2016年7月24日(日)、滋賀県高島市・近江今津にて行われた
第25回記念びわ湖高島ペーロン大会の模様より、後編。
中編では、準決勝の白熱した模様を伝えたが、結局、今年の
本大会の決勝は、4チーム全てが、他地区(市外)から参戦の
ドラゴン専業チームばかりになってしまった。
地元の知った顔のチームが出ない、ということで、敗退した
一部のビギナーチームは撤収の準備を始めている。
しかし、それは非常に勿体無い、なにせ、今回残ったチームは
いずれもハイレベルであり、そのバックグラウンドや長所短所
を知ると、とても面白い状況にあるからだ。
具体的に、私なりに決勝進出チームの戦力評価をしてみよう。
決勝のレーン毎順だ、なお、入賞歴は本大会を対象としている。
★が1点で5点満点、☆は0.5点である。
1)小寺製作所(滋賀県大津市)
直線速度:★★★☆
ターン :★★★★★
安定性 :★★★★★
スタミナ:★★★☆
経験値 :★★★★★
入賞歴 :2013年2位、2014年優勝、2015年2位
2)からしれんこん(大阪府・兵庫県)
直線速度:★★★★☆
ターン :★★★☆
安定性 :★★★☆
スタミナ:★★★★☆
経験値 :★★★★★(+α)
入賞歴 :初出場
3)池の里Lakers! (滋賀県大津市、注:上写真)
直線速度:★★★★
ターン :★★★
安定性 :★★★★
スタミナ:★★★★
経験値 :★★★★★
入賞歴 :2013年3位、2014年2位、2015年優勝
4)龍人(どらんちゅ) (滋賀県大津市)
直線速度:★★★★
ターン :★★★☆
安定性 :★★★
スタミナ:★★★★
経験値 :★★★★☆
入賞歴 :ほぼ初出場
なお、上の評価は0.5点単位なので大雑把だが、現実の差異は
僅かでしか無い。例えば直線速度であれば、仮に、池の里を
4.00とすれば、からしれんこんは、約4.08、龍人は、約3.95
小寺が約3.92、という感じか?これは400mを漕いだ時の
距離差と考えてみれば良いだろう、それほど微妙にしか差は無い。
それにメンバー構成やその日の調子でも微妙に変化するだろう、
直線速度に関しての評価は本大会での調子を加味している。
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さて、評価に基づきレースを予想すると、まず往路の直線では
「からしれんこん」が僅かに勝ると思う。
次いで、「池の里」と「龍人」だ。
で、直線からターンに入ると一変する、恐らく僅かに遅れて
来るだろう「小寺」が、ターンは最も上手なのだ。
ここでトップに立てるかも知れない。
けど、後半はまたわからない、「小寺」は短距離戦に滅法強いが、
600mもの長距離となると、スタミナ不足が出てくる。
そしてレース全体を通して、初出場の「からしれんこん」と「龍人」
には安定性の不安がある、いつ艇を蛇行させるかわからないのだ。
「池の里」は、本来安定性が高いが、今日は予選から不調である。
これらのチームが後半コケると、安定性の高い「小寺」が有利となる。
さて、これらの何処が勝つのか?
