--
イヤホン:FOSTEX TE-01n 音質:B コスパ:B
プレーヤーは、とっくに生産中心となった、7~8年前のウォークマンだ、
ジャンク屋からサルベージ(すくい上げた)したものなので、
価格はタダ同然、なので、コスパは「不明」としておこう。
このプレーヤー、音質は良いが、非常に大きな問題がある。
内部メモリーに入っている曲の入れ替えが、専用ソフトからでないと
出来ないのだ。すなわち、専用ソフトは、専用サイトに繋がっていて、
そこから有償ダウンロードして入れなさい、という事なのだが、
今時、いや、当時であっても、こうした、エクスクルーシブ(排他的)な
「囲い込み」ビジネスモデルは、あまり気分の良いものではない。
すなわち、オープン思想ではないわけで、「我が社のものを使いなさい」
という意識が強すぎて、ユーザーからしたら不快感を強く感じてしまう。
こういう傾向は、音響の世界に限らず、PCのソフトやカメラのマウント
など、どんなジャンルの製品にもある、そうした排他的な感覚が強い
ものは、私の感覚では、あまり面白くない。(=購入したくない)
電子楽器のMIDI規格では、30年も前から、どんなメーカーの機種間でも
楽器同士がちゃんと繋がるようになっているし、それ以前の、乾電池とか電球、
その時代以降のCDやUSBなんかも、共通規格で、どのメーカーのものでも
互換性がある、それがある意味当たり前なのに、自社製のシステムだけを
使わせようとするのは、どう考えても、利用者側の利便性を著しく損なって
いると言えるであろう、まあ、やはり、面白くない。(=不快である)
で、Walkman も現代のものは、専用ソフトでないと曲が入らないという
わけでは無い。(多分、評判が悪かったのであろう)
で、上記 NW-E016 には、ジャンク屋さんからサルベージした時点で、
何十曲かが入ったままになっていた。さらに言えば、それらの音声圧縮
方式(コーデック)もAtrac形式で、これもSONY専用で、他社の
mp3プレーヤーでは再生できない。
まあ、こういうのは、本当に、後になって利用者が困るだけの仕様だ、
今入っている曲だけを聞くことにして、使い潰してしまうつもりだ。
それから、上写真のイヤホンは、FOSTEX 製、こちらは、もう何十年もつづく
老舗の音響メーカーだ。ちょっとオーディオに凝った人であれば、FOSTEX
(FOSTER)の単体スピーカーを買ってきて、エンクロージャー(箱)に入れて
自作スピーカーを作った経験のある人も多いであろう。
しかし、このイヤホンも、残念ながら上記YAMAHA製と同様に、老舗音響
メーカーの冠がついているわりに音質的には満足できず、コスパが悪い。
確か3~4機種がラインアップしてあったが、量販店では、最低ランクの
製品しか置いてなく、かつ、試聴もできなかった。
最近の量販店では「店が売りたい製品」(つまり、高くても売れる、儲かる)
ものばかりが前面に押し出されている、まあ、そのあたりは、シェアの高い
メーカーから営業的な圧力がかかっているとも推察できる(我が社の商品を
もっと目立つところに置いて欲しい、そのかわり商品を卸す条件を良くする、
などの交渉)
まあ、なので、音を聞かずにエイヤって買ってしまったのだが、音響メーカー
の製品としては、かなりがっかりする音質だ、おそらくこれよりも上位機種は、
それなりに高音質なのだろうが、ラインナップをあえて価格で差別化する
必要があるのだろうか?下位機種の品質を下げてしまったら、そのユーザーは
上位機種に買い換えようとするのだろうか? そこまでメーカー(ブランド)を
信奉しているわけでもないので、ユーザーは、簡単に、他社の、より安価で
高音質(高品質)の製品に乗り換えてしまう事であろう。
あと、老舗音響メーカーでは、全モデルを自社開発することに拘りすぎて
いないだろうか? イヤホンの販売シュアの高いある国内メーカーは、高価な
機種は自社開発(生産)で、安価な機種は海外OEM(委託生産)だと聞く。
まあ、それで価格ラインナップのバランスを取っているのだろうから、
ある意味正しい戦略だと思うが、しかし場合により、中級ランクの機種や
一部の上級ランクの機種よりも、OEMの安価な機種の方が高音質で
あるから面白い。
だが、それではユーザーは「値段」の意味が良くわからず(高い方が
音が悪い)さぞかし混乱すると思うのだが、巷でそういう声が聞こえてこない
事からすると、音を聞いて評価する技能を持った人は、一般ユーザー層では
極めて少ないという事なのだろうか?
