『次の週末にバーに行こうよ』
『ん? なんで(お酒が)あまり飲めないワタシを誘うの?』
『君でなくては駄目なんだよ・・』
『え? そうなの・・ じゃあ行こうか・・』
撮影仲間のU嬢に声をかけたのは、実は訳あり・・・
そう、U嬢はドラゴンボートの撮影スタッフを初め、色々なところで
撮影を共にするのであるが、写真の腕前はもとより機材や撮影技法などの
スキルをバランス良く持ち合わせており、とかく写真を感覚だけに頼って
しまいがちな若い女性には珍しい存在。
まあつまり「頼れる相棒」的であるのだが、その相棒に今回はどうしても
一緒に付いてきてもらって、見てもらいたいバーがあったのだ。
バーの名前は、「
Moment of Truth」
写真に詳しい人であれば、ピンと来ると思うが、すなわち「決定的瞬間」
であって、その名前からして、このバーが写真関連である事がわかると思う。
(注:ブレッソンの「決定的瞬間」の原題とは異なる。
それに、マスターは、「決定的瞬間というより、一期一会が近いなあ?」とも言ってる)
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大阪の梅田でU嬢と待ち合わせして地下鉄御堂筋線で心斎橋に向かう、
心斎橋の「東急ハンズ」の前からさらに南に向かう歓楽街の通り「三休橋筋」
には週末ともなると、夜の世界を楽しむ人たちで賑わう。
バーというのは、私個人に取ってみれば、かなり居心地の良い空間であり、
居酒屋で飲むよりも、バーでスコッチやカクテルを傾けていた方が楽しい。
マスターとお酒の話や、様々な話しで盛り上がっても良いし、
美女を誘って、口説く・・いや、もとい(汗) 男と女の恋愛論を戦わせても
良いのである(笑)
三休橋筋を5~6分も南に下ると、左手に見えるビルの3階にその店はあった、
私が普段行く梅田付近のバーは、比較的すいているところを狙って入る、
その為に行き着けのいくつかのバーに行く前に、マスターに電話をして
「これからいくけど、すいている?」と確かめるのがいつもの行動になっている。
ただ、今日はその手は使えない。
ひょんな事から数日前に、このお店のマスターを紹介され、この日に行くと
前もって連絡をしているからなのだ。
お店のドアを開ける前にU嬢に言う「さあ、混んでるか?すいているか?
いや、そもそもどんなお店なのか?」
6~7人ほど座れる小さなカウンターは満席、テーブル席も団体さんで埋っている。
そして、それより、壁や天井に貼ってあるこの大量の写真はなんなのだ?
マスターの東野さんが出迎えてくれる。
「ああ、匠さん、いらっしゃい、お待ちしてました」
「早速遊びにきましたよ・・ でも満席ですねえ・・」
5人ほどの団体さんがちょうど言ってくれる
「あ、ボク達、もう帰りますから、こちらへどうぞ」
「あ、すみません、ありがとうございます」
そう、この「Moment of Truth」は写真ギャラリーバーという性格のお店なのだ、
お客さんの写真を、なんと無料で2週間程度展示してくれると言う。
マスター「匠さん、お待たせしました、お飲みものはいかがいたしましょう?」
メニューをチラリと横目で見るだけで、軽く答える、
「じゃあ、こちらの女性にはノンアルコールのオレンジ系で、私は、ジンリッキーを・・」
「かしこまりました・・」マスターが立ち去る。
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「U嬢、ここのお店の展示、無料なんだってよ」
「ふ~ん、それは面白そうですね」
「U嬢も、個展とかやってみる?」
「うん、楽しいかも」
いくつかの写真教室 ・・・中にはかなり本格的なものもある・・ で写真の基礎を
学んだU嬢であるから、何度か写真展などを行った事もある、しかしまあ
それはグループ展であるわけで、個展レベルとなるとなかなか手間や費用の
面を考えると一般のアマチュアカメラマンには難しいというのが現状だ。
バーの開店前には、このお店は写真スタジオとなっている。
