2017年2月11日(土・祝)に開催された、
「第20回JR京都駅ビル大階段駆け上がり大会」の観戦記事。
1997年に完成した現在のJR京都駅ビル(第4代目)は複雑な
構造やユニークなデザインが特徴だ。
この駅ビルは、エスカレーターを乗り継いで、11階まで上がれる
事は、知っていただろうか?
そして、4階から11階までは、エスカレーターに平行して
「大階段」が存在している。
高低差35m、段数171段という、まさしく「大階段」だ。
これを「競技」として駆け上る速度を競う、という案を思いついた
方はいったい誰なのだろうか? 発想はとても良いと思うが、
実際には選手達にとってみれば、なかなかハードな競技である。
毎年2月に、この「JR京都駅ビル大階段駆け上がり大会」が
行われている。今年(2017年)で20回目という事は、
この駅ビルの完成当初から行われているイベントなのであろう。
私は、この競技が行われている事は噂には聞いていたが、
観戦するのは今年が初めてだ。
知人のドラゴンボートの選手の方が出場する、という事で、
その応援がてらの観戦となった。
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参加チーム数は、ちょうど100チーム、各チームは4人編成なので
選手だけでも400人という中大規模スポーツ大会だ。
なんでも、参加希望者は多く、応募しても抽選になるそうだ。
参加チームだが、一般企業、スポーツクラブ、官公庁などが多い。
中には、毎年外れていたのが今年は通ったので、とても喜んだと
同時に「さて、どうしよう」と困惑したチームもあったとか・・
まあ確かに練習が大変であろう・・京都駅は利用客が多いので
さすがに普段の日は、この場所では練習は出来無さそうだ。
例えば、京都市伏見区の「明治天皇伏見桃山陵」に230段の
階段があるので、そこで練習するチームもあると聞く。
私は、その230段の階段は見た事があるが、あまりの高さに、
上るのをあきらめ、迂回ルートを登ったことがある。
私が会場に着いたのは、午前中の部が終了して昼食休憩の時間帯
であった、応援するチームが午後の部に出るからであったが、
実は、この階段部分は、駅ビルと言っても半屋外の吹きさらしだ。
この日(2017年2月11日)の京都の気温は、最高気温が6度、最低
気温は氷点下だ、天候は晴れ時々雪、この時期、全国的に寒波が
訪れていて、ここ京都も勿論、極めて寒い。
多くの選手達は、休憩中といっても、ウォーミングアップがてら
練習を行っている。前述の通り、なかなか事前練習を行う場所が
無いので、レース直前であっても、階段の、幅や高さのピッチを
良く確かめておく必要があるのだろう。
午後の部に出場する強豪チーム「のだがわ~ず」
なんでも、昨年まで5連覇したチームがあって、「殿堂入り」に
なった模様だ。まあ、強豪チームが毎年毎年勝ち続けていたら、
他の参加チームの優勝可能性が殆ど無くなってしまうので、
そういう制度も十分にありだろう。
で、殿堂入りチームは、そのままではエントリーできなくなって
しまったので、メンバーはいくつかのチームに分散している様子。
このチームもその1つ、特に写真の女性選手は、昨年の女子の部
での優勝者である。どんな走りをするのか楽しみだ。
なお、ちなみに、今回の掲載写真は、各々の選手達には掲載許可を
貰っているか、又は後姿など個人が特定できないものを載せている。
今回、私はオフィシャル(公式)カメラマンではなく、一般観客と
しての応援撮影なので、肖像権の問題が発生してしまうのだ。
(オフィシャルが撮る写真や動画であれば、チームの参加申込書
には、”適宜メディアに公開する旨、了承する”の記載がある)
写真の男性も、かなりの強豪選手と聞いている、個人総合で
過去4連覇、殿堂入り目前だそうだ。
(5連覇で殿堂入り。チームや個人で過去数組出ている)
さて、171段、35mの高低差と聞くと、上りきる時間は、直感的
には「1分くらい?」と思うかも知れないが、実際のタイムは
男子強豪では、なんと20秒強だ!
