2014年8月30日(土)に、滋賀県大津市、琵琶湖畔の
「におの浜」にて行われた第24回「びわ湖ペーロン」大会
の模様より、中編。
ところで、近年の「琵琶湖」関連のイベントは、「びわこ」
あるいは「びわ湖」と、ひらがな混じりで書くことが多い。
勿論「琵琶」は画数が多いし、おまけに「琵琶」は当用漢字にも
入っていないので、このような記述になるのであろう。
さて「ペーロン」であるが、これはドラゴンボートの類似競技
であり、ドラゴンボートは競技として厳密なルールが定められて
いるのだが、ペーロンは、定められたルールがなく、地域により
微妙に異なるレギュレーションで大会が行われている。
「ペーロン」競技で良くあるのが「ターン」であるが、これは
ドラゴンボートには無い、ただ、ここ「びわ湖ペーロン」大会
では、ターンは無く、他地区には無い400m直線という点が
珍しいが、基本的にドラゴンボートの大会ルールに準じている。
(ちなみに、ドラゴンボート競技は、200m、250m、500m、
1000mといった距離が主流となっている)
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今回の観戦記事では、レースの順位とか、そういう事よりも
主に参加チームにスポットをあてている。
まあ、それは当ブログではいつもの事なのだが、まず大変なのは、
際限なく書きたい事が出てくるので、記事も長くなる事だ(汗)
(エキサイトブログでの記事の最大文字数は1万文字であり、
ちょっと長くなったと思うと、すぐに1万字に達してしまう、
前編、中編、後編などに分けはするのだが、記事全体のつながり
や構成もあるので、文字数制限はなかなか厳しい)
で、チームのメンバーと会話する事にも、いつものように重点を
置いている、チームの調子、事情、方針、そうした様々な情報を
得ることで、観客目線・選手目線におけるドラゴンボートの魅力を
多少なりともブログ記事で伝えることができるようになるからだ。
残念ながら、私の他の、ドラゴンボートを撮影する、スティル
カメラマンは、プロ、アマを含め、全て、選手の方と会話を
する事はまずない、また、報道系ビデオカメラマンにしても、
番組を作るためのインタビューはアナウンサーを使って行うが、
世間話などの会話をすることが出来るカメラマンは皆無だ。
ただ、こうした状況はドラゴンボートの場合のみだ、他のスポーツ、
特にプロスポーツなどにおいては、カメラマンはそのスポーツ全体
の情報はもとより、選手の状況まで熟知して映像を撮っている。
(だから、たとえばスポーツ誌の1面のような、そこにドラマの
ある写真が撮れるわけだ)
つまり、このあたり、ドラゴンボートがまだマイナースポーツで
ある所以であって、残念ながら、まだ、プロアマ含め、一般の
カメラマンの感覚では「ドラゴンボート」という漠然とした全体的な
イメージしかなく、そこにチームや選手といった、細かい要素までは、
視野に入ってこない状況なのだ。
この状況を改善していくことが、ドラゴンボートをより普及・振興
していく上で非常に大事だと思い、そういう視点から、私もできる
だけ選手に近い目線を得ようと、全ての大会で様々な情報を収集し
同時に写真も撮るようにしている。
ただ、それも限界がある、チームの情報を得る為に各チームの
テントを訪れ、例えば10分とか、様々な話をしていく、
しかし、その間、レースの写真も撮らなくてはならないし、
レースのタイム、順位、それらの情報も把握しておかなくては
ならない、実際にそうしたな事をやってみればわかると思うが、
時間的にも、そう沢山のチームと話をする事はできないし、
心理的にも、知らないチームに入っていって、普通に会話をし、
写真を撮ることは難しい、それができる人は極めて稀だと思う。
私としても、地元チームも含め、できるだけ多くのチームと
話をし、紹介していきたいのだが、時間的・心理的な限界が
あるので、せいぜいが1日で15~20チーム、中大規模大会
ともなると、半分以上のチームは、話をすることも、レース
以外の写真を撮る事もできない・・
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さて、前置きが長くなったが、チームやレースの紹介を始める。
