今年で第6回目となる、静岡県ドラゴンボート大会・
御前崎市長杯の模様より、記事第4回目(最終回)
2013年6月30日、時刻は午後4時、ちょうど全レースが終了した
ところである。会場は、最終レースのチャンピオンカップの
決勝戦の余韻か、まだ興奮さめやらぬ雰囲気。
御前崎大会は、今年から3カテゴリーで実施されている。
従来からある混合(男女混合)に加え、チャレンジカップと
チャンピオンカップが新設された。
チャレンジカップは地元などのビギナーチーム中心であり、
チャンピオンカップは、ドラゴン専業チームまたはそれに
準ずる実力を持つチームによって争われる。
ただ、どのカテゴリーを選んでも、3位までが入賞であり、
賞品も順位によって同じ、勿論参加費も同じだ。
「だったら、強いチームがチャレンジに出れば優勝するん
じゃないの?」とは言うなかれ・・ まあ、それは一言で
言うと「面白くない」のである。プライドもそうだし、
達成感も無い。むしろ、実力が足りなかったとしても
あえてチャンピオンに出て負けた方がすっきりするかも
知れない。
ドラゴンボートチームの多くが経験する「進歩の壁」に
当たっていた「中電龍舟」、そろそろ6~7年はドラゴンを
やっている様子だが、会社(中部電力)からクラブとして
認められてからは1~2年と聞いている。
また、今回は中部電力の新入社員有志によるチーム、
「チーム ユウユウ」も出場していて、初出場にも関わらず
準決勝に進出している。後輩に良い所を見せる意味でも
ここは是非、初入賞したかったことであろう。
(ちなみに、「中電龍舟」は3年前に本大会でのBリーグで
準優勝の実績があるが、Bリーグとは決勝に進出できなかった
敗者チームの中で再戦し、下位優勝を決めるリーグであるから、
B準優勝と言っても、あまり実感はなかった事であろう・・)
先ほど行われた「チャンピオンリーグ」の決勝戦、そこに
至るまで「中電龍舟」は、2回の予選レースをこなしていた、
予選1本目、タイムは54秒台、このタイムは3位であるが、
同じ54秒台に3チームが居る状況だ、このままでは上位
4位までの決勝進出は微妙だ。
予選2本目は、潮流の影響からか?タイムを1秒程度落とす
チームがほとんどであったが「中電龍舟」は、逆に僅か
ながらタイムを上げ、決勝進出を決めた。
そして決勝戦、やや出遅れた「中電龍舟」であったが、
先行する速い「海猿火組」と「遠州舸会」の2チームに
追いつけ、と必死で食い下がり見事3位入賞を決めた次第だ。
長いトンネルから出て光明が見えた状況を感じたのかも
知れない「中電龍舟」のハイタッチはいつまでも止む事は
なかった。
ここで、大会本部より連絡事項、これよりテント等の施設や
ボートを撤収しつつ、15分後に閉会式を始めるとのこと。
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さて、閉会式兼表彰式。
開会式では1000名以上の選手・参加者が集まっていたが、
さすがに入賞チームの他の敗退チームはすでに撤収している。
3カテゴリーx3位で合計9チーム、特別表彰のチームを
加えても300人以下にまで閉会式の参加者は減っていて
ちょっと寂しい感じだ。
こちらは、今日の大会でずっとMC(アナウンス)を
務めていた「スナオ」さん。
昨夜の「前夜祭」でもMCをされていたのだが、そのときに
ス「今日は奥さんの誕生日なので早く帰らなくては」
と話をしていた。
それでも、結局、前夜祭がお開きになるまで残っていた
スナオさんだが・・・
匠「スナオさん、昨晩は(奥さん)大丈夫でしたか?」
ス「ええ、”あら、早かったじゃない”って言われましたよ」
匠「あは、それはよかったですね」
(いや、しかし、油断は禁物だ・・汗)
そして閉会式のMC
ス「皆さん、ちょっとお待ちくださいね、
ちょっと忘れ物をしてきたみたいで・・」
どうやら、入賞賞品を大会本部に忘れてきた様子だ(汗)
本部テントは今、撤収作業でごった返している。
そして、閉会式会場からは200mほど先にある。
無線で連絡を取る。
ドラゴンボートで200mならば、僅かに1分、
しかし、意外にも人間の方が時間がかかりそうだ・・
(徒歩で約2分、駆け足ならボートと同等くらいか?)