未だ、20秒を切った選手はいない模様で、「前人未踏の19秒台」
が出るか否か?が、毎年のレースの見所になっている様子だ。
(ちなみに、今年の個人総合優勝者は、20秒00とのこと)
女子の場合は、25~27秒くらいが最速レベルの模様である。
ここで少しルールを述べておくが、基本的には個人戦ではなく
チーム4人による合計タイムで順位を争うチーム戦だ。
リレー方式でもなく、メンバー4人が順次、個々に階段を上がって
タイムを計測し累計していく。
第一走者は45歳以上のシニア、第二走者は女性、と決められて
いる模様だが、他の走者は制限が無い(・・と思う)
チーム戦の表彰は、上位が入賞、および飛び賞が多数ある。
また、個人、45歳以上、女子、の各々の部門で好タイムを出した
人に、個人表彰がある模様だ。
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ところで、今日は気温が低いので、選手の方々は、レース以外の
時間は暖かい服装で暖をとっている。
ただ、レースは予選や決勝戦などは無く、1本勝負のみだ。
参加レースのタイミングにあわせ、適宜ウォーミングアップを
行わないと、この気温では、急に体を動かすのは難しそうだ。
午後の部のスタート前に準備体操が行われる。
インストラクターは「ウェルネスクラブオーク21」の皆さん、
ここは京都四条烏丸にある会員制スポーツクラブ(ジム)との
ことである。準備体操だけではなく、勿論、レースにも出場する。
ドラゴンボート選手のIさんも、このチームから出場と聞いている。
選手たちも一緒に準備体操、これは十数分間続けられた、
ドラゴンボートの静岡大会でも、ハードなエアロビ系の準備運動が
行われているが、近年の準備体操は、なかなかの運動量な模様だ。
さて、午後の部のレースがスタートした、
前述の強豪チームの第一走者はシニアの選手だが、速い速い・・
ご年齢は聞きそびれたが、20秒台後半の好タイムであったと思う。
(ちなみにシニアの最速記録は、21秒台とのことだ)
匠「ははあ、この競技は、恐らくだが、シニアと女子選手の
成績いかんで決まるな」
私は、今回が初の大会観戦だが、そう直感した。
なにせ若い男性選手達は、たいてい20秒台で駆け抜ける、
優勝を争う強豪チーム等では、そこで差がついたとしても、
まあ、10秒くらいが最大であろう。
だが、シニアや女子選手は、場合によっては、20秒とかの大差が
ついてしまう事もありそうだ、そうなれば、チームの合計タイム
そして順位に多大な影響が出るだろう・・
さて、強豪チームの第二走者は、前述の昨年優勝の女子選手。
匠「うわ~ めちゃくちゃ速いよ!」
フォームも良いし、まんま「アスリート」の雰囲気だ、
おそらく普段から様々な運動や練習をしているのであろう、
これでは、他の女子選手はなかなか追従できないのに違いない。
途中からは独走状態、あとは問題はタイムだ。
この直後、ちょっと階段を踏み外した模様で、タイムロス(汗)
しかし、それでも27秒台前半と、暫定トップであった。
後は残りのチームの女子選手で、このタイムを上回らない限り
彼女が個人戦の優勝だ。
後半戦、彼女は、他の女子選手の様子を真剣な表情で見つめていた、
1人、同じ27秒台を出した女子選手が居たが、僅差で彼女の個人
優勝が確定した模様であった。
写真右が、女子の部2連覇のKさん、おめでとうございます!