簡単なポートレート撮影とか、PCを使った写真整理などもここで行う事ができる。
いったいマスターは何者なのか? というと、実は現役のプロカメラマン。
右側にチラリと写っているのが、東野マスター兼カメラマンだ。
店内に飾ってあるポートレート写真はマスターが撮ったものだが、
それ以外の展示スペースとして、半切(はんせつ)では10~11枚、
四つ切レベルでは展示方法を工夫すれば20枚程度までは個人の作品を持ち込んで
展示できる。 期間は2週間、予約を入れておけば誰でも展示が可能である。
ただし搬入、搬出は、お店が休みの日曜日などや昼間に行う必要がある。
また、マスターのカメラマンとしての活動は、昼間とお店が休みな日曜に
集中しているので、搬入搬出もマスターの予定に合わせる必要があるだろう。
マスター「匠さん、どうですか、お店の雰囲気は・・?」
匠「ええ、なかなかいいですね・・ 来る前は色々、ちょっとお堅いイメージも
想像していたのですが、思ったよりもアットホームな感じだし、
やはりコンセプトが気に入りました・・ そうそう、U嬢はどう思う?」
U嬢「これだったら、女性とかでも気軽にできそうです、いいですね」
・・・そう、私が心配していたのは、まさにその点であった。
写真展は、現状それをやりたいと思う層は、主に2通りである、
1つは、若い女性、勿論、彼女達は自己表現の為の表現写真系を主としている、
もう1つの層は、シニアの男性、彼等は風景や花や、女性ポートレート、時に
ヌードなどの作品を主に展示会を行う。
両者は実は相容れないものがあって、同じ写真というものの中では対極の
方向性となっている。 1つは自己表現の為の形式にとらわれない写真、
それは時に稚拙であったり技術的に未熟であったりするが強い個性を感じる。
もう1つは美を追求する写真、ただ時にそれは個性が感じられず、ありきたり
で見ていて面白さを感じない(撮った人の人柄が見えてこない)
ギャラリーバーというお店のコンセプトは、私も最初にそれを聞いた時から
秀逸なものを感じていたのだが、もし、作品のあるいは客層の方向性が
どちらか一方に偏りすぎてしまうと、ちょっとまずいと懸念していたのである。
今のところ、その偏りは見られない様子だ、これだったら何等問題は無い。
マスター「匠さん、じゃあ、たとえばこんなアイデアはどうですか・・?」
マスターが、ビール片手に私とU嬢の座っているテーブルに来て、
盛んに熱く語る・・ それ自身は大変良い事であるし、私も、そういう面で
なんらかのアドバイスができるならば、と、話を真剣に聞いているのであるが・・
でも、ちょっと待てよ、これだとU嬢と、男と女の会話(笑)ができないでは無いか(苦笑)
マスター「U嬢さん。 貴女も写真を撮られるのでしたら、今度、忙しい
撮影の際は是非手伝ってもらえないでしょうか・・?」
あちゃ~、私が口説くどころか、マスターに口説かれて(?笑)いるでは
ないか(汗)、まあしかたない、ここは話を合わせていくとしよう・・
匠「U嬢、まあ、なにごとも経験だから、プロのアシをやるのも良いかもよ」
マスター「しんどい仕事もありますけどね」
U嬢「ええ、ワタシは体力には自信があるので大丈夫ですよ(笑)」
匠「そうそう、U嬢は真夏の炎天下でのドラゴンボート撮影とか、集中力が
必要で撮影条件が厳しい長時間のライブ撮影とかこなしているので
大丈夫ですよ」
マスター「そうなんですか? それよりはずっと楽だと思いますので、
是非お願いしますよ。」
う~ん、なかなかマスターの口説きも、押せ押せでたいしたものだ、
私も見習わなくっちゃ(笑)
そこで、マスターはお客さんに呼ばれて席を立った、
よし、じゃあ、ぼちぼちこっちも行動開始だ、
匠「U嬢、マスターの話、興味があるのかな?」
U嬢「ええ、結構あるわよ」
匠「まあ、マスターの話に載るのは反対はしないけど、
私の相棒としてもよろしく頼むよ・・」
U嬢「あ、飲み物もう飲み終わっちゃったね、もう一杯飲む?」
匠「ガク・・(汗) これからが肝心なところなのに・・(苦笑)」