まるで、豪華俳優陣によるTVドラマのエンディング映像のような
イメージだが、こちらは、大阪のチームメンバーを中心とする
混成チーム「かっこいいんだぜ!」だ。 チーム風、打艇龍舟、
あるいは、その混成チームではないかもしれないが、チーム河童、
チーム未来などのメンバーの姿も見られる。
匠「まるで、”北港スプリント”状態ですねえ(笑)」
か「匠さんも、どの大会でもいますねえ(笑)」
そう、北港スプリントは、ODBA(大阪府ドラゴンボート協会)
の登録チームを主とした、小規模大会&懇親会であり、年に2回
行われている、その大会では、大阪の様々なチームが単独あるいは
混成で出場する。まあ、この大会があるからか、大阪のチームは
仲がよく、比較的混成チームが作りやすい環境にある。
従来、その特徴は大阪地区のみであったのだが、1~2年前から
東京でも「勝鬨地区」が大阪と同様に混成チームを作れる環境を
整えてきていて、各地の大会にカテゴリー毎に「KACHIDOKI xxx」
というチーム名で出場している。
和歌山地区も同様だ「熊野水軍」+「もっこりドラゴンボート部」の
混成による「くまもっこり」は、各地の大会に出場しているし、
元々が強豪チーム同士のコラボなので、要注目チームとなっている。
比較的独立性の高かった他地区でも、こうした混成チーム編成の
流れは広まってきていて、東京+静岡、京都+滋賀、滋賀+大阪
あるいは名古屋地区混成など、様々な混成チームが出来てきて
いる、今回の大会でも、滋賀「GPO」+大阪「河童」、名古屋
「東海龍舟」+名古屋「闘龍者」などの組み合わせが見られる。
こうした方向性は、長所も短所もある。チームの独立性という
意味ではむしろデメリットなのだが、それよりも混成チームにより
メンバーが足りない場合でも大会に出場できるというメリットを
優先しているのであろう。
いや、もっとはっきり言えば、メンバーが揃わないという点が
課題なのだと思う。ドラゴンボートやペーロンは他の団体スポーツ
に比べても、多数のチームメンバーを必要とする競技だ、そして、
ライフスタイルの多様化により、たとえ日曜日であっても
必要なメンバー数を揃えるのは容易ではない。
なので、近年では10人漕ぎの「スモールドラゴン」が盛んに
なってきている、本「びわ湖ペーロン」大会でも、20人漕ぎが
1カテゴリーに対して、10人漕ぎの部は、一般(オープン)、
混合、女子の3カテゴリーが設置されている。
本大会以外でも、琵琶湖では「スモールドラゴン」選手権大会が
行われているし、大阪ATC大会、京都宇治大会、大阪猪名川大会
静岡ツナカップ大会(8人漕ぎ)等、近年は10人漕ぎ(以下)の
レギュレーションの大会が増えてきている。
やはり、いつも書いているように今後は10人漕ぎのレギュレーション
が、ドラゴン(ペーロン)のスタンダードになっていくという流れは
時代の要求なのだろうと思う。
さて、引き続き参加チームの紹介をしていこう。
こちらは、地元の瀬田を中心に活動している「Sprits Club」
琵琶湖の大会を中心に「女子の部」で参加している。
ドラゴンボートが本業という訳ではなく、他のボート競技が
メインなのだが、それでも、この「びわ湖ペーロン」は常連中
の常連チームで、なんでも、17回も出場しているそうだ。
本大会での女子チームの参加は6チーム。
「Spirits Culb」の他、地元強豪「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」
の女子チームの「びわにゃん」、同じく地元ドラゴン専業チーム
である「GPO」の女子チームが「GPO frau」である。
前編でも紹介した「師走の会」も女子チーム「上村組」を参戦。
さらに、建築士のチームが2チーム、「近畿女性建築士」と
「ゴーゴー! 女性建築士☆」がエントリーしている。
女性建築士チームは、ホームページを利用して、メンバーおよび
応援の参加者を募っていた。何故それを知っているかと言うと
「びわ湖ペーロン」で検索すると、上位にHITしたからだ。
SEO(サーチエンジン最適化)が良く行き届いているのであろうか?