(チームは4位入賞とのこと)
ところで、上写真左の選手は仮装なのだが、彼女の他にも仮装で
参加する選手あるいはチームも多い。
まあ、ドラゴンボートでも、京都・宇治大会など観客が多い
大会では、「仮装推奨」とする場合がある。
一般的には「仮装選手」というと、「見た目重視で成績は二の次」
というイメージもあるかも知れないが、どうしてどうして、中には
上写真の仮装選手のように本格的なフォームで速い選手も居る。
ドラゴンの宇治大会でも、毎年、強豪チームの1つが派手な仮装を
して来る。対戦した中堅チームが、
中「くそ~、あんなふざけた格好をしたチームに負けるなんて!」
と毒舌を吐く事もあるが、まあ、実のところ、ドラゴンの選手達は
お互い良く知っているので、それは「社交辞令」の一種だ(笑)
さて、階段上りレースの中には、「エキシビジョン」もある、
これは「特別レース」ということで、会津、土佐、信州上田、
福井等、各地域の、町おこし(地域振興)をかねて、坂本龍馬や
真田家等の時代がかった衣装でレースを行う。
さすがに「甲冑」では、駆け上がるのは大変そうだ(汗)
ちなみに、写真左の「ゆるキャラ」も上っていたが、これは
ほとんど下が見えない。安全の為、スタッフが伴走して見事完走。
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残りレース数も、あと3つ、このあたりには強豪チームもいくつか
集まっていて、団体順位戦などでは目が離せない状況が続く。
「ウェルネスクラブオーク21」のレースの第一走者は、シニアの部
ドラゴンボートの選手のIさんだ。
なかなか快調に上っている模様だが・・・
うん、このあたりはよさそうだ、ちなみに撮影ポイントは
階段の中間地点くらい。観戦はエスカレーター側からは不可で、
階段に向かって左手の観戦エリアからとなる。
さて、問題は後半だな・・
途中までは、極めて調子が良さそうだったが、最後、ちょっと
息切れしてしまった模様だった。(それでも27秒台)
シニアや女子の場合は、これが出ると、場合によりタイムを大幅に
落としてしまう、なんとかいっきに上りきる瞬発力が必要な模様だ。
第二走者は、スポーツクラブインストラクターの女子選手。
まずまずの模様だ。
しかし、最後は大混戦。 女子の部も、やはり、最後で息切れ
してしまうケースが良くある。
・・が、問題は順位ではなくタイムだ、そう思うとなかなか厳しい
競技だと思う。
次いで、第三走者。
こちらもインストラクターの方で、軽快に階段を駆け上がる。
ちなみに、今回の撮影機材であるが、今回初観戦で、会場の様子が
わからず、かつ天候も雪模様であったので、できるだけ汎用性の
ある安価でタフな機材、という条件でセレクトしている。
レース撮影のメインは、CANON EOS 7D+TAMRON 28-200mmXR
このレンズは2000年代前半の古いもので、壊しても良いレベルだ。
カメラは高級機だが旧機種であり、中古で39000円だったので、
高価ではない。
APS-C機EOS 7Dに装着時の換算画角は、約45~320mmだ。
撮影ポジションにもよるが、レース全域を通して、望遠側は
これで十分か、または、もう少しだけ長めのものが欲しい。
広角側は、最接近時、つまり目の前を選手が通る際には、
45mm相当では狭く、もう少し広角が欲しい。
すると、APS-C機用の近年の高倍率ズームレンズで言えば、
SIGMA 18-250mm又は、TAMRON 18-270mmが、いちばん
本競技の撮影には相性が良さそうだ(両レンズ共、最新型では
望遠端が300mmに伸びているが、これらの旧型は中古が安価だ)
ちなみに「高速動体」である。そして、20秒そこそこのレースで
実際に撮影するチャンスは、レースの全範囲は無理なので、
最大でも10数秒程度しかない。
また、171段の階段を20数秒で駆け上がるという事は、
1秒あたりで8段の階段を上っている事になる(!)