私の見立てでは「全くの互角」である。
こんなに面白いレースは無い、これを見ずして、何を見るという
のであろうか? 地元チームが1つも出ないということで、テントを
たたんで撤収してしまう地元ビギナーチームの人達に、この面白さを
伝えたかったが、残念ながらその術は無い。
せめて、本記事で、その模様を伝えていくとしよう。
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レース前、大会本部よりスタートの合図がある。
本「用意は良いか? 準備が出来たチームは白旗を上げよ」
本「ではレースを始める、5秒前、4、3、2、1・・」
相生ペーロン競漕を参考にしたと思われる本大会だ、スタートの
模様はクラッシックであるが、さほど違和感は無い。
ただ、いずれ、ドラゴン専業チームが本大会への参戦を増やす事に
なると、海外チームが来るという可能性も、なきにしもあらずだ、
そうなった際、英語でのアナウンスも必須になるかもしれない。
それはそんなに遠い将来の話でもなく、例えば大津市の大会では
既にブラジルのチームが出場したりしている。
また、ドラゴンボート日本選手権などのメジャー大会でも、
1つや2つの海外チームが参戦する事は日常茶飯事の状況だ。
さて、スタート。
予想通り「からしれんこん」が速い。
私の撮影ポイントはターンの付近。
つまり、各チームは右手方向から左手方向に向かって漕いでいく。
この際、手前1レーンのチームは角度の関係で最初は遅れて見え、
ターン近くで、急速に追い上げてくるように錯覚して見える。
さあ、1レーンから「小寺」が急速に速度を上げて追いついてきた、
「小寺」は、この大会の一週間前に行われた「東近江ドラゴンカヌー
大会」で、女子の部優勝(2連覇)、男子の部4位の好成績を
あげている。現在チームのモチベーションは極めて高い、これは
どうやらアングルによる錯覚で追い上げているように見えるのでは
なく、実際にも追い上げている模様だ。
で、注目はターンのポイントだ、ここでは視点が真横であるので、
各チームの順位が正確にわかる。
2レーン「からしれんこん」がわずかに先行してターンに入る、
次いで、3レーン「池の里」、1レーン「小寺」の順だ。
すでに望遠を構えている為、一番奥の4レーン「龍人」の様子は
わからない、だが、そう遅れているという感じでもなかった、
ターンの瞬間。しかし、一番手前の「小寺」はターンが上手い、
その切り札が見事に成功すれば、ここでの2秒や3秒の差は
苦も無く取り戻すであろう。
だが、もし「からしれんこん」が、同時にターンを終えていたと
したら、これは直線に勝る「からしれんこん」が以降ぶっちぎりと
なるであろう。
「小寺」が、やや膨らんだ。職人芸的な「スーパーターン」は
今回は不発な模様だ。だが、さほど悪くも無い、この程度ならば
他チームと同等だ。さあ、どのチームが前に出ているのか?
ターンの出口、私には「からしれんこん」が頭を取っている
ように見えた。
匠「これで決まりだな、”からしれんこん”の勝ちだ、
さあ、そうとなれば、もうこの撮影場所を放棄し、
さっさとゴールまで300mを、私も走らないとならない。
そうしないと、ウイニングランに間に合わないし、
帰ってきたチームの様子も撮れない事になる」
望遠レンズの構えを解きかけたところで、肉眼での目前には
信じられない光景が見えていた! 慌ててカメラを再度構える。
なんと、「からしれんこん」が大きく蛇行、その間に他の3チームは
クリッピングポイントから直線に移り、3者、ほぼ同等の状況で
ゴールに向けて進み始めたところだ。
匠「なんだ? ”からしれんこん”は何かのトラブルか?」
いや、ちょと待てよ・・・ 望遠レンズをズームアウトする。
なんと、クルーの1人が、ターンの際に落水した模様だ(汗)
落水者を置いていくと失格となるので、艇は停止して、クルーの
復帰を待っている。
無事自力で復帰した模様で、「からしれんこん」は、ようやく
レースに戻ったが、既に1分程度のロスタイムがあった。
前を走る3チームと10秒差程度であれば「からしれんこん」の
実力では、ひっくり返せたかものしれないが、もうこの状態から
は絶対に逆転は無理だ。
落水したクルーが復帰した事を確認して、私もゴールに向けて
遅れた分を陸上ダッシュだ。
後半戦、3チームの戦いは、かなりの接戦の模様だ。
だが、私が優勝予想に投票した「小寺」はもう厳しいであろう、
ターンで相応のアドバンテージを持ってこそ、「小寺」に分が