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さて、次は、ポタアン(ポータブルアンプ)について。
ポタアン: Fiio E12 音質:A+ コスパ:--
ポータブルアンプやDAC(D/Aコンバーター)は、私はさほど多くのシーンで
使うものではないので、今のところ8台程度の所有台数に留まっている、
プレーヤーの所有台数は14台(玩具プレーヤーも含む)であるが、
良く使う主力機がCOWONの数機種であって、実は、これらにはポタアンを
接続することができない。
いや、勿論ケーブルを繋げば接続は物理的には出来るのであるが、
COWON の出力は、イヤホン・ヘッドホン用のアンプを通したものであるので、
そのまま外部にポタアンを繋ぐと、アンプの「2度漬け」になってしまう。
大阪の串かつ屋さん同様、アンプでも「2度漬け」は厳禁だ(意味がない)
ポタアンを使う理由は、概ね2種類、1つは、元のプレーヤーの音質が
低品質で満足できない場合に、より高音質なアンプで代替する場合。
(例:スマホの場合など、PCの場合でもそうだが、その場合はUSBを
用いるので、ポタアンではなく、USB DACに分類した方が良いであろう)
もう1つの理由は、元プレーヤーの音質が全般的に好みでない、
あるいは、音源毎の録音状況による差により、結果的に好みでない、
又は、使用するイヤホンの特性(音質)とのマッチング(相性)が良くない、
などの際に、音質の傾向(特性)を、外部アンプにより、変更したい場合だ。
私の持っているプレーヤーで、ポタアンが使用可能なもの、つまり、
プレーヤー内部のアンプ回路の一部または全部をスルーすることができる
ものは、上写真の SONY NW-A865のみで、ここでは、DOCKケーブルと
呼ばれるものを接続し、内部のヘッドホンアンプをスルーさせている。
SONY WALKMAN NW-A865 は元々かなりの高音質のプレーヤーなので、
ここでポタアンを使う目的は、後者の「音質の好みによる変更」だ、
NW-A865は、デジタル系のアンプを通すことから、イメージ的にも実質的にも
少々「硬質」な音がする、これが曲(音源)によっては、合う場合と合わない
場合がある訳だ。なので、ポタアンを通すことで、できればウォームな
感じの音質を持つものを接続すると、硬質な音質を相殺し、いい感じの
出音になる場合がある、Fiio E12を使用した場合は、その相殺がうまくいった
感じとなり、かなり良いイメージだ。 ここでイヤホンは、ゼンハイザーの
CX-175を使用、海外老舗プランドとしては安価ながら高音質のイヤホンで
全般的にやや線が細い感じの出音だが、イヤーピースの変更と、ポタアンとの
組み合わせなどで、音源によっては良い結果が出る。
上記 Fiio E12は、実は友人から譲渡されたもの(なので、上記コスパの
評価は不明としている、実売が2万円弱ほどしていた模様なので、その値段
であれば、コスパ評価は B+という感じだろうか・・ やや高価すぎると思う)
その友人は恐らくスマホで使っていたのだろうが、E12そのものがかなり大きく
重いので、ハンドリングしにくかったのかもしれない。で、私の場合も音楽は
専用プレーヤーでしか聞かないので、ウォークマン Aシリーズの大きさでは
やはりアンバランスだ、iriver AKシリーズや、COWON Premier 等の大型
ハイレゾプレーヤーだったらちょうと良い大きさ、重さのバランスであろうが
今度は持ち歩く際に、かさばるのが難点となる。
同じ Fiio ならば、もっと小型のポタアンもある。
左手前が、Fiio E5(生産中止)、左奥が、Fiio E6(現行機種)である、
どちらもほぼ同サイズ、価格もいずれも4000円弱ほど、音質傾向は似て
いるが、E6がイコライザーの設定が増えて、S/Nも若干向上、しかし、