これを追っかけて撮るのは、なかなか難しい。
レンズには超音波モーターが入っていた方がフォーカスの速さの
メリットが出るであろう、が、今回使用の古い 28-200XRには、
そのような機能は入ってい無いので、少し苦しかった。
それと、コンティニュアスAFモードとしておくのは言うまでも
無いが、広エリアAFすると、選手の順位変動とアングル変動で、
前に他の選手が入った際に、ターゲットとしている被写体の選手
にピントが行かなくなる、よって、狭エリアAF(スポットAF等)
とするのが無難だ。
レースの速度は速く、ズーミングやフレーミングの操作は
かなりの迅速性が要求される、露出も変動するので、断続的な
連写で、露出値を走者の位置の明るさに合わせこむ必要がある。
それ以上の複雑なカメラ設定は、撮る前に決めておく必要がある
選手が走り始めたら、カメラ設定操作は一切間に合わない。
なお、手ブレ補正機能は不要だ、1秒に階段8段を上る速さの
被写体を撮るならば、最低でも1/500秒以上のシャッター速度が
必要となる。手ブレ限界に到達する前の話であり、被写体ブレを
抑える為の高速シャッターが必須だ。
開放f値が暗いズームレンズを使う上では、カメラ側のISO感度も
かなり高める必要がある。晴天と雪とが交互に来る今日の天候
では必要なISO感度は、だいたい400~1600あたりの間となる。
(注:ISO感度は1/3段刻みにしておいた方が細かく設定できる)
なお、AUTO ISOでは所定の高速シャッター速度が得られないので、
天候(明るさ)に合わせた手動でのISO設定が必須だ。
また、絞り開放では画質や被写界深度が不足すると思ったら、
少し絞るのだが、それに応じてISO感度をさらに高める必要がある。
ISO感度がその機種の実用限界値よりも上がりすぎると思ったら
(例;EOS 7DでISO3200を超えるなど、これは機種による)
画質低下とか被写界深度の問題を甘んじて絞りを開放側に戻す。
高速連写機能も必須だ、EOS 7Dは、かなりの高速連写機能を
持っている。一応予備機としてNIKON D300も持ってきていて、
そちらには単焦点広角20mm/f2.8を装着している。
(これも高速連写が効く高級機だが、EOS 7Dと同様の旧機種で
中古で26000円と安価だった)
選手が眼前を通過する前後、2台のカメラを持ち替えて撮る
場合もある。
ちなみに、SONY αのフタケタ機の方が瞬間的な連写速度は速い
のだが連写可能枚数が足りない。よってEOS 7DやD300のように、
100枚程度の連写枚数を持ち、CFカードでの高速書き込みにより
連写速度の途中低下が最小限に抑えらていれる機種でないと、
10秒間前後もの、ひっきりなしの断続連写はできない。
(SDカード使用機では、よほど各種の条件が整わないと連写が
難しいという事になる。今回、CF機でも書き込みが追いつかない
で、途中で連写が遅くなるケースがあった)
結局、選手1名の1レースのあたりの連写枚数は、実際に撮った
感じでは、断続連写でも最低20枚から最高60枚程度であった。
なお、特定の選手の応援撮影ではなく、多くの選手をこの調子で
撮っていると、撮影枚数が数千枚となり、バッテリーやメモリー
カードがそこまで持たない他、帰宅後、枚数が多すぎて編集不能
(時間がかかりすぎる、やってられない等)となる。
次いで、「ウェルネスクラブオーク21」の第四走者。
先程の「準備体操」で中央で指導していた方で、アンカーの重責
を担う。
が、ここまでの同チームのタイムを見ていると、残念ながら
上位入賞は難しそうだ、だが、まだ「飛び賞」狙いがある。
まあ、それは運になるが、最後まであきらめずに上りきって
もらいたい・・・
ウェルネスチームの最終順位は、14位だったとの事だ。
100チームの中だったら、まあ悪い成績では無いと思う。
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なお、本競技は、全体を通して観る、という観客は少ないようだ。
まあそれもそのはず、なにせ気温が低く、長時間の観戦は厳しい。
応援観客は、企業チーム等の場合に、特に多い模様である、