あった。帰路の直線で3者接戦であれば、スタミナと直線速度では、
他チームにやや分がある。
問題は「池の里」と「龍人」だ、直線速度は、ほぼ互角。
先ほどのターンの際は、「龍人」には私は目が行っていなかった、
正直言えば、ほぼ初出場という状況で、慣れていないペーロン艇
においては、最も優勝の可能性が低いチームであったからだ。
だが、予選からどんどんタイムを上げてきていた、つまり急速に
この競技に慣れてきていた、という事なのであろう。
まあ、ベテランドラゴンボート専業チームであるから、漕ぎながらも
微調整していくことは造作も無い、問題は最後の最後、この決勝戦で
その力が発揮できるかどうか?という点なのである。
「池の里」は、本大会優勝経験があり、普通に考えれば経験値から
言っても「池の里」の優勝、2連覇となるであろう。
だが、「池の里」は、本日やや不調、そして、最後のギリギリの
所での競り合いに若干弱いという弱点も持っている。
それは、「万年2位」と呼ばれるように、各大会での準優勝が
極めて多い、という戦績にも繋がっているのかも知れない。
「龍人」との最後の競り合いで、その弱点が出ずに、つまり、
緊張の糸を切らさずに漕ぎ切れれば良いのだが・・
対して、「龍人」も実はキレやすい。
「龍人」のホーム大会である「びわこペーロン」では、毎年の大会
での決勝進出率は極めて高い。
彼等が言うには「ほぼ毎回」とのことである。私は、全ての大会の
記録を調べたわけではないが、そう言われてみれば、いつも決勝に
残っていたようにも思える。
で、過去の優勝経験は、その「びわこペーロン」で1度ある。
だが、それは大雨で大会が途中中止になった際に、それまでの予選
タイムで優勝した「コールドゲーム」であり、正規に決勝戦を漕いで
勝った訳ではなかった。
その為、「龍人」にとっては、その1勝は「無かった事」としている
模様であり、まだ優勝経験の無いチーム、という事になる。
そして、実際に「びわこペーロン」の決勝に出ると、仮にその時に、
速いチームとあたって、途中で勝ち目が無いとみるや、早々にキレて
しまい(モチベーションを失い)ペースダウンしてしまう模様だ。
この結果、「龍人」は「万年3位」という成績に陥っている。
「池の里」と「龍人」。両者、キレやすいが、最後までギリギリの
状態で競っている時には、さすがに諦めてしまう事は無いだろう。
あとはメンタル面、そして「運」の勝負だ!、
私は、色々思いながらも、ゴールに向かってダッシュしていく。
実況放送は行われているが、僅差になると予想していた、
恐らく、ビデオ判定であろう。そうならば、ゴール後の審議で、
もうすこし時間をかせげるかも知れない。
放「優勝は”龍人”(どらんちゅ)です、なんと、初参加にして
初優勝、そして、敗者復活から勝ち上がったチームでした、
なんという事でしょうか! 彼等にはこれまでもボートの
経験があったのでしょうか?」
匠「あるよ・・」
と、検事ドラマばりに、実況放送に突っ込みを入れそうになったの
だが(笑) まあ、最後はそういう結果になりましたか・・
写真は「龍人」のウィニングランの模様、陸上を走ってきて、
なんとか間に合ったのだ。
ちなみに、湖岸を走ると砂利や砂で走り難い、階段を駆け上がり
舗装道路を走った方が速いのだ。
ペーロン艇は、復路の300mを、ほぼ1分30~40秒で漕ぎ切る。
これは時速約11km程である、人間が走る方が勿論速いのだが、
ペーロン会場で、陸上選手並みの速さが出せるはずもない。
こういう事があるから、重たい機材(ましてや三脚など)絶対に
NGなのだ。カメラマンは状況に合わせて必要な撮影ポイントに
速やかに移動しなければならない、一箇所から撮り続けるとか、
報道艇の上から撮る等も同一アングルばかりになり面白く無い。
まあ、新聞に載せる写真などでは、カットは1枚あれば良いので、
同一アングルから撮り続けても良いのだろうが、本ブログのような
観戦記事で、写真がたった1枚しかなければ記事の意味が無い。
加えて、チームや選手とのコミュニケーションも必須なのだ、
話をしながら、聞きながら、様々な表情を引き出すのも当然だし、
チームから様々な情報を得て、レースの展開を予想しながら
撮影ポイントを決めていくわけだ。
どんな撮影分野においても、このように被写体を熟知する事は
極めて重要なポイントだ。
他のカメラマンは皆、ただレースを見るだけで被写体を知らずして、
いったいどうやって写真を撮るのであろう?