ちょうどその時、若いバーテンダーの方が、すいと後ろに立った。
バーテンダー「お飲み物のおかわりはいかがでしょう? たとえば甘いのとか
色々好みをおっしゃっていただければ、そのようにお作りいた
しますが・・」
う~ん、このバーテンダー、若いのになかなかやるな、ぴったりのタイミング
で来るし、セリフもなかなか振っている。(=適切だ)
とは言え、こちらも「バーの客」としては玄人だ(笑) 数々のバーシリーズで
書いて来た通り、知識も経験も一般レベルでは無い。
実は、最初にいきなり「ジンリッキー」を注文しているのも、
「こちらは、何も知らない素人じゃあないよ」というパフォーマンスの一種だ。
以前のバーシリーズで、「ジントニック」を注文すれば、その店のカクテルの
実力がわかると述べた。 単純なカクテルな故に、ジントニックは難しい、
特に、お客の好みがわからない初見の状態ではさらに難しいカクテルとなる。
だからそのジントニックを注文すれば良いのだが、別に意地悪をしたいわけでは
ないので、ジントニックをわずかに外したジンリッキーを注文したのだ。
メニューに「ジントニック」と「ジンリッキー」が併記されているとう事は
両者の違いを良くわかっているバーテンダーという事だ。
この2つの材料は、どちらもジン+ライム+炭酸水。 配分もほぼイコールだ。
異なるのは、ジントニックは炭酸水の中でも「トニック・ウォーター」を
使う事であり、できれば、これはシュゥエップス社のものであって欲しい、
ジンリッキーは炭酸水の「ソーダ」を使うことで、これもできれば
ウィルキンソンと言いたいところだが、現在ではサントリー社が一般的か。
そしてもう1つ異なるのは、ジントニックではライムは搾らないで飾りとする
ジンリッキーはライムを搾るという点だ。
ソーダを使うという事では「ジンフィズ」もあるが、これはライムではなく
レモンを絞るまたはレモンジュースを入れるのが一般的だ、この場合は
砂糖やガムシロップで甘みを加えることもある。
また、ジンライムを炭酸で割った「ジンライムフィズ」(ギムレットフィズ)
もたまに見かけるがジンライム系は、生のライムではなく、ライムジュース、
つまり「コーディアル」タイプの甘みのついたものを使用するのが正式だ。
これらの複雑かつ微妙なジン+炭酸系のいくつものシンプルなカクテルの差
なんて、たいていのバーではお客も、下手をするとバーテンダーも知らないで
やっているわけだし、「ジンリッキー」をわざわざ注文する客なんて、
ちょっと一癖も二癖もある客だと、鋭いバーテンダーなら気が付く筈なのだ。
果たして、実はこのカクテルを注文した直後に、バーテンダーがドライジンを
片手にテーブルまで来てこう聞いた
「お客様、特にご指定がなければ、ジンはこちらのタンカレーでお作りいたしますが・・」
「ああ、タンカレーで結構ですよ」と私は答えたのだが、
その直後、「しまった、ビーフィーターと答えるべきだったか?」とも思った、
「タンカレーって?」U嬢が聞く。
「ああ、ジンの銘柄の一種だよ、(タンシチューのカレー版じゃあないよ・笑)
実はストレートで飲むには適しているんだけど、カクテルのベースにするなら
ビーフィーターの方がよかったかと、ちょっと後悔している・・」
まあ、でも、そこまで拘りを見せると、バーテンダーがビビってしまいかねない
ので、そこらへんまでにしておこう(笑) でもやはり、このバーテンダーは
良くわかっているのだろう。 2杯目を注文しようとしたときに、これ以上の
タイミングは無いともいえる「決定的瞬間」で、こちらのテーブルにやって
きたのも、カウンターのみならず離れたテーブル席までの様子に気を配って
いるからに違いない。そう、バーテンダーの仕事は気配りが大変重要なのだ。
私は、ここで初めて、この店のメニューをまじまじと眺めた・・
ふ~ん、リキュールベースのカクテルも充実しているなあ・・
U嬢「あ、ワタシ、抹茶ミルクがいいなあ」
匠「わかった・・ え~と、私は何にしようかな?