E5にあったクリップがE6なくなり、装着の自由度は減っている。
Walkman NW-A865の硬質なイメージを相殺するには、これらE5/E6
クラスでも十分だ、最終的なトータルの音質というのは、プレーヤーや
アンプの差よりも、むしろ、イヤホンの差、およびその装着方法
(イヤーピースの大きさや形状)による差のほうがはるかに大きい。
イヤホンの次に影響があるのが音源の録音状態だ。
アンプの差はその次くらい、だからまあ、E5/E6であっても音源と
イヤホンを選べば、十分な出音の品質を得られる。
ここで使っているイヤホンは AKG K321、老舗ブランドの低価格製品で
あるが、実はこれはちょっと失敗だった、前記の他の老舗音響メーカーの
ケースと同様に、ブランド相応の品質を期待すると、がっかりしてしまう。
やはり、音響メーカーの製品ラインナップは、しっかり価格により音質を
差別化しているのであろうか?まあ、それならそれで別に良い、個人的に
その製品が気に入らなければ同じ値段を出して、他社の、ずっと高音質の
イヤホンを購入すれば良いだけだ。ブランドに拘る必要は無い訳だし。
まあ、けど、そうした場合、そのブランド製品は、まず購入する事は
なくなってしまうだろう、値段に見合わない(コスパが悪い)からだ。
それはメーカーにとって良いことなのだろうか? まあ、低価格製品を
きっぱり捨てて、「ウチの製品は、良いものは、それなりの値段がしますから
それを買っていただければ」というのも、ブランド戦略的にはありだろう。
でも逆に、音のわかっているユーザーならば、コスパが見合わない製品は
買うことは無いであろう(いくら音が良くても、10万円もするイヤホンを
買おうとは思わない、その製品の音質が100点だとすれば、数千円で99点の
他社製品が買えるからだ)まあ、ブランドの名前で満足するか、実質を取るか、
それはメーカーの販売戦略に対する、ユーザーの選択肢なのであろうが・・
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そろそろ低価格帯の高音質イヤホンも買いつくした感じになってきいる、
量販店や専門店で視聴できるイヤホンはほぼ全部聞いている状況だ、
その中で、コスパが A+ランク、あるいは Sランク(最高)というものは
数えるほどしかない。自身で設定している5000円という上限価格を超える
もので、より高音質なものは勿論あるのだが、それはもはや、イヤホンとして
値段が許せる範囲ではない(私の場合、基本的に屋外で使うものだから、
故障、紛失などのリスクがつきまとうので高価なものは買えない)なので、
その価格帯はコスパが良いとは評価できなくなってしまうわけだ。
家で聞くのであれば、より高音質な高性能ヘッドホンを使う選択肢もある
(事実そうしている)ただ、それを屋外に持ち出すのは大変だし、1つの目的で
ある電車内での遮音性能は、やはりカナル型のイヤホンが有利だ。
で、低価格帯イヤホンが店舗で視聴ができなくなってきているのも問題だ、
安いものを売りたくない、という店やメーカーの姿勢も理解できる、ビジネス
だからしかたない。なので、結局、くじ引きのようにして、試聴もせずに購入
した安価なイヤホンが、たまたま良かった、というのを探すしかない状況だ。
さすがに、そんな効率の悪い買い物はできないので、もうそろそろ購入する
イヤホンが無い、という状態になってきている。
また、中古イヤホンは、試聴しずらく、しかも市場の相場(値引率)が良くない、
おまけに高価な機種ばかりだ。(まあそうでなければ売り払わないのだろうが)
そんなわけで、モノがなかなか買いにくい世の中になってきている。
結果的にスローペースになってきているので、このシリーズがとこまで
続くかわからないが、まあ、とりあえず、今回はこのあたりまでて。