陸に上がってきた「龍人」のメンバーを称える、「小寺製作所」
(結果3位)、および「池の里」(結果2位)の選手達。
そう、彼等は、同じ大津市で、滋賀のドラゴンボート界をささえる
盟友であり、ライバルでもあるのだ。
この約1ヶ月後に大津市で2日間連続して行われるドラゴンボート
「キッズ大会」(小学生中心)そして「びわこペーロン」でも、
彼等3チームは毎年覇権を争う、良きライバルなのだ。
それを知っていなければ、彼等が手を取り合う、というシーンを
予想するのは難しいであろう。しかし、知ってさえいれば、これは
ごく見慣れた光景なのだ。当然、そういう状況を撮るように
待ち構える事ができる。こうした状況を見る為に、ターンの場所
から走ってここまで来ているのだ。ターン地点で三脚を立てて
撮っていた何人かのカメラマンはそこから1歩も動こうとしないし、
報道艇の上にいるカメラマンも、当然陸に上がっては来れない。
結局、機動力は極めて重要だ、動かなければ写真は撮れない。
匠「後は、”からしれんこん”だな、フォローしておかなくては」
負けたチームへの突撃は、通常はご法度だ。TV局等ではそうした
無理やりの取材をやっている模様だが、制作サイドも、あるいは
それを期待する視聴者も、アスリートの心理がわかっていない。
負けたチームが自分達から話かけてこない限りは、知らんぷりを
しておくのが良いのだ。
だが、今回はちょっと例外だ、選手が落水しているという事で
あれば安否を確認しておかなければならない。
匠「え~と、落ちた選手、どなたですか?大丈夫ですか?」
か「あはは・・私です」
意外にさばさばしている模様。
ドラゴンやペーロンは究極の集団競技だ、勝てるレースを1人の
責任で落としたとあれば、下手をすると高校野球で最後にトンネル
して負けたように、落ち込んでしまっている事もあるかと思ったのだ。
落水の瞬間は見えていなかったが、恐らくは、落ちてもやむを得ない
状況(例:無理な体勢とか、ブイにひかっけたとか)であったの
だろう、チームメイトの表情も、そんな感じであった・・
匠「無事な様子で、よかったです!」
まあ、こういう不測の事態が起こる可能性もあったということで、
「からしれんこん」は本来のチーム名を変えてきているのであろう、
超強豪チームであれば、どんな大会に出ても、勝つ事を周囲から
期待も要望もされてしまうのだ。
それが「名前」であり、長年の努力で築いてきた「名誉」でもある、
つまり、超強豪のチーム名は「ブランド」でもあるのだ。
その責任は重い・・
たとえば、大会の順位だけの記録が残ったとする、何年かして
それが誰かの目にとまり、「へえ、あの強豪チームが4位ねえ・・」
と周囲から思われてしまう事もあるかもしれない。
その大会の場に居合わせていないと絶対にわからない事情がある、
そういう意味でも、できるだけ詳細な観戦記事を残していく事は
とても重要だと思っている。
しかし今回、「からしれんこん」は、かなり不運だったとも言える。
もしかすると初出場・初優勝はターンの瞬間では、ほぼ決まっていた
とも言えたからだ。
だが、琵琶湖の魔女は、それを許さなかったのであろう・・
「セイレーン」は、「そんなに簡単には勝てないですよ」と美声で
彼を、あるいはチームを澄んだ湖水の中に引き込んだのかも知れない。
だが、超強豪チームであればあるほど、そういう事態も起こるという
事は、何度も何度も経験しているのだ(そのいくつかは、私も実際に
見てきている)そうした膨大な数の敗戦の経験を積んできて、彼等は
ここまで強くなったとも言える訳だ。
初優勝の喜びをあらわにする「龍人」メンバー達、
そう、コールドゲームで優勝した「びわこペーロン」を除けば
彼等としては、実際に決勝を漕いで手に入れた初の栄冠なのだ。
「小寺製作所」ですら、2年前の本大会で初優勝した際には