その効果もあってか、建築士チームとして2チームを参戦させていた。
(成績はやや振るわず、残念ながら決勝進出はならなかった)
女子チームは6チームの為、予選、敗者復活、決勝、という通常の
カテゴリーに近いレースフローが組まれている。ちなみに、女子
チームのエントリーが少ない場合は、1回戦、2回戦の合計タイム
制となることが良くある。
女子チームの中で強豪は「びわにゃん」と、こちらの「Sprits」だ、
他のチームとは頭1つ飛びぬけている。
女子1回戦では、その「Spirits Club」と「びわにゃん」が当たって
しまった、予選は1位抜けなので、熾烈なトップ争いが展開された
のだが、ほんの僅かな差で「びわにゃん」が1位抜け。
「Spirits Club」は敗者復活戦に進むこととなったが、こちらは
問題なく敗復1位抜けで決勝進出。
さすがに「Spirits Club」は強い、そういえば思い出したが、
今から6~7年前の、琵琶湖1000m大会に「Spirits Club」が
出場、「Spirits」の若手の女子選手達は、1本目、2本目、決勝戦
およびフレンドシップの4レースに出場、片道1000mの大会だが、
スタート地点までの往復で2km、都合8kmという長距離を
漕いだ計算になるが、「Spirits」の女子選手達が平然としていた
ことが印象的であった。
「Spirits Club」、琵琶湖以外の他の大会にも出場すれば、
「スーパードルフィン」や「チーム河童」といった女子強豪チームと
好勝負が期待できそうに思うのだが、ここもやはり20人という
女子選手を集めるのがなかなかしんどそうな状態だ。
やはり他地区大会でも、スモールドラゴン制度の普及が急がれる
状況だ。
そして、本大会には、地元ビギナーチームも多数参加している。
まずこちらは「オプテックス いんふられっず」
滋賀の一流企業「オプテックス」は、本大会のメインスポンサー
であり、社長さんも応援している、もっとも社長さんはボート好きが
昂じて、滋賀県ドラゴンボート協会の重鎮として、滋賀の各ドラゴン
大会の役員として参加されていて、自ら漕がれることもある。
「いんふられっず」というのは、オプテックス社の主力商品が
赤外線センサーであり、赤外線=インフラレッドから来ているの
だろうと思う。
今回は、本大会の運営を手がける「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」の
選手も何人か「オプテックス」チームに乗っているようだ、
「オプテックス」社の社員の方なので、そちらに乗っている模様。
まあ、それが理由か、あるいはここのところ毎年本大会に出場して
いるので慣れてきたのか?「ホスト(主催側)チーム」としては、
「いんふられっず」は、だいぶ速くなってきている。ドラゴン専業
チームに迫る2分ジャスト(注:400m)前後の好タイムを出して
いたのだが、残念ながら組み合わせの不運で強豪チームとあたり、
予選より、2位、2位となって、途中敗退となってしまった。
こちらは、「志士の会」、10人漕ぎの部で、2チームをダブル
エントリーしている、聞くところによると、地元の議員さんの
後援会の方々ということだ。
後援会というパターンはドラゴン(ペーロン)のチームとしては
珍しいので、応援している金髪の女性選手の方に話を聞いてみよう。
匠「今回、大会出場は初めてですか?」
志「はい、そうです」
匠「練習はされましたか?」
志「え~と、人によりけりですが、1回または2回ですね」
匠「オーパル(雄琴にあるスポーツ施設)で練習されましたか?」
志「はい、オーナーのYさんとかにはお世話になりました」
匠「なるほど・・ で、初めて漕いでみて、どうでしたか?」
志「とても楽しいですね、ハマるかも知れません(笑)」
匠「でも、初参加で、1チームが準決勝進出なんて凄いですね、
あ、今、応援中ですか? どれどれ?(レースの模様を見る)」
志「どうでしょう? ウチのチーム勝てますかね?」
匠「え~と、組み合わせは”すいすい丸”さん”東海龍舟”さん、
地元の”イオンモール”さん、そして”志士の会”さん
ですか・・ う~ん、2つのチームがドラゴン専業チームです、
決勝進出は2位までなので、ちょ~っと厳しいかもしれません」
志「やっぱみなさん速いですよね~」
まあ、そういう話になっていたのだが、やはり「すいすい丸」
「東海龍舟」が順当に決勝進出となった。「今日はグダグダ」と
言っていた「東海龍舟」であるが、さすがに強豪チームであるから
ほとんど初めて漕ぐチームに負ける筈もない。
ちなみに、このカテゴリーは「10人漕ぎ一般」の部だ、
しかし、数多くの大会に出場し、出る大会のほとんどで上位入賞
