さて、新シリーズ、「納涼!心霊写真改造講座」の第一回である(続くのか?・笑)
今回は、「幽体離脱」の撮り方である。 まずは「作霊」(笑)から。

撮影データ:IXY Digital L 焦点距離約40mm f=2.8 ISO100 露出補正0 Auto WB
シャッター速度1秒 スローシンクロモード 撮影距離約1m 200万画素
心霊写真撮影技法とその対策の解説:
デジタルコンパクトをスローシンクロのモードに設定する。
中級以上のデジタル一眼レフでは、スローシンクロという名前がついている場合もあるが、
一般には、「夜景ポートレートモード」を用いる、両者はほぼ同じである。
スローシンクロとは、フラッシュ撮影の一種である。
通常のフラッシュ撮影では、シャッター速度は、だいたい1/60秒~1/250秒程度の
速度に固定される。これをシンクロ速度と呼ぶ。
一般に高級なカメラの方がシンクロ速度が速い。 ただし、ニコンD70(s) 等では
内蔵スピードライト(フラッシュ)でも1/500秒のシンクロ速度を実現している。
シンクロ速度が速いほうが、昼間絞りを開けて背景をぼかした撮影等がやりやすいが、
まあ、それとて限界はある。(実際にはさらに速いハイスピードシンクロ機能が必要)
また、シンクロ速度がいくつであっても、夜景を撮る場合には、背景の明るさに露出が
合うことがなく、被写体、たとえば人物のみ写って普通は背景は真っ黒になる。
では、スローシンクロである。
スローシンクロは、背景の明るさに露出を合わせる、つまり、暗い場所であれば
背景が明るく写るまでシャッター速度を遅くする。
通常は、1/30秒、1/15、1/8、1/4・・・ 1秒、2秒、4秒くらいまでのスローシャッター
となるであろう。
この状態でフラッシュを(自動的に)1発焚く、すると夜景もちゃんと写って
人物もフラッシュで明るく写るのである。
これがスローシンクロ(夜景ポートレート)である。
普通、1/30秒ないし1/15秒以下のシャッター速度であれば、まず手ぶれするであろう、
だから、スローシンクロ撮影をする場合は、三脚を用いるか、カメラをどこかに置いて
固定するか、あるいは超人的な技法で手ブレしないように撮影しなければならない。
逆に言えば、誤ってスローシンクロのモードに設定してしまうと、手持ち撮影では
まず100%手ブレを起こすのである。
そして、スローシンクロでは、中級機以上のカメラであれば、先幕(さきまく)シンクロ
と、後幕(あとまく)シンクロの切り替えがある。 これは、長時間のスローシャッター
の際、最初にフラッシュを焚くか、最後に焚くかの切り替えである。
たとえば夜間、疾走するバイクを捉える場合、最初にフラッシュを焚くとその後の光跡
が進行方向の前になって不自然である。 最後にフラッシュを焚けば、走ってきた光跡が
残り、最後にバイクが写って格好良い。
しかし、コンパクトや普及機ではそこまで切り替えはできず、たいがい最初にフラッシュ
を焚く(先幕シンクロ)の固定の設定である。
さて、手ブレしないようにいくら我慢しても、さすがに1秒くらいになると、
手持ちなら誰でも手ブレは必至である。
では、逆に、撮影中にわざとカメラをブラしたらどうなるのであろうか?
たとえば1秒の露光時間の間、
■最初の0.1秒以下
じっくりカメラを構えて、フラッシュを焚いて被写体(人物)をしっかり写す
■続く0.2~0.4秒迄の間
カメラを大きく下に振り、被写体および背景を流すようにぶらす
■最後の0.5秒~1秒の間
できるだけ頑張ってカメラを固定し、被写体をその場の明るさでなんとか写しだす
のような撮影操作をしたとしよう・・・その結果が冒頭の「幽体離脱」の写真である。
もし、初級者が偶然にこのような写真が撮れたとしよう、それは「心霊写真」ではなく、
本来通常のフラッシュモードで撮るべきところを、誤って、「スローシンクロ」の
モードに設定してしまったからである。 おまけにカメラを大きく振っている。
しかし、実は、最後のコンマ何秒の間、ブレないようにしっかりカメラをホールド
するのは、意図的にやっているならば、まさに地獄の苦しみである。1/15秒とかでも
ブレてしまうのに、1/2秒の時間は、カメラを構えている時間としては永遠の長さにも
感じる。もし初級者の方でこれが偶然できたならば、元々かなり高度な手ぶれ防止の
テクニックの資質が備わっていると言っても良いであろう(笑)
そしてわずか0.5秒の間にも被写体の表情は変わっている。
結果「幽体離脱」した部分が、あたかも別の人格(別の人間性)のようなイメージを
持って写っているところが、今回の作例は、素晴らしく上手くいったと思う。
さらに、実は下にカメラをスライドした時、少し奥に動かす(プッシュする)ようにしていた、
結果、「幽体離脱」の部分は、フラッシュで固定された被写体の大きさよりも大きく
写っている、だから、離脱した別人格が本人よりも大きく写っているという、
より本物の心霊写真(??)のような効果を出している。
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納涼!心霊写真改造講座、今回の撮影技法は「スローシンクロ」と超絶スライド技法
の組み合わせであった、その他にも、超低速シャッター、障害物付きフラッシュ撮影、
露光間ズーム+フラッシュ、バルブ・フラッシュ撮影、フィルター汚し等、様々な
心霊写真テクニックが存在する。
カメラの三要素、ピント、絞り、シャッター速度のいずれもがきちっと合っている
心霊写真なんて1枚も無いということを、ここに断言しておこう。
つまり、全部、カメラの原理をわかっていない失敗作であるということである(汗)
初級者の方は、心霊写真を撮らないように心がけること(笑)
そして、上級者の方は、心霊写真の撮り方をマスターする事で、カメラの基本的な
原理を学ぶと同時に、非常に難しいスーパーテクニックの練習として心霊写真を
捉えるのも面白いかもしれない。
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最後に、この困難な撮影と、とてもやりにくいであろう掲載に快く協力していただいた
友人のKさんに感謝の意を述べておく。 Kさん、ほんとうにどうもありがとう!
そして、これは心霊写真でないのでお祓いは不要です、ご安心ください(笑)
せっかくなので、読者サービスとして離脱していないKさんの真の姿をご紹介しよう。
実は、とっても美女なのであった・・・