賞品を持って必死に走ってくるスタッフの方達・・
(どうもお疲れ様です)
さて、賞品も揃って、表彰式がスタートした。
混合の部3位、「スピカ・ダーリング」
静岡市清水区の保育園の、若い美人保育士さん達が
中心となっているチームだ、園長先生は昨夜のレーン
抽選会で1番クジを引き、今朝の開会式で選手宣誓を
務めた。2年前に「素質があるかもしれない」と
ドラゴン選手達から評価されただけあり、着実に
実力をつけてきている伸び盛りのチームだ。
ちなみに3位の賞品は地元特産の高級メロンだ。
そして混合2位は、東京のドラゴン専業チーム選抜の
「KACHIDOKI SHARES」
聞くところによると、派生チームとして「KACHIDOKI・・・」を
名乗る女子チームを編成し、7月の日本選手権(天神)大会
にエントリーするそうだ、天神大会では、例年「Super Dolpine」
と「Team 河童」という2強の女子チームが出場するのだが、
さらに新たな女子強豪チームとなるのだろうか?
天神大会の女子カテゴリーも目が離せない戦いとなってきた。
混合の優勝は「国立清水海上短期大学校Bチーム」
決勝戦で、ドラゴン専業の「KACHIDOKI SHARES」を、僅か
0,08秒差で破って意気揚々としている。
兄貴分の「Aチーム」とともに、今回の大会を十分盛り上げ
てくれた国立清水チームであるが、学生チームゆえに
重要な課題を抱えている。そのあたり、監督によると・・
監「メンバーが卒業して入れ替わってしまうので、
チームの力が毎年ばらついてしまうんですよ・・」
匠「そうですね・・ 同志社、立命館、大正大学などの
ボート部などで、たまに良いメンバーが揃った年に、
恐ろしく強いチームができて、ドラゴン大会にも
ピンポイント的に参戦する事があります。
そうして優勝や準優勝の好成績を残すのですが、
それが2年続くことは殆どありません・・
そこで、兵庫教育大などは、ドラゴン専門のボート部を
作って、各大会で経験を積みつつ、さらにはOBも
参加させてチームの力を保っていたりします。」
監「なるほど、OBを入れるのか・・」
匠「はい、有効な手段だと思います。でもまあ、現役メンバー
だけでやりたいという学生チームもありますので、
そのあたりはメンバーの意識の問題なのですが・・」
さて、こちらは
チャレンジの部の優勝の「男の中の男塾(旧アルカポネ)」
ユニフォームが間に合わなかったのか、紙を貼っている。
アルカポネ時代から、なかなかの強豪チームであったが、
ここに来て、ついに優勝。当人達はチャレンジカップに
残りたいそうだが、まあ、来年からは間違いなく
「チャンピオンカップ」入りでしょうねえ・・
チームの実力だが、まずはユニフォームが揃っているか
どうかというのが1つの判断基準となる、初参戦などの
チームでは、ユニフォーム無くバラバラな服装な事が多い、
けど2回3回と出場していると、ユニフォームを新調し、
そこまで経験を積んできていることと、ユニフォームに
よるチームの心理的結束感からか、ぐんと強くなる。
「男の中の男塾」の場合は、ユニフォームを揃えるより
先に強くなってしまった、まあ、だけど、もしかしたら
これからドラゴンにはまってしまって、全国各地の
ドラゴン大会に「男塾」の新ユニフォームで登場する
かもしれない。
ちなみに各カテゴリーの優勝賞品は、高級牛肉とのこと。
チャレンジ3位は「KIMURA サイクロン」、地元強豪
チームゆえに、来年は優勝と、巻き返しを図りたいところだ。
チャレンジ2位は「漕げルンです」
フジフィルムのチームだ。
2位の賞品は、「カツオ3匹」
この箱がびっくりするほど重い、いったいどれだけ大きい
カツオなんだ?