あ、これ、ヒプノって何でしたっけ?」
実はこのリキュールは知らない・・ バーテンダー氏に聞くのはしゃく
だったが(笑) 知らないものはしかたがない、ここで覚えておけば
またこれも知識となり経験となるわけだ。
バーテンダー「あ、ヒプノはグレープフルーツ系のフレーバーで
青い色が特徴のリキュールなんです」
匠「なるほど、パンプルムーゼ系ですか、ブルーキュラーソとの相性は
とてもよいですよね、じゃあ、それのグレープフルーツ割りで・・」
思えば、私のオリジナルカクテル「セプテンバー」とコンセプトは極めて近い、
セプテンバーは、ウオッカ1オンス、パンプルムーゼ(グレープフルーツ)
リキュール1/2オンス。生グレープフルーツジュースをステアし、
(コアントローを香りづけに追加する場合もある)
炭酸(ソーダ)水で割って、最後にブルーキュラーソをたらす、青く綺麗で
美味しいカクテルで、雑誌「関西ウォーカー」に紹介されたこともある。
その後、セプテンバー以降12ヶ月分のカクテルを開発する予定であるが
10年を経過した今でも、まだ半分程度しか完成していない・・・(汗)
開発に協力してくれた梅田のバーでは、「セプテンバー」は炭酸を省略し
「ショートスタイル」として進化させている、ただ、私は炭酸を入れる
「ロングスタイル」にこだわっているので、自分で作る、またはお店で
注文する場合は必ずロングにするのだが、こちらの店でもショートスタイルの
セプテンバーに近いものをオリジナルカクテルとしている以上、時代は既に
ショートに傾いているという事なのだろうか・・? カクテルの世界でも
世の中の風潮や流行に影響されるわけだろうから、いつまでも10年前の
コンセプトのカクテルは通用しないという事なのだろうか・・?(苦笑)
U嬢「あ、この抹茶ミルク、美味しい~」
匠「ああ、でも、いちおうお酒なんだから、(弱いから)気をつけてな。
それと、ティフィンも使っているみたいだったなあ、ティフィンは抹茶じゃ
なく紅茶系のリキュールなんだけど、恐らく香り付けだろう、やはり
バーテンダー、なかなかやるなあ・・」
さて、じゃあU嬢と少し男女の会話を・・と、思いきや、またしてもマスター現る(笑)
これもやはり「決定的瞬間」なのか?(苦笑)
まさしく、この店は、決定的瞬間の宝庫だ(笑)
マスター「匠さん、さっきの新企画の話の続きですが・・」
匠「(はいはい・・)あ、じゃあ、また来ますから、ちょっとまとめておいてもらえますか?」
「わかりました。」
まあ、こうなったら、適当なところで仕事モードから遊びモードに
切り替えるのが一番だ・・・(笑)
匠「ところで、マスターはカメラマンなのにバーをはじめて、カクテルの事とか
覚えるのなかなか大変でしょう?」
「そうなんですよ、さっぱりわからなくて・・ 確か匠さんもカクテルにも
お詳しいとか・・ 今のところ私の師匠は、あちらのバーテンさんでして」
「やはりね・・ 彼は詳しそうなので、見ていて安心ですよ。」
U嬢「匠さんも詳しいけど、カクテルってなかなか大変なんでしょう?」
匠「私は、以前はバーテンダーになりたいと思っていたんだ、
でもなかなかその機会はなかったんだ。
でもね、U嬢、バーテンさんの仕事って、カクテルの知識も大事だけど
8割くらいはお客様への気配りなんだよ、よく気が付いて、お客様の
状況を把握すること、つまりニーズをつかむことなんだ、
マスターもプロのカメラマンだけど、やはり同じだと思うよ、カメラを
扱う技術よりも、どれだけクライアントのニーズを掴むか、という事なんだと思うよ・・・」
マスターが無言で、うんうん、とうなずいている。
U嬢「なるほどね・・ ワタシはまだそこらへんが、まだまだかな・・」
匠「そうかもしれないね、でも、そこらへんも経験を積めば大丈夫かな」
新しいお客様が入ってきて、またマスターが去っていった。
週末とは言え、なかなかの盛況だ、開店してまだ間もないというのだが
お客の話しを横で聞いていると、ほとんどが写真関係の話題ばかりだ、
恐らくはマスターの個人的な繋がり(人脈)なんだろうけど、人柄が良いと
いう事なのだろうと思う、それでも不思議なことに店内の写真を撮って
いるのは、私とU嬢の2人だけだ、勿論マスターにはその旨言ってあるし
他のお客様の肖像権について配慮すれば禁止する要素は何も無いのだが、
普段は皆さんカメラを持ち歩かない、写真を撮らない、という事なのだろうか?