数十人で大挙して押し寄せ、当該チームのレースが終わると
撤収する、という感じなので、観戦エリアは入れ替わりが激しい。
なので、多少混んでいたとしても慌てる必要は無く、
観客が入れ替わる際に任意の撮影ポジションを選ぶことができる。
ただ、問題なのは、やはり撮影マナーが悪いことだ。
係員が制止するのも聞かず、観戦エリアからコースにはみだして
スマホやビデオカメラで撮影する観客が後を経たない。
中には、しっかりした高価な一眼レフ等を持ってきているから
マナーについては、ちょっとはマシか?と思うと、さにあらず、
結局、コースにはみ出して撮っているし、しかも、後ろに例えば
カメラを持った私が居たとしても、おかまいなしで、自分が撮る
事を優先して前に出て立ちはだかってしまう。
まあ、カメラマン同士でも、こういう場合によくトラブルになる
「自分がずっとキープしていた撮影ポジションを邪魔した」
という理屈である。
だが、最近、私はほとんど、そういう事を気にしなくなった
撮ろうと思えばなんとでも撮れるからだ。
ちょとだけでも観客の隙間があって、そこからレンズを突き出して
しまえば撮影は可能だ。
じゃあ何故、マナーの悪い人たちは、1歩でも2歩でも前に出て
撮影しようとするのか?
それは簡単な理由だ。映像に関して、初心者~中級者迄の殆どの
人は、自分の目に写る視界の映像の中で写真や動画を撮ろうとする。
だから、自分の目での撮影現場の視野(視界)が悪いと、写真や
動画にどう写るか?というよりも先に、自分自身の視界の中に
何も余計なものが入らない状態を意図的に作り出そうとする。
なので1歩でも人より前に出て、写真や動画を撮りたがるのだ。
だが、実際には写真や動画は、レンズの視野で見る(撮る)のだ。
画角も、撮影アングルも、ボケ量も、すべて自分の目の視界では
なく、カメラ(レンズ)の視野(の映像)だ。
例えば望遠レンズでは、レンズに写っている狭い範囲しか当然
写らないし、広角レンズでノーファインダー撮影をすれば、
ハイアングルやローアングル等、自分の目では見えていない
角度からの撮影も自在にできる。
けど、初心者~中級者では自分自身の視点を、カメラのレンズ側に
移すことができない、だから、「目で見えている範囲のものしか
撮れない」とか、「目に見えている範囲に邪魔物があると撮れない」
とか思ってしまうわけだ。
単焦点レンズを、とっかえひっかえして写真を撮っていれば、
この感覚(レンズ側に視点を移す)は、ある程度理解しやすい、
単焦点レンズを換えれば、写っている物もガラりと変化するからだ。
しかし現代、ズームレンズ主体で育ってきた人達には、この感覚は
何年写真をやっても、自力ではなかなか身につかない、何故ならば
「目で見えている視野の中から、ズームレンズで被写体を
切り出そうとする」からだ。
この問題があるから、イベントや観光地、綺麗な花の名所等では、
いまだなお、カメラマンの醜い場所取り争いが繰り広げられる。
特に、桜の撮影などでは、自分が全ての視野で桜を見えていて、
視界の隅に、ちょっとでも誰か別の人が入り込んだだけで、
「邪魔だ。どけ」という事になり、喧嘩か、そうならないまでも
マナーやモラルの低さが問われてしまうわけだ。
桜の撮影なんて、望遠マクロで、ちょっとだけ切り取れば十分では
なかろうか?仮に全体を撮りたいとしても、撮影ポジション、
アングル、構図やトリミングや、最悪はレタッチを駆使すれば、
他の人なんて、いくらでも入らないようにしたり消したりできるし、
もし、どうしても人が入るのであれば、肖像権が問題にならない
範囲で、にぎわう様子を表現するような作画意図にもっていけば
良い話だ。
まあ、要は、そういう工夫ができない事自体が、初級者な訳だ。
今回の撮影でも、スマホ、コンパクトカメラ、ビデオで撮っている
応援観客は、マナー面でほぼ全滅、しかも、その手の撮影機材で
簡単に撮れるほど容易な被写体ではない。
高価な一眼レフ機材を持ち込んできている中級クラスと思われる
カメラマンも何人か居たが、残念ながら似たり寄ったりの状況だ、
おまけに、応援撮影でもなければ写真を撮ってどうするのだろう?