ちなみに、あるチームがこのカツオを慰労会の寿司屋さんで
さばいてもらおうとしたところ、そこの大将さんに、
「20人くらいじゃとてもたべきれないよ、1本で十分だよ」
と言われたとのこと。私などはスーパーで売っている切り分け
られたパックのカツオくらいしか普段見ないので、1本の
カツオがどれくらいの量なのか、ちょっと想像できない。
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ところで、フジフィルムチームのメンバーに、試合中に
フ「フジのカメラで撮ってくださいよ」と言われたのだが、
匠「何台か使ってますよ、今はXシリーズが欲しいな」
と答えておいた。
Xシリーズは、フジフィルムが最近進めている高級路線の
デジカメで、代替わりが早いデジカメ市場の中、良いものを
長く使う、というコンセプトの商品で、なかなか好感が持てる。
Xシリーズには沢山の種類があり、
X1シリーズがAPS-Cセンサーの一眼レフタイプで
3機種(ファインダーの仕様が異なる)出ている。
X100シリーズは、クラッシックな外観の単焦点レンズ搭載の
超高級コンパクト、光学ファインダーとEVFのハイブリッド、
センサーも大型のAPS-Cだ。
X10シリーズはズームレンズ搭載、2/3インチセンサーの
高級コンパクト。
X-S1は、レンズ固定式高倍率ズーム(最大600mm)2/3インチ
センサーの高級機だ。
X-F1が、スタイリッシュな2/3インチセンサーズームコンパクト。
この中でドラゴン撮影に使えそうなのは、超望遠(600mm相当)
が効くX-S1なのだが、まさにその目的で、同社の旧型機である
FUJI S100FSを使用している。
こちらはズームの望遠側こそ400mmまでなのだが、
新型機X-S1とほぼ同サイズの大型センサーを搭載していて、
おまけに使い易い手動ズームと、まずまずのバランスがとれた
仕様だ。(まあ、仕様を見て良さそうだったので、S100または
S200で中古指名買いを長い間狙っていたのではあるが・・)
実際に使っての弱点は、電源をONしてから撮影可能になるまで
若干時間がかかる事、なので、ドラゴンのレース中に使うには
それがちょっと課題となっている。
長所は勿論、一眼レフ+超望遠レンズに比べ、はるかに小型軽量
なことだ。(とはいえ、S100FSは、コンパクトデジカメとは
言っても、小型のデジタル一眼レフボディより一回り大きい)
それと、やはりドラゴンの撮影では(35mm判)銀塩換算600mmは
最低必要だ、大会によっては、さらなる望遠も必要と感じる、
ここ御前崎や関空大会ではできれば800mm相当は欲しいところ。
S100は新品在庫でかなり安く購入したのだが、新型のX-S1に
買い換えるにはまだちょっと早い。また、選手スナップに使えそう
な、X10は他社の同クラスの高性能コンパクトを使っているので、
これも買い替えが難しい。
ドラゴンの撮影を外して考えてみると、X-Pro1などの一眼だが、
APS-Cサイズ素子のミラーレスは、こちらも他社製品を使っている。
他社と同じようなスペックのカメラだと、いまどきは、カメラも
実用品であるから「1種類あればいいや」となってしまうわけだ。
(趣味でかたっぱしから購入するというのも難しい)
そこで、普段使い用として、他社にあまり無いコンセプトの製品
である、クラッシックなX100(sで無い旧型)かファッショナブル
なX-F1あたりが、私的には狙い目になっている、
X100は新型のX100Sが出た為、中古市場に大量に出回っているが
元々10万円オーバーの高級機種であるから、中古もまだそこそこ
高価だ、もう少し安くなるのを待っている状態。
しかし、他の一般的なデジカメのように、毎年、あるいは数ヶ月に
1回のハイペースで新製品を作り続けると、その開発費が大変なの
はともかく、中古市場で旧型機は劇的なくらいに値崩れしてしまう。
フィルム時代は、人気中古機種の値段が大きく下がることはなく、
投機の目的で高級カメラを購入した人も多かったようだが、
デジカメではそれはなく、極端に値段が下がる。
家電製品と同様で一般ユーザーは古い機種は目もくれないのだが、
私の場合は使えそうな新機種が出ると、いちおう機種名を覚えて
おいて、数年して中古が大きく値下がりしてからそれを購入している。
ここ数年で何台か買ったミラーレス一眼などは、すべて1万円台
での購入だ、まだ現役で十分すぎるほど使える性能・仕様なのに、
WIFIがついていないとか、そんな仔細な違いで、世の中では
すでに旧機種扱い、極めて勿体無い話だ。
なので、フジフィルムの高級機戦略は、若干新品価格が高かった
としても、新機種発売のペースも遅く、また中古価格が落ちにくい