その昔のカメラ好きの集りでは、カメラは持ってきても写真を撮る人は
少なかった、カメラというものが表現の一種なのではなく、むしろステータス
であったりウンチクを語るための道具である要素が強かった時代はそうだった。
でも、最近のブロガーの集り、あるいは若い女性の集りでは、皆、実に多くの
写真を撮る、それは銀塩がデジタルに変わったからだけが理由では無い、
写真がカメラというハードウェアの趣味から、写真というソフトウェアの
趣味として、あるいは自己表現のツールとして急速に時代が変化してきている
事を示している部分が大きい。
だから皆、ところかまわず写真を撮るわけだし、まあいちおうマナーや肖像権
に注意をしておけば、特に問題は無い。 写真を撮られる事を嫌うお店もあるが
これこれの理由で、ここで紹介させて欲しい、などときちんと説明して、
ブログなりHPなりのURLを入れた名刺を持って交渉をしてみると簡単に
OKが貰える場合も多々ある。 自分の勝手(都合)で写真を撮るのではなく
あくまでお店側のニーズも理解してあげれば良いわけだ。
以前は写真を自分の都合だけで撮る人が殆どだった、コンテストの優勝作品が
明らかに肖像権も何も無視したような街角スナップだったりして閉口する事も
つい近年までは(いや今でも)よくあった。
自己表現と自己都合は紙一重であるようにも思うが、それの線引きはある程度は
明白であると思うし、ちゃんとそれがわかっているかどうかは、撮った写真に
明らかに現れていると思う。
幸いにして、このお店の展示写真は何等そんな悪い要素は無いし、お客さんも
控えめだとは思うが、酔っ払って大声で騒ぐような人もいないし、非常に
上質の写真愛好家が集ってきているように思える、これもやはりマスターの
人柄だという事か・・
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ふと、時計を見ると、軽く10時半を廻っている、U嬢も苦手なお酒でちょっと
ホロ酔いな様子だ。
楽しい時間だが、もう今日は早めに切り上げて帰るとしようか・・・
匠「じゃあ、マスター、そろそろ・・」
会計は、かなりリーズナブルな価格であった、このようなノーチャージの
ショットバーでは、普通、飲んだ杯数x千円、というのが頭の中で計算して
出るお値段。 その金額よりちょっと上のお札(たとえば5000円札、1万円札)
をさらりと出すのが「通」であり「粋」というものだ。
(料金を聞いてから小銭を混ぜて払うというのは、この手の店では格好悪い)
今日もその調子であったのだが、思ったよりお釣りが沢山帰ってきたので
ちょっと驚く。計算上の3割引くらいであった。
もしかしたらマスター、ちょっとまけてくれたのかもね・・ありがとう。
---
帰り道・・
U嬢「今日は楽しかったね。アハハ・・」
匠「ぐう・・(汗) さては酔ってるな~、
こら~、そんなことでプロが務まると思っているのか~?」
U嬢「アハハ・・ 飲んでは撮らないよ~」
匠「まあ、そりゃそうだ~」 ・・ゴツッ 「足ぶつけた、痛てっ~」
U嬢「アハハ、決定的瞬間だね! 匠さんも酔ってるんじゃあないの~?」
久しぶりのバー、大阪、心斎橋の夜はなかなか楽しかった・・