という安定した実力を誇る、名古屋の名門強豪「東海龍舟」と
初漕ぎのチームが同じレースに出るというのも、良く考えれば
あまり好ましいものではない。大差がついてしまうのが明白な
状況だからだ。
なので、まあ、他の記事でも書いたように「びわ湖ペーロン」には
「実力別カテゴリー分け」の導入が必須であるように思えるのだ、
この大会は他の琵琶湖地区のドラゴン大会のとは運営形態がやや
異なり、琵琶湖放送(BBC)が主催であるのだが、とはいえ
ドラゴンボートチームの方の多くが関わっていると思うので、
企画運営の担当の方には、是非「実力別カテゴリー分け」を
ご検討していただきたく思う。
こちらは「日立建機ティエラ」チーム、今年で3回目の参戦と
いうことだが「日立建機ティエラ」「日立建機ティエラMIX」の
2チームを「20人漕ぎの部」でダブルエントリーしている。
都合40人以上というメンバー数は、今回の大会では最大勢力と
なっていて、会場のいたる所でオレンジのユニフォームが目立つ。
2チームのうち「ティエラMIX」はなかなか速く、2分を切る
好タイムを出してきている、これは場合により、ドラゴン専業
チームさえも喰われてしまいそうな、素晴らしいタイムだ。
こちらは「松陽台」チームの監督さん。
「松陽台」は、以前の記事「びわこ高島ペーロン大会」で
いっきにドラゴン界に知名度が上がったチームだ。
記事にも書いたように「高島ペーロン」の昨年の覇者であるが、
今年は「小寺製作所」「池の里」という2つの大津市のドラゴン
専業強豪チームに阻まれ、3位という成績に甘んじた。
このままでは終われない、という事で「びわ湖ペーロン」に急遽
参戦ということになったのだが、高島ペーロンとびわ湖ペーロン
では、艇の形も特性も漕ぎ方も、ずいぶんと異なる。
ドラゴンの漕ぎ方については、高島の大会後に仲良くなった
「小寺製作所」より特訓を受けてきたらしい。
昨日の敵は今日の友、強敵と書いて「とも」と読む・・(笑)
まあ、しかし、予選でいきなりその”師匠”の「小寺製作所」
と当たってしまい、2位に甘んじたのだが(ちなみにその
レースの僅差の3位は、前記「ティエラMIX」だ)、敗者復活で
1位抜けで準決勝進出となった(さらにちなみに、その時の
2位は、ホストチームの「オプテックス」だ)
だが、「松陽台」の不運は、準決勝でドラゴン専業強豪チームの
「池の里」「龍人(どらんちゅ)」「GPO」と当たって
しまった事だ、これはさすがの「松陽台」でも、少々不利な
状況、2位抜けで決勝進出なのだが・・・
準決勝で「池の里」「龍人」にはおよばず、敗退してしまい、
ちょっと気合が抜けた「松陽台」チームのメンバー。
松「あ、匠さん、お疲れ様です」
匠「松陽台さん、残念でしたね・・組み合わせが不運でした」
松「櫂ですね、パドルって言うのですか?これが全然違うのと
漕ぎ方も高島のペーロン艇とは違うみたいで、まだ勝手が
うまくつかめません」
匠「まあ、そういう差は練習で詰めるしか無いでしょうねえ、
引き続き”スモールドラゴン大会”も出られますか?」
松「いや、また恥をかきそうなので(汗)ドラゴンの練習して
から出直します」
匠「そうですか・・ では、また来年”高島ペーロン”での
ご活躍を期待することにします」
(といいつつも、2週間後の「スモールドラゴン」に「松陽台」
は出場している、その様子はまた後日関連記事で・・)
こちらは「日本ケイテム」チーム。
おりしもBBQ昼食の真っ最中。とはいえ、ノンアルコールの
ドリンクばかり。 ちなみに、本大会では「飲酒」は厳禁だ。
この大会のみならず、他のドラゴンボート、ペーロン大会でも
「飲酒」は禁止されている。
勿論、艇が沈没、転覆してしまった等の場合でのリスクがあるし、
あるいは、私が知るずっと以前の話だが、どこかの大会で選手が
飲酒後の帰宅途中で事故にあった事があるとも聞いている。
選手達は暑い中のBBQで、ビール等も飲みたい状況とは思うが、
大会運営やご自身の安全性を考慮した上での、ご理解をお願いしたい。
さて、レースの方は準決勝の段階になってきている。
各カテゴリーでの準決勝進出チームは以下となった、
20人漕ぎ一般:GPO、池の里Lakers!、龍人、松陽台
小寺製作所、bp、日立建機ティエラMIX
10人漕ぎ一般:志士の会KANAE号、東海龍舟、すいすい丸、
イオンモール草津、琵琶湖ドラゴンボートクラブ
豪腕龍、JP労組びわこ中央ユースネットワーク
また、参加チーム数の少ない以下のカテゴリーでは敗者復活戦より
準決勝を飛ばして直接決勝戦進出となる。
10人漕ぎ混合:チーム未来とゆかいな仲間たち、師走の会、
小寺製作所 錺(かざり)部、かっこいいんだぜ!