ので、ユーザーが中古を狙うことも少なく、メーカー側としては、
やりやすいのだと思う。これまでの商品ではリコーのGRデジタル
シリーズが、そうした市場戦略を成功させた例だと思われる。
しかし、X100については、ちょっとユーザー層が違うように思える、
クラッシックな外観からライカを連想させるのか、発売直後は、
オールドカメラマニアなどが多くとびついた。ただ、デジタルは
やはりフィルムとは全く違う、外観はともかく中身は多数の機能を
詰め込んだ最新デジカメだ、恐らく使いこなせないのであろう、
フルオートで撮るならば、絞りによる写真表現やレンズ特性の味も
良くわからない、ズームも無い単なるマニアックで高価なデジカメ
ならば、まだ高く売れるうちに売ってしまおう、と考えることも
あるだろう、今の市場はそうした状況になっているのかもしれない。
しかし中古市場は飽和すれば必ず値下がりするので、その時が来たら
購入したいと思っている。
しかし、こういう考えではフジフィルムさんは儲かりませんね・・・
「漕げルンです」さん、すみません(汗)
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カメラの話ですっかり脱線したが(汗)
「チャンピオンカップ」は、先に伝えたとおり
1位「海猿火組」、2位「遠州舸会」、3位「中電龍舟」という
結果となった。
そして4位と健闘した「国立清水海上短期大学校Aチーム」にも
特別に「敢闘賞」が贈られた。
これで「国立清水A」も、妹分、混合優勝の「国立清水B」に
なんとか顔向けができる、まあ、これで目出たし、目出たし。
さて、時刻は午後5時過ぎ、こちらもそろそろ撤収だ、御前崎から
関西は遠い。
閉会式に残っていたチームはみな、賞品をかかえて帰路につくが、
「KACHIDOKI SHARES」の選手の方から、
K「匠さん、これおみやげ」
匠「お、浜松銘菓、うなぎパイと、その高級バージョンの
うなぎパイ VSOPではないですか! いただきます」
しかし、何故、東京のチームが「うなぎパイ」なのか?
東京だったら、「ひよこ」か「東京ばなな」ではないのかな?
けど、良く考えれば、お土産を持って行く先があるわけでは
ないのだから、地元の土産を買ってくることは無いだろう。
むしろ逆で、静岡土産を持って帰るので、これらを購入、
ちょっと先に味見で空けて食べている、ということか・・
言わずと知れた「夜のお菓子」「うなぎパイ」シリーズだが、
「夜のお菓子」というと、なんだか意味深なイメージなのだが、
実際には、うなぎパイをお土産として買って帰った夜に「一家
だんらんで食べて欲しい」という意味でつけれらたのだそうだ。
で、VSOPバージョンには「真夜中のお菓子」と書いてある、
こうなるとちょっと意味不明なのだが・・(笑)
さらにちなみに、ブランデーと書いてあって、VSOPとは
書いていない、まあ、VSOPは、お酒としてのブランデーの
等級であるから、さすがに記載するのはまずいのだろうか?
ただ、ブランデーでも、「VSOP」や「XO」「ナポレオン」
という等級を名乗るのは、製造国によっては、規制がなくて、
あくまでメーカーの「自称」に過ぎない場合もあるようだ。
(そういえば、以前、安物の「ナポレオン」を飲んだことも
あったっけ。うん?これが「ナポレオン」の味?、と不審に
思った記憶があるが、酔ってしまったのでわからない・笑)
まあ、それはともかく、うなぎパイ「VSOP」はなかなか
美味だった、ただ、個人的にはノーマルの「うなぎパイ」も
やはり捨てがたいものがあるが・・
御前崎の日が暮れる、静鉄バスで帰ろうとしたのだが、
「海猿火組」の女性メンバーの方の車で新幹線の掛川駅まで、
区っていだき、たいへん楽で助かった(ありがとうございました)
なかなか良い大会であった。
ビギナーチームの参加が多い大会だが、それはすなわち、大会の
運営を様々な団体が協力しているという事実の現われであろう。
さて、すっかり日焼けしてしまったようで肌が火照っている、
沢山撮った写真の選別や編集作業を考えると若干気が重いが
とありあえず、新幹線の中では、ぐっすりと休むとしようか・・
お知らせ:
次回の静岡県での大会は10月に清水で行われる「ツナカップ」だ。
駅近の環境、グルメ(まぐろまつり併設、海鮮弁当)、賞品の良さ、
10人艇の気軽さ、大会の運営の良さ等で、まだ今年3回目なのに
すごい人気の大会で、チームの参加申し込みが殺到しているとのこと。
今年は運営上、やむなく抽選でチーム数を絞っての開催とのことだが、
来年からは、およそ5割増しに規模を拡大するとも聞いている。
関西や東京からのチームも是非一度ご参加を・・