メンバーの女性選手は泣いていた、それほどまでに長い年月の
厳しい練習や、数限りない敗戦の苦い思いを繰り返してきて、
やっと手に入れた「優勝」の2文字なのだ。
「龍人」の喜びは、もっとあっても良いくらいであったと思う。
匠「”龍人”さん、3分21秒でしたよ、多分コースレコードです」
まだ撤収せずに残っていた地元の観客などは、もしかすると
地「たかが、高島市のお祭りだ、優勝の何がそんなに嬉しい?」
と思ったかも知れない、けど、それは彼等のバックグラウンド
を全く知らない事から来る誤解だ。
びわこ周辺の各大会で何年も何年も繰り返された敗戦の数々、
ライバルであり盟友の「池の里」や「小寺」が初優勝をし、その後
優勝を重ねていく中、「龍人」としては、もしかすると辛い日々を
送ってきたのかも知れない。
毎年8月に行われる「びわこドラゴンキッズ選手権」では、
小学生のチームでありながらも、「龍人」がコーチをつとめる
「大津スキースポーツ少年団」は、毎年必ずカテゴリー優勝または
準優勝をしている、それとて「小寺製作所」の率いる「平野スポ小」
そして「池の里」の実子による「池の里Junior Lakers!」と、
毎年「代理戦争」としての死闘を繰り返していたのだ。
まるで、そこで勝てないならば、何処で勝つのだ?というばかり
「小学生の大会」とは思えないほど、熱い思いが交錯している。
「龍人」が本大会で初優勝し、これでやっとライバルチームと同等だ。
奇しくも、2014年が「小寺」、2015年が「池の里」
そして今年 2016年が「龍人」だ、毎年優勝チームが異なっている。
これで完全に三つ巴戦となった訳だ。
来年の本大会も非常に楽しみな要素が1つ増えた。
こちらは準優勝となった「池の里Lakers!」
池「お~い、”万年2位チーム”集まってください、
匠さんに言われる前に言ってしまおう(笑)」
匠「あはは・・ 私は今日はそうは言ってませんからね」
まあでも「万年2位」、それはそれで立派な戦績だとは思うが・・
(事実、今年5月の京都宇治大会でも「池の里」は2位となっている)
匠「”池の里”さんの今回の決勝タイムが3分22秒でした、
昨年は3分23秒で優勝だったので、それを上回っています。
今日の予選の調子からすれば、決勝は悪い結果では無いですね。
まあ、”龍人”さんが、もっと良かったということなのでしょう」
池「そうですね、やむをえないですよね」
さて、表彰式では、前編で紹介した「WARABI」が飛び賞に入賞した、
「WARABI」は、昨年は1mも進めなかったのが、今年は、予選で
完走することができた、良い思い出になっただろうが、来年は
今度は予選突破を目指したいところであろう。
(あるいは、宇治大会、びわこペーロン大会などへの出場も
是非検討してみてください)
閉会式、「来年も来るぞ~」といつものエールで締めるはずが、
なぜか、本大会の会長(中央:松陽台選手)は、毎回カミカミ
になってしまうのだ(汗)
まあでも、選手達は笑いの中でも、楽しそうな表情が印象的で
あった、ちなみに「からしれんこん」は4位になったのだが
他地区から初参戦という事で「ようこそ高島賞」をもらって、
(お酒だったかな?)満足そうな表情であった。
ちなみに、3位以上は現金が副賞として出る、参加費は安価
なので入賞さえすれば回収できるという太っ腹な大会だ。
各ドラゴン専業チームは、これはもう来年からは、万難を排しても
参戦するべきであろう(笑)
こちらは優勝した「龍人」の集合写真。
龍「匠さん、何が嬉しいかと言って、コースレコードを出せた
ことなのですよ、3分21秒でしたね、我々が過去の大会の中で
一番速かった、ということですよね?」
匠「はいそうです、これまでで最速のタイムです。
・・でも年々レベルは上がってますよ、”龍人”さんだって
曲がらなければ、まだまだタイムは伸ばせるでしょう?