10人漕ぎ女子:Spirits Club、びわにゃん、GPO frau、
師走の会 上村組
このうち、日立建機、志士の会、イオンモール、JP労組のみが、
地元ビギナーチームであり、他はすべてドラゴン専業またはそれに
準じるチームだ。準決勝はまだしも、決勝戦となると、ほぼ全て
専業チームになってしまうであろう。
敗者復活や準決勝などで惜しくも敗退してしまった地元チームの
選手は、やはりがっかりとした表情だ、まあ、専業チームとの
実力差から言って、どうしてもそういう結果になってしまう。
おなけに、敗退したチームは、大会会場から「撤収」してしまう、
決勝戦ともなると、ドラゴン専業チームしか残っておらず、
多少観客数が寂しい感じになるし、そもそも地元の人達への、
大会の楽しさやらのフィードバック(広報)が希薄になってしまう。
また、選手達の大会への満足度も減ってしまうかもしれない、
これを解決するには、繰り返し述べている実力別カテゴリー制導入か、
または、B決勝制度にするか、あるいは、参加賞、特別賞、抽選会等を
大会のラストに持ってくることである。
B決勝制度は通常ルールから比較的容易に実施可能だが、
B決勝用の賞品・副賞などが増えることで予算が膨らむことや、
B優勝で勝ってもあまり嬉しくない、という点が課題となる。
参加賞、特別賞、抽選会などは、滋賀びわこ高島ペーロン大会や
静岡ツナカップ大会で行われている方式だ、選手にとっては
魅力的かもしれないが、勿論、この方式でもB決勝方式以上に
賞品を多く準備しなければならない。
まあ、本来ならば、敗退チームの選手を含め、観客の誰にとっても、
最後まで見たいと思わせるレースを展開できるかどうか?という
根源的な課題に戻るのであろう、でも、まあ、それはまた別問題で
あって、やはり、まずはルール上で変えていくべき点を考慮する
必要がある。
さて、こちらはホストチーム「琵琶湖ドラゴンボートクラブ」の
女子チーム「びわにゃん」の女子の部決勝戦前の陸上練習風景。
ホストチームの立場はなかなか難しい、地元チームや他地区チーム
の参加を促すためにも、あまり勝ってしまうのは好ましくないし、
かといって、運営に集中したりで負けてしまうのも格好悪い。
まるで「接待麻雀、接待ゴルフ」のように、勝ちすぎず、負けすぎず
という結果が理想なのだが、仮に手を抜いたレースをやっても、
それは、まず選手が面白くないし、観客などにもわかってしまうし、
おまけにTV放送もされるのだ(汗)
ただ、この「びわにゃん」に関して言えば、女子強豪「Spritits Club」
との実力はほぼ同等と見られるので、恐らく決勝では、どちらが
勝つとしても、半艇身以内差の激戦になることが予想される。
当然手を抜くどころか、火花を散らせる真剣勝負となるであろう。
そうした「魅せる」レースを展開してくれるのであれば、ホストも
ゲストも、もはや関係ない、決勝の好レースを期待することにしよう。
敗退地元チームが帰ってしまうのは、こうした面白さを知らないから
というのも重大な理由の1つであろう、冒頭にあげたカメラマンの話と
同様に「ドラゴンボート」という漠然とした一般概念しかなく、そこに
「チーム」や「選手」の姿は浮かんでこないからだ、なので、たとえ
白熱した決勝戦であっても、それは「他人事」となって興味がわかない、
という事なのかもしれない。
この課題に対しては、私が単にブログ記事を書けば良いというものでも
なく、運営側はもとより選手など、ドラゴンボートに関わる全ての人に
普及に関する様々な方策を考えていただきたく思う。
さて、今回も長くなってしまったが、熱戦が予想される各カテゴリーの
決勝戦の結果はいかに・・(以下、後編に続く)