肖像権の問題で、自由には公開できないだろうし、そもそも
「何か変わったイベントがある」という事だけに反応し、それを
撮ろうとするのは、本来において「自分が撮りたいものが無い」
という事なのであろう。
余談が長くなった、競技の模様に戻ろう・・
レースが終了すると、参加選手達には、上写真のような
「記録認定書」が渡される。
そこには、参加選手名、大会名、タイムが記載されている。
これは良い記念になるだろう。なにせ年に1度だけの大会だ。
できれば走っている姿の写真もつけてもらえれば、サービス的には
万全なのだが、プリントや確実な撮影等、手間がかかりすぎて
実現は困難だと思う。
オフィシャルカメラマンが居ても、とてもそこまでの細かい対応は
できない、
私がドラゴン大会で撮っていても、チームや選手をくまなく撮る
のは到底無理だ、ドラゴン大会ではさらに参加選手数は多く、
1000人を上回る事はざらだし、おまけにゼッケン等はつけて
いないので撮りそびれとか、誰がどのチームだかわからない。
まんべんなく撮るような事を無理にやろうとすると、たいてい
「私が写っていません」等のクレームに繋がってしまう(汗)
まあ、だからこそ、応援観客などが、しっかり撮影する事は
選手達にとってもとても重要かもしれない。本競技は難しい被写体
ではあると思うが、マナーを守って丁寧に撮って貰いたいと思う。
さて、写真はラストの第25レース、1レースは4チームなので
これで100チームすべてが出揃った事になる。
結果、優勝は、第24レースで走った「上昇気竜」との事だ。
(注、ドラゴンボートチーム「常翔喜龍」とは無関係)
写真は、2つのチームが混じっている。左2名は今回抽選漏れして
しまった選手達。右3人は、優勝チーム「上昇気竜」のメンバー
の方々。なんでも先輩後輩の間柄らしい。
「上昇気竜」の、もう1名の走者の方が今回個人優勝(20秒00)
の方なのだが、この写真には入りそびれてしまっていた。
他にも強豪チームのメンバーの方や個人成績上位の方の写真も
色々撮ったのだが、誰が誰だか特定しにくい。さすがに初回の
観戦で全てを網羅するのは難しい。またいずれ機会があれば
紹介させていただこう。
さて、これで「第20回JR京都駅ビル大階段駆け上がり大会」の
観戦記事は終了、あまり細かい所までは書いていないが、なにせ、
初観戦で詳しくない分野だ。
「知らないもの(分野)は撮れない」というのが、私の持論では
あるが、まあ、それに近い状況だ。
それに撮影のみならず、当然「知らないものは紹介できない」
チームのライバル関係や、過去の戦績や、大会の歴史上で何が
あったのか? そして選手達の人間ドラマ・・・そういう事を
知らないで、ただ観戦しただけでは、競技の感想もあまり書く
事はできない。
ドラゴンやペーロンの記事では色々詳しく書いているが、それは
私が、過去十数年間に渡り、(関西圏中心だが)その殆どの
百数十回もの大会を観戦し、歴史や様々な出来事や、人間ドラマ
等を知っているから、その経験で、やっと記事が書けるわけだ。
機会があれば、本大会も、あと数回観戦し、撮ってみて、それから、
この競技について、もう少し詳しく紹介してみるとしよう。