是非来年も参加して連覇目指して頑張ってください」
さて、問題の「優勝予想投票」である、
朝方、私は「龍人」のテントを訪れ、
匠「龍人さんに投票しようかな?」と言ったら
龍「あはは、無理無理、絶対タメ」と言われてしまったのだ。
ならば、まあ、他に「龍人」に投票した人は居ないに違いない、
結局「龍人」の自チーム投票だけかな?
本部よりアナウンスが入る、
本「優勝投票ですが、”龍人”への投票は・・ なんと0人!」
龍「ひょえ~、う~ん・・ 、じゃあ、それで?」
本「ですので~、各賞品は、全て”龍人”さんに上げちゃいます!」
龍「わ~! 高島市サイコー、太っ腹~!!」
龍「ほら、こんなに全部もらっちゃいました」
匠「う~ん、私が投票しようとした時に、”是非よろしく”とか
言ってくれてたら、私が総取りだったのに・・
それより、投票制度、知らなかったのですか?
まだ今のところは、自チーム投票有り、の模様です」
龍「あはは・・(汗) 知りませんでした
で、賞金は「びわこペーロン」の参加費に当てることにします」
匠「それが良いですね、では、また、8月20日の”キッズ”と
21日の”ぴわペー”で会いましょう、頑張ってくださいね」
龍「2日連続で大変だけど、がんばりま~す!」
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さて、これにて、本年の「びわ湖高島ペーロン大会」は無事終了した、
毎年思うのだが、非常に面白い大会である。
1点だけ言わせてもられれば、やはり「実力別カテゴリー制」に
戻すべきてあろう、他には何ら問題の無い、ユニークな大会である。
「ドラゴン専業チーム、参加大歓迎」とは、毎年、高島市役所の
担当者からうかがっている言葉である。
海外から日本へ観光に来る「インバウンド」観光客は、日本の経済を
発展させた。それと同様に、地方都市であっても、他の市外からの
観光誘致は重要な施策なのである、外部の人を多数受け入れる事で、
なんらかの形でその都市は潤う訳だ。
近年は、私がふらりと観光地でも無い地方都市に撮影旅行に行ったり
した時も、地元の小学生達から「こんにちわ~」と明るく声を掛け
られる事が多数ある。恐らくは、学校教育でも、そうした観光誘致の
重要性が教えられているのではなかろうか・・
また、私も本大会観戦3年目となって多少余裕が出てきたため、
地元チームの人達とも色々な話をしている、勿論個々にはいずれも
とても良い人ばかりであり、決して「ヨソモノ」などとは言っても
いないので、その点では誤解なきように。
ただ、各々の地方都市にも、それぞれの文化や伝統を持っている、
それをちゃんと理解して、気を使って、あるいは尊重し、イベントや
観光に参加してもらえれば、それで何も問題無い筈だ。
まあ、総合的に言えば、ユニークで大変面白い大会だ、そして、
ドラゴン専業チームのエントリーが増えてきているということで、
来年の本大会も非常に楽しみだ・・